不動産担保ローンを利用した借り換えは、どのようなメリットがある?不動産担保ローンの仕組みについても解説!

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不動産担保ローンとは、言葉の通り不動産を担保としたローンのことです。不動産を担保とするところは住宅ローンと同様ですが、住宅ローンのように資金使途が決まっていないのが特徴になります。また、不動産を担保にするため、まとまった資金を借り入れたい場合に向いているローンなのです。

ここでは、不動産担保ローンにはどういう特徴があるのかを詳しく見ていき、どういうローンなのかを解説していきます。さらに、不動産担保ローンは借り換えに向いているといわれますが、不動産担保ローンを利用した借り換えのメリットについても説明します。

不動産担保ローンとは

不動産担保ローンには、いろいな特徴があります。そして、この特徴を知ることによって不動産担保ローンを優位に利用することができるのです。ここでは、不動産担保ローンとはどういうローンなのかを、特徴をあげながら解説していきます。

資金使途が自由で大きな金額が借りられる

不動産担保ローンの特徴としては、資金使途が自由のため使いやすいローンであることです。まとまった大きな資金が必要な時に、カードローンやフリーローンでは金額が大きすぎるため十分な金額が借りられません。しかし、不動産担保ローンは、不動産を担保にするために比較的に大きな金額を借りることができるのです。

比較的に金利が低い

不動産担保ローンは、貸し出す金融機関にとっても不動産を担保にするため貸し倒れリスクの低いローンになります。そのため、同じ資金使途が自由のカードローンやフリーローンと比較して、金利が低めに設定できるのです。ただし、不動産を担保に入れる登記費用や事務手数料などが別途かかりますので、その分も加味して考える必要があります。

事業用資金として利用できる場合もある

個人への不動産担保ローンは、資金使途が自由といっても事業用資金としては利用できないところが多いです。しかし、金融機関によっては、不動産担保ローンを事業用資金として利用できるところもあります。事業用資金として利用できる不動産担保ローンは、独立するための開業資金だったり、事業の運転資金としても利用できますので便利です。

借り換えやおまとめローンとして使える

不動産担保ローンは、不動産を担保に入れるため金額が大きく長期のローンを組むことができます。また、資金使途が自由のため、いろいろな資金として使用することができます。そのため、他の金融機関などで現在借り入れしているローンの借り換え資金として利用できるのです。

借り入れする不動産担保ローンの金利が既存のローンよりも低い場合は、借り換えすることがメリットになるため検討するのも良いでしょう。さらに、他の金融機関の金利が高いカードローンやフリーローンなどのおまとめローンとして利用しても、メリットになります。

住宅ローンが残っている不動産でも担保にできる場合がある

住宅ローンを借り入れる場合、対象物件を担保に入れて借り入れします。そのため、住宅ローンがまだ残っている場合は、その担保物件を新たなローンの担保にすることはできないと思われがちです。しかし、担保の評価額が住宅ローンの残高よりも全然大きい場合は、抵当権の順位が第二位であっても貸し倒れリスクが低いため担保にできる場合があります。

不動産担保ローンの借り換えニーズは?

今よりも市場の金利の高い時代のローンがそのまま残っていたり、カードローンなどの金利の高いローンが複数ある場合、借り換えによるコスト軽減を検討してみましょう。不動産担保ローンは、比較的大きな金額を扱うことや、担保があるため金融機関の貸し倒れリスクが低いことや、金利も低く設定できることから借り換えに向いているローンなのです。

Man
どのようなローンに対して、不動産担保ローンを活用して借り換えをするとお得になるのですか?
Expert
金利の高い複数のカードローンなどの無担保ローンをまとめて一本化するための資金や、有担保ローンと無担保ローンをまとめるための資金などに向いています。また、毎月の返済額を少なくするために、不動産担保ローンに借り換えて期間を長くするという方法もあります。

不動産担保ローンでの借り換えのメリット

今借りているローンを不動産担保ローンに借り換えた場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、借り換えメリットについて解説していきます。

金利

金利が高いカードローンなどの無担保ローンを、金利の比較的低い不動産担保ローンに借り換えすることで、毎月の返済額や利息、総返済額すべてが安くなります。ただし、不動産担保ローンには、登記費用などの諸費用がかかりますので、金利だけでなく諸費用の金額等も考慮し判断すると良いでしょう。

長期借り入れ

不動産担保ローンは、担保がある分金融機関にとってのリスクが少ない商品です。そのため、長期での借り入れが可能になります。

たとえ金利が変わらなかったとしても、長期返済ができる不動産担保ローンに借り換えることで、毎月の返済額を減らすことができます。現状毎月の返済が苦しい人にとっては、不動産担保ローンへの借り換えでメリットがあるのです。

返済日

不動産担保ローンの借り換えの中でも、何本かのローンをまとめるおまとめローンとしても利用できます。ローンをまとめることにより、ローンの数だけあった返済日も一回の返済日にすることができます。そのため、この日にいくら入金しておかなければならないなどの手間が省けて管理がしやすくなるのです。

新たな借り入れができる場合がある

不動産担保ローンは、借り換えだけでなく新たな借り入れをすることができる場合もあります。金融機関にもよりますが、不動産担保ローンは一般的には担保評価額の7割前後くらいの金額まで借り入れすることができます。担保評価額に余裕があれば新たな借り入れを、無担保のカードローンやフリーローンよりも低い金利で借り入れすることができる可能性があるのです。

不動産を担保にするための手続き等

不動産担保ローンの申し込みをする時に、本人確認とともに担保となる不動産の証明書類として不動産登記簿謄本などが必要になります。なぜなら、金融機関は、担保になる物件が自己所有であるかどうかを調べたり、担保を評価したりする必要があるからです。

また、不動産担保ローンの契約時は、基本的には金融機関へ来店して契約書などを記入することになります。重要事項の説明など、一定の時間がかかることを覚悟しておくと良いでしょう。さらに、実際の登記手続きは、銀行が指定した司法書士が行う場合が多いため、登記費用とともに司法書士への手数料を払う必要があるのです。

不動産担保ローンの注意点

不動産を担保に入れること

不動産担保ローンは、不動産を担保に資金を借り入れします。そのため、万が一返済ができなくなってしまった場合、担保を競売にかけられてしまう恐れがあるのです。担保にする不動産が自宅の場合、返済できなくなることは住む家を失うということになりますので注意が必要です。

また、不動産を担保にするということは、不動産に抵当権などを設定することです。抵当権を設定するということは、借入金額や借入日の情報を公開するということになります。そのため、登記簿謄本を閲覧すれば、誰にでも借入情報を知られてしまうということになるのです。

不動産の評価がなければ借りられない

不動産を担保に入れれば、評価額までは借り入れできると思いがちですが、そうではありません。金融機関によって違いますが、一般的には不動産の評価額の約70%までの金額までしか借り入れできません。また、第一順位の抵当権が他のローンに設定されている場合は、さらに借り入れられる金額が少なくなりますので注意が必要です。

諸費用がかかる

不動産担保ローンは、不動産を登記するためそれなりの費用がかかります。不動産担保ローンにかかる諸費用は、

  • 金融機関への事務手数料
  • 抵当権を設定するための登記費用
  • 司法書士への報酬
  • 印紙税

などです。

借り入れまでの時間がかかる

カードローンなどの無担保ローンは、場合によっては即日融資などが可能です。しかし、不動産担保ローンは、担保になる不動産物件の評価などで審査に時間がかかります。また、審査が完了しても、実際に抵当権の設定を登記しなければならないため、借り入れまでの時間がかかるのです。

おすすめな不動産担保ローン

東京スター銀行 スター不動産担保ローン

  • 金利:変動金利 年0.90%~8.40%、固定金利 年1.30%~9.00%(3年固定型、5年固定型、10年固定型)
  • 借入金額:100万円以上1億円以内
  • 借入期間:1年以上20年以内
  • 担保:本人、配偶者、実父母、実兄弟姉妹が所有する不動産をに東京スター銀行を抵当権?とする抵当権の設定
  • 連帯保証人:原則不要、ただし年収合算の場合は年収合算?の保証が必要、共有物件または本人以外の物件が担保の場合は共有物件?や担保提供者の保証が必要
  • 事務取扱手数料:初回返済時に融資金額の2.20%(上限660,000円 消費税込)の事務手数料がかかります
  • 団体信用生命保険:満55歳(完済時75歳)までの希望者は付けることができます(保険料は金利に0.3%上乗せ)
  • 繰上返済:一部繰上返済、全部繰上返済ともに手数料はかかりません
  • 資金の使いみち:自由(事業用資金は除く)
  • 利用条件:申込時年齢が満20歳以上で69歳以下の人、完済時年齢が84歳以下の人、年収200万円以上の人、日本国籍の人または外国籍で永住権を保有している人、東京スター銀行所定の審査基準を満たしている人

東京スター銀行のスター不動産担保ローンは、資金使途が自由なので借り換えやおまとめにも利用することができます。金利の高いローンの借り換えや、複数のローンの一本化により、毎月の返済額を軽減することができます。

また、スター不動産担保ローンの特徴として、担保物件は本人以外の名義でも大丈夫です。他にも、繰上返済手数料が、一部繰上返済でも全部繰上返済でも無料です。

住信SBIネット銀行 不動産担保ローン

  • 金利:変動金利 年2.95%~8.9%
  • 借入金額:300万円以上1億円以下
  • 借入期間:1年以上25年以内
  • 担保:担保になる不動産に保証会社を抵当権者とする抵当権の設定
  • 連帯保証人:原則不要、保証会社の保証の利用(保証料は住信SBIネット銀行が負担)
  • 事務取扱手数料:保証委託事務手数料:借入金額の1.4256%(消費税込)、融資事務取扱手数料:借入金額の0.880%(消費税込)
  • 繰上返済:一部繰上返済、全額繰上返済共に、繰上返済手数料として繰上返済額の3.3946%(消費税込)がかかります
  • 資金の使いみち:原則として自由(事業性資金は除く)
  • 利用条件:申込時年齢が満20歳以上で完済時年齢が満75歳以下の人、原則として安定して継続した収入のある人、外国籍の場合は永住者の人、保証会社の保証を受けられる人

住信SBIネット銀行の不動産担保ローンは事業性資金以外の資金使途は自由のため、おまとめをして返済の一本化をしたり、教育資金やリフォーム資金などのいろいろな用途に利用できます。また、元利均等返済のため計画的に返済計画が立てられ、返済管理が楽になります。また、住信SBIネット銀行 の不動産担保ローンは、住宅ローンを返済中であっても利用することができるのです。

オリックス銀行 不動産担保ローン

  • 金利:変動金利 年3.675%、固定金利 年3.30%(3年固定特約型)、年3.50%(5年固定特約型)
  • 借入金額:300万円以上2億円以内
  • 借入期間:1年以上35年以内
  • 担保:担保提供不動産にオリックス銀行を権利者とする第一順位の抵当権の設定
  • 連帯保証人:原則として共有物件または家族名義の物件が担保の場合は、共有物件?や名義人が連帯保証人になる必要があります
  • 事務取扱手数料:借入金額の1.10%(消費税込)の事務手数料がかかります
  • 団体信用生命保険:オリックス銀行指定の団体信用生命保険に加入、保険料はオリックス銀行が負担
  • 繰上返済:一部繰上返済は繰上返済元本金額の2.00%の解約金が返済の都度かかります、全部繰上返済は繰上返済元本金額の2.00%の解約金がかかります
  • 資金の使いみち:不動産の購入や建築資金やその借り換え資金、相続や事業継承資金、その他オリックス銀行が認める資金
  • 利用条件:首都圏や近畿圏や名古屋市や福岡市に居住用不動産を所有し担保提供できる人、借入時年齢が満30歳以上60歳未満で最終返済時が80歳未満の人、同一勤務先に3年以上勤務(自営業の場合は営業開始後3年以上経過)、前年度の税込年収が500万円以上で安定した収入が見込まれる人、保証会社の保証が受けられる人、団体信用生命保険に加入できる人

オリックス銀行の不動産担保ローンは、海外不動産や別荘や賃貸用不動産の購入資金にも利用できる最大借入額が2億円の大きな金額が利用できるローンです。また、その他のいろいろな資金使途をサポートしています。

楽天銀行 不動産担保ローン

  • 金利:固定金利(5年毎見直し) 年3.02%~年9.62%
  • 借入金額:100万円以上1億円未満
  • 借入期間:1年以上25年以内
  • 担保:本人または三親等以内の親族所有の不動産に楽天銀行を抵当権者とする抵当権を設定
  • 連帯保証人:原則として不要、ただし、共有物件が担保の場合は、共有物件者が連帯保証人になる必要があります
  • 事務取扱手数料:借入金額の2.2%(最低37,800円(消費税込))
  • 繰上返済:繰上返済手数料無料
  • 資金の使いみち:原則自由、ただし事業性資金や楽天銀行当行の借り入れの借り換え資金としては利用できません
  • 利用条件:借入時年齢が満20歳以上70歳未満で完済時の年齢が80歳未満の人、継続して安定した収入がある人、日本国籍を有する人または永住権を保有している外国籍の人、株式会社セゾンファンデックスの保証が受けられる人

楽天銀行の不動産担保ローンは、事前審査制度を採用しているため最短で翌営業日に事前審査結果を回答できることが特徴です。さらに、繰上返済手数料は何回でも無料です。

まとめ

不動産担保ローンは、不動産を担保に入れるため、資金使途が自由で割りと大きな金額が借りられるローンです。また、不動産を担保に入れることで、貸し倒れリスクが比較的少ないローンとして認知されているため、資金使途が自由でも比較的金利が低めに設定されています。

そのため、不動産担保ローンは、金利が高いローンの借り換え資金として利用されたり、カードローンなどのおまとめローンとして利用されることが多いのが特徴です。不動産担保ローンは担保の不動産に抵当権を設定するため、別途登記費用がかかります。不動産担保ローンの諸費用は、金融機関への事務手数料や、登記費用や、登記の手続きを行う司法書士への報酬などがかかりますので借り入れする時に考慮する必要があります。

 

 

 

 

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