チームで稼ぐ!「副業フリーランス」の新しい働き方

副業フリーランスはチームの時代?

会社勤めをしながらも他企業から仕事を請け負い、業務を実際に遂行する人を「副業フリーランス」と呼んでいます。プログラマー・デザイナー・コンサルタント・翻訳家など、副業フリーランスの活躍の場は様々です。ただ、どのフリーランスにも共通しているのは「個人で活躍している」という点です。1人で営業を行い、仕事を請け負った後も1人で完結させるのが基本です。

ところが、近年チームで仕事を進める「チームランサー」という言葉が聞かれるようになりました。これは「チーム」と「フリーランス」を合わせた造語で、普段は単独で行動しているフリーランス同士が、一時的にチームを組んで働くという意味になります。

このように、チームという形で働く新しいタイプのフリーランスをここでは「チーム型フリーランス」と呼ぶことにします。今回は、「チーム型フリーランス」が実際にどう働いているのか、なぜこのようなチーム型フリーランスが、今人気があるのかなど詳しく解説していきます。

チームで働くフリーランスの実態

従来のフリーランスという働き方は、クライアント企業に対して個人が仕事を請け負うという形をとっていました。そのため、納期までにきちんと成果物を提供することさえできれば、比較的自由な形で働くことができます。自分の好きな場所で、好きな時間だけ働くことができる上、仕事の分量も自分で調整することができるのです。

こう言ったメリットから人気を集めている「副業フリーランス」ですが、一方で病気や怪我などをしてしまうと、誰もフォローしてくれる人がいないという課題を抱えていました。

個人的事情から仕事に穴を空けてしまうと、クライアント企業からの信頼も失墜してしまいます。一度、信頼を失ったら継続して仕事を受注するのも難しくなります。そのため、各フリーランスが無理をしてでも納期までに仕事を完結させる必要があったのです。

そこで、フリーランスが本来持っている「自由に働ける」というメリットを残しつつ、病気や怪我で仕事に穴を空けてしまうというデメリット面をなくしていこうと考えられたのが「チーム型フリーランス」という働き方なのです。チーム型フリーランスは、複数人で1つの仕事を分担して進めていくのが特徴です。

例えば、ライターという仕事を細分化すると「企画」「取材」「文字起こし」「執筆」などのように分けることができます。これらを他のフリーランスと分担して仕事を進めていくようにします。例えば、Aさんは「企画」を考え実際に「取材」を行う。Bさんは、その取材資料をもとに「文字起こし」から「執筆」までを行うというように分担して仕事を進めていきます。

もちろん、Aさんが事故や病気で働くことができない、あるいは仕事量をセーブしなければいけないと言う場合は、Bさんがスグに代行役を務めることができるようにもなっています。

このようにチーム型フリーランスは、同業種でチームを組んで進めることで「仕事に穴を空けない」「納期までの効率を上げる」など、多くのメリットがあるのです。

また、チーム型フリーランスには「同業種でチームを組む」という方法以外にも、「別の業種・スキルをもったメンバーとチームを組む」ということもあります。例えば、デザイナー、プログラマー、ライターなど別のスキルを持ったフリーランスが1つのチームを組んで案件を遂行していくという形をとります。

例えば、ここに架空のチーム「山田チーム」というものがあるとします。この「山田チーム」には日頃から30人程度の人材が属しています。その人材はそれぞれ異なったスキルをもっていてデザイナー、ライター、プログラマーなどが所属しています。

1つの大きな仕事を受注したら、その仕事を遂行する上で必要なメンバーをディレクターが30人のメンバーの中から選出していきます。ディレクターというのは、チームのリーダーのような役割を担い「適任者の選出」「仕事のスケジュール管理」などを行っていきます。

ディレクターから選出されたメンバーは、その案件が完了するまで一緒に働き、仕事が完了すれば解散するということを繰り返します。このように、仕事の案件内容に応じて、その都度メンバーを組織して仕事を遂行していくことになります。

Expert
チーム型フリーランスには同業種同士でチームを組んだり、別のスキル・業種でメンバーを組んだり様々な形が存在していますが、従来の単独でフリーランスをするよりもさらに柔軟な働き方が実現出来るようになります。

チーム型フリーランスのメリット

従来のフリーランスという働き方を進化させた「チーム型フリーランス」ですが、このような働き方をするメリットを整理してみました。

その1.仕事の代行をお願いできる

日本政策金融公庫 総合研究所の調べでは、フリーランスの悩みとして3割以上の人が「けがや病気の時の対応」ということを問題点として取り上げています。


出典:日本政策金融公庫総合研究所

従来のフリーランスは、自分の仕事を自分で行うのが基本です。万が一、病気や怪我で対応出来ない場合は、仕事が進まずクライアント企業にも大きな迷惑をかけてしまうことになります。

しかし、チーム型フリーランスの場合、自分が仕事ができなくてもチームメンバーの誰かが代わりに仕事をしてくれます。仕事を受ける事ができる状態なら積極的に仕事を行い、そうでない場合は代わりにチームメンバーに仕事をお願いするというように、自分の都合に合わせて仕事を調整することができるのです。

こう言った仕組みにより、子育て中の母親や介護で忙しい人たちでも「仕事に穴を空けてしまったらどうしよう」という不安を感じることなく、仕事を続けることができるメリットがあります。

その2.大きな案件を受けられる

フリーランスとして営業をしていると、クライアント企業から「こんなことできますか?」と1人ではこなせないほどの大きな案件を依頼されることがあります。そういったとき、チームで仕事をしていたら安心です。

チームなら、大きな仕事を分割し細かく分けることで、それぞれのスキルにあった仕事を分担して進めることが出来るからです。適材適所に人材を割り振れば、1人で仕事を進めるよりも楽に進めることが出来るのです。

このように、1人で仕事をしていたのでは到底行えないような大きな仕事でも、チーム型フリーランスであれば対応することが可能です。これは仕事を依頼するクライアント企業にとっても大きなメリットになります。

その3.自分の専門分野だけに特化できる

クライアント企業から依頼される仕事は部分的なものではなく、全体をまとめて依頼されることもあります。例えば、「サイトのデザインを修正してください」と依頼されることもありますが、一方で「この商品のサイトを作って、広告運用し販売して欲しい」とその案件に関わる内容を全部まとめて依頼されることも多いのです。

仮に、自分がデザイナーであればデザインの部分は上手くできるのですが、ライティングやマーケティングなどはデザイナー1人でやるには荷が重すぎます。

しかし、チーム型フリーランスであれば、その都度、案件にふさわしい人材をすぐに集めることができるため、自分1人で全てのことをこなす必要はありません。コピーライター、プログラマ、マーケターなど、さまざまなスキルを持った人たちに仕事を分担すれば良いからです。

このように、案件に関わる仕事を丸々引き受けることがあっても、チーム型フリーランスであれば自分の得意なことだけに特化して仕事を進めることが出来るのです。

以上、チーム型フリーランスの3つのメリットを取り上げました。では次に、実際にどうのようにして「チーム型フリーランス」として働くことができるのか、その具体的方法についてお伝えします。

チーム型フリーランスをはじめる方法

現在「副業フリーランス」をしている人が、今後はチームで仕事を進めたいと思ったときどのようなことから取り組めば良いのでしょうか?

その方法は主に2つあります。1つは既に「チーム型フリーランス」として活躍しているチームに自分が参加するという方法です。もう1つは、自分でチームをつくりメンバーを募集するという方法です。

方法1.既にあるチームに所属する

既にあるチームに所属して働く場合は、そのチームをまず探すところから始める必要があります。例えば「チームランサー」というサービスでは、随時、様々なチームがメンバーを募集しています。


出典:株式会社エンファクトリー

チームには、それぞれ目的があります。例えば「Webサイトをつくる」ということであったり「企業のにコンサルティングを行う」ということであったり、どのチームにもそれぞれの目的があります。そのチームに自分が属することで、どんな役割を果たすことができるのか?ということを考え、所属するチームを検討してください。

例えば、自分がホームページ制作の仕事をチームで進めたいと思うのであれば「ホームページの制作を中心に仕事を請け負っている」というチームに所属しなければいけません。所属するチームを間違えてしまったら、そもそも自分のスキルを活かすチャンスもないので気をつけてください。

また、どのチームに所属するとしても既存メンバーとの面接がありますので、自分が入りたいチームに必ずしも所属できるというわけではありません

ただ、勇気を持って声をかけてみないと、いつまでもチーム型フリーランとして仕事を始めることができません。まずは自分がどのような形でチームに貢献できるのかを伝え、既存メンバーと交流をしその雰囲気が自分に合うのかどうか確かめてみてください。

方法2.自分がチームメンバーを募集する

自分が何かの目的をもったチームをつくり、そのメンバーを募集することでチーム型フリーランスとして仕事をすることができます。

その方法はFacebookなどのSNSで募集することができます。例えば、Facebookページをつくり、これから自分がしていく仕事に興味を持ってくれる人を集めることができます。あるいは、どこかのコワーキングスペースに所属し、その中で交流を図り少しずつチームの輪を広げていくと言うことも可能です。

つまり、チーム作りは、人脈作りという側面が大いにあるため、積極的にオンライン、オフラインを問わずコミュニティを広げ、その中から適任を見つけていくと言うことになります。スキルや人格的に適任だと思える人材を見つけたら、1人1人に声をかけチームをつくっていくことになります。

ただ、実際問題、多くのフリーランスは単独で仕事をすることに限界を実感している人も多いため、声をかければ比較的簡単に承諾をもらえることが多いです。ですので、想像しているよりはずっと簡単にチームをつくることができますので、躊躇することなく声をかけるようにしてみてください。

チームで仕事をする際に役立つツール

従来のように単独で仕事をするのであれば、使うツールは「Microsoftオフィス」や「Photoshop・Illustrator」など自分1人で使うことを前提としたもので問題ないかも知れません。しかし、チームで仕事をする場合、日頃からコミュニケーションをとって進めなければ仕事が完結しなくなります。

そこで実際、チームで仕事を進める際に役立つ「オンラインツール」をご紹介します。

その1.ChatWork


出典:ChatWork株式会社

メールでのやりとりだと「1対1」のコミュニケーションになります。チームが3人以上になってしまったら、メールでは適切なコミュニケーションをとることが出来ません。そこで役に立つのがChatWorkです。これは、Lineのビジネス版という感じの位置づけになります。メンバー全員でコミュニケーションをとることが出来る上、ファイルの受け渡し等も簡単に行えます。

その他、ChatWorkに類似したサービスとしては「Backlog(バックログ)」などもあります。これもChatWorkと同じように利用出来ますが、課題ごとにスレッドを使い分けることができるのが特徴です。例えばサイト制作を進めているとすれば、Backlogの場合「デザインについて」「サーバーについて」「コピーについて」のように、トピック毎にスレッドを分けて管理することができるのが特徴です。

その2.スカイプ


出典:マイクロソフト

ChatWorkならお互いの都合のよい時間にそれぞれのコメントを残すことができます。しかし、時間を共有しその場で打ち合わせをし、仕事を進めたいときには電話のように会話ができるツールを使いたいものです。

このようなときに役立つのがスカイプです。利用している人も多いと思いますが、スカイプなら通話料無しでPCの画面を共有しながらオンライン上で打ち合わせをすることができます。

スカイプに類似したサービスとしては「zoom」があります。zoomは、スカイプの高機能版とも言えるもので音質もよく録音などもできるため、近年非常に人気があるサービスの1つです。

その3.G Suite


出典:Google

ワープロ、表計算、プレゼンテーションなどを共有して利用することができます。例えば、1つのスプレッドシートをチームで共有して編集することができます。どれもブラウザ上で管理・編集が行えるため、チームメンバーのPC環境を気にする必要がありません。

その4.Trello


出典:Atlassian

チーム型のタスク管理ツールです。仕事のタスクをカード単位で作成し、ガントチャートでスケジュール管理するという仕組みになっています。それぞれのタスクには担当者を割り振ることができるので、だれがどの仕事をどこまで進めたのかなど、確認しやすいという特徴があります。カードを移動させていくという形をとっているため直感的に操作も分かりやすいです。

チーム型フリーランスの課題

良いことばかりのように思える「チーム型フリーランス」ですが、課題もいくつか残っています。

課題その1.チームでの報酬分配方法

報酬の支払い方法に関しては多くの場合、クライアント企業が報酬を「チーム代表者」に支払うことになります。そして、その頂いた報酬をチーム代表者がメンバーに対して振り分けていきます。その際、事前にどういった仕事に対してどれだけの報酬を支払うのか?ということを明確にしておかなければ、チームメンバーの誰かに不満を残すことにもなり兼ねません。今後は「お金の流れ」をメンバー誰もが確認できるような仕組みが必要です。

課題その2.ディレクターの能力不足・人材不足

チーム型フリーランスの場合、同時期に複数の案件を受けることもあります。そのスケジュール管理や品質管理をディレクターが一手に引き受けることになります。このディレクターの技量が不足していたら、全体が足を引っ張られることになってしまい生産性の低いチームになってしまいます。

いくら個人個人のスキルが高くても、チームが成功するかどうかはディレクター次第というところが大いにあるのです。しかし、ディレクターを務めることができる人材はまだまだ不足しているため、今後はこのディレクターの能力をもった人材が必要になってきます。

まとめ

今回は「チーム型フリーランス」という新しい働き方に注目し、仕事の仕方や実際のはじめ方などについてご紹介してきました。チーム型フリーランスとして働いている人はまだまだ少数派ですが「子育て中のママ」や「副業フリーランス」にとっては、とても理想的な働き方の1つです。

会社勤めをしていたら、本業と副業のバランスをとることが難しいものですが、チーム型フリーランスならその都度柔軟に仕事量を調整することができます。また、子育て中のママであれば、子供の急病などがあってもチームで助け合って仕事を進めることが出来ます。

また、チーム型フリーランスは、従来の単独で働いていた頃とは異なったツールを使う必要もあります。ChatWork、スカイプなどコミュニケーションツールを導入して仕事を進めるようにしてください。

Expert
「チーム型フリーランス」には課題が残るものの、それ以上に多くのメリットがある働き方ですからこれから副業フリーランスを始める際には「チーム型フリーランス」としての働き方も検討してみてください。
Writer_MG
Writer_MG
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1976年生まれ。香川県在住。フリーライターとして活動する一方、これまで、ECショップ代理運用・HP制作業・学習塾講師など、様々な副業を10種類以上経験。無数の失敗を繰り返しながら、現在では年間1,000万円前後を副業だけで稼ぎ出す。現在はライター業・スクール業を通じて、自身の経験をもとにした「副業の始め方」を伝えている。「介護や精神疾患など、会社で働きたくても働けない人は年々増えている。そういう人たちの力になりたい」と時間に縛られない自由な働き方を伝えるために情熱を燃やしている。

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