【2024年】アライアンス・バーンスタイン投信の今後の見通しと買い時

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「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」は、米国の成長企業に厳選投資することで高いリターンを目指す人気のアクティブファンドです。

しかし、このファンドの今後や買い時が分からず、二の足を踏んでいる方は多いのではないでしょうか?

本記事では、アライアンス・バーンスタイン投信2024年直近の運用状況や過去の実績、そして米国株式市場の動きから今後の見通しを考察します。

おすすめの買い時についても紹介していますので、ファンドの購入を検討している方はぜひ最後までご覧ください。

アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信の直近の運用状況

「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」とは、S&P500株価指数をベンチマークとし、米国の長期的な成長企業に厳選してアクティブ運用するアクティブファンドです。

まずは、直近の運用状況の指標となる、以下の2点について見ていきましょう。

  • 基準価額・純資産総額
  • 組入れ銘柄(ポートフォリオ)

基準価額・純資産総額

2024年8月30日現在、アライアンス・バーンスタイン主要5コースの基準価額および純資産総額は以下のとおりです。

ファンドの種類基準価額純資産総額
Aコース(為替ヘッジあり)38,734円約1,308億円
Bコース(為替ヘッジなし)66,834円約1兆3,173億円
Cコース毎月決算型(為替ヘッジあり)10,339円約2,838億円
Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)11,151円約2兆7,899億円
Eコース隔月決算型(為替ヘッジなし)11,171円約186億円

※2024年8月29日時点

「基準価額」はそのファンド一万口あたりの値段を示し、「純資産総額」は集められた資産の合計金額を示しており、原則として1日1回更新されます。

なお、アライアンス・バーンスタインでもっとも人気の高いコースは、純資産総額約2兆7,899億円の「Dコース」ですが、毎月決算型で投資効率が悪いため基本的には避けたほうがよいでしょう。

おすすめは十分な複利効果と通貨分散ができる「Bコース(為替ヘッジなし)」です。具体的な理由に関しては、以下の記事で詳しく解説していますので気になる方はあわせてご覧ください。

組入れ銘柄(ポートフォリオ)

2024年8月現在、アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信の組入れ銘柄トップ10は以下のとおりです。

順位銘柄名業種組入比率
1マイクロソフト情報技術8.9%
2アマゾン・ドット・コム一般消費財・サービス6.7%
3エヌビディア情報技術6.6%
4アルファベット(Google)コミュニケーション・サービス5.2%
5VISA金融4.4%
6メタ・プラットフォームズコミュニケーション・サービス4.3%
7バーテックス・ファーマシューティカルズヘルスケア3.3%
8コストコ・ホールセール生活必需品3.1%
9ユナイテッドヘルス・グループヘルスケア3.1%
10ネットフリックスコミュニケーション・サービス2.9%

出典:月次報告書(2024年7月31日)

太字表記した銘柄は、ベンチマークである「S&P500株価指数」の上位10社にも組入れられている銘柄です。

アライアンス・バーンスタイン投信は、S&P500株価指数を上回るパフォーマンスを目指しているアクティブファンドですが、上位10社のうち31.7%がベンチマークと同じ超大型株となっているため、今後もおおむねS&P500と連動した動きになると予測できます。

アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信の過去の運用実績

つづいて、アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信のパフォーマンス(運用実績)の指標となる、以下2点について見ていきましょう。

  • 基準価額騰落率
  • 分配金実績

基準価額騰落率

騰落率とは、投資信託の基準価額が一定期間内にどれだけ変動したかをパーセンテージで示した数値です。なるべく長期間の騰落率をチェックすることで、突発的な値動きに惑わされず、ファンドの実力を確認できます。

ここでは、アライアンス・バーンスタイン投信のより正確な実力を見るため、分配金がないかつ、為替変動の影響を受けない「Aコース(為替ヘッジあり)」を例として、基準価額騰落率をベンチマークと比較しました。


基準価額騰落率
1ヵ月間6ヵ月間1年間3年間5年間設定来
2006/5/25
Aコース(為替ヘッジあり)-6.0%4.4%14.5%-0.2%69.2%350.2%
ベンチマーク(S&P500)-1.2%8.1%13.1%12.8%68.0%347.4%

出典:月次報告書(2024年7月31日)

【※注意】

上記の騰落率は、課税前分配金を決算日の基準価額で全額再投資した場合のパフォーマンスを示したものです。税金や手数料を考慮していないので、投資者が得られるリターンを示すものではありません。

比較表を見てみると、1年間・5年間・設定来の騰落率でベンチマークを上回っていることが分かります。

しかし、大幅に上回っている訳ではないため、信託報酬などコストも考慮すると、アライアンス・バーンスタイン投信の優位性はやや下がります。

とはいえ、より高いパフォーマンスが期待できることは確かなので、もし運用するのであれば「その他のインデックスファンドと併用して+αのリターンを目指す」といった方針がおすすめです。

なお、上記ではより正確な実力を見るためにAコースを見てきましたが、実際に投資を行う際は、ヘッジコストがかからず円安の恩恵も受けられるBコースを推奨します。

分配金実績

分配金実績を見れば、ファンド保有時にもらえる具体的な分配金額が分かります。

ここでは、アライアンス・バーンスタイン投信の各コースにおける、直近6回分と設定来の分配金実績を見ていきましょう。


分配金(一万口あたり・課税前)
Aコース(年2回)Bコース(年2回)Cコース毎月決算型Dコース毎月決算型Eコース隔月決算型
1回120円(2024/6)190円(2024/6)100円(2024/8)200円(2024/8)200円(2024/8)
2回100円(2023/12)170円(2023/12)100円(2024/7)400円(2024/7)400円(2024/6)
3回80円(2023/6)120円(2023/6)200円(2024/6)400円(2024/6)300(2024/4)
4回220円(2022/12)310円(2022/12)100円(2024/5)300円(2024/5)200(2024/2)
5回0円(2022/6)0円(2022/6)100円(2024/4)400円(2024/4)100(2023/12)
6回230円(2021/12)270円(2021/12)100円(2024/3)300円(2024/3)
設定来計3,580円(2006/5/25)4,260円(2006/5/25)12,400円(2014/9/16)17,400円(2014/9/16)1,000円(2023/10/3)

※2024年8月30日時点

なお、アライアンス・バーンスタイン投信の分配金は、基準価額の水準によって金額があらかじめ決められている「予想分配金提示型」です。

分配対象額が少額になる場合や基準価額の変動や低下によっては、分配金が0円になる場合や、元本から取り崩して分配金を支払う「特別分配金(元本払戻金)」に相当する可能性もあるため注意しましょう。

【2024年】アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信の今後の見通し

直近の運用状況でも上述したとおり、アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信のポートフォリオ上位10銘柄は、ベンチマークである「S&P500株価指数」と同じ超大型株となっています。

おおむねベンチマークと連動した動きになることが予測されるため、S&P500と同じ米国株市場の状況から今後の見通しを考察していきましょう。

2024年8月直近の米国株式市場の状況

まずは「S&P500」含む米国株式を代表する3つの指数における、直近1ヵ月のグラフをご覧ください。

出典:GoogleFinance(8月30日時点)

S&P500では、7月16日の直近最高値から8月5日にかけて8.5%の下落。これに伴い、アライアンス・バーンスタイン投信も7月11日に記録した最高値から、8月5日までに17.8%下落しています。

この背景には、7月中旬以降、AI(人工知能)への巨額投資を行う大手テクノロジー企業に対する収益悪化の懸念が台頭したことなど、複数のネガティブ要因が重なり、急速に利益確定売りが進んだものと考えられます。

しかし、同月14日にはプラスに戻り、30日には終値5648.40と、7月16日につけた最高値(5667.20)にあと一歩のところまで回復しました。

アライアンス・バーンスタインの今後の見通し【2024年8月以降】

この米国株式市場の動きに対し、アライアンス・バーンスタインは以下のように予測しています。

「深刻な景気後退を引き起こすような兆候はなく、足もとの株価調整は長期的な下方トレンドにはならない。景気後退懸念はやや行き過ぎたものとみています。」(中略)

参考:足もとの当ファンドの運用状況と今後の見通し(8月14日公表)

実際、8月中旬以降の米国株式市場は、アライアンス・バーンスタインの予測通りに底堅く推移しており、当ファンドの見通しはある程度信頼できると言えるでしょう。

9月以降も底堅い推移が続くと見ており、S&P500と連動している当ファンドも、基本的には底堅い推移になると予想。

企業業績に関しては、これまで米国市場を牽引してきた「マグニフィセント・セブン(M7)」の値上がり幅が失速気味であることから、今後の利益成長は「上位10銘柄以外」に広がるとの見通しを立てています。

今後、予測通りに景気悪化への懸念が和らいで投資家の関心が企業業績に戻れば、より長期的な成長企業を見極めてアクティブ運用している当ファンドでは、S&P500を上回るリターンも十分に期待できるでしょう。

【※注意】

見通しの内容は、あくまで過去のデータや米国株市場の動向からの推測です。実際に今後どうなるかは誰にも分からないため、将来の傾向や成績を示唆・保証するものではということは理解しておきましょう。
参考文献:足もとの当ファンドの運用状況と今後の見通し

アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信の買い時はいつ?

アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信を「なるべく安いときに買いたい」という方であれば、分配金の決算によって基準価額が低下したときに購入するのがおすすめです。

決算日の前営業日までに申し込みすることで、決算日当日の約定となり、分配金落ちの基準価額で購入できます。

ただし、運用状況によっては分配金が出ない場合や、選ぶコースによっては次回分配が半年先になる場合もあり、その頃には現時点よりもさらに値段が上がっている可能性も考えられます。

基準価額の値上がり・値下がりがいつどのようにして起きるのかは、専門家でも正確に予測するのは困難です。そのため「いつ購入するか?」よりも「なるべく早く投資を始めて、複利効果を最大化すること」を考えたほうが建設的と言えるでしょう。

運用状況・実績からアライアンス・バーンスタイン投信の今後を見極めよう

本記事では、アライアンス・バーンスタイン投信の2024年直近の運用状況や過去の実績、今後の見通しや買い時について解説しました。

【今後の見通しまとめ】

  • アライアンス・バーンスタインの今後は、直近8月中旬以降の米国株式市場と同じく、基本的には底堅い推移になると予想。
  • 企業業績に関してM7が失速気味であることから、今後の利益成長は「S&P500の上位10銘柄以外」に広がると予想。
  • 景気悪化への懸念が和らいで投資家の関心が企業業績に戻れば、S&P500を上回るリターンも十分に期待できると考えます。

なお、投資信託や株価の今後を予測するには、現在の状況や市場動向、これまでの運用実績をしっかりと理解することが大切です。

実際にどうなるかはプロにも分からないため、特定ファンドや人物の見通しを鵜呑みにするのはNGですが、アライアンス・バーンスタインが公表する見通しはある程度信頼できるため、分かりやすく解説した本記事を参考にぜひ購入を検討してみてください。

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