プロが教える「学資保険の選び方」
一番教育費のかかる大学進学を見据え、学資保険の満期は「22歳」ではなく「18歳」がオススメ。もちろん、月々の保険料を抑えることも大切です。
大学進学時、一番お金がかかるのは「大学入学前」です。入学金、学費、買いそろえなければいけない物品購入・・・大きなお金が必要になる時期です。このことから、学資保険の中で一番大きな金額をもらえる時期は必ず「18歳(高校卒業時)」にしましょう。「22歳」では間に合いません。22歳満期にすることのメリットは、払込期間が長いため、月々の保険料を抑えることができます。しかし22歳で一時金を受け取っても、すでに教育費の出費の多い時期は過ぎています。なるべく月々の保険料も抑えながら、より合理的に満期金を活用できる18歳満期プランでの学資保険加入をおすすめします。

長崎・女性・40歳
業務歴:10年
得意分野:住宅ローン相談、家計相談、保険相談、ライフプランニング、教育資金相談、老後資金相談
資格:2級FP技能士、宅地建物取引士
学資保険は18歳満期!加入に一工夫で保険料も節約
大切なお子様のために学資保険の加入を検討される親御様が、比較検討をする際に、よく悩むポイントとして「満期年齢の設定」があります。
保険会社が違っても、学資保険の仕組みはほとんど業界共通です。
なかでも満期時期に関しては、細かく設定できる会社もありますが、よくあるのは「18歳ごろ(高校卒業時)を満期にする場合」「22歳を満期にする場合」の2つから選ぶ場合です。
22歳満期を選んだ場合のメリットとして、以下のことが挙げられます。
- 保険料払込期間が長いため、月々の保険料負担が少ない
- 医療特約を付けている場合、22歳大学卒業時まで保障される
22歳満期のデメリットはこちらです。
- 一番お金が必要な大学入学時(18歳ごろ)に満期金がもらえない
- 大学進学しなかった場合、22歳という年齢に意味がない
私がお勧めする18歳満期プランは、22歳満期のデメリットを全てカバーし、なおかつ加入内容によっては22歳満期のメリットはそのままで学資保険加入も可能です。
18歳満期プランをおすすめする理由
私が18歳満期をお勧めする理由として「大学進学前、または就職前に満期金を受け取ることで使い道が広がる」ことが挙げられます。
生まれたばかりの赤ちゃんが、大学に行くかどうかは誰にもわかりません。たとえ子どもがどのような進路を選んだとしても、18歳に学資保険の満期金を受け取ることができれば使い道はさまざまです。
大学や専門学校の入学資金に充てることはもちろん、高校卒業後希望の職業に就職した場合は、社会人1年目のお祝いに何か買いそろえることもできます。
一方、22歳満期にした場合、おおよそ大学卒業の頃に満期金を受け取ることになります。大学卒業後、社会人となる方がほとんどですので、22歳満期で受け取った満期金の使い道はかなり限定的になります。
たとえば大学に進学しなかった場合などは、満期金受け取り後に貯蓄に回し、別の用途(例えば結婚資金など)にスライドすることもできますが、教育資金の積み立てを目的として加入する場合は、少々タイミングを逃すことになってしまいます。
実際に加入する際の節約ポイント
ここからは、実際に加入する際のポイントについてご紹介します。
まずは、保険料についてです。
冒頭にも少し書きましたが、同じ満期金額を設定した場合、保険期間が18年間か22年間であれば、22年間で払い込む方が、月々の保険料は安く抑えられます。
例えば満期金300万円とした場合、18年で積み立てるとすると、単純計算で月額・約13,889円です。一方22年間では月額・約11,364円となり、月額の差は約2,500円です。
2,500円の差は、決して小さくありません。ましてや学資保険は長期間に渡って加入するものですから、あまり負担にならない保険料である必要があります。さらに、他にもお子様が居る場合は、他のお子様の学資保険の掛け金の支払いもありますので、慎重に検討したほうがよいでしょう。
保険料の負担を減らすポイントとしては、
- 節目のお祝い金がもらえる特約は付けない(満期金のみを貯蓄するイメージ)
- 医療特約など、貯蓄以外の特約を付けない(純粋な貯蓄を優先する)
学資保険に付加できる医療保険特約についてですが、私は付加しないことをお勧めしています。
なぜなら、日本国内ほとんどの市町村で、子どもに対して何かしらかの医療費支援を行っています。義務教育期間中は1か月の医療費上限が数百円程度で済む市町村などもあり、ある程度の年齢までは医療費の心配が不要の場合も多いです。
したがって、学資保険は「子どものための純粋な貯蓄」と割り切って考え、医療保険特約は付けずに、月々の学資保険料=貯金である、と考えて継続していくことをおすすめします。
どうしてもお子さんに医療保険を掛けたい場合は、お住まいの地域の共済などを利用し、月額700円~1,000円程度で、最低限の保障を持つことも検討しましょう。
必ず付加すべき特約もある
ただし、必ず付加すべき特約があります。保険料払込免除特約です。保険会社によっては自動的に付加されている場合もありますが、オプションとして取り外せる保険会社の場合は、少々月額保険料が割高になったとしても付加しておくことをお勧めします。
保険料払込免除特約とは、保険契約者(学資保険の場合、一般的なのは親)が死亡した場合や、所定の高度障害状態になった場合、以降の保険料は全て免除されます。しかし、保険契約は保険期間満了まで有効ですので、加入時に設定した満期金なども当初の契約内容通りに受け取ることができます。
通常の貯金であれば、貯金する人(親など)に万が一のことがあって貯金ができなくなれば、そこで終わってしまいます。
しかし、学資保険では、この保険料払込免除特約を付加することで、保険料が払えなくなっても約束の満期金はきっちりもらえるのです。万が一の際の安心のために、必ず付加しましょう。
学資保険加入のポイント・まとめ
いかがでしたか。FPとして私がオススメするポイントは
- 満期時期の設定は、学資保険満期金の使い道が広い18歳満期
- 成長祝い金や医療保険などの特約は付加せず、純粋な貯蓄と考える
- 保険料払込免除特約は万が一に備えて必ず付加する
この3点をおさえ、よりご家族様の意向に沿った内容の学資保険と巡り合えますよう、心からお祈りしております。お役に立てますと幸いです。
かかる時期が決まっている教育費を計画的に準備ができるのが学資保険、家計の状況や進路に合わせた払い方、受取り方ができる学資保険を選ぶにはどうしたらよいでしょうか。
学資保険には、支払った保険料より受取る保険金が多い貯蓄を重視した貯蓄型と、親の生命保障で子どもに対しての保障を重視した保障型があります。選ぶときには、貯蓄重視か保障重視なのかどちらかに決める所から始めます。さらに、生まれたばかりの子が大学生になるまで予測がつかないことも多いとは思いますが、受取りの時期や受取りたいと思う金額などの希望を考えます。ただし、受取の金額ばかり気にして保険料が多くならないよう無理なく支払っていける金額を設定するよう気をつけましょう。出産後は子育てであわただしく時間が取りにくくなるので、資料の請求や商品の検討は早めにするというところもポイントになります。

埼玉・女性・61歳
業務歴:2年
得意分野:住宅ローン相談、家計相談、保険相談、ライフプランニング、教育資金相談、老後資金相談
資格:1級FP技能士、CFP®、証券外務員二種
子どもの教育費は人生の3大支出のうちの一つ
子どもの教育にかかるお金は、住宅の購入、老後の生活資金と共に人生の3大支出と言われる大きな支出です。
かかる教育費は、子どもが公立に行くのか私立に行くのかという進路によって金額が変わってきます。
まずご家庭でお子さんの希望も交え大まかな進路について話し合い、だいたいいくら位必要になるのかという目安の額を設定しましょう。
教育にかかる費用の目安は、子どもの進路プランによって決まる
子どもの教育費の目安は、たとえば高校までは公立で私立の大学に進学するというプランでは、合計1,003万円、これはお子さん一人あたりの金額なので、家庭としては子どもの人数分の用意が必要で、とても大きな金額です。
進路については、お子さんの性格や成長によって変わることもあるとは思いますが、ひとまず目標額として設定の上、どうやって準備したらいいかを考えます。
貯金が苦手という人は、お金が貯まる仕組みを「学資保険」で作ってしまおう
教育費というのは、お子さんの進学、入学の時期が決まっているため、住宅購入のようにお金の用意ができていないからといって時期をずらすことができません。
だからこそ、安全かつ着実に準備できる仕組みを作ることが大切です。
教育費の準備には、教育にかかるお金が比較的少ない子どもが小さいうちに、たとえば児童手当を使わず積立貯金でコツコツ貯めるなどしていくのが良いと思いますが、貯金するのが苦手という方には、学資保険で確実に教育費を準備することができます。
というのは、学資保険では毎月決められた金額が保険料として自動的にかつ強制的に引落されるのと、保険なので途中で解約がしにくいので、貯金のように入金するのを忘れてしまったり、取り崩して使ってしまう、ということなく、確実にお金を貯める仕組みを作ることができるのです。
さらに、生命保険の一種である学資保険では1年間に払い込んだ保険料の一定の額を所得から差引けるという生命保険料控除を利用することができれば、支払う税金が少なくて済みます。
万が一のときは、学資保険につけられる保障で進学の費用を確保できる
学資保険には保護者が万が一のことがあったとき時に保険料の支払いが免除されて、予定通りの金額を受け取れるという保障がついているものもあり、もしもの時にもお子さんの進学の費用を確保することができます。
保障はついていると安心なのですが、子どもの医療保障をつけた場合には、支払った金額よりも受取る金額が少なくなる元本割れを起こしてしまうことがあるため、もしお住まいの自治体からの医療費の助成があるというなら、保障より貯蓄性を優先したほうがよい場合もでてきます。
保障をつける場合には、契約する前に助成の制度や世帯全体の保障を確認してからつけ方を決めるのが良いと思います。
契約できる年齢に上限があるので加入の検討は早めに
学資保険には、子どもにも親にも契約ができる年齢に上限があって、多くは子どもが6歳まで、親が40歳までというものです。自分の条件で加入できるかどうか確認しておくことが大切です。
また、加入時のお子さんの年齢が低い方が、保険料が安くなります。お子さんの誕生前から契約できる商品もありますから学資保険の加入を考えるのであれば早めに検討したほうが良いでしょう。
受け取り方や支払い方は家庭の状況に合わせて選ぶ
学資保険では、保険料の支払い方や満期金や保険金の受取り方を家庭の状況に合わせて選ぶことができます。
たとえば、保険料の払込みを教育費の負担が比較的少ない10歳または15歳と早めに終えてしまう。保険金の受取は大学の進学時期に合わせる、あるいは中学、高校の入学時に一時金を受取る、一時金は受取らずに据置いて好きな時に受取るなどいろいろな条件の設定がありますし、支払い方も月払い、半年払い、年払いなど設定できますから、第1子、第2子の進学時期の重なる時期や家計の状況など考慮しながら、それぞれのご家庭の事情に合わせられます。
学資保険の返戻率は支払い方や受取り方によっても変わってきますので、加入を考える時に自分の希望と返戻率と合わせて、支払い方や受取り方のタイプをいろいろ検討するのが良いと思います。
いくら「もらえるか」より「いくら払えるか」が大事
学資保険に加入しようとするときに一番注意しなければならないのは、保険料の支払額の設定です。
学資保険では一度契約すると保険料の増減の見直しが難しく、もしも毎月の保険料を払い続けられなくなり途中で解約してしまうと、支払った金額より受け取る額が少なくなる元本割れを起こしてしまう場合があります。
ですので、契約するときには、無理なく支払える額を設定するのがポイントです。
ぎりぎりの金額を設定してしまい、第2子の誕生や生活の変化で家計に余裕がなくなるなどして、保険料が支払えないというようなことが起こらないよう、ある程度余裕を持たせた金額の設定をすることが大事です。
受取りたい額からを先に考えて契約するのではなく、まず先に無理なく払える額を決めましょう。
お子さんの成長の証
お子さんが生まれると喜ばしい反面、教育費として1.000万円を超える大きな金額を準備できるだろうかと不安に思われることがあるかもしれません。
でも、一度に出ていくお金ではなくお子さんの成長と共にコツコツ準備していけばよいものです。
教育にかかる支出はお子さんの成長の証。頼もしく成長した姿を思いうかべながら楽しくかつ確実に準備していっていただけたらと思います。
相談事例で多いのは「お子さんの教育資金」についてです。最近では学資保険離れが進んでいるようですが、私は言い切ります。教育資金準備は「学資保険」から始めましょう!
教育資金の準備を始めたいとお客様からご相談を受けた際には、必ず「学資保険」から始めてみましょうと提案させていただいています。学資保険の最大のメリットは、教育資金を貯めるための「保険」であることです。親が契約者、子が被保険者となりますが、契約者(親)が亡くなってしまうなど万が一の場合において、それ以降の保険料が免除になります。よく貯金と比較されますが、大きな違いはこの部分です。親に万が一何かがあったとしても、お子さんの教育資金準備は続いていきます。お子さんの教育資金は守られます。今回はこの学資保険を選ぶうえでいくつかポイントをまとめますので、ご参考にしていただけたらと思います。
学資保険とは?
当たり前のように「学資保険」という言葉を使っておりましたが、最初に学資保険とはどんなものか簡単に説明させていただきます。
学資保険とは、
- 教育資金を貯めるための
- 貯蓄型の保険
です。
お子様が生まれましたら、学資保険への加入を検討される方はたくさんいらっしゃると思います。学資保険は毎月決められた金額を保険料として支払うことで、お子さんの進学に合わせた準備金や満期金を受け取れるという仕組みになっています。保険ですので、専門用語を使いますと、親が契約者となり、お子さんが被保険者となります。
学資保険の大きな特徴は、親(契約者)が万が一お亡くなりになった場合には、それ以降の保険料の支払いは免除となり、保障はそのまま継続される点です。したがって満期にはお子さん(被保険者)の教育資金は当初の契約どおり守られています。
よく教育資金用の貯金をした方が良いじゃないかという意見もあり、比較対象として話題になりますが、親が早期に万が一亡くなってしまった場合のリスク等を考えますと、やはり保険の良さ、メリットのことを考え、教育資金を貯めるには、学資保険への加入をおすすめしています。
教育資金準備は早ければ早いほど効果が大きい
投資や貯金などを始める場合、始めるのは早ければ早いほど効果が大きいですよというのは、基本中の基本だと思いますが、当然学資保険も加入も早ければ早いほど良いと思います。
なぜ早いほど良いかと言いますと、単純にお子さんが大学に入学する年齢18歳を満期とした場合、0歳から加入して18年間準備期間があるのと、5歳から加入した場合を比較すると、0歳から加入している方が積立期間が長いので、同じ目標額を準備するのに毎月の保険料は抑えることができます。
妊娠中からも加入できるのも学資保険をおすすめする理由です。加入時のお子さんの年齢によっては、加入できなくなる商品もありますので注意が必要です。
貯金と違って簡単に引き出しができない
そして学資保険の良いところは、簡単には引き出せない点です。
貯金だと貯まってくると途中で引き出してしまうことがよくありますが、学資保険は保険ですので簡単に引き出すことはありません。貯金が得意な方であれば、途中で引き出すような誘惑に勝てるでしょうが、普通の方であればなかなかその誘惑に勝てない場合が多いのです。
私からのおすすめは、お子さんの養育資金は『学資保険』で、それ以外の資金を蓄えるのには『貯金』といったように目的に合わせて資金を分けておくと良いと思います。
お子さんの教育資金がいくらかかるかは、すべて公立を選ぶのか、私立も視野に入れるのかによって大きく変わりますが、一般的な場合、主な授業料だけで大学卒業までに約1千万円かかる(もちろん全部私立の場合はもっとかかります)と言われています。この金額をすぐ準備するのは至難の業です。
だからこそ簡単には引き出すことができない学資保険をうまく活用し、無理のない教育資金準備をしていただければと思います。
学資保険の選び方
学資保険とはどんなものかを説明してきましたが、ここまでで学資保険の加入を検討したいと思っている方がいらっしゃったら嬉しく思います。それでは実際に学資保険の加入を検討する際、どんな点に注意したら良いのかを一緒にみていただけたらと思います。
1.あくまでも教育資金を準備する保険として満期をいつにするか
学資保険で一番大事な点は、お金が一番必要な時に、満期を迎えるかです。
よくそのタイミングを間違える方がいらっしゃいますが、大学を入学する際に入学金が必要となります。授業料を払うタイミングも大学によって違いますので、入学金と授業料を支払うタイミングを満期としたら良いと思います。私的には17歳を満期にすることをおすすめしたいです。
2. 特約でお子さんの医療保険もつけるか
本来学資保険は教育資金を貯める保険ですが、お子さんの医療保険を特約で付けることもできます。当然その分保険料は高くなりますが、学資保険で一緒にお子さんの医療保険もカバーできるという商品もありますので選ぶポイントとしても良いと思います。
3. お祝い金などのサービス重視か
学資保険の商品によっては、途中でお祝い金などが発生するものもあります。非常に魅力的な言葉「お祝い金」ですが、本来の目的は希望する金額が満期に貯まっていることですので、あまり付属のサービスばかりで商品を選ぶことはおすすめしません。こういった商品は保険料が割高になることもありますので注意が必要です。
4.学資保険の返礼率はあまり期待しない
投資感覚で学資保険を利用する方もいらっしゃいますが、現在は超低金利時時代ですので、満期時の返戻金が100%を多く超えることは難しい時代です。当然掛け金よりも返戻金が多くなることを期待するのは悪いことではありませんが、本来の目的から大きく離れることの無いよう選んでいただけたらと思います。
ここまでで、学保険について少しは理解していただいたでしょうか?学資保険の商品はたくさんありますので、最後に私がおすすめします学資保険を5つ選び、ご紹介させていただきます。特徴などの説明も入れていきますので、参考にしていただけたらと思います。
学資保険を選ぶときのポイントは、1.返戻率、2.保険料払込免除の条件、です。
学資保険はお子様の教育費を確保するために行う積立型の保険です。これが、積立貯蓄と違う点は、契約者である親御さんに万が一のことがあった時、保険会社が保険料の支払いの肩代わりをする機能がついている点です。学資保険は貯蓄保険と保障保険の両方の機能を兼ね備えた保険ということができます。学資保険を選ぶ際のポイントは第一に返戻率、すなわち、積立金額に対する満期学資金・祝金の比率です。第二に契約者に万が一のことがあった場合、どのような条件で保険料の支払いを肩代わりしてくれるかという点です。ではこれから、学資保険の選び方のポイントとおすすめ学資保険について説明したいと思います。
学資保険の使い道
学資保険の使い道はお子様の教育費です。
現在の日本では、お子様を幼稚園から大学まですべて国公立に通わせると約800万円、すべて私立に通わせると2300万円かかるといわれています。学資保険はこれらの教育費を賄うために使われる保険です。
満期学資金をもらう時期
満期学資金をもらう時期については、保険会社や保険のプランによって異なりますが、お子様が大学生になる直前から大学在学期間に集中したものと小学校入学から大学卒業まで幅広い時期に少しずつもらうものがあります。
学資保険の返戻率
返戻率、すなわち、積立金額に対する満期学資金・祝金の比率は、次の算式で表されます。
返戻率(%)=受取保険金総額(満期学資金、祝金等)÷支払保険料総額
最近の超低金利を反映して返戻率自体は110%を超えるものはなく、105%前後にとどまっています。お子様が0歳から15歳の間に保険料を支払って18歳から22歳の大学生時代に学資金を受け取ると運用期間は、12.5年になります。以下の式参照。
((22歳+18歳)÷2)―(15歳+0歳)÷2=12.5年
12.5年かかって、仮に105%の返戻率だとすると、単利で計算しても、年利換算で0.4%にしかなりません。
5%÷12.5年=0.4%
それでも、銀行の定期預金で、年利0.4%のものはないので、その意味ではいいといえますが、資金運用という観点から見れば、長い間(上記の場合だとお子様0歳から22歳まで、最長22年間)、保険料を保険会社に預けておく必要があり、中途解約すれば元本割れするので、貯蓄性に関して銀行預金と比較するとどちらが良いかを評価するのは難しいところです
また、学資保険金をお子様が小学校入学や中学校入学の時点から支払ってくれる保険は、保険料の運用期間が短くなるので、返戻率は下がることになります。
保険料払込免除
学資保険で忘れてはならない機能として保険料払込免除特則があげられます。保険料払込免除特則とは、契約者に万が一のことがあった場合(契約者が死亡または高度障害になった場合)、その後の保険料の支払いが免除される特則です。
これは生命保険と同様の機能で、この特則により、学資保険は保障機能も備えているということになるのです。この機能により、学資保険でもらう予定の満期学資金や祝金等によるお子様の教育費は、一般の生命保険や遺族年金に頼らなくて済むことになります。
税務上の特長
一般の生命保険にも言えることですが、学資保険には次の税務上の特長があります。
(1) 保険料が生命保険料控除の対象になる
その年に支払った学資保険料は生命保険料控除の対象となり、支払保険料額に応じ、所得税で最大4万円、住民税で最大2.8万円が一般生命保険料として所得控除されます。
その結果として、給与所得者の方は年末調整で、自営業等その他の所得者の方は確定申告により、税金が還付されます。
(2) 満期学資保険金の取り扱い
満期学資保険金・祝金は税務上一時所得となり、次の算式に従い、課税所得が計算されます。受取保険金総額から50万円が控除され、かつ、その1/2しか課税所得にならないので、その分、節税効果が期待できます。
保険金の一時所得の課税額=(受取保険金総額-支払保険料総額̠-50万円)×1/2
学資保険のメリット
学資保険のメリットをまとめると次の通りになります。
(1) 貯蓄機能と保障機能を兼ね備えている。
資産運用で元本を増やし、かつ、契約者が万一の場合はそれ以降の支払保険料が免除になる。
(2) 税務上のメリットがあり、節税効果を持つ。
保険料は生命保険料控除の対象となり、税額還付の対象となる。満期学資保険金・祝金等の保険金は、一時所得扱いとなり節税効果を持つ。
それゆえ、最終的には、単なる返戻率だけでなく、節税効果も入れた税込みの返戻率で、学資保険の貯蓄機能を評価する必要があります。
学資保険における注意事項
(1) インフレリスクに対応できない。
学資保険による資産運用上のリスクは、保険金による資金回収までが長期にわたることです。前述したとおり、お子様が0歳から22歳まで、最長22年間資金を預けなくてはなりません。その間にインフレが起きた場合、通貨の目減りのリスクに対応しきれないということです。
株式・投資信託ならインフレリスクに対応可能です。銀行預金の場合、通常10年を超える定期預金に預けることはないので、インフレが起これば金利が上昇します。その点においては学資保険はインフレリスクに弱いといえます。
(2)途中解約すると元本割れする可能性が高い。
(1)とも関連しますが、途中解約をすると元本割れする可能性があります。したがって、資産運用的に考えると臨機応変の対応がしづらいことになります。
(3) 保険会社が破綻した場合、支払保険料が全額保護されるわけではない。
保険会社が破綻した場合、救済会社が現れた場合はそのまま保険契約が継続され、生命保険契約者保護機構により承継され、契約は存続します。ただし、満期保険金等が全額保護されるわけではありません。
それでは、これらの特徴を踏まえて、おすすめの学資保険を紹介したいと思います。
子供が生まれた際に将来の教育資金を用意する目的で加入することが多い学資保険は、その種類の違いやメリットおよびデメリットを理解して加入することが大切です。
子供の学費を貯めるための保険として、民間保険会社が販売している保険商品を学資保険といいます。毎月の保険料を払い込むことで、子供が一定の年齢になった時に「満期金」もしくは「祝い金」というかたちで保険料が支払われるものですが、選ぶ際には、学資保険の種類やその特徴、そしてメリットおよびデメリットをきちんと把握しておくことが大切です。しかも最近の低金利下で学資保険のメリットが薄れてきており、他の保険商品などを検討する方も増えてきています。学資保険に加入する際には、なぜその保険が必要なのかについてもしっかりと考えて加入するようにしましょう。

広島・女性・47歳
業務歴:4年
得意分野:住宅ローン相談、家計相談、保険相談、ライフプランニング、教育資金相談、老後資金相談
資格:1級FP技能士、CFP、DC(確定拠出年金プランナー)、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
子供の教育資金はどのくらいかかる?
令和元年12月に発表された文部科学省の「平成30年度子供の学習費調査」によると、幼稚園から高校3年生までの15年間における学習費の総額は、全て公立の場合で約541万円、全て私立の場合だと約1,830万円となっており、その差は1,300万円近くにものぼります。
そして大学進学となると、その学費や下宿代がかかることになります。少し古いデータになりますが、「私立大学等の平成26年度入学者に係る学生納付金等調査結果」によると、授業料が約86万円、入学料が約26万円、そして設備整備費が約18万円と、合計で約130万円程度かかっていることが分かります。
出典:文部科学省「私立大学等の平成26年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」
さらに、国公立大学の授業料及び入学料の推移をみると、国立大学の場合、授業料は約53万円、入学料は約28万円となっており、公立大学においては、授業料が約54万円、入学料は約40万円(参考:文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」)となっていることから、どの大学を選ぶかによってさらにどのくらいの教育費が必要となるか、概算の金額を見積もることができるでしょう。
もちろん、その際には全ての金額を学資保険で用意するのではなく、高校や大学の入学時など一時的に必要となる金額を準備するという考え方を持つようにしてください。
学資保険の種類
学資保険には、大きく分けて2つの種類に分けることができます。それぞれの特徴について以下に詳しく解説します。
1.貯蓄型
貯蓄型の学資保険とは、保障などを省いて保険料を全て貯蓄に回すことで少しでも多くの教育資金を貯める目的のものです。
貯蓄型の学資保険では、払い込んだ保険料総額よりも受け取れる金額が大きいことがメリットですが、もし、受け取る時期の物価がどれだけ上昇しているかわからないことから、もし物価の上昇率が受け取れる額よりも上回る場合は、保険金や祝い金だけでは十分な金額を準備することができないという結果を招くことがデメリットです。
2.保障型
保障型の学資保険とは、貯蓄と合わせて子供に対する医療保障や死亡保障、さらには契約者の死亡保障を付けることで、貯めるだけではなく保障も合わせて用意する目的を持つものです。
保障型の学資保険のメリットは、なによりも貯蓄と共に保障も付加することができることですが、その分、払い込んだ保険料総額よりも受け取れる金額が少ないというデメリットがあります。
ただ、どちらの形であっても、契約者が死亡もしくは高度障害になった際には、以降の保険料の払い込みは免除となるところは共通しています。
学資保険を選ぶ際のポイント
1.返戻率が高い商品を選ぶこと
返戻率とは、支払った保険料総額に対してどのくらいお金が戻ってくるかという割合のことです。
最近の予定金利の低下により、返戻率も100%を切るものも目立ってきましたが、できれば100%を超える商品を選ぶとよいでしょう。
2.満期となる時期とその時に受け取れる保険料を確認すること
学資保険を最も効率よく活用するには、子供に一番お金がかかるときに必要なお金を受け取ることができるようにすることです。したがって、満期をいつにするか、そしてどのくらいの金額を受け取るかをしっかりと考えて決めるようにしましょう。
一般的には子供が18歳、つまり大学入学時に200万円~250万円を受け取れるように設定するケースが多くみられます。
3.払込期間の選択ができる商品を選ぶ
学資保険の商品によっては、払込期間を選択できるものもあります。例えば、払込期間を10年間などと決めたりすることが可能です。
一般的に払込期間を短くするとその分毎月支払う保険料は高くなりますが、その分返戻率が高くなることから、家計の収支バランスを考慮し、月々の保険料を支払う余裕があるのであれば、そのような商品を選んで払込期間を選択するとよいでしょう。
返戻率を上げるコツとは?
学資保険に加入するからには、できれば払い込んだ保険料の総額よりも受け取れる額を多くしたいものです。実はその返戻率を上げるためのコツが存在しますので、ぜひ覚えておくことをおすすめします。
1.保障や特約をできるだけ省く
保障をつけることでその分保険料が上乗せとなり、その結果返戻率が下がってしまいます。学資保険であれば、貯蓄と割り切って保障をできるだけ省くという考え方も大切です。
2.できるだけ早い年齢から加入する
学資保険にかかわらずどの保険にも共通して言えることですが、保険商品は加入年齢が早ければ早いほど保険料が安く設定されます。もしも加入を決めているのであれば、生まれる前から契約しておくことも返戻率を上げるコツです。
3.保険料はなるべくまとめて支払う
保険料の払込方法にはいくつかの種類が用意されています。月払いよりも年払い、年払いよりも一時払いにする方が、保険料の割引に繋がることから、まとまった資金があるのであれば、割引が利用できる年払いや一時払いを活用するようにしましょう。また、上に述べたような払込期間を短くする方法も、返戻率を上げることに繋がります。
最近は貯蓄から運用という流れが主流となりつつあり、学資保険に代わって変額保険で教育資金を用意するという考え方も出てきています。しかし、運用に慣れていないのであれば、学資保険と変額保険を併用するなど、リスクを低減させる方法をとることも大切です。
また、大学進学は教育費の中でも一番お金のかかる案件です。ただ何となく進学するというのではなく、どのような目的でその大学に行きたいのか、進学にあたって子供ときちんと向き合って話し合うことを忘れないようにしてください。
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評価コメント
保険の払込満了期間を11歳、14歳、17歳と選ぶことができ、一番学資のかかる大学入学時に保険料を負担することがないよう工夫
国内生命保険会社の中では、以前から学資保険で有名なフコク生命の学資保険「みらいのつばさ」は、保険料の払込満了期間を11歳、14歳、17歳から選ぶことができます。このことで、一番学費のかかる大学入学時に保険料を負担することがないよう工夫されています。
また、節目の際にもらえる成長祝い金は、今すぐに必要がない場合は、据え置くことができ、据え置き金には所定の利息がつきます。据え置いた祝い金は、必要な時に、少し増えて取り出せるということで楽しみも増えますね。
FP 大野翠「学資保険の選び方」
FP 大野翠
「1位」におすすめする理由
兄弟姉妹が加入していると「きょうだい割引」で2人目の子どもが加入すると保険料が安くなる
兄弟姉妹が加入していると、保険料が割引かれる「きょうだい割引」で2人目の子どもが加入すると保険料が安くなります。入学一時金を受取るステップ型と大学入学時に祝金を受取るジャンプ型があるので、受け取り方の違うタイプに加入し、きょうだいの進学時期が重なった時に家計の状況に合わせて対応することも可能です。
出産予定日の140日前から加入できるのでお誕生前の時間に余裕がある時に加入の検討をすることができます。既に契約している方の2人目のお子さんの加入におすすめです。
FP 梅川ひろみ「学資保険の選び方」
FP 梅川ひろみ
S型とJ型の2種類から選ぶことができ、満期日を繰り上げが可能
フコク生命名の学資保険「みらいのつばさ」も人気な学資保険です。S(ステップ)型とJ(ジャンプ)型という種類が用意されております。
S型はお子様の入園、入学にあわせて祝い金を受け取ることができます、この祝い金を受け取らず、フコク生命の利息を付けて据え置くことも可能です。据え置いた祝い金はいつでも引き出すことができますので、急なお子さんの出費にも対応できます。
そして、所定の範囲内となりますが、満期日を繰り上げることも可能です。18歳を満期にとお考えの方もたくさんいらっしゃいますが、意外と受験料や入学金は、お金がかかり、18歳よりも前に資金が必要となることもありますので、繰り上げの制度は助かります。
J型は途中の祝い金が無く、大学進学準備金を主の目的としています。どちらも二人目のお子さんから兄弟割引もありますのでおすすめしたいです。
FP 奥山茂仁「学資保険の選び方」
FP 奥山茂仁
メニューが豊富で、大学入学以前から保険金が支払われるプランもある
返戻率が5番目なので、5位にしています。
また、返戻率は低くなりますが、ステッププランといって、大学入学以前から保険金が支払われるプランがあり、メニューの豊富さという観点からは評価できます。
返戻率:105.5%
2,000,000円÷(14,354円x12月x11年)=105.5%
保険料払込期間:11年(お子様年齢11歳まで)
月払い保険料:14,354円
受取額資金総額:200万円(お子様18歳, 21歳の各1回、計2回)
保険料算出の年齢条件→契約者:男性30歳、子ども:0歳
フコク生命にはこれ以外にステップ型といって、次のスケジュールで、保険金が受け取れるプランがあります。
受取額資金総額:210万円(3歳5万円、6歳5万円、12歳10万円、15歳10万円、18歳70万円、20歳10万円、22歳100万円)
支払保険料総額:2,004,552円
返戻率:104.7%
返戻率は少し下がりますが、3歳から少しずつもらえるプランになっています。ただし、学費に充てるという観点からすると22歳の100万円は19~21歳までにほしいと思います。
※返戻率等の保険条件は2020年7月10日時点
FP 浦上登
選択の幅があり、他社にはない「兄弟割引」を用意しているところもポイント
大学進学に重点を置いた「ジャンプ型」と、幼稚園から大学入学そして成人式の各タイミングに重点を置いた「ステップ型」の2つが用意されており、選択肢の幅があることが評価されるポイントです。
返戻率が高いのは「ジャンプ型」ですが、子供の成長に合わせて都度祝い金を受け取れる魅力も捨てがたいところです。
また、他社にはない「兄弟割引」を用意しているところもポイントといえます。子どもが複数おられる方は、検討の一つに入れていただきたい学資保険です。
FP 新井智美
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「5位」におすすめする理由
大手生命保険会社が販売している商品で、貯蓄性も保ちつつ安心して加入継続ができる
国内最大手の生命保険会社である日本生命が発売している「ニッセイ学資保険」。
解約返戻率も、保障内容によっては100%を超える場合もあります。充実の返戻率ではありますが、その分、少々保険料が割高な印象は否めません。割高に感じる際は、あらゆる特約を外し、純粋な貯蓄として加入すると良いでしょう。
何といっても安心の大手生命保険会社が販売している商品ですので、貯蓄性も保ちつつ安心して加入継続ができるところはポイントが高いです。
FP 大野翠「学資保険の選び方」
FP 大野翠
「4位」におすすめする理由
負担の重い大学入学に備え計画的に教育費が準備でき、小・中・高校入学の年齢ごとに祝金が受け取れる
負担の重い大学入学に備え計画的に教育費が準備でき、小学校、中学校、高校入学の年齢ごとに祝金が受け取れるタイプもあるので、祝金を据置いて好きな時に引出して使うなど入学時の家計の状況に対応することができます。
育児相談ホットラインというサービスがあり、初めてのお子さんや病気がちなお子さんを持つお母さんにとっては心強いです。加入に際しても担当者がいて相談がしやすいところに安心感があり、大手という安心感を得ながらも返戻率が比較的良いところがおすすめです。
FP 梅川ひろみ「学資保険の選び方」
FP 梅川ひろみ
返戻率が他のところよりも高いところが魅力
返戻率が最も高いので、第1位にしました。
返戻率:107.6%
3,000,000円÷(278,740円x10年)=107.6%
保険料払込期間:10年(お子様年齢10歳まで)
年払い保険料:278,740円
受取額資金総額:300万円(お子様18歳100万円,19歳から22歳の各1回ずつ50万円、計4回)
保険料算出の年齢条件→契約者:男性30歳、子ども:0歳
保険料払込期間5年プランもあり、その場合の返戻率は108.9%になります。ただし、他の保険会社には5年払いのプランはないため、このプランは比較の対象から外しています。ただし、5年間で保険料支払いが可能な方はこのプランをえらぶ価値があると思います。
返戻率以外の保険料支払い免除や税務上のメリットはほぼ変わりはないので、差別化の最も大きな要因は返戻率ということになります。
※返戻率等の保険条件は2020年7月10日時点
FP 浦上登
祝い金ありとなしのプランが用意されており、24時間365日無料で利用できる「育児相談ホットライン」も提供
契約件数が30万件を超えている(平成25年4月~平成29年4月実績)ことからも、人気の高さを知ることができる日本生命の「ニッセイ学資保険」。
祝い金ありとなしのプランが用意されており、さらには24時間365日無料で利用できる「育児相談ホットライン」を提供しているところがポイントです。
また、学資保険の中では珍しく配当金があるところも魅力の一つといえるでしょう。
特に祝い金ありのプランであれば、大学生活の4年間毎年学資金を受け取ることができる点で、大学進学を視野に入れているのであれば、候補にしておきたい学資保険といえます。
FP 新井智美
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「2位」におすすめする理由
保険金を大学入学後に4回分けて一時金と満期金を受け取ることができ、大学でかかる費用の備えとして貯蓄を重視したい方におすすめ
保険料の払込の年齢が10歳か15歳かが選べ、比較的教育費が軽い時期に終えて保険金を大学入学後に4回に分けて一時金と満期金を受取る、という大学でかかる費用に備えるため貯蓄を重視したいという方におすすめです。所定の保険金額以上で加入すると保険料が割引になります。
また子どもが万が一の時の死亡給付金が支払われるという保障もあります。出産予定日の140日前から加入できるので出産後子育てであわただしくなる前に検討して加入することができます。
FP 梅川ひろみ「学資保険の選び方」
FP 梅川ひろみ
大学などの時期に合わせて教育資金を確実に受け取れ、保険料の払い込みは15歳で終了
明治安田生命の学資保険「つみたて学資」は、正直他社の学資保険の商品と比べますと派手さはありませんが、しっかりと教育資金を準備するための学資保険となっています。
費用がかさむ大学などの時期に合わせて教育資金を確実に受け取ることができ、保険料の払い込みは15歳で終了します。もちろん契約者に万が一のことがあれば保険料の払い込みは免除されますので安心です。大学でかかる教育費に備えて、教育資金・満期保険金を合計4回お受け取りができます。
FP 奥山茂仁
返戻率が高く、メニューが豊富なところも魅力
返戻率が3番目に高いので、3位としました。
また、保険料一括払込で、返戻率109.0%というプランがあり、メニューの豊富さという観点からも評価できます。
返戻率:105.8%
保険料払込期間:10年(お子様年齢10歳まで)
月払い保険料:23,623円
受取額資金総額:300万円(お子様18歳から21歳の間、毎年75万円ずつ計4回)
保険料算出の年齢条件→契約者:男性25歳、子ども:0歳
本件はソニー生命と比べ、受取保険金および保険料の規模が大きくなります。また、年払いがないので保険料は月払いで計算した数字です。
また、明治安田生命には加入時保険料一括払いにすると返戻率109.0%となるプランがあります。
一括払込保険料:2,749,776円
満期学資金総額:3,000,000円
返戻率:3,000,000円÷2,749,776円=109.0%
このプランは、一括払いの金額が大きすぎて、つみたてという本来の趣旨に反すること、18年から21年という長期にわたり300万円近い金額を保険会社に預けるため他のプランと比べリスクが高いこと、一括払いのため、学資保険のメリットである保障機能がなくなること、という理由により比較の対象から外しています。
※返戻率等の保険条件は2020年7月10日時点
FP 浦上登
保険料の払込期間を短くすることで返戻率を上げることが可能
保険料の払込期間を短くすることで返戻率を上げることができる点が評価されている明治安田生命の「つみたて学資」。
払込期間は長くても15歳までとしており、もし一括で支払うことができるのであれば返戻率は最大109%にもなります。
返戻率の高さはもちろんのこと、義務教育期間中に保険料の払い込みを終えることができることや、また、基準保険金額が70万円以上とすることで高額割引が適用されるという点でもおすすめの学資保険といえるでしょう。
FP 新井智美
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「5位」におすすめする理由
設定されているプランが豊富、状況に合わせた払込方法を選べる
設定されているプランが豊富で、状況に合わせた保険料の払い方が選べるので、できるだけ保険料を安くしたいという方におすすめです。保険金の受取りを17歳と18歳で満期の時期を選べて、早生まれのお子さんの進学にも対応できるところが特徴です。
保険金の受取り時期を中学、高校進学のためにするのか大学のためにするのか、といった受取りのタイミングなどを家庭の状況に合わせて担当のライフプランナーと相談しながら決めていくことが可能です。
FP 梅川ひろみ「学資保険の選び方」
FP 梅川ひろみ
保険設計の自由度が高く、払い込み期間や払い込み方法・受取方法などが自分で組み合わせて選べる
ソニー生命の「学資保険」と言えば返礼率の高さに注目しがちですが、当然貯蓄性で学資保険を選ぶのであれば、返礼率が高いにこしたことはありません。
もちろん返礼率も高いのですが、私が1位に選んだ理由は、保険設計の自由度が高い点です。学資保険を選ぶ際にはたくさんの決め事が生まれます。満期はいつにするか、受け取りの総額はいくらにするか、保険料の払い込みの期間はいつまで、保険料の払い込み方法、保険金の受取方法などです。特に自分でいろいろと組み合わせて保険に加入したい方にはおすすめです。
ソニー生命の学資保険では、いろんなプランに合わせた組み合せが選べますので、学資保険を検討の際には、こちらの学資保険もぜひご検討ください。
FP 奥山茂仁
返戻率が高く、月払いよりも年払いの王が保険料は安くなる
返戻率が日本生命に次いで高いので、第2位としました。
返戻率:106.3%
2,000,000円÷(188,036円x10年)=106.3%
保険料払込期間:10年(お子様年齢10歳まで)
年払い保険料:188,036円
受取額資金総額:200万円(お子様18歳から22歳の間、毎年40万円ずつ計5回)
保険料算出の年齢条件→契約者:男性30歳、子ども:0歳
保険料は月払いより年払いの方が安くなるので、返戻率は上がります。
ただし、保険会社によっては、年払いプランがない会社もあるようです。また、契約者にとっては年払いができるだけの資金的余裕があるかが、契約時における選択のポイントになります。
※返戻率等の保険条件は2020年7月10日時点
FP 浦上登
業界トップレベルの返戻率で、貯蓄性に優れた商品
ソニー生命の「学資金準備スクエア」の最大の魅力は、なんといっても業界トップレベルの返戻率です。最近では100%を下回っている商品が多い中、「学資金準備スクエア」の返戻率は102.6%~106.3%(2020年9月1日時点)と貯蓄性に優れた商品であるといえます。
教育資金の用途にあわせて受け取るタイミングが選べる3つのプランが用意されているところも、選択肢の幅があるという点では評価されるところでしょう。貯蓄性を一番に求める方にはおすすめの学資保険です。
FP 新井智美
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高い貯蓄性と保障がバランスよく備わっており、効率的に教育資金準備ができる
JA共済の学保険の「こども共済学資応援隊」は、お子さんの年齢が0歳から12歳まで加入でき、ご契約者の年齢も18歳から75歳まで対応しています(商品プランにもよりますので注意してください)。
他の商品と同じように高い貯蓄性と保障がバランスよく備わっていまして、効率的に教育資金準備ができる商品です。学資金の受け取りは進学時期に合わせて、中学、高校、大学プランから選べます。意外と保険と言いますと、~生命とかの会社から選びがちですが、ちょっと違った視点から学資保険を選んでみてもよろしいのではと思います。
FP 奥山茂仁
返戻率が高く、プランも豊富で大学だけでなく中学や高校の学資に焦点を合わせることも可能
返戻率が4番目に多いので4位としました。
返戻率:105.7%
3,000,000円÷(236,412円x12年)=107.6%
保険料払込期間:12年(お子様年齢12歳まで)
年払い保険料:236,412円
受取額資金総額:300万円(お子様18歳から22歳60万円ずつ計5回)
保険料算出の年齢条件→契約者:男性30歳、子ども:0歳
JA共済のメリットはプランが豊富なことで、学資金支払開始年齢が11歳から18歳、払込終了年齢も学資金支払開始年齢を超えない範囲で11歳から18歳まで選択することができるので、大学だけでなく、中学の学資や高校の学資に焦点を合わせることも可能です。
※返戻率等の保険条件は2020年7月10日時点
FP 浦上登
18歳から22歳まで毎年1回計5回学資金を受け取ることができる点が魅力
加入することで、18歳から22歳まで毎年1回計5回学資金を受け取ることができる点が魅力の「学資応援隊」。しかも子どもに対する保障も充実していることから、子どもに万が一のことがあっても安心できます。
貯蓄性と保障のバランスが取れた学資保険ですが、月払いにすると返戻率が下がってしまうというデメリットがあります。
年払いで保険料を払うことができるのであれば、返戻率を104%まで上げることができることから、加入するのであれば、できれば年払いにすることをおすすめします。
FP 新井智美
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「1位」におすすめする理由
解約返戻率が100%に近く、保険期間や保障内容を決める際の選択肢も多い
円建ての学資保険の中では解約返戻率が100%により近く、保険期間や保障内容を決める際の選択肢も多いところが特徴です。細分化されたプラン設計より、ご家族の意向に沿ったオリジナリティあふれる学資保険の設計が可能です。安心の「保険料払込免除特約」も付加でき、教育資金の準備に優れています。
また、保険料も比較的負担にならない金額から設定でき、第二子以降の学資保険加入を検討する場合でも、保険会社を変えずに統一することもできます。
FP 大野翠「学資保険の選び方」
FP 大野翠
高校入学時に「学資一時金」、大学入学時から4年間「学資年金」を受け取れる
アフラックの学資保険「アフラックの夢みるこどもの学資保険」は、人気の学資保険です。
特長としましては、高校の入学の際に「学資一時金」を、大学入学時から4年間「学資年金」を受け取ることができます。お子様は0歳から7歳まで契約ができ、出席予定日140日前から申し込みができます。
受け取り総額も120万円から1,500万円まで選ぶことができ、なかなか学資保険まで余裕のない方でも、無理せず保険を継続することが可能となります。ぜひ検討されてもよろしいかと思います。
FP 奥山茂仁
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「3位」におすすめする理由
契約者に万が一のことがあった場合、「養育年金」として保険期間満了まで所定の金額を受け取れる
こちらの学資保険は、お子様の成長に合わせた節目のお祝い金(6歳、12歳、15歳、18歳)が主契約となっており、18歳の時の祝い金が基本保険金額の100%相当となります。
また、契約者に万が一のことがあった場合は、保険料の払い込みが不要になるだけでなく、「養育年金」として保険期間満了まで所定の金額を受け取ることができます。もちろん節目の祝い金についても契約通りに受け取ることができます。
より安心を追求した学資保険であると言えます。
FP 大野翠「学資保険の選び方」
FP 大野翠
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「4位」におすすめする理由
契約者が万が一の際の「養育年金」の支払いや、成長補節目にお祝い金がもらえるのが特徴
保険料払込免除特約として、契約者が万が一の際には「養育年金」が支払われることや、成長の節目に祝い金がもらえることなどが本商品の特徴です。保障内容によっては保険料が安価から設定できるので、乳幼児の時に学資保険に加入していなかったお子様が加入する場合でも、保険料負担を抑えることができます。
東京海上日動あんしん生命では、契約者が無料で利用できる「メディカルアシスト」というサービスが付帯されており、24時間365日利用可能です。
FP 大野翠「学資保険の選び方」
FP 大野翠
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「3位」におすすめする理由
契約者の年齢が男性で69歳まで、女性は75歳までと祖父母の加入も可能、子どもの年齢も9歳までと高い
契約の年齢の範囲が男性で69歳、女性は75歳までと祖父母の加入も可能で、子どもの年齢も9歳までと高いというところがおすすめです。一時金の受取りは中学、高校、大学の入学時なので入学にかかる費用に対応、据置いて好きな時に受取ることもできるので将来の家計の状況に合わせられ、満期は大学進学時の18歳と22歳と社会人になる準備としても使えます。
契約者に万が一の時には、保険料の支払保険料相当の死亡給付金を受取れるという保障もついており、お子さんには疾病の特約をつけられるため病気がちなお子さんをお持ちの方には安心です。
FP 梅川ひろみ「学資保険の選び方」
FP 梅川ひろみ