ド素人でもできる!BASEを使った「ネットショップ開業術」

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EC業界の今後の展望を予想

インターネットの普及に伴い、近年、益々EC市場は拡大しています。野村総合研究所の「2023年度までのICT・メディア市場の規模とトレンドを展望」によると、2023年度にB2C(法人と個人での売買取引)のEC市場が26兆円規模に成長すると予測されています。

出典:株式会社野村総合研究所

また、経済産業省発表の「平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」によると、2017年時点でEC化率は5.79%です。EC化というのは、聞き慣れない言葉だと思いますが、簡単に説明すれば「全商取引(実店舗)」の中で、ネットショップでも販売されるようになった取引のことを言います。

出典:経済産業省「平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備」

例えば、実店舗で販売している商品が全てネットショップで購入できるようになれば「EC化率=100%」ということになります。これが現在5.79%ということは、EC市場の「のびしろ」は相当大きいと考えられます。

Woman
EC業界全体が伸びていて、今後の展望も明るいということはよく分かりました。私もネットショップをこれから運営したいと考えてます。何か抑えておいた方が良いトレンドはありますか?

では、次の章ではこれからネットショップを始める人が抑えておくべき全体の傾向をお伝えします。

ネットショップ・オーナー必須の「3つのトレンド」

ここでは、これからネットショップを始めたいという人に必ず知っておいて欲しい3つのトレンドをお伝えします。

トレンドその1. スマホ対応が中心

近年、PCよりもスマートフォンを利用してインターネットに接続する人が増えてきました。総務省発表の「平成29年版情報通信白書」によるとどの世代においてもスマートフォン利用率が増えており、40代以下に絞ればPCよりもスマートフォンが中心になっています。

出典:総務省「平成29年版情報通信白書」

また、全体で見た場合も、下記のようにスマートフォンなどのモバイル端末によるインターネットアクセスは年々増加傾向にあることが分かります。

出典:総務省「平成29年版情報通信白書」

以上のことから今後、ネットショップを運営する場合も、基本的にはスマートフォンで購入されると言うことを前提として進める必要があります。

トレンドその2.SNSでお客さんと関係作り

業界のトレンドの2つ目はSNSです。下記の総務省のデータから分かるとおり、Facebook、Twitter、InstagramなどSNSの利用率は年々増加傾向です。


出典:総務省「平成29年版情報通信白書」

実際EC業界では、Facebookページ・Line@などを活用して、お客さんとのコミュニケーションがSNS内で行われる機会が増えてきました。今後、ネットショップを運営する際には、ECの店舗だけではなく、SNSの運営も売上の鍵を握るように変化することが予想されます。

トレンドその3. コンテンツマーケティングの拡大

ネットには昔から「コンテンツ・イズ・キング」と言う言葉があります。検索エンジンを利用する際には、多くの人は情報を求めています。

だからこそ、ネット上で多くの人が求める情報を提供しているサイトは、検索エンジンで優遇され上位に表示されやすくなります。そこで、多くのネットショップ運営者はブログなどを通じて「見込み客」が求める情報を分かりやすく伝える努力をしています。そして、良質な情報を伝えていくことで信頼を獲得でき、ネットショップとお客様の関係を作ることができます。

この3つ目のトレンドについては、トレンドと言うよりは昔から言われてきたことが、今、さらに重みを増しているというのが現実です。

以上が現在のEC業界全体に言える主なトレンドになります。こう言ったトレンドを踏まえて、具体的なネットショップの運営を始めていきましょう。

商品選定がネットショップの命運を分ける

これからネットショップを始めるにあたり、まず最初に考えたいのが商品選定です。商品選定を間違えると、その後のネットショップ運営はかなりしんどい展開になります。そのためじっくり商品選定については考えるようにしてください。

Expert
必死で売らないと売れない商品より、努力をしなくても売れる商品を選定した方がネットショップの運営は簡単です。もちろん「努力しなくても売れる商品」を必死で売れば売上は大きく伸びます。もちろん、現実的に「努力しなくても売れる商品」を見つけることは簡単ではありません。なので、少しでもその理想に近い商品をみつけるようにしてください。

では、まずは「ネットで実際に売れている商品にはどのようなものがあるのか?」というものを先に確認しておきましょう。それを先に知っておいた方が、自分の商品を決める際にもイメージしやすいと思います。

売れ筋商品を知るのに役立つのは「楽天・Yahoo!ショッピング・Amazon」などのショッピングモールです。例えば、楽天では現在4万5千店舗以上の企業が出店していて、出品されている商品数で言えば2億5千万件以上に達しています。その中での売れ筋ランキングを確認することで、どういった商品がネット通販で売れているのかを掴んでみてください。

出典:楽天株式会社

上記のサイトでは、楽天の売れ筋ランキングが「デイリー」「週間」「月間」で確認できるようになっている上、性別・年代に応じて検索することができます。

その他、Amazonなどでランキングを確認するのも非常に参考になります。どのような本・雑誌が売れているのかを確認すれば、話題になっている事柄を見つけることができるため、そういった話題になっていることの関連商品を見つけることもできます。こういった大手ショッピングモールは、膨大な情報を持っていますから、あなたも上手く活用してしみてください。

売れる商品には特徴がある?

大手ショッピングモールを活用して、売れ筋商品にどのようなものがあるのか、おおよその傾向は掴めたと思います。こう言った傾向を踏まえてさらに自分の販売する商品を絞り込みましょう。

絞り込む際には「ネットショップ向き」の商品を選択してください。実はネットショップだからこそ、売れる商品というものがあります。それらは次の3つの特徴の内、少なくとも1つ以上を含んでいます。

特徴その1.ここでしか買えない商品

「どこででも購入できる」という商品は、価格競争に巻き込まれてしまうので得策ではありません。例えば、一般的なボールペン、トイレットペーパーなど日用品のような商材を扱えば、楽天・ヤフーショッピング・Amazonなどどこででも購入できるため、こう言った企業とあなたが同じ土俵で勝負することになってしまいます。そうなるとまず勝ち目がありませんので、どこででも購入できる商品は扱うべきではありません。

大手が扱わないような商品、ライバルが少ない商品を選定するようにしてください。極端に言えば、ハンドメイドのような商材であれば独自の商品になるため、ライバル不在の市場でネットショップを開業できます。

あるいは、地方でしか購入できない「地域商品」なども有効です。地元では当たり前に売られている商品でも、県外では手に入らないという商品はたくさんあります。そういった商品を扱うことができれば、ライバルの少ない市場で勝負することができます。

特徴その2.地元・人前では買いづらい商品

地元でサービスや商品を購入することが不都合なものもは、ネットショップで販売しやすい商品です。例えば「ダイエット食品」「育毛剤」などがあります。こういったコンプレックスになるような商品は、地元の実店舗では購入に躊躇してしまうからです。

また、「物」ではなく「サービス」なら例えば「愚痴聞きサービス」などがあります。身近な人との人間関係でストレスがたまることがあっても、それを身近な周囲の人に聴いてもらうことはリスクが伴います。その愚痴が本人の耳に入るということも十分考えられるからです。しかし、赤の他人であれば、愚痴や暴言を吐いても、まず本人の耳に入ることは考えられません。普段言えないような発言だって、自由に発言できるのでストレスの大幅解消に繋がります。

このように、地元でサービスを受けたり、購入することが問題になる商品・サービスはインターネットで売れる可能性が高い商材です。

特徴その3.代行サービス

お客さんの時間や労力を軽減して上げることができるサービスを提供すれば、それをネットショップで販売することができます。例えば有名な代行サービスなら「家事代行サービス」「ネット広告運用代行サービス」などがあります。

ただ、家事代行サービスやネット広告運用代行サービスなどは既に大手が手かげているため、今から新規参入することは容易ではありません。

そこで例えば「合格祈願代行サービス」など大手が絶対に手を出さないであろう代行サービスを考える必要があります。合格祈願代行サービスというのは、受験生が合格祈願で有名な太宰府天満宮にお参りに行きたいと思っても、物理的に難しいと言うこともあります。そういう人の代わりに自分がお参りに行くなどのユニークなサービスです。自分が福岡県に住んでいれば、移動コストもかからないため成り立つサービスです。

このようにライバルが圧倒的に少なくて、誰かの時間や労力を大幅に削減できるような代行サービスは、今からネットショップを始めても十分、成功出来る可能性のある分野になります。

Expert
上記3つの要素の内1つ以上が当てはまるような商品・サービスであれば、小資本でネットショップを始めても成功確度が高いビジネスになります。

日本一簡単なネットショップ開業法

自分が売る商品を選定したら、いよいよネットショップを開業していきます。以前なら、ホームページを作ろうと思ったら、50~100万円くらいかかるのが相場でした。

しかし、今はCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)という仕組みを使う事で、ほぼ予備知識なしの状態でホームページを作成できます。イメージとしてはDIYのようなイメージです。自分の手で手軽に、本格的なホームページを作成できます。

CMSには、Wordpressをはじめ多くの種類があります。その中でも、ネットショップに特化したものに「BASE」というものがあります。今回はこのBASEを使って実際にネットショップをつくりましょう。BASEを利用すれば、下記のようなメリットがあります。


出典:BASE株式会社

メリット1.初期費用・維持費にお金がかからない

ネットショップをつくることができるCMSには、BASE以外にも「カラーミーショップ」「MakeShop」などがあります。しかし、これからのCMSは多くの場合、月額で使用料が発生してしまいます。

しかし、BASEの場合、月額費用は一切かかりません。初期費用も月額費用もなく、完全に無料で始めることができる画期的なシステムです。ネットショップを初めて立ち上げるという場合、BASEはコスト面から非常にオススメの選択肢です。

Woman
無料でネットショップを開業できるのは大変ありがたいです。ただ、BASEはどうして無料で運用できるのか逆に不安なのですが…。
Expert
BASEは、ネットショップを無料で提供してくれますが、お客様がBASEのネットショップで購入した際、手数料が発生するようになっていてその手数料などで運営されています。ネットショップ側としても、売上が発生しない限りは費用も発生しないので、お互いにとってプラスになる仕組みが作られています。

メリット2.知識ゼロでネットショップをつくれる

BASEでは、ネットショップが数分で作れてしまいます。手順を簡単に言えば「メールアドレス・パスワード・お名前などの必要事項」を登録し、デザインテンプレートを選択するだけで完了です。ここまで簡単につくれるCMSは現在、日本にはなかなか存在しません

ネットショップをつくった後は、自身の商品を登録するという作業があります。具体的には、自分の売りたい商品の写真を登録したり、商品説明を加えたり、値段を記入したりするのが「商品登録」の作業です。ただ、これはネットショップを運営する以上、常に管理する必要がある項目です。

このようにネットショップ自体は、数分でつくれてしまいます。

また、ネットショップをつくる上では、多くの人がデザインを気にされると思います。しかし、BASEにはプロのデザイナーがつくったテンプレートが豊富にあります。既存のテンプレートで満足できなければ、有料のテンプレートを購入することもできます。これだけデザインが豊富なら、必ず自分の気に入ったデザインを1つ2つは見つけることができるので安心してください。

メリット3.クレジットカードが簡単に導入できる

豊富な決済手段を選ぶことができるのもBASEの魅力の1つです。BASEには主に下記のような決済手段が用意されています。

  • 方法その1.クレジットカード払い
  • 方法その2.コンビニ払い
  • 方法その3.銀行振込

その他、オプションで「後払い」などにも対応していますが、初期の段階では上記3つが使えれば、ほぼ十分だと言えます。とりわけ「クレジット決済」が導入できるのはありがたいです。クレジット決済は、ネットショップの主要な決済手段の1つだからです。事実、富士通総研の調べではネット通販の利用者の約40%がクレジット決済を希望しています。


出典:株式会社富士通総研

以上、実際にネットショップをつくる場合は、BASEを1つの有力な選択肢にして検討してください。

まとめ

今回は、ネットショップを始めたいという初心者のための情報をまとめてみました。

ここで紹介したとおり「ホームページをつくる」という敷居は今、かなり下がっています。業者に依頼する必要もないですし、クレジット決済だって個人で導入することができます。しかも、実際に商品が売れるまでコストも一切かからないという状態です。

そのため「ホームページが作成できないから」という理由で諦めていた人は、もう一度、この記事を読んで再スタートを切ることを考えてみてください。

また、ホームページの不安やコストがかからなくなった分、今後は「売れる商品」を見つけることが何より大切になってきます。今回ご紹介した3つの特徴を1つでも多く満たすように商品選定を行ってください。

  • ポイント1.ここでしか買えない商品
  • ポイント2.地元・人前では買いづらい商品
  • ポイント3.代行サービス
Expert
ネットショップは今、アイデア1つで勝負できる環境が整っています。非常に参入しやすい分野となっていますので、新しいビジネスで収益を増やしたいと考えている人は、ぜひチャレンジしてください。

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