トレンド分析を理解して投資に役立てよう!

トレンドとは、株価の勢いを表すものです。 うまくトレンドに乗れれば、大きな利益を得ることができます。今回の記事では、 トレンド分析にはどのような手法があるのか、また注意点は何なのかをご説明させていただきます。

トレンド分析とは

トレンドとは、マーケットの動く方向を意味します。上昇トレンドと下降トレンド、横ばいがあります。

マーケットは、どの方向であれジグザグに動きます。上昇トレンドとは、ジグザグの山と谷がより高くなっていく波、下降トレンドは、ジグザグの山と谷がより低くなっていく波のことです。

短期(分足、日足)、中期(週足)、長期(月足)それぞれにトレンドがあります

まずは長期のトレンドを確認して、それから中期→短期と分析すると、より正確にトレンドを把握することができます。

上昇相場のトレンドラインでは安値を結びます。これを「上昇トレンドライン」といいます。

出典 岡三証券

下降相場のトレンドラインでは高値同士を結びます。これを「下降トレンド」といいます。

トレンドラインは上昇相場では、株価の支持線(サポートライン)になり、下降相場では株価の抵抗線(レジスタンスライン)になります。

それぞれ下値の目途、上値の目途になります。上昇トレンドでは支持線に近づいたら買い、下降トレンドでは抵抗線に近づいたら売りがでやすくなります。

このように、トレンド分析はチャートを見て判断します。

サポートラインは、チャート上で売り圧力に勝る買いの勢いが強い価格帯のことです。ですから、サポートラインに近づくと株価が下げ止まり、再度上昇が始まります。

レジスタンスラインは、サポートラインと逆に、売りの勢いが買い圧力に勝る価格帯で、株価が押し戻される水準です。ですから、レジスタンスラインに近づくと株価の上昇が止まり、再度下落するのです。

このように、トレンドラインを見ることで、上昇がどこまで続くのか、下落がどこまで続くのかをある程度見極めることができるのです。

株を取引きする際は、まずトレンドを把握することが大切です。「トレンドはフレンド」という相場格言があります。トレンドには逆らってはいけないという意味です。

さらに詳しく支持線と抵抗線を見ていきましょう。

出典 岡三証券

支持線(サポートライン)と抵抗線(レジスタンスライン)は、必ずしもトレンドラインではありません。Cのように安値水準を結んだラインも支持線となりますし、Aのように高値水準を結んだラインは抵抗線となります。

Bのようにジグザグの高値と安値を結んだラインは、抵抗線になったり、支持線になったりします。相場環境により異なった判断がされるのです。

さらに 支持線と抵抗線を見極めるためには出来高にも注目しましょう。サポート付近での出来高が多ければ多いほどサポートとしての重要性も高まります。そのライン市場に参加しようと意欲を持つ投資家の数が多いことを意味するからです。

また、取引されている期間が長ければ長いほど、サポートラインやレジスタンスラインの重要性は増します。例えば、もみ合いの期間が一週間よりも1ヶ月の方が、そのサポートラインやレジスタンスラインはより強固なものになるのです。長期間にわたってその範囲内で多くの取引がされているからです。

トレンドのブレイク

トレンドラインを超えた時に買い(もしくは売り)を仕掛ける時、終値でトレンドラインをブレイクしてれば、それは日中のブレイクよりも重要だと判断します。 日中でのブレイクは一時的なものも多く、元のトレンドに戻ってしまいます。ですから、例えばブレイクラインの3%を超えたら仕掛けるなどルールを決めておくことが大切です。これは銘柄によって異なります。その銘柄の1日の値動きがどの程度なのかを検証し、ブレイクラインをどの程度を超えたら仕掛けるかを決定しましょう。

ダウ理論は値動きを評価するための理論

ダウ理論とはウォールストリートジャーナルを発行しているダウ・ジョーンズ社を設立したチャールズ・ダウが提唱した市場での値動きを評価するための理論です。

上昇トレンドの定義としては、高値更新が続き、安値も切り上がっていること。下降トレンドの定義としては、安値更新が続き、高値が切り下がっていることとしています。

出典 YJFX

ダウ理論では、トレンドの期間を三つに分けています「大トレンド」を1年以上、「中トレンド」を3週間から数ヶ月、「小トレンド」が3日~14日。ダウ理論でも重要なポイントは、大きなトレンドを見極めることです。 そしてトレンドの始まりと終わりは小トレンドから発信されるので、それを見逃さないことが大切です。

中トレンドでは、調整局面に入ることも多いとされています。大トレンドの初期で持ったポジションでも調整局面に入ると1/3押し、半値押し、2/3押しとなる場合があります。初期でポジションを持っておけば問題ないのですが、途中で買い増しした場合や、トレンドの途中で買いに参加した場合は、そういった押し目で損切りをしてしまうと、そこから再度トレンドが始まるといったこともよくあるので、自分の損失許容額を把握しながら、事前の準備と対応をしっかりしておく必要があります。

トレンド分析のメリット・デメリット

まずはトレンド分析のメリットから見ていきましょう。

トレンド分析のメリット

トレンド分析の特徴の一つは、順張りということです。順張りとは、トレンドに沿った投資行動を行うことです。上昇相場であれば買いから、下降相場であれば売りから仕掛けます。 トレンドは一度始まればしばらくの間続きます。上昇トレンドであると判断されれば、今後も上昇トレンドが続く可能性が高く、下降トレンドであれば、さらに下降トレンドが続く可能性が高いと考えて仕掛けるのです。

トレンドで仕掛けて成功すると、大きな利益を狙うことができます。トレンドの最初から最後まで取れることはほぼ不可能ですが、そのうちの7割でも取れれば大きな利益となるのです。

トレンドフォローの一般的なやり方としては、トレンドが始まったと考えられる価格で小さな枚数を立て、利益が乗ってきたら本格的に参入します。そしてトレンドが続く限り、利益をなるべく伸ばすというのが基本方針となります。逆指値注文(株価がその値段まで下がってきたら売り決済)を入れながら利益をなるべく伸ばすのです。どこまで利益が伸びるかは分かりません、しかし、トレンド転換すると考えられるまでポジションを持ち続けます。

トレンド分析のデメリットは「ダマシ」がある。

「ダマシ」とは、トレンドラインを一時的に下回って(上回って)、再度トレンドラインに戻ることです。想定外のニュースなどでトレンドラインを一時的に超えても、すぐにもどる場合は、基本的なトレンドは変わっていないと判断します。

トレンド分析が有効なのは同じチャートを見ている人が多いからです。そして多くの人が意識すれば、支持線(サポートライン)や抵抗線(レジスタンスライン)がより機能します。 チャートは株価の値動きを表すと同時に、投資家の心理を表しているとも考えられます。ですから、トレンド分析で上昇相場が続いている場合、他の投資家が皆買いだと思えば買いが続きますし、売りだと思えば売りが継続するのです。

トレンドの把握が難しい

大きな上昇トレンドの中でも必ず何度か調整局面というのは起こります。よく言われるのは1/3押し、半値押し、2/3押しなどです。そういった押し目でトレンドが継続しているのか、もしくはトレンドの転換点なのかを判断することは容易ではありません。

押し目は頻繁に起こるので、逆指値注文を入れておくと度々引っかかります。

またトレンドラインをブレイクしたとみてもダマシに終わることも多いので、一般的にトレンドフォローの勝率は30%程度と言われています。低い勝率の中でいかに利益を伸ばすことができるのか、そこがトレンドフォローで勝つポイントになります。

トレンド分析に役立つテクニカル指標

相場の転換を示す、いくつかのチャート形状を見てみましょう。

ダブルボトム

出典 マネックス証券

ダブルボトムとは、相場の底を表すチャートパターンで、一番底と二番底の二つあります。 株価が大きく下落した後一番底をつけて一旦上昇し、再び前回下落した株価近くまで下落。そこから上昇に転じたチャートの形です。戻り高値をネックラインと呼び、そこをブレイクしたら上昇トレンドが始まったと判断します 。

ダブルボトムの反対がダブルトップ

出典 マネックス証券

ダブルトップは、相場の天井を示すチャートパターンです。株価が大きく上昇した後一旦 下落し、 再び前回上昇した株価近くまで上昇した後下落に転じたチャートの形です。

一番天井を形成した後の安値をネックラインと見て、ブレイクしたら下落トレンドが始まったと判断します。

三角もちあい(ペナント型)

もみあいのチャートパターンで、上値抵抗線と下値支持線の間隔が次第に狭くなる形状です。もみ合いとは、株価の変動が一定の範囲で上下に動いている状態のことです。

出典 SMBC日興証券

1の形状は「均衡型」です。株価がどちらに動くのか不透明な状態です

2の形状は「上昇ペナント型」です。もみあいながら下値を切り上げていて、上放れすることがよくあります。

3の計上は「下降ペナント型」です。下値支持線より上値抵抗線の角度が切り下がっていて、この形状のパターンの場合、下放れすることが多くなります。

トレンドフォローとは?

トレンドフォローとは相場の流れに着いていく運用手法のことを言います。相場の大きな流れ(上昇トレンドまたは下降トレンド)に乗ったポジションを取ることにより利益を狙います。一般的には、移動平均線やエリオット波動 、MACDなどのテクニカル指標が利用されます。次は、トレンド系テクニカル分析で最も使用頻度が高い移動平均線についてみていきましょう。

移動平均線を使ってトレンドを把握しよう

トレンド系テクニカル分析の中で最もメジャーなのが「移動平均線」です。移動平均線は知名度が高く、多くの投資家が見ているため、移動平均線の売買ポイント通りに株価が動くことも多くなります。ですからトレンドを分析する際において、移動平均線を使うことは、勝てる投資家の第一歩だと言えます。

移動平均線は、一定期間の終値を足して日数で割ったものです。 例えば、ある株価の値段が次のような場合、

終値
1日目512
2日目538
3日目552
4日目536
5日目520

5日移動平均線の計算式は以下のようになります。

(512 + 538 + 552 + 536 + 520) ÷ 5 = 531.6

5日移動平均線は531.6円になります。

移動平均線利用すると、株価が次の3つのどの状態にあるのかを把握することができます。

  • 株価が移動平均線に比べてどの位置にあるのか
  • 株価が上昇トレンドにあるのか、下落トレンドにあるのか、もしくは揉み合いなのか
  • 株価の流れが変化したかどうか

移動平均線には主に日足・週足・月足の3つがあります。一般的な移動平均線は、以下のようになります。

日足では、5日移動平均線・25日移動平均線・75日移動平均線・200日移動平均線を使います。

週足では、13週移動平均線・26週移動平均線・52週移動平均線を使用します。

月足では12ヶ月移動平均線・24ヶ月移動平均線を使います。

それでは、実際に移動平均線をどのように使うかを見ていきましょう。

下値支持線(サポートライン)と上値抵抗性(レジスタンスライン)

出典:じぶん銀行

トレンドラインと同じように、移動平均線も下値支持線・上値抵抗線として利用することができます。考え方はトレンドラインと一緒です。5日移動平均線の上に株価がある場合、5日移動平均線に近づいてきたら買い。株価が5日移動平均線の下にある場合、5日移動平均線に近づいてきたら売りを仕掛けます。

下値支持線や上値抵抗線を突き抜けた(ブレイクした)場合

出典:じぶん銀行

移動平均線は支持線・抵抗線として機能しているので、それをブレイクした場合は、それまでのトレンドが変わったと判断します。例えば、株価が移動平均線の上にあった場合は、上昇トレンドが継続していると考えられますが、株価が移動平均線を下回ってしまった場合は、下降トレンドへの転換になります。

一方、株価が移動平均線の下にあった場合は、下降トレンドと判断しますが、株価が移動平均線を上抜いた場合は、上昇トレンドに転換したと判断します。 続いて、移動平均線同士の組み合わせで、トレンドを判断する手法です。

移動平均線によるゴールデンクロス・デッドクロス

出典:じぶん銀行

これまでは株価の位置と移動平均線の位置を比較して、トレンドを把握する手法を紹介してきました。もうひとつのトレンドの把握として、短期移動平均線と長期移動平均線での位置関係を分析する手法があります。例えば25日移動平均線と75日移動平均線、13週移動平均線と26週移動平均線などを使用します。

短期移動平均線が長期移動平均線を上抜くことを「ゴールデンクロス」と言います。これは強気のトレンドシグナルで、株価が上がりやすくなります。 一方、短期移動平均線が長期移動平均線を下抜くことを「デッドクロス」と言います。これは、弱気のトレンドシグナルで、株価が下がりやすくなります。

それでは、この移動平均性を利用したテクニカル分析をもうひとつご紹介します。それは「MACD」です。

MACDを利用してトレンドを把握しよう

MACDはMoving Average Convergence Divergenceの略で「移動平均収束発散法」といいます。

MACDに使用する移動平均線は新しい価格の比重を高めた「指数平滑移動平均線」を使用します。より株価への反応度を高めるためです。

次の3つを使用します。

  • MACD    市場の動きに対して反応度が高いライン
  • シグナル線  市場の動きに対して反応度が低いライン(MACDの移動平均線)
  • ヒストグラム MACDとシグナル線との間の差

それでは具体的なシグナルを見ていきましょう。

出典:じぶん銀行

①の状態は、MACDがシグナルの下にあるので、相場は弱いと判断します

②では、MACDがシグナルを上向けているのでゴールデンクロスが発生。買いのタイミングになります。

③では、MACDがシグナルを下抜けているのでデッドクロスが発生。売りのタイミングになります。

MACDは、通常の移動平均線よりもより早いタイミングで仕掛けることができます。トレンド転換をより早く見つけることができるのです。

まとめ

今回はトレンド分析を把握するためのチャート形状や、トレンドライン・移動平均線・ MACD などを見てきました。相場の基本はトレンドを把握することです。トレンドに乗ることができれば、大きな利益を得ることができます。ただし、相場の7割はもみ合いと言われています。トレンドが始まったと判断しても、元のボックス相場に戻ってしまうことがよくあります。きちんと損切り注文を入れてリスク管理をしながら、上手にトレンドに乗れるようにしましょう。

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一橋大学経済学部卒業。証券会社でマーケットアナリスト、デリバティブディーラーを経て、個人投資家に転身。投資歴は20年以上。現在は、日経225先物を中心に現物株・FX・CFDなど幅広い商品に投資しています。保有資格:証券外務員1種

ブログ:先物オプション奮闘日誌 http://yanta.cocolog-nifty.com/

ツイッター:https://twitter.com/yanta2011

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