目次
専業主婦に副業をおすすめする理由は?
実は、筆者自身は専業主婦こそ副業に取り組んでほしいと思っています。その理由として
- 自分や家族のために使えるお金を確保できる
- 自分の経験、興味、特技を活用できる
- 社会とつながりを持てる
の3点を解説しましょう。
自分や家族のために使えるお金を確保できる
例え、ご主人の年収が高かったとしても、自分のためだけのものを買うのにお金を出してもらうのに気が引ける、という人はいるはずです。話してみたところで、ネガティブな反応をされたり、理由を細かく聞いてこられたりしたら、やはり気分が滅入ってしまうでしょう。
また、いつも頑張っているご主人や家族のために、自分のお金でプレゼントを買いたいということもあるかもしれません。特に、ご主人にプレゼントする場合に、生活費からお金を出すのは「それなら、生活必需品の一部と変わらないじゃない」と指摘されてしまうでしょう。
自分の経験、興味、特技を活用できる
人間、誰しも興味のあることや、得意なことは1つや2つあるはずです。また、結婚前に仕事をしていた人なら、その時の経験を活かして仕事をすることもできるでしょう。副業である以上、何をするかは本人の自由です。「副業はしたいけど、自分には何が向いているのかがわからない」という人は
- 自分が好きなこと
- 自分の得意なこと
- 自分がこれまでしてきた仕事
を振り返り、その中ならやるべきことをあぶりだしましょう。
社会とつながりを持てる
もともと1人や家族と過ごす時間のほうが好きで苦にならない、という人なら別ですが、もともと人と話すのが好きで、友だちとわいわい過ごしたいという人なら、専業主婦になったとたん、人との繋がりが希薄になりがちなことに違和感を覚えるかもしれません。自分から積極的に働き掛けない限り、1日家族以外の誰とも話さないで過ごすこともできてしまうでしょう。
それを「わずらわしくない」と思うなら別にいいのですが「寂しい」と思う人は、無理やりでもいいので社会とのつながりを作ったほうがいいかもしれません。習い事をしたり、スポーツをしたりするのもいいですが、副業もその選択肢に入れてみましょう。クライアントや顧客とやり取りしないといけないので、人と接する機会はやはり増えます。
主婦におすすめの副業は?
主婦が副業をすることには、やはり意味があるはずです。しかし、どんな副業が向いているかも問題になります。選ぶ基準としては
- 莫大な初期費用がかからない
- これまでの仕事、家事、育児の経験や自身の興味が生かせる
- 仕事量をコントロールすることが比較的容易
であることが求められます。自分自身や家族に負担をかけないためにも、これらの条件を満たす副業を選びましょう。以上を踏まえたおすすめの副業として
- Webライター
- オンライン秘書
- 家事代行
- ハンドメイド作品販売
- オンライン家庭教師
の5つを解説します。
なお、以降において、副業の難易度についての記述がありますが、これはあくまで筆者の主観に基づくものですので、あらかじめご了承ください。
1.Webライター
難易度(☆5つが満点) | ☆~☆☆☆☆☆(案件によりかなり差がある) |
---|---|
始める上での注意点 | ・最初のうちはクラウドソーシングで練習がてら仕事になれることが必要 ・ある程度の経験を積んだら、コンテンツ作成会社などのライター募集案件に応募するとよい |
向いている人 | ・文章を書くことが好き ・突き詰めて調べたり、考えたりできる分野がある ・最低限のPC操作は難なくできる ・好奇心が旺盛 |
企業のホームページやWebメディアに掲載する文章を書くライターのことです。実績のあるWebライターであれば、紙媒体の寄稿を頼まれるのも珍しくありません。
メリット
Webライターのメリットとして
- パソコン1台ですぐに始められる
- 文章を書けば書くほどステップアップできる
- 将来再就職するときに売り込む材料になる
が挙げられます。
1.パソコン1台ですぐに始められる
Webライターになるために必須であるものは、インターネット環境とインターネットに接続できるパソコンだけです。しかも、Webデザイナーなどのように、画像や映像を作成・加工するわけでもないので、家庭で使うようなパソコンさえあれば、特に問題ありません。
2.文章を書けば書くほどステップアップできる
そのため、最初はおぼつかなかったとしても、コツコツと書き続けていけば
など、改善提案ができるようになっていきます。短期間で結果を出すのはかなり難しいかもしれませんが、コツコツやっていけば未経験であったとしても、十分ステップアップをすることが可能です。
3.将来再就職するときに売り込む材料になる
という人も、Webライターを経験することは役に立つはずです。在宅での副業としてWebライターを経験し、ある程度の実績があれば、ホームページ制作会社やWebマーケティング会社に正社員として採用されるチャンスがあります。
デメリット
一方、デメリットとしては
- 最初のうちは単価が安い
- 最初のうちは時間がかかる
- 納期に間に合わせる覚悟が必要
の3つです。
1.最初のうちは単価が安い
Webライターの特徴として「駆け出しのころは単価がかなり安い」ことが挙げられます。報酬が文字単価で決められている案件がほとんどですが、クラウドソーシングで募集をしている、誰にでも取り組める程度の難易度の案件の場合、1文字=0.1円~0.3円程度が相場です。もちろん
- 高度な技術を求められる
- ファイナンシャルプランナーなど、特定の資格を持っていることが前提となる
案件であれば、1文字=1円以上であることは珍しくありませんが、最初のうちはあまりお金にならないことを覚悟したほうがいいでしょう。
目安としては、1文字=1円以上の案件をこなせるようになったら、クラウドソーシングで募集している案件だけでなく
- ホームページ制作会社
- Webメディア運営会社
- Web専業の広告代理店
などのライター募集の案件に応募してみるといいでしょう。
2.最初のうちは時間がかかる
これまで文章を書く習慣がなかった人がWebライターを始めようとすると、最初に課題となるのが「文章を書くのに時間がかかる」ことかもしれません。例えば、文字単価が1文字=1円の場合、時給1,000円を手に入れようと思ったら、単純計算で1時間に1,000文字書かなくてはいけないはずです。しかし、これまで文章を書いたことがない人が、1時間に1,000文字書けるようになるには、やはり練習が必要になります。
3.納期に間に合わせる覚悟が必要
どんな仕事でもそうかもしれませんが、頼まれたからには納期に何としても間に合わせましょう。依頼する側は「この人がこの記事を書いてくれる」という前提で対応しているため、納期近くになって「やっぱりできません」というと
- 代わりのライターを手配する
- 代わりのライターが見つからなかった場合の代替案を考える
など、対応に追われることになります。
始めるまでのステップ
Webライターとして稼働を始めるまでの流れは、以下の通りです。
- クラウドソーシングサービスに登録する
- 興味のあるライティング案件に応募する
- 採用されたら、条件に従って記事を書いていく
2.オンライン秘書
難易度(☆5つが満点) | ☆☆☆(経験があればチャンスはある) |
---|---|
始める上での注意点 | ・募集自体は豊富にあるので複数応募するとよい ・パソコン、インターネット回線は必須 |
向いている人 | ・マルチタスクが得意 ・経理、営業事務、人事、総務など「バックオフィス」分野での業務経験がある ・ある程度パソコンは使いこなせる ・簿記検定などの資格がある |
オンライン秘書とは、アポイントメントのスケジュール調整や資料の作成などのクライアントからの依頼を、オンラインで業務を請け負うサービスのことをいいます。 海外では、「バーチャルアシスタント」や「オンラインアシスタント」と呼ばれることが多いようです。
秘書や事務スタッフを1人雇うほどの余裕はないけど、身の回りのこまごまとした仕事を依頼できるからという理由で、ベンチャー企業を中心に利用されることが多くなっています。
なお、任される仕事内容やクライアントの規模にもよりますが、報酬は時給に換算して1,000円~1,500円程度が相場です。
メリット
オンライン秘書として仕事をすることのメリットは
- これまでの業務経験を活かせる
- 日本はもちろん、海外にいても仕事ができる
ことが挙げられます。
1.これまでの業務経験を活かせる
結婚、出産の前に経理、営業事務、人事、総務など「バックオフィス」分野の部署で働いていた人であれば、オンライン秘書としてもその経験をいかんなく発揮できるはずです。
2.日本はもちろん、海外にいても仕事ができる
オンライン秘書に応募するのに必要なものは、インターネット環境とパソコンだけです。そのため、日本はもちろん、家族の赴任などの理由で海外にいた場合であっても、仕事を請け負うことはできます。
- いわゆる「転勤族」で国内での引っ越しが多い
- 家族の海外赴任についていくことになった
など、正社員やパート・アルバイトとして同じ会社で働き続けることが難しいケースでも、オンライン秘書としてであれば、仕事をし続けていくことができるでしょう。
デメリット
一方、デメリットとしては
- 人気の職種であるため、採用されにくいこともある
が挙げられます。
1.人気の職種であるため、採用されにくいこともある
オンラインでなくても、いわゆる事務職は
- 残業が発生しにくい
- ある程度やり方を覚えればこなせるようになる
ことから、特に女性の人気が高い職種の1つです。オンライン秘書についてもこれは同じで、日本全国(時には海外も)から応募がある以上、案件によってはかなりの競争率になってしまうこともあるでしょう。結局はタイミングの問題もありますが、オンライン秘書として働きたくても、なかなか案件を担当させてもらえない可能性はゼロではありません。
始めるまでのステップ
オンライン秘書として稼働するまでの流れは、以下の通りです。
- オンライン秘書サービス運営会社の求人に応募する
- トライアル(採用試験)を受ける
- 採用されれば、案件が紹介される
- 案件の内容を確認し、合意できるようであれば契約を結び、稼働開始する
3.家事代行
難易度(☆5つが満点) | ☆☆(外出と家事が苦でなければ) |
---|---|
始める上での注意点 | ・緊急時は代理スタッフを手配してくれる会社を選ぶとよい ・自身の希望をちゃんと担当者に伝えること |
向いている人 | ・料理、洗濯、掃除などの「家事」が好き ・保育士、幼稚園教諭、栄養士、調理師などの専門資格を持っている ・レストランなど飲食業界で働いたことがある ・人と話すのが苦にならない |
家事代行とは、依頼者の指定した場所(自宅がほとんど)に出向き、料理、洗濯、掃除などの家事を代わりにこなす仕事です。ベビーシッター業務をこなすこともあります。家事代行業を取り上げたテレビドラマも人気を博したことから、注目されるようになりました。
メリット
家事代行のメリットは
- これまでの自分の経験や特技を生かせる
- 自分の都合に合わせて案件を選べる
ことが挙げられます。
1.これまでの自分の経験や特技を生かせる
結婚、出産前に
- 保育士、幼稚園教諭など「子どもとかかわる仕事」をしていた
- 調理師、栄養士、レストランスタッフなど「食にかかわる仕事」をしていた
という人であれば、家事代行の仕事を十分に全うできるはずですし、採用面談の際のアピールポイントにもなるでしょう。
2.自分の都合に合わせて案件を選べる
家事代行の仕事は、基本的には依頼者の指定した場所(自宅であることがほとんど)に出向き、依頼者とやり取りをしながら家事をこなしていくというものになります。
- 曜日、時間帯
- 自宅からの距離
- 対応する内容
に合わせて、自分にとって都合がいい案件を選べるのも魅力です。なお、家事代行スタッフが急病などの理由で現地に向かえない場合、代理のスタッフを手配するシステムを採用している会社も多くあります。主婦が副業として家事代行をやるなら、このようなサービスがある会社を選んでおくといいでしょう。
デメリット
一方、デメリットとして
- 地域によっては案件自体がほぼないケースもある
- 依頼者の家に出向く以上、トラブルはゼロにはできない
ことが挙げられます。
1.地域によっては案件自体がほぼないケースもある
家事代行は今でこそややカジュアルなイメージになりましたが、昔は「家政婦」と言われていたことからもわかるように、一部の富裕層が利用するというイメージがありました。そのため「家事代行を頼む」となると「家事は自分でやればいいから、そんなものを頼む必要がない」と家族ともめる、というのも珍しくありません。特に、地方に行けば行くほど、そのような考え方を持つ人はまだまだ多いでしょう。
このような地方ならではの事情を反映してか、比較的低金額で利用できる家事代行サービスであっても、地域によっては事業を展開していない(もしくは、展開はしているが依頼者が極端に少ない)ことは十分に考えられます。
2.依頼者の家に出向く以上、トラブルはゼロにはできない
家事代行は、依頼者の家に出向いて仕事をするのが基本です。あまり考えたくない話ではありますが、依頼者が心無い人だった場合、トラブルに巻き込まれることもあるでしょう。もちろん
- 男性の一人暮らしの家にはいかない
- 時間帯は昼間のみにする
など、条件をすり合わせたうえで案件を受けることで、リスクはだいぶ軽減できます。
始めるまでのステップ
家事代行として仕事を始めるまでのステップは、以下の通りです。
- 家事代行サービス運営会社に連絡し、採用面接を受ける
- 採用が決定したら、業務内容を確認の上契約し、案件の紹介を受ける
- 案件の内容を確認し、対応可能なら、当日現場に行って仕事をする
4.ハンドメイド作品販売
難易度(☆5つが満点) | ☆☆☆(これまでに作った経験があるなら大丈夫) |
---|---|
始める上での注意点 | ・材料費、機材代などの初期投資は必要 ・最初はオンライン販売で開業し、その後は実店舗を開拓するなどの工夫が必要 |
向いている人 | ・手先が器用で「手作り」が好き ・家族、友人・知人から制作物をほめられたことがある ・顧客とのコミュニケーションが苦ではない |
手先が器用な人なら、ハンドメイド作品を販売してみるのも、十分な副業として成り立ちます。メリット、デメリット、注意点などは、こちらの記事でまとめたので、併せて読んでみてください。
5.オンライン家庭教師
難易度(☆5つが満点) | ☆☆~☆☆☆☆☆(手掛ける案件によりかなり差がある) |
---|---|
始める上での注意点 | ・採用試験にパスしないといけない ・生徒および保護者からクレームがついたら途中で終了する恐れがある |
向いている人 | ・学生時代、勉強が得意だった ・有名高校、有名大学を卒業している ・中学受験経験がある ・塾講師、家庭教師の経験がある ・英検、数検、漢検、TOEIC、TOEFLの受験経験がある |
オンライン家庭教師として、生徒と1対1でやり取りしながら勉強を教えることも、副業として成り立ちます。
メリット
オンライン家庭教師のメリットは
- 1時間当たりの単価が高い
- 過去の経験を活かせる
ことの2つです。
1.1時間当たりの単価が高い
手掛ける案件、紹介会社によっても差はありますが、オンライン家庭教師の単価は1時間あたり2,500円~3,000円程度が相場です。
2.過去の経験を活かせる
ある意味、今回紹介した副業の中で、過去の経験が最もものをいうのが、オンライン家庭教師かもしれません。
- 有名高校、有名大学を卒業している
- 中学受験経験がある
- 塾講師、家庭教師の経験がある
- 英検、数検、漢検、TOEIC、TOEFLの受験経験がある
などの経歴があれば、案件の紹介を受けやすくなります。
デメリット
一方、デメリットとしては
- ある程度は時間に拘束される
- 生徒との相性が悪いと案件が途中終了する恐れがある
ことが挙げられます。
1.ある程度は時間に拘束される
オンライン家庭教師の場合、生徒の自宅や指定された場所に出向く必要はないものの、契約された時間の間は、常にパソコンの前にいる必要があります。また、生徒から質問が来てもすぐに答えられるよう、日々の予習・復習は欠かせません。
2.生徒との相性が悪いと案件が途中終了する恐れがある
オンライン家庭教師であっても、案件を紹介されてから稼働する流れ自体は、通常の家庭教師と変わりません。そのため、生徒もしくは保護者から「この先生は合わないかもしれない」と言われた場合は、その時点で途中の講師に変更するという形で、案件が途中終了する恐れがあります。
始めるまでのステップ
オンライン家庭教師として稼働するまでの流れは以下の通りです。
- 紹介会社に登録する(説明会、採用試験があるパターンがほとんど)
- 案件の紹介を受け、顔合わせに進む
- 顔合わせの結果、双方が合意すれば契約にいたり、案件がスタートする