学資保険か生命保険どちらが良い?貯蓄や保障の観点から徹底比較していきます!

しっかりと考えたい教育資金

「教育資金を貯蓄するなら、学資保険?生命保険?」

教育資金を貯蓄する代表的な保険は「学資保険」ですが、同じ様に貯蓄性がある保険に「生命保険」が挙げられます。以前までの学資保険では「返戻率20%」のようなものもあったようですが、現在は返戻率が高くても「5%~10%」に収まるケースが多く、徐々に学資保険に入るメリットが薄れてきていると言われています。

そこで、検討したいのは貯蓄性がある「生命保険」です。教育資金を貯蓄する上で「生命保険」と「学資保険」のどちらの方が優秀な保険になり得るのでしょうか?この点に関して「こっちがおすすめ!」というように、簡単に書き留めること出来ません。

何故なら、保険の合っている合っていないは人によって異なり、おすすめの保険は環境や状況によって大きく変化するのです。

なので、この記事では「教育資金の貯蓄」という観点から「生命保険」・「学資保険」のどちらがほうがおすすめなのか?という点について、各保険の特徴や概要に触れていき、おすすめの貯蓄法についてご紹介していきます。

まず、始めに「教育資金を準備する重要性」について書き留めていきます。

大きくなりやすい教育資金

教育資金はどのくらいの負担になるのか?という点は、お子さんがどのような進路に進むかによって、大きく異なります。例えば「中学から私立に行って高校・大学も私立」という家庭と「大学まで全て公立」という家庭の教育資金は、大きく異なるといえるでしょう。

しかし、一般的な家庭が注目したい教育資金は「大学」です。何故なら、大学が最もお金の掛かる教育機関であり、国立の場合でもかなり大きな負担になる事が予測されるからです。一例ではありますが「国立大学」に四年間進学したと仮定して、大学の教育資金について考えていきたと思います。

大学の教育資金(国立)

国立大学の学費の試算は以下の通りです。

国立大学に通った場合に必ず、必要になるお金

入学金 28万2,000円
授業料 53万5,800円(年間)

28万2,000円 + (53万5,800円 × 4年)= 242万5,200円

これだけでも、かなり大きな出費ですが、運賃や仕送り、留年した場合などを考慮すると「300万円以上」掛かってしまうケースも少なくありません。

つまり、国立の大学に入学した場合でも、かなり大きな出費が掛かってくるのです。資産や収入が大きな家庭にとっては、それほど大きな負担にならない可能性はありますが、一般的な家庭にとって「300万円」というのは、大きな負担になる可能性が高いと言えるでしょう。

学資保険が最もポピュラー

このような大きな教育資金を「予め貯蓄しておこう」という発想で、生まれたのが学資保険です。学資保険では「保険料」という形で、保険会社にお金を支払うことで「一括・年々・月々」などの支払い方法で貯蓄を行っていく事が可能です。

一般的には、お子さんが「0歳~6歳」までに加入し、「18歳~22歳」などの大学を入学・卒業するなどの節目に、保険金を受取る事が可能です。

また、学資保険では保険料にいくらかプラスされて、保険金が返ってきます。返ってくる額は、返戻率によって求める事が可能で、一般的「100%~110%」程度に収まる事が多いでしょう。例えば、支払った保険料が「200万円」の場合に、返戻率が110%だと保険金が「220万円」返ってくる計算になります。

通常、保険というのは「何かあった時のための保障」というニーズを汲み取って販売されているものが多いですが、学資保険の場合は「貯蓄性を兼ね備えている」という点から、資産運用に近い商品とも言えます。

学資保険にも種類があり一概には言えませんが、貯蓄型の学資保険だと「貯蓄性以外、目立った保障がない」というものも少なくありません。学資保険の「学資」という文字から受け取る事も出来ますが、学資保険とは「教育資金」に焦点を当てた保険なのです。

一方で、生命保険でも良いという意見も

先程、学資保険が教育資金に集中している保険であるという事を、ご紹介させて頂きましたが「生命保険でもいい」という意見も少なくありません。

というのも、学資保険は貯蓄性が大きな魅力であると言えますが、十数年預けて「数%のリターン」というのは資産運用を行っている方にとっては、それほど魅力的な数字とは言えません。また、貯蓄に集中しているため魅力的な保障が少なく「生命保険で代用する」という選択を選ぶ方が増えてきています。

生命保険も同じ様に「貯蓄性」のある商品が多く、「貯蓄性が微妙で保障もない」という学資保険と「貯蓄性が微妙だけど保障がある」という生命保険がある中で、生命保険を選択している方が増えてきていても不思議ではありません。

ただ、学資保険には学資保険のメリットがあり、その点について後に書き留めていきますが、「必ず生命保険がいい!」「必ず学資保険がいい!」というものではなく、どちらの選択肢にも一長一短があり、自分に合った保険を選ぶ必要性があるという点を、しっかりと押さえておいてください。

どちらも第一分野の保険

生命保険と学資保険というのは、一見名前を見ると似ても似つかないような保険のように思えます。では、なぜ生命保険で代用する事が可能なのでしょうか?もちろん「生命保険にも貯蓄性があるから」という答えは正解なのですが、本質ではありません。

保険には「分野」が存在しているのです。

保険の分野とは?

保険には「第一分野」「第二分野」「第三分野」のように、保障内容によって保険が分類されています。
第一分野もしくは第二分野を扱っている保険会社は、兼業する事が出来ません。(例 第一分野の会社が第二分野の保険を販売する事は不可能)
第三分野に関しては、兼業が認められています。(第一分野の保険会社も、第二分野の保険会社も第三分野の保険を扱える)

この分野とは保障内容によって異なり、簡単にまとめると

  • 第一分野=生命保険など(生命・ライフプランに影響する保険)
  • 第二分野=損保会社が扱っているもの(賠償責任などを保障する保険)
  • 第三分野=医療保険やがん保険などの保険

「学資保険」は「第一分野」に該当します。つまり、生命保険と同じ部類の保険であり、学資保険を出している保険会社は生命保険も販売しているケースが多い多いです。「学資保険」と「生命保険」は、そもそも本質では似通っている保険であり、生命保険でも学資保険の役割を担う事が可能なのです。

学資保険の特徴

先程、学資保険の基本的な事や生命保険との関係性についてご紹介させて頂きました。どちらの保険の方が自分にあっているのか?という点を判断するには、両者の特徴を知る事が最も近道だと思います。まずはじめに学資保険の特徴について押さえていきます。

学資に集中している

学資保険の特徴は「学資に集中している」というのが、最も大きいと思います。

例えば、学資保険の保険金の支払い方法は「満期で一括」のようなものや、「高校入学時に、大学入学時に都度給付」というものもあり、一括りにする事が出来ません。ただ、1つポイントを上げるとしたら「必要になりそうな時に、給付を調節出来る」というメリットがあります。

生命保険でも、保険金の受け取りを調節する事は可能ですが、学資保険のように細かく調節する事は出来ません。そのため「必要になった時に保険金を受け取ることが出来ない」という事態に、陥ってしまうリスクがあります。

しかし、学資保険なら必要な時に必要なだけ給付を受け取るように調節できる保険が多いので、このような観点から「学資」に集中していると言えます。

また「子供のための保障」という点を考えた時に「育児のサポート」を保障として提供している保険も少なくありません。サポートの形は様々ですが、例えば「看護師・小児科」などと電話相談する事が出来るサービスを、24時間無料で受けられるサービスを提供している保険などが挙げられます。

一例ではありますが「子供」「教育資金」という点に特化してるのが、学資保険の特徴だと言えるでしょう。

もしもの時の保障

次に挙げられる特徴は「もしもの時の保障がある」という点です。ほぼ全ての学資保険で「死亡・重度の障害を負った際に保険料の支払いが不要になる」という保障が組み込まれています。

つまり、もしも死亡等で保険料の支払いが難しくなった場合には、保険料を支払わなくても保険金を受取る事が可能だと言うことです。もちろん、生命保険でも同じような死亡保障がありますが、学資保険の保険料から考えた時に、死亡保障に関しては厚くされていると言えます。

また、学資保険なら「保険金の給付の時期」が予め決められているので「教育資金に使用される可能性が高い」という特徴もあります。生命保険の場合は、死亡時にすぐ給付金が支払われてしまうので、教育資金以外の用途に使用されてしまう可能性があります。

しかし、学資保険なら「ほぼ必ず教育資金を給付」する事が可能になっているのです。この特徴は大きなメリットだと言え、何があっても教育資金は確保したいという家庭にとっては優秀な保険になり得ると思います。

もちろん、学資保険に関しても、他の用途に保険金が使われてしまう可能性はありますが、生命保険よりもその可能性は低いと言えるでしょう。

生命保険の特徴

次に、貯蓄性のある保険として選択肢に入って来る生命保険をご紹介していきたと思います。同じ第一分野の保険であるとは言っても、その特性はかなり異なる部分があります。

学資保険と比較しながら、読み進めてみてください!

厚い保障がある

学資保険と生命保険の大きな違いは何なのでしょうか?それは、保障内容にあると言えます。何故なら、生命保険と学資保険ではそもそも保障する対象のコンセプトが異なるからです。

  • 学資保険=あくまで教育資金のための貯蓄がメイン
  • 生命保険=死亡時の遺族の生活費・医療費に関する保障

という違いがあるのです。つまり、貯蓄性を兼ね備えている生命保険ですが、同時に「手厚い保障」が組み込まれている保険でもあるのです。例えば、生命保険には「場合によっては数千万円の死亡保障」や「医療保険に近い医療費保障」があるのです。

学資保険と比べた時に、教育資金に集中している学資保険と違って、保障の対象が広く・給付金の額が大きいと言えるでしょう。もちろん、その分保険料は高くなりがちですが、「もしもの時の保障もしっかりと行いたい」と考える方にとって、大きなメリットになると思います。

学資保険の保障型と似通っている

生命保険について触れていく過程で「学資保険の保障型に似ている」と感じた方もいるかもしれません。実際の所、生命保険と学資保険の保障型は似通っており、同じような対象に対して保障を掛ける事が可能です。

学資保険の貯蓄型と保障型

学資保険は保障内容の違いによって、2種類に分類する事が可能です。

・貯蓄型
貯蓄型では、貯蓄を重視した最も学資保険らしい保険です。目立った保障はない代わりに、貯蓄性が高いです。

・保障型
保障型は、貯蓄型と比較した時に「貯蓄性が落ちる保険」だと言えます。その代わりに、生命保険のような保障を提供しているものが多いです。
返戻率は「100%以下50%以上」の物が多く、返戻率から見た時に貯蓄性が落ちるのは、一目瞭然です。

保障型の学資保険と生命保険は似通っていますが、細かな部分について異なる点が多いです。例えば「死亡保障」や「医療費」、「特約」などに関しては、生命保険の方がカスタマイズ性が高く、給付金も高く設定する事が可能です。

しかし、保障型の学資保険はあくまで「学資保険プラス保障」という形なので、死亡保障などの給付額を細かく調節したり、保障に関してのカスタマイズ性もなく「中途半端な保険」が多いと言えます。(もちろん、魅力的な保険もあります。)

そのため、保障を組み立てる上での自由度という点を考えた時に「生命保険の方が自由度が高い」と言えるでしょう。しっかりと保障するなら生命保険ですし、貯蓄性を重視するなら貯蓄型の学資保険を検討するのが一般的です。

また、保障型は近年商品数が減ってきており、選択肢も減りつつあります。現状のままだと、保障型の学資保険を選択するメリットは無いと言えるでしょう。似通っている保障型の学資保険と生命保険ですが、細かな部分に大きな違いがある事をしっかりと押さえておきましょう。

生命保険・学資保険どちらがおすすめ?

これまで学資保険の特徴や生命保険の特徴についてご紹介させて頂きました。これだけでは、おすすめの保険はどっちなのか?という点がはっきりしないので、生命保険と学資保険の特徴を踏まえながら、様々な観点で「おすすめなのはどっちなのか?」という点をはっきりさせて行きます。

貯蓄性はどちらのほうが高い?

教育資金のための貯蓄というのが、テーマなので「貯蓄性」というポイントは外せません。なので、これから両者の貯蓄性についてご紹介していきます。

保険によっても異なりますが、平均的には「学資保険」のほうが貯蓄性が高いと言えるでしょう。何故なら、学資保険の貯蓄型は「貯蓄のみに集中」しているような保険なので、必然的に貯蓄性が高い商品が多いです。

もちろん、生命保険でも「RISE」のような保険だと返戻率「110%」を超えるものがありますが、全体的には学資保険に軍配が上がると思います。

教育資金のために貯蓄性を重視するなら、学資保険がおすすめです。

保険金の受け取り・使い道の自由度

保険金の受け取りや使い道の自由度という観点から見た場合は「どちらとも言えない」です。

仮に、教育資金の受け取り・使い道の自由度という点なら「学資保険」に軍配が上がると言えます。何故なら、祝い金などの形で少額を細かく受け取るように設定する事が可能だからです。しかし、学資保険はあくまで「教育資金の自由度」です。つまり、他の要件に保険金を受け取りたいと考えた時に、自由度が低いのです。

色んな使い道の自由度という点を考えた場合には、生命保険の「低解約返戻金型」などに見られる「一部のみ解約出来る」という保険があるので、教育資金以外の使い道は生命保険の方が自由度が高いと言えます。ただ、何回も使ってしまうと損失が発生する事があります。

つまり、低解約返戻金型の一部解約は多用する事が出来ないので、学資保険のように「進学の度に保険金を受取る」のような使い方は出来ません。

教育資金に関しては「学資保険」の方が自由度が高く、他の用途に関しては「生命保険」の方が自由度が高いと言えます。

教育資金一択なら学資保険

もしも、教育資金のためだけに貯蓄を行おうと考えているなら、やはり「学資保険」の方が貯蓄方法として優秀だと言えます。特に保険金の支払いに関しては、生命保険の場合「教育資金」に対応しているものではなく、学資保険のように「細かく受け取る」事が出来ません。

しかし、教育資金のみならず「老後の蓄え」や「生命保険の保障」などに関して、魅力を感じるなら生命保険を選択するべきでしょう。何故なら、学資保険も生命保険が行えるような保障に対応していないと言えるからです。

学資保険・生命保険のどちらが貯蓄方法としてベストなのか?という疑問は、「どんな保障を保険に求めているのか?」という点を、しっかりと考えることで適切な保険を選ぶことが可能だと思います。

まとめ

教育資金について

  • 教育資金の負担は大きくなりやすい
  • 大学の学費は「300万円」を超える可能性
  • 学資保険でカバーするのが一般的
  • 生命保険でも保障する事が可能

学資保険の特徴

  • 教育資金に焦点を当てた保険
  • もしもの時は、教育資金を必ずキープ出来る

生命保険の特徴

  • 学資保険にはない、厚い保障
  • 学資保険の保障型と似ている部分がある

生命保険と学資保険のどちらが良いのか?

  • 貯蓄性は学資保険の方が高い
  • 保険金の使い道は一長一短
  • 教育資金だけなら学資保険

学資保険と生命保険。同じ第一分野に該当する保険であり、同じ様に貯蓄性を兼ね備えている保険ですが、保障内容や保険金の受け取り方については大きな違いがあります。各家庭や状況によってニーズが異なるため一概に「こっちの保険がおすすめ!」というように、言い切る事は出来ません。

そのため、自分にあった保険を見つける最もベストな近道は「自分に必要・求める保障」をしっかりと考えることです。どんな保険でも言えることではありますが「必要な保障を考える」という基本的な部分を意識するべきです。

senna
senna
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金融業界経験 4年 個人投資家 3年

個人投資家として「株式」「債権」「FX」「仮想通貨」などへの投資・投機を中心的に行っている。

資産運用はもちろん、ファイナンシャルプランナーの知識を活かしながら、税金やライフプランに関する情報発信を行っている。

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