そもそも火災保険って何のために入るの?地震保険との違いや注意点、節約術も解説!

火災保険とは?なんのための保険?

「大切なのはなんとなく分かるけど、しっかりと理解出来ていない火災保険」

医療保険やがん保険、生命保険という保険は「人の病気・人生・お金」などに関するリスクをカバーするものであり、身近な保険に感じやすく加入する際にもしっかりと検討してから加入する事が多いと思います。

一方の火災保険は「家に対するリスク」をカバーするものという認識はなんとなく分かるけど、保険代理店や不動産業者に任せてしまうというケースも少なくないのではないでしょうか?しかし、火災保険というのは意外に大きな保険料が必要になる保険でもあり、知らない内に無駄な保険料を支払ってしまっているかもしれません。

この記事では、火災保険とは?という基礎的な所から、「火災保険の必要性」「火災保険の節約方法」「火災保険と地震保険の違い」などについてご紹介させて頂くので、火災保険に関してしっかりと理解出来ると思います。

まず、はじめに「火災保険とは、どんな保険なのか?」という点についてご紹介していきます。

火災保険とは?

火災保険とは、どのような保険なのでしょうか?一言でまとめてしまうと「家に関するリスクを様々な観点から補償できる保険」だと言えるでしょう。

火災保険という文言をダイレクトに受け取ると「火災に関する保険」という様に感じてしまいます。火災保険は、家に関するリスクを補償出来る保険なので、家のリスクだと言える「火災」のリスクを補償する事は可能ですが、実はそれ以外にも以下のようなリスクに対処する事が可能なのです。

  • 落雷
  • 爆発
  • 水害・風害
  • 水漏れ
  • 騒擾・落下などに関するリスク
  • 衝突
  • 盗難
  • 家財に対する補償

上記のような家に関するリスクを総合的に補償する事が可能なのであり、火災保険という文言だけを受け取ってしまうと、火事に関するリスクだけだと感じてしまいますが、実は家を守るための様々なリスクに対応する事が可能な保険です。

保険価額と火災保険

火災保険の保険金は、どのように決まるのか?という点について触れておきたいと思います。通常、人に対する保険であるがん保険や生命保険などでは「がんを発症したら、一時金~~万円」「死亡した場合に保険金 ~~万円」という様に決められているのが、一般的だと言えます。

年齢・性別などによって保険会社にとってのリスクが変化するので、人に対する保険は年齢・性別などによって保険金と保険料が変化すると言って良いと言えるでしょう。

火災保険のような家に対する保険では、構造や面積・資産価値などによって保険料が変化しますが、火災保険特有のポイントで言えば「保険価額」によっても大きく保険金・保険料が変化する可能性があります。

保険価額というのは、保険事故(保険金が支払われるような事案)が発生した際に、保険に加入している人が被るかも知れない被害額を指しています。少し、複雑で理解しにくい事柄ではあるのですが、火災保険においての保険価額とは「家を失った時に、被る損害の大きさ」だと言えます。

火災保険で、補償が必要なった時に、この保険価額を左右するのは「評価額」です。評価額というのは、保険会社が、もしも保険事故が発生した場合にどのくらいの損害があるのか?という点を調査する事で分かる額面の事です。

この評価額には、2通りの算出方法があります。その1つは「時価」で算出方法であり、2つ目は「新価」で算出方法です。この新価を選択するのか?時価で選択するのか?によって大きな違いがあります。

新価というのは、保険事故が発生した際の物価で「新築を建てるのにはどのくらいの補償が必要か?」という点を参考にして、評価する方法です。一方の時価というのは、保険事故が発生した段階の「家の価値」を参考にする方法です。

例えば、

10年前に4,000万円で、一軒家を購入した。というケースで仮定します。

火災が発生し、購入から10年後に一軒家が全焼しました。

物価の上昇により、新築を建てるのには「5,000万円」が必要になりました。なので、この額を補償しましょう。という算出の仕方を「新価」と言います。

10年間住んだ事により、資産価値が「4,000から3,500万円」に下がっていました。現在の価値が「3500万円」に下落してしまいましたが、火事によって焼失したの家の現在の価格を参考にし「3500万円を補償しましょう」というのが「時価」です。

時価と新価を選択する上での大きな相違点は「もしも、家に住めなくなった時に、同等の資産をまた保有できるか?」という点にあります。新価は、同じような新築を建てる事を前提とした損失額を評価するので、その資金を利用すれば、もしも火事で全焼しても「同等の家」を建てることが可能です。

一方の時価では、もしも以前と同じような家を建てるには、5,000万円と3,500万円の差額である「1,500万円」を自ら負担する必要性が出てきます。火災保険の特有の補償額の算出の仕方なので、少し複雑で理解しにくいポイントだと言えます。

また、新たな家を購入する場合に、資金を用意できるのか?という点によって「時価」で算出するのか「新価」で算出するのか?は大きく異なり、保険事故が発生した後の生活にも繋がってくる部分なので、しっかりと押さえたい部分です。

火災保険の必要性は?

先程、火災保険の概要についてご紹介させて頂きました。火災保険の基本的な事が分かった所で、知りたいのは「火災保険の必要性」というポイントだと思います。なので、これから火災保険の必要性を「家に関するリスク」をご紹介しながら、火災保険の必要性を探っていきたいと思います。

失火責任法の存在

日本には、失火責任法という法律があり、重大な過失がない場合は「隣家に延焼した場合でも、賠償責任はない」とされています。つまり、もしも隣家で火災が発生し、自分の家に火が移ってきたとしても、隣家に弁償してもらう事が出来ないという事です。

これは、日本の住宅事情が大きく関係しているようです。というのも、日本の住宅地では基本的に家と家が隣接していること、日本の住宅は木造が多いことなどから、火災が発生した場合に隣家に火が移ってしまう可能性が高く、住宅地全体に被害が及ぶような大きな損害が発生する可能性が高いです。

もしも、これが「火元に全て責任がある」というように仮定してしまうと、火元の賠償金の総額は「数億円」のような一般人では、支払えないような金額になる可能性が高いでしょう。これは、過失がない人に対する賠償責任として重すぎると言えます。

そのため、日本では「自分の家から延焼しても賠償責任」はなく、逆に「隣家が原因で全焼しても賠償して貰えない」のです。隣家に大きな過失(誰が見ても火事なる行為)があった場合には、賠償責任が発生する可能性はありますが、もしも発生しても大きな賠償は現実的には望めないかもしれません。

というのも、賠償してもらう・賠償しないという話はあくまで民事間の問題であり、民事で確定した賠償金は支払われていないケースも少なくありません。理由はいくつか考えられますが、もしも賠償金を支払わなくても特に刑事罰に問われる事がない、賠償金を取り立てるのに面倒が掛かるという点が大きいでしょう。

また「家が全焼してしまった」というケースでは賠償額が大きくなりがちで、相手方の経済状況にもよりけりですが、賠償金の取り立ては「一筋縄ではいかない」可能性も高いです。

このような点を考慮した時に、現状の日本では「自分の家は自分で守る」という考え方が一般的であり、自分の家という資産のリスクを軽減する手段として「火災保険」というのは有効な手段と言えるでしょう。

家は他の資産と特性が異なる

車やお金など保険を掛ける事が可能な資産は、基本的に「替えが効く」資産です。例えば、車を事故で故障させてしまった場合には「自動車保険」で対応する事が可能であり、新たな車を購入したり修理を行えば良いです。

病気や死亡・障害などでお金が必要になったときは「医療保険・生命保険」で対応する事が可能であり、生活費の補填や残された遺族にお金を残す事が可能です。しかし、家を補償する「火災保険」に関しては少し特性が違うと言えるでしょう。

というのも、不動産は他の資産と比較した時に流動性が低く、替えも効きにくいです。例えば、家が倒壊したからと言って、一週間でその土地に新築を建てる事は出来ません。新築を建てるには一定の時間が必要になりますし、多額の資金も必要になります。

また、中古の物件を購入するケースでも同じ生活圏内に物件が売り出しているのかという点はかなり不確定な部分があります。

生活圏が変わってしまうと学校、路線、生活費などの点から大きな変化・負担が予想され「お金」だけではなく、「人生」そのものが変化してしまう可能性があります。しかし、火災保険に加入さえすれば、元の土地に新たな新居を建てる事が可能であり、このような点からも火災保険の必要性が見えてくると思います。

賃貸と火災保険

最後に賃貸と火災保険という視点から火災保険の必要性を探っていきたいと思います。賃貸の場合は、基本的に「火災保険への加入が必須」になっています。もちろん、賃貸に入居する場合は「火災保険への加入を義務付ける」のような法律が存在する訳ではありません。

では、なぜ賃貸に加入する場合に火災保険が必須になっているか?と言うと、賃貸契約を結ぶ際に「原状回復義務」が存在しているからです。原状回復義務とは「出ていくときは、入る前と同じような状態にしておいてくださいね」という義務の事で壁を傷つけてしまったり、床が剥げてしまった時に元の状態に戻す義務の事です。

この原状回復義務は、火災に関しても同様であり、もしも大きな過失がなかったとしても「原状回復義務」が発生します。賃貸契約を結ぶ際に大家が「火災保険の加入を条件」として設定しているので、そもそも加入していないと契約する事が出来ないのです。

失火責任法がある事から、大家にとって火災は大きなリスクであり、もしも借家人(家を借りる人)が発生させた火事が原因で、アパートが全焼したがお金も入ってこないとなると、大家さんに不利過ぎる状況だと言えるでしょう。

また、火災保険では、大家さんに対して賠償する補償を「借家人賠償責任補償、もしくは保険」と呼んでいます。賃貸の物件に入居する際は、この借家人賠償責任補償が必須になっているので、賃貸に入居する場合は押さえておきましょう。

火災保険を選ぶ際の注意点・節約方法

火災保険の概要や基本的な事が分かってきた所で、火災保険の注意点や節約方法などについて触れていきたいと思います。注意点や節約方法を押さえて、賢く火災保険に加入しましょう。

不動産業者の勧めてきた保険って本当に大丈夫?

一般的に、火災保険は家に関する保険であるため「不動産業者」に火災保険を用意してもらったり、契約の手続きを進めてもらう事が多いかもしません。実際の所、物件の契約と同時に火災保険の加入も進める事が可能ですし、不動産業者から勧めてもらった保険という点から安心感があると思います。

しかし、ほとんどの場合、不動産業者・もしくは保険代理店が勧めてくれた保険は「保険料が割高」になっている可能性が高いと言えます。というのも、不動産業者や保険代理店は、保険に加入してもらう事で「マージン」を貰っているからです。

不動産業者は不動産に関連する様々な取引を仲介する事で、仲介手数料を貰う事が大きな収益元の1つとなっているケースが多く、火災保険のマージンというのもそのような業務とセットで付いてくる手数料として、収益源の1つとなっています。

つまり、マージンを貰う事が出来る不動産業者・保険代理店にとって「保険料が高い=マージンが大きく利益が大きい」という事情があり、保険料が割高になりがちなのです。

もちろん、中にはしっかりと物件にあった保険をおすすめしてくれる不動産業者や保険代理店も存在していますが、1つ言えることは「保険をしっかりと検討する」という点に関しては、自分で選ぶにしても不動産業者・保険代理店の勧めてきた保険でも必要だと言えます。

保険料を安くするなら、一括見積もり

どの火災保険に加入するのか?という点を検討する方法は様々ですが、おすすめの方法は「一括見積もりサイト」を利用する方法です。理由はいくつかありますが、営業の心配や利便性というのが大きな利点です。

保険の見積もりをしてしまうと、電話番号や住所が漏れてしまうので「営業の電話」などが面倒くさく感じてしまう事や、時間を取って保険外交員と話をするというのが煩わしさを感じる方も少なくないと思います。

しかし、ネットの一括見積もりサイトなら物件の基本的な情報、必要な補償、地域などの基本的な情報を入力するだけで見積もりを行う事が可能です。また、WEBサイトから自発的に行う事が可能なので、気軽に見積が出来ます。

一括で見積もりを行う事が可能なので、必要な補償などが組み込まれた自分にあった保険の中で、最も保険料が安いタイプから選択肢に入れていくと良いと思います。

地震保険と火災保険の違い

最後に、同じ様に「家」に関するリスクを補償する事が可能な火災保険と地震保険の違いについてご紹介していきたいと思います。

地震保険と火災保険の違い

火災保険と地震保険について完結にまとめてしまうと、両者は「似たようなもの」という立場だと言えます。というのも、地震保険は単独で加入することが不可能であり、地震保険に加入するには火災保険とセットで加入する必要性があります。

そのため、両者は似通ったものであり、イメージとして火災保険に特約として地震保険を付け加えるというような認識で良いと思います。しかし、これだけでは地震保険の必要性や、全容を理解出来ないので「地震の際の火災」という点から、火災保険と地震保険の違い、地震保険の必要性をご紹介したいと思います。

火災保険は名前の通り「火災」が発生した場合に、補償を受ける事が可能であり、もしも家が全焼してしまっても新たな新居を見つけるための資金になります。しかし、「地震に発生した火災」に関しては例外であり、もしも地震によって発生した火災で家に被害が及んでしまったとしても、補償を受けることが出来ません。

ただ、地震保険は「地震に関するリスク」を専門的に補償する事が可能なので、地震によって発生した火災に関しても補償を受ける事が可能です。また、噴火・地震などに伴った津波に関しても補償する事が可能であり、地震のリスクが高い日本に不動産を所有している方にとって、必要性の高い保険だと言えるでしょう。

基本的に、火災保険は「地震の火災・津波」などに関しては補償する事が難しく、逆に地震保険は「普通の火災・水害は補償外」ですが、地震に誘発されたものなら補償する事が可能です。「地震」という自然災害を補償できるか?出来ないか?かが、両者の違いであり、地震のリスクが高い日本では地震保険の必要性は高いと言えます。

まとめ

火災保険ってどんな保険?

  • 家を総合的に補償する保険
  • 時価、新価と保険価額

火災保険の必要性

  • 延焼しても賠償されない
  • 家は替えの効かない資産
  • 賃貸では火災保険への加入が必須

火災保険を選ぶ時のポイントと保険料の節約

  • しっかりと自分で選ぶ
  • 一括見積もりサイトを利用する

地震保険と火災保険の違い

  • 地震保険単独での加入は不可
  • 補償対象が地震の損害に集中している

この記事では、火災保険の概要や火災保険の必要性、火災保険の注意点、地震保険との違いなどについてご紹介させて頂きました。火災保険は、不動産業者が物件の契約と同時に火災保険への加入も勧めてくれるので、そもそも「考えた事もなかった」という方も中には少なくないと思います。

しかし、ほとんどの人にとって人生の中でも最も大きな資産の1つとなる「マイホーム」に対する保険なので、しっかりと補償しておきたいですし、人生においてしっかりと検討したい重要な保険の1つだと思います。

senna
senna
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金融業界経験 4年 個人投資家 3年

個人投資家として「株式」「債権」「FX」「仮想通貨」などへの投資・投機を中心的に行っている。

資産運用はもちろん、ファイナンシャルプランナーの知識を活かしながら、税金やライフプランに関する情報発信を行っている。

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