アライアンス・バーンスタイン投信とは?特徴やメリット・デメリットを解説

アライアンスバーンスタインとは

「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」とは、アメリカの長期的な成長企業50社に厳選投資する投資信託(ファンド)です。

数ある投資信託の中でもトップクラスの人気を誇るファンドですが、運用方針や組入れ銘柄、手数料などの基本的な情報をよく知らない方も多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、アライアンス・バーンスタイン投信の特徴やメリット・デメリット、人気の理由やおすすめコースなどを徹底的に解説します。

記事後半では、購入時手数料無料のおすすめ証券会社も紹介していますので、ファンドの購入を検討している方はぜひ最後までご覧ください。

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「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」とはどんなファンド?

「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」とは、アメリカの長期的な成長企業に厳選してアクティブ運用する投資信託(アクティブファンド)です。

アメリカに本社を構える「アライアンス・バーンスタイン社」が運用しており、創業50年以上の歴史と、約123.8兆円にのぼる運用資産総額を保有する世界有数の資産運用会社となっています。※2024年6月時点

以下からは、アライアンス・バーンスタイン投信の運用方針や銘柄、手数料などの基本情報をより詳しく見ていきましょう。

関連記事:アライアンスバーンスタイン米国成長株投信の評判!今後の見通しを解説

特徴・運用方針

アライアンス・バーンスタイン投信の運用方針は、大きく以下の2点が挙げられます。

  • 徹底的な分析に基づいて厳選した米国成長株への集中投資
  • S&P500株価指数をベンチマークとしたアクティブ運用

米国成長株投信」と名前にあるとおり、長期的に成長が見込まれる米国企業に厳選投資していることが特徴です。

会社の財務状況だけでなく、環境や社会への配慮、経営方法など、様々な角度からの徹底的な企業分析・リサーチで投資銘柄を厳選しています。

また、米国を代表する株価指数である「S&P500」をベンチマークに設定したアクティブ運用を行い、指数を上回るパフォーマンスを目指しています。

【S&P500株価指数とは?】

アメリカ主要500銘柄の時価総額をもとに算出される株価指数。米国経済全体の動きを見る際の指標として、多くの投資家や投資信託で用いられます。

組入れ銘柄(ポートフォリオ)

アライアンス・バーンスタイン投信の組入れ銘柄上位10社は以下のとおりです。なお、太字表記はS&P500のトップ10位に入る銘柄になります。

順位銘柄名業種組入比率
1マイクロソフト情報技術8.9%
2アマゾン・ドット・コム一般消費財・サービス6.7%
3エヌビディア情報技術6.6%
4アルファベット(Google)コミュニケーション・サービス5.2%
5VISA金融4.4%
6メタ・プラットフォームズコミュニケーション・サービス4.3%
7バーテックス・ファーマシューティカルズヘルスケア3.3%
8コストコ・ホールセール生活必需品3.1%
9ユナイテッドヘルス・グループヘルスケア3.1%
10ネットフリックスコミュニケーション・サービス2.9%

出典:月次報告書(2024年7月31日)

上位10社の組入比率はポートフォリオ全体の48.5%、そのうち31.7%はS&P500の上位10銘柄にも入っている超大型株が占めています。

このことからも、おおむねベンチマークに沿いつつ、そこに独自で厳選した銘柄を入れることでより大きいリターンを得られる可能性が高い運用をしていることが伺えます。

また、組入れ銘柄は約1,000社の候補の中から、アナリストとマネージャーによって全50銘柄のみ厳選されているのも大きな特徴です。主に以下3つの観点に基づいて「持続的な成長企業」と判断された企業のみに厳選されています。

  1. 高い収益性:独自のビジネスモデルを構築し、高い収益性を持続できる企業
  2. 高い投資効率:より効率的な利益が期待できる投下資本利益率(ROIC)の高い企業
  3. 強固な財務体質:負債が少なく、市場の影響を受けにくい健全な財務性を持つ企業

出典:アライアンス・バーンスタイン公式

購入時手数料・信託報酬

アライアンス・バーンスタイン投信への投資にかかる、コスト・手数料は以下のとおりです。

購入時手数料3.3%(税込)※購入する証券会社によっては0%
信託報酬(運用・管理手数料)年率1.727%(税込)
信託財産留保額(解約手数料)0%

出典:目論見書

購入時手数料3.3%、信託報酬は年率1.727%と、アクティブファンドとしては一般的な費用です。ただし、0.1%前後の信託報酬だけで済むインデックスファンドと比べると高額になります。

とはいえ、購入時手数料に関しては、証券会社によっては手数料無料で購入可能です。記事後半でおすすめの証券会社も紹介していますので、気になる方はぜひ参考にご覧ください。

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アライアンス・バーンスタイン投信A・B・C・D・Eコースの違い

アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信には、主に以下5つのコースが用意されています。

コース種類為替ヘッジ決算回数純資産総額(2024/08/27時点)NISA成長投資枠
Aコースあり年2回約1,314億円対応
Bコースなし年2回約1兆3,248億円対応
Cコースあり年12回(毎月)約2,857億円非対応
Dコースなし年12回(毎月)約2兆8,055億円非対応
Eコースなし年6回(隔月)約187億円対応

5コースそれぞれで大きく異なる点は「決算回数」と「為替ヘッジの有無」。純資産総額やNISA対応も変わりますが、基本的な運用方針は同じです。

決算回数は1年あたりに分配金を受けられる回数を指し、為替ヘッジは為替変動による損失リスクを避けるための手段を指しています。

それでは、どのコースを選ぶのがもっとも良いのでしょうか?

以下からは、人気コースやおすすめコースについて詳しく見ていきましょう。

なぜ人気?「Dコース(毎月決算型)」が圧倒的に人気な理由

各コースの純資産総額を見ると「Dコース(毎月決算型・為替ヘッジなし)」が約2兆8,055億円で圧倒的な人気を集めていることが分かります。これはすべての投資信託の中でもトップクラスの金額です。

Dコースがここまで人気なのは、毎月分配金がもらえる点とその仕組みに起因しています。

そもそもアライアンス・バーンスタイン投信の分配金は、あらかじめ分配金額が提示される「予想分配金提示型」となっており、以下のような基準に沿って支払われます。

決算日の前営業日の基準価額一万口あたりの分配金額(税引前)
10,000〜11,000円未満基準価額の水準などに応じて決定
11,000〜12,000円200円
12,000〜13,000円300円
13,000〜14,000円400円
14,000円以上500円

出典:目論見書

基準価額が元本を下回った月の分配金は0円になるため、元本から取り崩して分配金を支払う「特別分配金」のようにタコ足配当になる心配は基本的にはありません。

【※注意】

分配金額より基準価額の値上がりが小さかった場合や投資者の購入価額によっては、特別分配金(元本払戻金)に相当する場合があります。

このように、分配金の支払い基準や金額が分かりやすい点に魅力を感じている人が多いと予測されています。

資産形成に「Dコース(毎月決算型)」はおすすめしない

一方で、資産形成を目的としているのであれば、Dコースへの投資は基本的におすすめできません。具体的な理由としては以下の3つが挙げられます。

  • 分配金が支払われる分、複利の効果が薄くなる
  • 定期収入が欲しいだけなら定期売却サービスで代用可能
  • 決算のたびに引かれる税金、高額な信託報酬がかかる

たとえば、基準価額が11,200円だった月に200円の分配金が支払われた場合、基準価額は11,000円に下がるため、分配金がないファンドに比べると一万口あたり200円分の複利効果が得られなくなってしまうのです。

また「どうしても定期的な収入がほしい」という場合も、少しずつ定期売却することで代用が可能。高額な信託報酬や決算のたびに引かれる税金も考慮すると、決して効率的な投資方法とは言えないでしょう。

分配金が出ている時点で「投資効率を下げている」ことなるため、リタイア後の配当金を目的とした投資であっても基本的にはおすすめできません。

1番おすすめなのは「Bコース(為替ヘッジなし)」

結論から言うと、アライアンス・バーンスタイン投信でもっともおすすめなのは「Bコース(為替ヘッジなし)」です。具体的な理由としては以下の2つが挙げられます。

  • 決算回数が少ないので複利の効果を十分に得られる
  • 為替ヘッジなしでヘッジコスト削減や為替差益も見込め、通貨分散も図れる

Dコースをおすすめしない理由でも述べたように、分配金の受け取りは投資効率の低下につながるため、資産形成には適していません。

その点Bコースではれば、決算回数が半年に1回と少なく、再投資設定もできるため長期的な複利効果は十分に得られます。

また、為替ヘッジがないのでヘッジコストがかからず、円安による為替差益を受けられるのも良いポイントです。円高時には為替差損を受けるリスクもありますが、日本円資産と外貨に通貨を分散する意味でも、Bコースをもっともおすすめします。

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本当におすすめ?アライアンス・バーンスタイン投信に投資するメリット・デメリット

ここまで見てきた内容をまとめると、アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信に投資するメリット・デメリットは以下のとおりです。

メリットデメリット
指数以上のリターンを期待できる為替ヘッジなしで通貨の分散を図れる分配金でモチベーションを維持しやすいインデックスファンドと比べて信託報酬が高い毎月分配型は複利効果が薄くなる毎月分配型は新NISAで購入できない

もっとも大きなメリットは、S&P500株価指数以上のリターンを得られる可能性があることです。

ただし、デメリットである信託報酬をカバーできるリターンがかならず得られるとは限らない点には要注意。毎回のように勝てるものではないため、現時点での運用成績が良くても来月どうなっているかは誰にも分からないのが実情です。

十分な複利効果を得られるA・Bコースでも、信託報酬が高い分マイナスになる可能性も考えられます。そのため、分配金目的やファンド単体での投資、初心者が高いリターンを狙って投資するのはおすすめしません。

ただし、インデックスファンドと併用して、成績の良いアクティブファンドも保有したい場合には大いに「アリ」です。メリット・デメリットをしっかり理解したうえで、自分の目的に沿ったコースを選びましょう。

なお、過去の運用成績や今後の見通しについては、以下の記事で詳しくまとめています。気になる方はあわせて参考にしてください。

関連記事:【2024年】アライアンス・バーンスタイン投信の今後の見通しと買い時

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手数料無料でアライアンス・バーンスタイン投信を購入できるおすすめ証券会社

アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信を購入する際、証券会社によっては高額な購入時手数料がかかってしまうため、かならず手数料無料(ノーロード)で購入できる証券会社を選びましょう。

以下の表では、Bコースへ投資する場合を例に、購入時手数料無料かつお得なポイント還元が受けられるおすすめ証券会社4社をまとめました。

証券会社購入時手数料ポイント還元率(年率)詳細
楽天証券0%1%公式HP
松井証券0%0.75%公式HP
SBI証券0%0.15%公式HP
マネックス証券0%0.08%公式HP

※2024年8月時点

なお、ポイント還元率は証券会社ごとに細かい付与条件があったり、後から変更されたりする可能性も高いため、あくまでオマケ程度に考えておきましょう。

基本的には、すでに持っている銀行口座のグループや、個人的に使いやすいと感じるサービスを選ぶのがおすすめです。

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アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信はこんな人におすすめ!

本記事では、アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信の特徴やメリット・デメリット、おすすめのコースや証券会社などを解説しました。

最後に、ここまで見てきた重要ポイントをもう一度おさらいしましょう。

【重要ポイントまとめ】

  • S&P500株価指数をベンチマークとしたアクティブファンド
  • 最大のメリットは、指数以上のリターンを期待できること
  • デメリットは、インデックスファンドと比べて信託報酬が高いこと
  • 1番人気の「毎月決算型(C・Dコース)」は複利効果が薄いので避けるべ
  • おすすめは十分な複利効果と通貨分散ができる「Bコース(為替ヘッジなし)」

アライアンス・バーンスタイン投信は「その他インデックスファンドなどと併用して、成績の良いアクティブファンドも保有したい」という方におすすめの投資信託です。

ただし、十分な複利効果を得られるA・Bコースであっても、指数を上回るリターンが得られるかどうかはその時の経済状況や運用成績によるため、分配金目的や初心者が高いリターンを狙って投資するのはおすすめしません。

最終的には、ファンドの特徴やメリット・デメリットをしっかりと理解し、十分に検討・納得したうえで投資を始めることが何より大切です。

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このコラムの監修者
神谷 恭平

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