傷害保険とは?概要や特徴、医療保険との違いになどについて徹底解説!

傷害保険とは?

「傷害保険ってどんな保険?医療保険との違いはあるの?」

突然の怪我に備える事が可能な保険の「傷害保険」。名前の通り、怪我に関するリスクを補償する事の出来る保険です。一見シンプルで、理解しやすい保険だと感じますが、実際の所は「補償の範囲」「補償する条件」等が他の医療費を補償するような保険とは異なっています。

また、類似するような保険に「医療保険」が挙げられるでしょう。医療保険に関しても商品によって多少異なりますが、怪我や疾病によって医療費が必要になった際に補償してくれるという特徴を持っています。そのため、医療保険に加入している方は必要性が低いと感じるかも知れません。

しかし、人によってはしっかりと加入しておきたい保険であり、傷害保険を理解して加入する・しないを検討しておきたい所です。

なので、この記事では「傷害保険とは?」、「傷害保険の特徴や必要性」「傷害保険と医療保険の違い」についてご紹介していきたいと思います。まず、始めに「傷害保険とは?」というテーマについてご紹介していき、傷害保険の基本的な部分についてしっかりと理解していきましょう。

傷害保険は何を補償するのか?

保険とは、補償を受けるために加入するものであり、傷害保険に限らず加入しようとしている保険がどのような保険なのか?という点について理解するには「補償内容」について理解するのが、最も保険の概要を掴みやすいと思います。

補償できる怪我・補償できない怪我

傷害保険の補償内容を簡潔にまとめてしまうと「怪我をしてしまった時に、保険金を貰う事の出来る保険」です。具体的には以下のようなリスクに対応する事が可能です。

  • 階段で転んでしまい怪我をしてしまったので、医療費が掛かってしまった
  • 交通事故に巻き込まれてしまい、怪我をしてしまった
  • 海外・国内旅行中に怪我をしてしまい、医療費が掛かってしまった
  • 子供が小学校・中学校で、スポーツをしている途中に怪我をしてしまった

というようなケースです。「怪我」に対するリスクをしっかりとカバーしている保険だと言えますが、一方以下のようなリスクには対応出来ません

  • 飲酒・登山などの予知できる可能性のある怪我
    (登山に関しては保険によって異なる)
  • 故意による怪我
  • 他の疾病によって、発生した怪我
    (例えば、くも膜下出血等で転倒した事による怪我など)
  • 地震・火山によって引き起こされた怪我
  • 海外でテロ行為を除く、暴動などに巻き込まれた場合の怪我

上記のようなリスクには対応できないため、補償を行いたい場合は別途保険に加入する必要性があります。

補償できる怪我・補償できない怪我があるのはなぜ?

一見、先程ご紹介したように同じような「怪我のリスク」であると言えます。では、なぜ「補償出来る怪我・補償出来ない怪我」の違いがあるのでしょうか?それは、傷害保険には補償する怪我の範囲が予め設定されているからです。

傷害保険によって多少の違いはありますが、一般的な傷害保険では以下のような定義で「補償する怪我(保険事故)」を決めています。

  • 急激に発生し
  • 偶然起こり
  • 外来のものである

というものです。少し掴みにくいかもしれませんが、シンプルにまとめてしまうと「突然起こってしまう、予知できない、体の外のものによって発生した怪我」という事です。

つまり、逆に言うと「突然発生しないもの(自ら避けられるもの)」「予知できるようなリスク(飲酒運転など、客観的に見て防げるもの)」「物・他人によって出来た怪我(自分の体から起こるものではない怪我)」という3点に該当しない場合に、傷害保険の補償を受ける事が可能です。

一見、補償を受ける条件が厳しくないか?と感じてしまいますが、普通に生活していて偶然発生した怪我については基本的に補償を受ける事が可能なので、それほど補償の条件に関して大きな心配をする必要性はないでしょう。

どのような保険金が支払われるのか?

次にご紹介したいのは、どのような保険金が支払われるのか?という点についてです。保険を理解するために、最も重要なのは「補償範囲を理解する」事です。

しかし、その補償範囲を実際にどのような形で補償していくのか?という点についても、しっかりと押さえておきたいポイントであると言えます。その点を探るためには「保険金」について理解すると、掴みやすいと思います。

傷害保険で支払われる保険金には、以下のようなものが挙げられます。

  • 死亡・後遺症傷害保険金
  • 入院保険金
  • 手術保険金
  • 通院保険金

等の保険金があります。もちろん、商品によっても多少の違いがあり、これ以外の補償が付け加えられているものや上記のような補償が初めから付け加えられないものもあったりと、商品によって詳細は異なるのでこのあたりは人によって調整が必要になると言えるでしょう。

ただ、注意したいのはこの保険金を給付してもらうには「急激、偶然、外来」という傷害保険の怪我の定義を満たしたものによって引き起こされたという前提条件が必要になります。

傷害保険の特徴・必要な人

傷害保険の概要についてはしっかりと押さえられたと思います。次に、傷害保険が自分にとって必要な保険なのか?という点についてしっかりと理解するために「傷害保険の特徴・必要な人」について押さえていきましょう。

傷害保険の特徴は5つに絞られる

傷害保険の必要性を探るために、傷害保険の特徴についてしっかりと理解していきましょう。傷害保険の特徴は以下のようなものが挙げられます。

  • 定額払い
  • 怪我だけが対象
  • 保険料の決まり方が特殊
  • 保険料の安さ
  • 個人賠償責任保険も付けられる

1つ、1つの特徴について詳しくご紹介していきたいと思います。

定額払い

傷害保険で、まず挙げられる特徴は「定額払い」であると言う点です。定額払いとは、保険金の支払い方法の1つですが対照的な支払い方法として「実損払い」が存在します。

実損払いとは「実際の総額に応じて、上限までなら保険金を支払う」という保険金の支払い方法です。一方の定額払いとは「一定額を必ず支払う」というものになっています。自動車保険・火災保険などの保険では、実損払いとなっており、医療保険・がん保険などの保険では定額払いになっている事が多いです。

実損払いの特徴として主に「物」に対して補償を掛ける保険で、導入されているという点が挙げられます。物に対する補償を掛けるので「車の修理費について補償」「家の工事費を補償」のような場面で、実際の負担分を補償して貰えるという特徴があります。

一方の定額払いでは、医療保険・がん保険・傷害保険などの保険で採用されている事が多いです。これは「人体・命について値段を付ける事は難しい」という点から採用されています。そのため、傷害保険は「怪我」という人体・命に対して補償を掛ける保険になっているので「定額払い」が採用されているのです。

そのため、もしも傷害保険の補償内容に該当するような怪我をしてしまった時は、補償内容に応じて「一定のまとまった金額」を給付してもらう事が可能です。

怪我だけが補償対象

「怪我だけが補償対象」という点も既に書き留めている部分ではありますが、傷害保険の大きな特徴として挙げられるでしょう。必要性という点も大きく左右する点でもあり、怪我だけが補償対象という事は必然的に「怪我のリスクが高い人」が、傷害保険に加入していると言えます。

また、他の保険と類似しやすい点も挙げられるでしょう。例えば、医療保険では「医療費に関するリスク全般」を補償しており、傷害保険と補償部分が被ってしまっている事も少なくありません。

怪我だけが補償対象という傷害保険の特徴から考えられる必要性については後に詳しくご紹介しますが、しっかりと押さえたいのは傷害保険で「怪我による通院・入院・死亡・手術」のリスクをカバーする事が出来ます。

しかし、逆に言うと他の疾病によるリスクをカバー出来ないので「傷害保険の用途」についてしっかりと考慮する必要性のある保険だと言えるでしょう。

保険料の決まり方が特殊

保険料の決まり方が特殊という点も、傷害保険の特徴として挙げられます。全ての保険は大きく分けて「3種類」に分類され、1つ1つの種類を「分野」という形で分けています。

その種類というのは

  • 第1分野 主に人のライフプランに影響するような保険
    (生命保険、個人年金保険など)
  • 第2分野 物に関する補償を行う分野
    (自動車保険、火災保険など)
  • 第3分野 主に健康に関するもの
    (医療保険、がん保険、介護保険など)

第1分野と第2分野は兼業出来ない事になっており、例えば生命保険を使っている民間の保険会社が自動車保険を販売する事は出来ません。しかし、第3分野については兼業が認められています。

この3つの分野の中で傷害保険は「第3分野」に該当し、第1分野の保険会社でも第2分野の保険会社でも販売する事が可能です。第3分野は兼業が可能になっているため、各保険会社の競争が激しくなっており沢山の保険が販売されています。

その中でも「医療保険・がん保険」などの保険は人気の保険となっており、保険に関する広告で見かける事が多いのはこの2種類の保険が多いでしょう。

医療保険・がん保険のような保険の保険料の決まり方は「年齢・性別」という2点が大きく関係します。というのも、年齢・性別によって疾病に掛かるリスクは大きく変化してしまうため、この2点によって大きな保険料の違いが発生するのです。

例えば、20代の方と50代の方ではがんに掛かるリスクは大きく変化すると言えます。そのため、がん保険に加入しようと思った時に、20代と50代では保険料が大きく変化し、両者を比較した際に2倍~3倍程度の保険料の違いが見られる事も少なくありません。

しかし、傷害保険は「怪我」に関するリスクを補償しています。年齢によってリスクは多少変化する可能性はありますが、それよりも「職業」という点が怪我をするか?しないか?を変化させる大きな要素だと言えるでしょう。

そのため、傷害保険では「職業」によって保険料を調整しており、事務職・営業など「オフィス」を中心とする仕事はリスクが少ない「A級職」に分類され、一般的に怪我のリスクが大きいとされる漁師・建設作業員等の職業は「B級職」に分類され、B級職の方が保険料が高くなっています。

怪我というリスクに絞って補償するからこそ、年齢・性別によって保険料が変化するのではなく「職業」によって大きく変化するという点をしっかりと押さえておきましょう

保険料が安い

次に挙げられる傷害保険の特徴は「保険料が安い」という点です。傷害保険は第3分野の保険の中では、比較的保険料が安いと言えます。

もちろん、補償する範囲や保険金の金額によって保険料は変動しますが「傷害」というリスクのみを補償しているので、リスクが他の保険と比較した時に限定的であり、傷害保険の保険料は安い傾向にあります。

どれだけ安い保険料でも、必要性の低い保険に加入するのは賢い選択とは言えませんが、傷害保険の必要性が高い方にとって大きなメリットになりえると言えるでしょう。

個人賠償責任保険を付ける事が出来る

賠償責任保険とは、人・物に対して損害を与えてしまった場合に発生する損害賠償を補償する事の出来る保険の事です。

主に、賠償責任に関するリスクが高い「自動車保険」「自転車保険」などに組み込まれる事の多い保険・補償であると言えますが、傷害保険でも賠償責任保険・補償に加入する事が可能です。

具体的には、特約として加入する事が可能であり、基本契約に含められている事はケースは少ないと言えるでしょう。また、商品によっては個人賠償責任保険・補償が特約して付帯出来ないケースもあるので、その点は加入する際にしっかりとチェックする必要性があるといえるでしょう。

どんな人にとって傷害保険は必要性が高い?

怪我をするリスクはどんな人にもあり、その点から言うとどんな人にも少なからず必要性はあると言えます。しかし、その中でも傷害保険の必要性が高いと言えるのは「怪我をするリスクが高い仕事・生活」をしている方だと言えます。

怪我をするリスクが高い仕事とは「B級職」に該当するような職業であり、そのような方は医療保険にプラスして怪我に関するリスクを手厚く補償しておく必要性は高いと言えます。

また、もう一つ挙げられるのは「リスクが高い生活をしている方」です。具体的には「自転車通勤をしている人」や、お子さんがスポーツ系の部活を行っており、怪我をするリスクが高いケースなどです。

ただ、自転車通勤を行っている方は「自転車保険」、医療保険などの特約で大きく怪我に関するリスクを補償しているケースも考えられます。そのため、類似するような保険の加入状況をしっかりとチェックし「必要以上の補償を行っていないか?」という点をしっかりと押さえておきましょう。

医療保険と傷害保険の違い・比較

傷害保険の概要や特徴、必要性についてはしっかりと押さえられたと思います。ここで、傷害保険の類似商品であり、よく比較される「医療保険」と「傷害保険」を比較しその違いについてご紹介していきたいと思います。

傷害保険と医療保険の違い

傷害保険と医療保険の違いを探るために、両者の特徴についてご紹介したいと思います。

医療保険の特徴

  • ほとんどの怪我や疾病の医療費を補償する事が出来る
  • 加入に際して診査がある
  • 年齢・性別によって大きく保険料が異なる

傷害保険の特徴

  • 「急激」「偶然」「外来」という3点が揃った怪我のみ補償
  • 加入際して診査はない
  • 年齢・性別によって保険料の変化はなく、職業によって保険料が大きく変動する

両者からは、このような特徴が挙げられるでしょう。この特徴から探る事が出来る両者の決定的な違いは「カバーする大きさ」という点だと言えます。

医療保険は、様々な疾病・怪我をカバーする事が可能です。そのため、年齢・性別によってリスクが大きく変化し、それによって保険料も変動してきます。一方の傷害保険は怪我のみについて補償するので、年齢・性別によって大きなリスクの変化はなく、職業によって保険料が変化します。

怪我でも疾病でも、どちらのリスクでも「医療費」というリスクは同じように発生します。しかし、そのリスクの範囲は傷害保険・医療保険ではカバーする大きさが異なるため全てが異なってくるのです。

また、もう一つ考えられるのはカバーする大きさが異なるので、必要な人の対象も異なってくるという点です。医療保険では、幅広い怪我・疾病のリスクをカバーするので、どんな人でもそのようなリスクがある事を考えれば、どんな人でも必要性の高い保険になり得ます。

一方の傷害保険では「傷害」のみをカバーするので、医療保険と比べた時に必要な人の数は少なくなりがちです。そのため、医療保険と傷害保険を比較した際に「傷害保険の方が必要性についてしっかりと考えべき保険」であると言えるでしょう。

まとめ

傷害保険とは?

  • 傷害保険は急激、偶然、外来が揃ったものを補償する
  • 補償には死亡保険金、入院保険金、手術保険金、通院保険金などがある

傷害保険の必要な人・特徴

  • しっかりと特徴を理解して加入するべき
  • 傷害のリスクの高い人は必要性が高い

医療保険と傷害保険の違いや比較

  • 医療保険は、ほぼ全ての医療費を補償する
  • 傷害保険は条件の揃った傷害のみ補償する

この記事では、傷害保険の概要、傷害保険の必要性・特徴、医療保険との比較についてご紹介させて頂きました。傷害保険では基本的に「急激、偶然、外来」が揃った傷害しか補償できず、加入するメリットを一見感じにくい保険ではあります。

しかし、B級職に該当するような方は傷害保険の条件に該当するような傷害を負うリスクが高いので、リスクが高いと感じる方は検討しておきたい保険です。

senna
senna
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金融業界経験 4年 個人投資家 3年

個人投資家として「株式」「債権」「FX」「仮想通貨」などへの投資・投機を中心的に行っている。

資産運用はもちろん、ファイナンシャルプランナーの知識を活かしながら、税金やライフプランに関する情報発信を行っている。

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