副業フリーランスのための仕事が殺到する「紹介営業術」

フリーランスはどのように仕事を得ている?

日本には現在、副業を含め約1,119万人ものフリーランスが活躍していると言われています。これは国内労働力人口の約6分の1にあたります。また今後、副業を解禁する企業が増えていくにつれて、益々増加していく事が予想されます。


出典:ランサーズ株式会社

このように現在増加中のフリーランスですが、細かく分類すると次の4つのタイプに分かれます。

1つは目「副業系すきまワーカー」です。これは、どこかの企業に常時雇用されていて、かつ副業としてフリーランスをしているというタイプです。2つ目は「複業系パラレルワーカー」です。こちらは雇用形態に関係なく、2社以上の企業と契約ベースで仕事をこなしているフリーランスのことを指します。

3つ目は「自由業系フリーワーカー」です。こちらは特定の勤務先はないものの独立したプロフェッショナルというフリーランスです。自営業よりももう少しラフな働き方をしているのが特徴です。4つ目は「自営業系・独立オーナー」です。こちらはフルタイムで独立してフリーランスをしています。

こういった様々なフリーランスのタイプがある中で、今、最も占有率が高いフリーランスは「副業系フリーランス」です。


出典:ランサーズ株式会社

実際、この記事を読んでくれている人の中にも、スキマ時間を利用し「副業フリーランス」をしてみたいと思っている人も多いと思います。ただ、副業フリーランスは高額収入を得られやすいなど良い面もありますが、一方で「顧客を獲得する」ことに困難を感じている人が多いのも事実です。


出典:ランサーズ株式会社

そこで現在、既にフリーランスとして活躍している人たちが一体、どのようにして新規顧客を獲得しているのかを調べてみました。

一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が発表した『フリーランス白書2018』によると、仕事の獲得経路で最も多かったのが「人脈(知人からの紹介)」となっています。次いで多かったのが「過去・現在の取引先(からの紹介)」です。


出典:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会

このデータから分かるとおり、多くのフリーランスにとって仕事は紹介で獲得しているケースが最も多くなります。そこで、今回は副業フリーランスを目指す人のための「紹介営業」のノウハウをお伝えしていきます。

紹介で仕事を獲得する4つのメリット

フリーランスには、様々な仕事獲得方法があります。その中でも紹介で仕事を獲得することができれば、主に次の4つのメリットを得ることができます。

1.紹介だとアポイント・成約を取りつけやすい

営業の世界には昔から「千三つ(せんみつ)」という言葉があるように、電話等で連絡をとってそこから実際のアポイントがとれるのは極わずかの件数です。それでも各企業では、セールストークを磨き成約率を上げようと奮闘していますが、最終的には「とにかくアプローチする数をこなす」という物量作戦に走ってしまうところが多いのが現状です。

これは考えてみれば当たり前のことです。突然、見ず知らずの人に連絡をして「何かの商品やサービスを売ろう」と言うことなのですから、大半の相手は警戒し、商品・サービスの善し悪しに関わらず、一刻も早くその場から逃げようとしてしまうものです。つまり、「人間関係ができてなければ、商品やサービスを売るのはとても難しい」ということです。

一方、「紹介営業」では成約がとれない、ましてやアポイントさえ取れないということは滅多にありません。

これはナゼかというと、たとえあなたと新規の見込み客との間に人間関係ができていなくとも、紹介元と紹介先(見込み客)との間には既にしっかりした人間関係ができているからです。その人間関係が「あなた」と「紹介先(見込み客)」との関係性を高めてくれるのです。

つまり、「紹介営業」は紹介元と紹介先(見込み客)との間に既にできている「信頼関係」を利用して、有利に営業を進めることが出来るという特徴があるのです。だからこそ、一般的な営業よりも、圧倒的に高いアポイント率、成約率を誇ることができるのです。

2.価格があまり問題にならない

Amazonには、無数の営業本が出版されています。その中でも、昔から人気があるジャンルの1つは「価格交渉」に関するテーマです。例えば、営業マンのために価格交渉のノウハウを説いた本には下記のようなものがあります。


出典:Amazon

つまり、営業には価格交渉がつきものであり、切っても切れない関係なのです。

一方、「紹介営業」に限って言えば、価格が問題になることはあまりありません。なぜなら、既に紹介元の企業において、副業フリーランスであるあなたの商品価値は、既に実証済みだからです。紹介元の企業は、あなたと契約することでそれなりの収益を得られている、あるいは支払っている賃金以上の価値があると実感しているからこそ紹介してくれているに違いないと、紹介先企業(見込み客)が考えてくれるからです。

3.収益が最も高くなる

先ほどの「価格があまり問題にならない」に関連していますが、これは結果として副業フリーランスのあなたが得られる収益は「紹介で得られたクライアントからの収入が最も多くなる」傾向があります。

一般的な営業で獲得した顧客は、通常、値引き交渉があるのでどうしても、こちらの収益も少なめになりがちです。しかし、紹介営業で獲得した顧客は先ほどお伝えした通り、値引き交渉がほとんどないため、結果としてそこから得られる収益が最も高くなる傾向があるのです。

事実、フリーランス白書によると、もっとも収入が得られるクライアントは「紹介による相手から」ということが判明しています。


出典:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会

4.営業にかける時間を短縮できる

副業フリーランスの一般的な顧客の見つけ方は、一般的に下記の4つの方法があります。

  • 1.いろいろな人に会う(人脈を広げる)
  • 2.電話営業をかける
  • 3.広告を打つ
  • 4.クラウドソーシングで探す

クラウドソーシングに限って言えば、仕事を見つけるのは比較的簡単ですが、それでも高額案件を見つけることは容易なことではありません。それ以外の手段だと成約するのはもちろん、見込み客を見つけ出すだけでも膨大な時間がかかってしまいます。

一方、「紹介営業」ならピンポイントで見込み客を見つける事ができます。労力としては3分ほどの時間を使って「紹介してほしい」と相手に依頼するだけです。もちろん百発百中とはいきませんが、一般的な営業の常識「千三つ(せんみつ)」を考えれば、その労力・時間は100分の1以下に短縮されると言っても過言ではありません。

以上、「紹介営業」における4つのメリットをお伝えしました。

紹介を求めることが苦手な人の克服法

一般的な営業と比較して、圧倒的に仕事を獲得しやすい「紹介営業」ですが「紹介を求めるなんて自分には難しい」と考える人もいるでしょう。「紹介営業」はスキル的にはただ相手に「紹介して欲しい」と依頼するだけですから難しくありません。

しかし、それでも「難しい」と感じる人がいるのは、次のようなマインドの問題があるからです。

理由1.目の前のお客さんへの対応に手一杯

「紹介営業」が難しいと感じる理由の1つは、目の前のお客さんへの対応だけで精一杯になるからです。

目の前のお客さんからの質問にどう返答しようか?何の話しをすれば目の前のお客さんが喜んでくれるだろうか?のように、現状の会話に手一杯で「紹介してもらう」ということまでとても頭が回りません。

もちろん、お客さんと会う前までは「新しい顧客を紹介してもらう事が大事」と知識として知っていることはありますが、それが自分の行動を変える知恵にまで吸収されていないのです。

この場合の克服法はただ1つです。つまり、紹介を求めるメッセージが自然に口から出てくるようになるまで練習を繰り返すことです。紹介を求めるトークを何度も口に出し、いつでもその言葉が必要に応じて自然に出てくるようになるまで練習を続ける必要があります。

理由2.断られることを過度に恐れる

紹介を求めようと思っても「断られたらどうしよう?」という不安が先行してしまう人は「紹介営業」が上手くいきません。もちろん、誰にとっても断られる経験というのは楽しいものではありません。

また、「紹介なんか求めたら相手に嫌われて、今いる目の前の顧客さえ失ってしまうのではないか?」という不安を抱く人もいると思います。しかし、勇気を持って試してみると実感できますが、紹介を求めたからと言って、突然目の前のお客さんが憤慨して契約を解除するなどということは起こりません。せいぜい「今は紹介先を思いつかない」と断られるだけです。

断られることを過度に恐れてしまうことの克服法は、最初から「断られても良い」と思って臨むことです。よくよく考えれば、紹介することを断られたからと言って、あなたが失うものは何もないのです。

理由3.扱っているサービスを信頼していない

「自分が提供する商品・サービスを信頼していないので、紹介を求めるなんてもってのほかだ」と考える人が時々います。そもそも自信がないものを売ろうとしては良くありませんが、そう感じてしまう場合は、もっと自分の商品・サービスを磨くことにまずは専念した方が賢明です。

提供する商品・サービスを磨き上げることに時間と労力を費やせば費やすほど、自分の商品・サービスに自信が持てるようになります。

Expert
ここでは、「紹介営業」が苦手と考える3つの理由を取り上げましたが、どれも基本的にはマインドの問題です。紹介営業はスキル的には非常にシンプルで簡単なものです。ですから、マインドさえ克服すれば誰でも実践出来るものなのです。次の章からはいよいよ具体的な「紹介営業」の実践法をお伝えしていきます。

紹介を求めるベストタイミングは?

「紹介営業」を実践する際に考えべき事は2つだけです。1つは「タイミング」です。どのタイミングで紹介を依頼すれば良いのか?という問題です。もう1つは、実際に紹介を依頼する「セールストーク」です。この2つのことだけを考えて実践してください。

ここではまず「タイミングの問題」についてお伝えします。

紹介してもらいやすいタイミングその1

紹介を得るのに最も良いタイミングの1つは「あなたが契約をとることができたその瞬間」です。つまり、新規のお客さんと契約をした直後に紹介を依頼する、ということです。意外に思われるかも知れませんが、このタイミングは最も紹介をしてもらいやすいです。

営業の世界ではお客さんは通常、「購入を決めたその瞬間」が最も満足度が高いと言われています。「お金を払う」と決めたその瞬間、お客さんの心の中では「この買い物は正しいことなのだ」と信じたい気持ちが強いからです。自分の買い物が間違っているとは微塵も思いたくないのです。

ですので、この瞬間に紹介営業を実践すれば、高確率で新しい見込み客を紹介してくれることにつながります。

紹介してもらいやすいタイミングその2

その1の「成約のタイミング」で紹介してもらう機会を失った場合は、こちらがサービスを継続し、信頼関係を作った後で紹介を頂くようにします。例えば、次のような瞬間が紹介営業を実践するタイミングとして最適です。

  • 例1.こちらが何かの商品を納品して顧客が喜んでくれた瞬間
  • 例2.数字として利益をもたらし、それが結果として見えた瞬間
  • 例3.顧客が「日頃のお礼に飲みに行こう」と誘ってくれた時

こう言った瞬間は、心理学的に「返報の法則」が働くので紹介営業を実践する上でとても良いタイミングです。返報の法則というのは「何かしてもらったら、お礼に何か返したい」と思う人の心の働きのことです。この瞬間に紹介営業を実践すれば、顧客も「それで役に立つのならぜひそうしたい」と思ってくれることが多くなるのです。

では、いよいよ次は「紹介営業」を実践する上で2つ目のポイントである紹介営業の「セールストーク」についてお伝えします。

具体的なセールストークをご紹介

「紹介営業」を実践する上で、タイミングとともに重要なのは「セールストーク」です。とは言っても、一般的な営業と比較して遙かに簡単です。早速、具体的な「紹介営業」のセールストークの例をお見せします。

「山田さん、私のビジネスは実のところ紹介を頂くことで成り立っていると言う側面があります。そこでもし山田さんのお知り合いで、私がお役に立てそうな方がいらっしゃったらご紹介頂けないでしょうか?」

「紹介営業」で身につけなければいけないセールストークはこれだけです。大手企業では1つの商品を販売するために、覚えるべきセールストークが数百パターンにも及ぶことがありますが「紹介営業」ではたったこれ1つだけです。

また、このセールストークを伝えた後の展開はケースバイケースです。

例えば、顧客が紹介先の企業に直接、連絡をとってくれることもあれば、3者間で会う機会をとってくれることもあります。あるいは、後日、紹介先を見つけてくれて連絡してくれることもあります。どちらにしても正しいタイミングで、簡単なセールストークをすれば、高確率であなたは新しい顧客を得られることになるのです。

Expert
営業にコストも時間もかけられない副業フリーランスにとって「紹介営業」は欠かせない必須スキルと言っても過言ではありません。繰り返しこの記事を読んで、あなたも実践に移してみて下さい。

まとめ

今回は副業フリーランスにとって、重要なスキルである「紹介営業」についてお伝えしました。まず、紹介営業を実践することのには次の4つのメリットがあります。

  • 1.紹介だとアポイント・成約を取りつけやすい
  • 2.価格があまり問題にならない
  • 3.収益が最も高くなる
  • 4.営業にかける時間を短縮できる

このようにメリットが多い「紹介営業」ですが、紹介を求めることを苦手とする人もいるようです。その主な要因は次の3つのマインドが関係しています。

  • 理由1.目の前のお客さんへの対応に手一杯
  • 理由2.断られることを過度に恐れる
  • 理由3.扱っているサービスを信頼していない

マインドの問題を克服すれば「紹介営業」の実践は難しくありません。

実践する際には「タイミング」と「セールストーク」だけ考えれば良いからです。正しいタイミングは主に2つあります。

  • 1.契約直後
  • 2.返報性の心理が働く瞬間

「紹介営業」を実践しやすいタイミングは上記2つです。このどちらかの瞬間に「簡単なセールストーク」を伝えれば、それだけで紹介営業を実践することができます。しかも、高確率でそれは功を奏する事になるはずです。

あなたも副業フリーランスを始めるつもりなら今回ご紹介した「紹介営業」のスキルをぜひマスターして下さい。

Writer_MG
Writer_MG
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1976年生まれ。香川県在住。フリーライターとして活動する一方、これまで、ECショップ代理運用・HP制作業・学習塾講師など、様々な副業を10種類以上経験。無数の失敗を繰り返しながら、現在では年間1,000万円前後を副業だけで稼ぎ出す。現在はライター業・スクール業を通じて、自身の経験をもとにした「副業の始め方」を伝えている。「介護や精神疾患など、会社で働きたくても働けない人は年々増えている。そういう人たちの力になりたい」と時間に縛られない自由な働き方を伝えるために情熱を燃やしている。

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