【外貨預金入門】外貨預金の気になる為替手数料の仕組み。為替手数料の安い銀行は?

Man
外貨預金を作りたけど、日本円の預金と違って気をつけなきゃいけないポイントはどこだろう・・・?
Expert
外貨預金で気を付けたいポイントは、為替レートと為替手数料です。

高金利が魅力的な外貨預金、各銀行でもさまざまなキャンペーンが展開されていますよね?外貨預金をするうえで気を付けなければいけないポイント、それは「為替レート」と「為替手数料」です。

外貨預金に興味がわいても、ちょっとしり込みしてしまうのは、そこの部分がよくわからない・・・という方が多いからではないでしょうか?

為替レートは毎日のニュースで「本日は1ドル100円の円高・・・」と為替と相場のニュースが流れていますので、すぐ思い当たるところかと思います。しかし、「為替の手数料」というとぱっとイメージがわきにくいのではないでしょうか?

今回は外貨預金のもう一つのポイント、「外貨預金の手数料」について基礎の基礎からお話したいと思います。

1.外貨預金の基本知識!為替手数料とは?

為替手数料とは?

為替手数料とは、「円をドルやユーロなど外国の通貨に交換する時に金融機関に支払う手数料」のことです。

そう言ってしまうとあたりまえなのですが、普通の手数料とは考え方がちょっと違います。

例えば、銀行でかかる手数料というと振込手数料や両替手数料などを思い浮かべてしまいますよね。取引一件当たり、送金金額や両替する枚数などで手数料が決まってきますが、このような銀行取引で身近な手数料とは、ちょっと違います。

外貨預金や外貨建て商品に関係する為替手数料は、「1ドルにつき○円」と決められています。つまり交換する外貨や日本円の金額によって手数料が変わってきます。

為替レートとは?

為替レートとは、「日本円を1ドルに両替するときに、いくら日本円がいるか」という交換基準のことです。

「円高」は前日と比べて円の価値が上がること。つまり、少ない日本円で多くの外国通貨と交換できること。

「円安」は前日と比べて円の価値が下がること。つまり、より多くの日本円がないと外国通貨と交換できないという状態です。

毎日、ニュースで「本日の為替と株の動きです。米ドルは1ドル120円、昨日より円安ドル高となっております。」などと放送されますが、これは今日の為替レートが機能に比べてどう変化したかを伝えています。

為替レートは基本毎日変わりますので、円から外貨に交換するタイミングによっては、利益を得たり損失が出たりします。

為替レートやそれにかかわる利益や損失などについては、下記の記事にて詳しく説明しております。こちらも合わせてご覧いただくと、より外貨預金や外貨建て商品の仕組みがわかりやすくなります。

参照:【外貨預金入門】外貨預金で気を付ける為替レートの動き

https://okane-mikata.jp/?p=4370

為替手数料の基本

Woman
あれ?昔、海外旅行に行ったとき、両替手数料なんかとられなかったけど…?
Expert
交換する為替レートの中に、為替手数料もあらかじめふくまれてますので、別両替途手数料として頂戴することはありません。

ここで1点疑問に思う方もいるでしょう。外貨に交換する際に手数料はいつ支払っているの?という疑問です。例えば振込手数料や両替手数料ですと、別途「手数料」として108円など取引明細書などに記載されています。銀行の手数料というと、このように振込金額のほかに別途支払うというイメージが強いのではないでしょうか?

実は、外貨への両替では、「手数料」として別個に請求されるわけではありません。

外貨両替をしたことのある方はわかるかと思いますが…両替する際に「1ドル=101円」など交換する金額の基準が決まっていたかと思います。実はこの金額の中に、あらかじめ手数料も含まれているのです

先ほどお話ししましたように、為替手数料は「1ドルあたり〇円」となっているため、交換する外貨や日本円の金額によって手数料が変わってきます。

例えば、日本円から米ドルに、100ドル分換えるとします。

1ドルあたり手数料が2円だとすると、100ドル分ですから、

1ドル当たりの為替手数料2円 × 100ドル =200円

となります。

このように、交換する外貨の金額によって為替手数料は変わってきます。

2.外貨預金の手数料の仕組み

外貨預金の手数料はいつかかるの?

外貨預金では、円を外貨に交換、外貨を円に交換するタイミングで手数料がかかります。

実際の銀行手続では、外貨預金にお金を預けた時・外貨預金からお金を引き落としたときにかかります。

外貨預金の為替手数料はいくらになるの?

まず交換する外貨によって手数料は違います。米ドルは1円、オーストラリアドルは2円など、交換したい外貨によって手数料は違うので気を付けましょう。
また各銀行でも手数料は違います。結局は銀行の手数料になりますので、同じ米ドルを交換する場合でも、A銀行は1円、B銀行は0.5円など、銀行によって手数料が違っています。

これについては、「3.TTSレート・TTBレートとは?」にて詳しく説明します。

3.TTSレート・TTBレートとは?

TTSレート・TTBレートの基礎知識

Man
為替手数料がかかるのはわかったけど、銀行のホームページを見ても「為替手数料」がないよ?
Expert
為替手数料は外貨ごとに表示されている場合もありますが、「TTSレート」・「仲値」・「TTBレート」とレートで表示されている場合もあります。

さて、為替手数料の基本についてお話してきましたが、いざ外貨預金の口座を作ろうとして調べた時に、「為替手数料」が調べられない、ということがあります。

実際に調べてみると、三菱UFJ銀行では外貨ごとの為替手数料が表示されています。

参照:http://www.bk.mufg.jp/tameru/gaika/hajimeru/kiso/tesuu.html

しかし、三井住友銀行では外貨預金取引レート(リアルタイム為替レート)として表示されています。

参照:http://www.smbc.co.jp/kojin/gaika/

これはどういうことでしょうか?

実はどちらも同じ為替手数料のことを言っているのです。

先ほどもお話ししましたように、為替手数料は円を外貨に、外貨を円に交換するときに手数料がかかります。つまり、外貨預金を預け入れするとき、外貨預金から引き出しするときに外貨1つあたり手数料がかかります。

その「外貨ひとつあたりの手数料」を表示しているのが、三菱UFJ銀行です。

「手数料をその日の為替レートにあらかじめ含めた交換レート」を表示しているのが、三井住友銀行です。

この為替レートに為替手数料を含めた交換レートを、「TTSレート」・「TTBレート」と言います。

  • TTS(Telegraphic Transfer Selling) 「円」を「外貨」に交換するときのレート
  • TTB(Telegraphic Transfer Buying) 「外貨」を「円」に交換するときのレート

TTSレート・TTBレート・仲値とは?

参照:https://www.kinkiosakabank.co.jp/hajimete_guide/gaika/what/tts_ttb.html

ではTTSレート・TTBレートをもう少し詳しく説明しましょう。

銀行などの外貨預金・為替レートの項目をクリックすると、下記のような数字が出てきます。

通貨名円貨→外貨(TTS)仲値(為替相場)外貨→円貨(TTB)
米ドル101円100円99円

(※米ドルの為替手数料は、1ドル当たり1円とする)

さて、これを見て気になるのが、同じ米ドルでも3つの数字が並んでいることではないでしょうか?

まず真ん中の仲値ですが、これはその日の為替レートになります。つまり「1ドル=100円」など毎日変わるレートになります。

左のTTSですが、これは円から外貨に換えるときの手数料込の交換レートです。手数料が1ドル当たり1円なので、仲値から1円足した101円となっています。

右のTTBで須賀、これは外貨から円化に換えるときの為替手数料込の交換レートです。こちらの手数料が1ドル当たり1円なので、仲値から1円引いた99円となっています。

まとめると下記のようになります。

  • 仲値:そのときの為替相場。いわゆる、ニュースでよく見る「1ドル=100円」のこと
  • TTSレート:日本円から外貨に両替する際のレート=外貨預金に預け入れるときのレート(Telegraphic Transfer Selling rateの略)。内訳:仲値+手数料
  • TTBレート:外貨から日本円に両替する際のレート=外貨預金から引き出しするときのレート(Telegraphic Transfer Buying rateの略)。内訳:仲値+手数料

TTSレート・TTBレートと外貨預金との関係

Man
預けるときのレートと払い戻しの時のレートが違うと、何が問題なの?
Expert
預け入れと払い戻しのレートが違うと、損失が出てしまう可能性があります。つまり、預けた時は100万だったお金が、払い戻した時は96万に減ってしまうことがありうるのです!

では実際に、外貨預金に預けた時、外貨預金から引き出したとき、TTS・TTBレートはそれぞれどのように関わってくるのでしょうか?具体的な手続き例に沿って、ご説明していきます。

まず預け入れの際には、TTSレートにて日本円を外貨に換え預け入れします。引き出しの際には、TTBレートにて外貨を日本円に換えて引き出します。

預入:日本円から外貨に換える=仲値に手数料を足したレート(TTSレート)で両替

払戻:外貨を日本円に換える=仲値から手数料を引いたレート(TTBレート)で両替

例えば下記の条件で考えてみましょう。

  • 預け入れ金額(円):100万円
  • 預け入れる通貨:米ドル
  • 為替レート:1ドル=100円
  • 為替手数料:1ドルあたり1円

すると、TTSレート・仲値・TTBレートは下記のようになります。

TTS仲値TTB
レート101円100円99円
手数料10-1

上記のTTSレートにて預け入れし、TTBレートにて引き出しをすると、どうなるでしょうか?

(※実際には預け入れ時と引き出し時の為替レートが変化していたり、預入期間によって利息が付きますが、ここではわかりやすくするために為替レートの変化と利息の影響を省略して考えます。

預け入れの時:1ドル=100円、手数料1円、TTSレート101円

1,000,000円÷{(1ドル当たり)100円+手数料1円} ≒ 9,900ドル

引き出しの時:1ドル=100円、手数料1円、TTBレート99円

9,900ドル×{(1ドル当たり)100円-手数料1円}≒ 980,100円

これを見て「あれっ?」と思った方もいるでしょう。

「100万」預けたはずなのに、払い戻したら「98万100円」になっています。日本円であれば口座に預けて引き出ししただけでは、金額は減りません。仮に、時間外にATMで預け入れ・引き出ししたのであればATM利用手数料がかかりますが、たいてい108~216円程度で大幅に金額が減るということはありません。

これは、1ドルごとに手数料がかかっているためです。つまり、金額が大きくなるほど手数料がかかってきます。

また、預け入れ・引き出しと、お金の動き両方に手数料がかかっているためです。そのため、単純にお金を出し入れしただけでも、手数料分が差し引かれてしまうのです。

TTSレート・TTBレートと為替差益・為替差損の関係

また、外貨預金では預け入れ時と引き出し時の為替レートが変動することによって、利益が出たり損失が出たりします。これを為替差益・為替差損と言います。

基本的に「預け入れの時に円高・払い出しの時に円安」であると為替利益が発生し、「預け入れの時に円安・払い出しの時に円高」であると為替差損が発生します。

参照:【外貨預金入門】外貨預金で気を付ける為替レートの動き

【外貨預金入門】外貨預金で気を付ける為替レートの動き

ここで注意したいのは、外貨預金は為替レートのほかにも為替手数料があるため、利益を得たいというのであれば、為替手数料も含めて考えなければならないということです。

つまり、外貨預金では、為替の動きによって利益を出すことができますが、お金を動かす時に手数料がかかるため、タイミングによっては引き出し時に円安でも、為替手数料分を含めると損失が発生してしまう場合があるのです。

具体的にどういう言うことなのか、先ほどの例に条件を追加して考えてみましょう。

  • 預け入れ金額(円):100万円
  • 預け入れる通貨:米ドル
  • 為替レート:預け入れ時1ドル=100円、払い出し時1ドル=101円
  • 為替手数料:1ドルあたり1円

預け入れの時のTTSレート・TTBレート

TTS仲値TTB
レート101円100円99円
手数料10-1

払い出し時のTTSレート・TTBレート

TTS仲値TTB
レート102円101円100円
手数料10-1

預け入れの時は円高で、払い出しの時は円安になっていますが、実際に出し入れしてみるとどうでしょうか?

(※ここでもわかりやすくするために、利息の影響は省略しています。)

預け入れの時:1ドル=100円、手数料1円、TTSレート101円

1,000,000円÷{(1ドル当たり)100円+手数料1円} ≒ 9,900ドル

引き出しの時:1ドル=101円、手数料1円、TTBレート100円

9,900ドル×{(1ドル当たり)101円-手数料1円}≒ 990,000円

どうでしょうか?「100万」預けたはずなのに、払い戻したら「99万円」に減っています。

為替差益が出るはずの「預け入れの時に円高・払い出しの時に円安」の状態なのに、金額が減っています。これは預け入れ・払い出しと2回お金を動かしたときに、1通貨あたり1円ずつ手数料がかかっているために起こった現象です。

もし、手数料分も含めて利益を出したいのであれば、預け入れ・払い出し往復で1通貨あたり2円かかっていますので、為替レートが2円より変動しなければ利益は出ません。上記の場合ですと、3円以上の変動、つまり払い出し時は「1ドル=103円」にならなければ為替差益は期待できません。

このように外貨預金の取引をする際には、為替レートのほか、為替手数料にも気を付けなければなりません。

4.各通貨の為替手数料

さて、実際に外貨預金の口座を開設するとなれば、どこの銀行に預けようかな?と検討するでしょう。

先ほどもお話ししたように、各銀行で為替手数料は違います。中には為替手数料がゼロの銀行もあります。どうしても高い金利に目が行ってしまいがちですが、しっかり利益を得るためには為替手数料もきちんとチェックしましょう。

傾向としてネット銀行は為替手数料が安い

傾向としては、ネットが為替手数料を安く抑えています。

イオン銀行は円から外貨に換えるときの手数料が0円、つまり預け入れの手数料が0円となっています。

住信SBIネット銀行・じぶん銀行も、米ドルでそれぞれ4銭、25銭と、1円以下の比較的安い手数料になっています。

みずほ銀行や三菱UFJ銀行などの都市銀行は、その日のレートに手数料を含めたTTSレート・TTBレートにて表示しています。たいていは米ドルですと1ドル当たり1~2円など、ネット銀行より少し高めです。

「給与振込口座などメインバンクにしているから、同じ銀行に外貨預金を作りたい」という方も多いでしょうが、ネット銀行と比べて手数料がかかりますので、便利さとのバランスを考えながら取引してみてください。

各銀行の為替手数料リンク先(2018年08月31日現在)

イオン銀行

リンク先:https://www.aeonbank.co.jp/foreign_deposit/fee/

住信SBIネット銀行

リンク先:https://www.netbk.co.jp/wpl/NBGate/i900500CT/PD/gaika_teiki_01

じぶん銀行

リンク先:https://www.jibunbank.co.jp/interest_and_commission/commission/#flg-foreignDeposit

楽天銀行

リンク先:https://www.rakuten-bank.co.jp/assets/forexdep/costs.html

みずほ銀行

リンク先:https://www.mizuhobank.co.jp/market/quote/index.html

三菱UFJ銀行

リンク先:http://www.bk.mufg.jp/gdocs/kinri/list_j/kinri/gaikayokin.html

三井住友銀行

リンク先:http://www.smbc.co.jp/kojin/direct/tesuryo/kawase_fee.html

takano
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金融機関勤務後、FPの資格を活かしてフリーライターとしてお仕事しています。
得意分野は、金融系全般に関すること。
なかなか聞けないお金の悩みについて、記事を書いています。
預金・住宅ローン・年金・税金・保険・外貨預金・投資信託など。
銀行の窓口で取り扱っているものを中心に、ご相談いただいております。

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