ゆうちょ銀行の個人年金について徹底解説!商品ごとのメリットデメリットも解説します。

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公的年金だけでは将来が不安と考えている場合や、足りない公的年金の補填のために個人年金の加入を考えている人も多いでしょう。このように、公的年金だけでは足りないと考えている人のために、各金融機関では個人年金を販売しています。

今回はその中でもゆうちょ銀行の個人年金にスポットを当てて、ゆうちょ銀行の個人年金について徹底解説していきます。

個人年金とは?

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個人年金とはどのような商品なのでしょうか?

 

 

Expert
老後の生活のための社会保障として、国民年金や厚生年金などの公的年金があります。しかし、公的年金は、現役世代の払った保険料を高齢者に給付する世代間付与方式でなりたっています。そのため、今後少子高齢化が進むと現役世代が減っていくため、公的年金の給付額も減っていくことが予想されます。個人年金は、足りない公的年金の給付を補てんするための私的年金の内の一つです。以下で詳しく解説していきます。

 

個人年金の種類

個人年金は、受取期間によって確定年金、有期年金、終身年金、夫婦年金などに分類されます。

確定年金

確定年金は、決められた一定の期間年金が受け取れます。契約時に設定された期間内に被保険者が死亡してしまった場合であっても、遺族が設定された残りの期間の年金や一時金を受け取ることができます。

有期年金

有期年金も、確定年金と同様に決められた一定の期間年金を受け取ることができます。しかし、確定年金は被保険者の生死にかかわらず年金を受け取ることができますが、有期年金は被保険者が生きている間しか受け取ることができません。

そのため、被保険者が年金を受け取り始めてすぐに死亡してしまった場合は、払込金額よりも受給総額が少なくなってしまう可能性もあるのです。このようなケースを防ぐため、被保険者が死亡しても年金が受け取れる保証期間が付いている有期年金もあります。

終身年金

終身年金は、契約時に定められた年齢から死亡するまで期間の定めなしで年金を受給することができます。そのため、有期年金と同様に被保険者が年金を受給し始めてすぐに死亡してしまった時は、払込金額よりも受給総額が少なくなることも考えられます。

このようなケースを防ぐため、終身年金も商品によっては有期年金と同様に保証期間が付いているものもあるのです。

夫婦年金

夫婦年金とは、夫婦の二人のいずれかが生きている限り受給することができる個人年金です。夫婦年金にも、保証期間が付いているものがあります。

保証期間中に夫婦2人共に死亡してしまった場合は、遺族が残りの保証期間に応じた年金や一時金を受け取ることができます。

ゆうちょ銀行の個人年金は何故人気なのか?

 

個人年金には、いろいろな商品があります。リスクよりも確実性を重視しているものもあれば、元本割れする可能性があっても大きなリターンを目指すものもあります。ゆうちょ銀行の個人年金は、身近なゆうちょ銀行に行って相談できるところが最大の利点です。

いつも行っている郵便局で、自分に合った個人年金を相談できるところが人気の理由の一つです。

ゆうちょ銀行の変額年金保険

変額年金保険とは、基本的には安全性よりも収益を重視した個人年金です。将来受け取る年金額が固定ではなく、保険会社の運用実績により決まります。

即ち、運用実績が良ければリターンも大きくなりますが、運用実績が悪ければ場合によっては元本割れする可能性もあるのです。そのため、ハイリスクハイリターンの商品です。

ゆうちょ銀行でも変額年金保険の販売を行っています。

ゆうちょ銀行の変額年金保険のメリット

 

  • 公的年金の不足を補填

年金の受取時期や期間や種類や受取方法などを選ぶことができますので、ライフプランに合わせて公的年金の不足を補填できます。

  • 長期的な運用

変額年金保険では、払い込んだ資産をバランス良く長期的に運用するため、安定した成果が期待できます。ただし、株式や債券等の価格変動により、運用実績によっては中途解約時に受け取り金額が払い込み金額を下回る可能性があるのです。

また、ゆうちょ銀行の変額年金保険には、運用実績に左右されずに受取最低額が保証されている商品もあります。

  • 万が一の場合の保障

据置期間中に万が一の事があった場合のために、死亡保険金受取人を指定した死亡保障を付けることができます。

ゆうちょ銀行の変額年金保険は、2種類に分かれます。一つは、運用目標値に達した時点で運用を止めて利益を確保する据置型(ターゲットタイプ)になります。もう一つは、一定の割合により年金の算出基準額が増加する据置型(ステップアップタイプ)です。

以下では、種類ごとにどのような商品があるのかを紹介していきます。

据置型(ターゲットタイプ)の商品

 

ハッピーロード

商品提供会社:三井住友海上プライマリー生命保険株式会社

ハッピーロードの商品概要
  • 契約通貨:米ドル、豪ドル、NZドル
  • 積立期間:米ドル・・10年、15年、20年、豪ドル・・10年、15年、20年、NZドル・・10年
  • 一時払保険料:最低200万円(1万円単位)、 最高5億円
  • 契約年齢 (契約日における 被保険者の満年齢):積立期間:10年・・0歳~80歳、15年・・0歳~75歳、20年:0歳~70歳
  • 保証率:100%、110%
  • 契約日:一時払保険料が三井住友海上プライマリー生命所定の口座に着金した日
  • 契約者:被保険者の2親等以内の血族(父母、子、祖父母、孫、兄弟姉妹)または配偶者
  • 死亡保険金受取人:被保険者の3親等以内の親族
  • 年金受取人:被保険者または契約者
  • 年金種類と年金受取開始年齢の範囲:確定年金(年金受取期間5年、10年、15年、20年)・・1歳~90歳、年金総額保証付終身年金・・50歳~90歳
  • 保険料の払込方法:一時払
  • 付加される特約:円建年金移行特約、円入金特約、円建年金支払特約
  • 付加できる主な特約:円支払特約、遺族年金支払特約、指定代理請求特約
  • 年金受取開始日の繰り下げ期間:1年
  • 年金受取開始日の繰下げ可能年齢:繰下げ後の年金受取開始日における被保険者の年齢が90歳まで1年きざみで繰下げ可能
  • 年金受取開始日の繰下げ通貨の転換:繰下げ時に契約通貨を円に換えることが可能
  • 増額:取扱不可
  • 一部解約:取扱不可
  • 後継年金受取人指定制度:被保険者、被保険者の配偶者、年金受取人の3親等以内の中の1人をを契約時に被保険者の同意を得て指定することが可能
  • 年金の受取手続き:年金受取開始日の約2か月前に年金受取請求に関するご案内を送付
  • 年金の振込み:年金受取日の翌日からその日を含めて5営業日以内に指定の口座に振込

届くしあわせ

商品提供会社:三井住友海上プライマリー生命保険株式会社

届くしあわせの商品概要
  • 一時払保険料(基本保険金額):200万円以上5億円以下(1万円単位)
  • 契約年齢(契約日における被保険者の満年齢):0歳~75歳
  • 積立期間:15年~20年(年金受取開始年齢の上限(90歳)を超える積立期間は選択不可)
  • 目標値の設定:110%、115%、120%から設定または目標値を設定しない
  • 目標達成の判定 :契約日より1年経過以後、積立期間中に毎日目標達成の判定を行う
  • 契約日:三井住友海上プライマリー生命の申込書受付日
  • 契約者:被保険者の2親等以内の血族(父母、子、祖父母、孫、兄弟姉妹)または配偶者
  • 死亡保険金受取人:被保険者の3親等以内の親族
  • 保険料の払込方法:一時払
  • 定額年金への移行:契約者の申し出により契約日から5年以上経過し、かつ積立期間中であれば解約払戻金を原資とした定額年金に移行可能
  • 契約者貸付制度:取扱不可
  • 増額:取扱不可
  • 一部解約:10万円以上(1万円単位)、但し、一部解約後の基本保険金額が200万円または特別勘定の積立金額が20万円を下回る場合には一部解約は取扱不可
  • 遺族年金支払特約:保険金の全部または一部を一括での受取りにかえて年金形式で受取可能
  • 指定代理請求特約 :あらかじめ指定された指定代理請求人が年金受取人にかわって年金を請求できます
  • 後継年金受取人指定制度:被保険者、被保険者の配偶者、年金受取人の3親等以内の中の1人をを契約時に被保険者の同意を得て指定することが可能
目標達成した場合の年金について
年金種類 年金受取期間(保証期間) 年金受取開始年齢
確定年金 10年 2歳~90歳
目標達成 しなかった場合または目標値を設定しなかった場合の年金について
年金種類 年金受取期間(保証期間) 年金受取開始年齢
確定年金 5年、10年、15年、20年 15歳~90歳
年金総額保証付終身年金 終身 50歳~90歳
保証期間付終身年金 終身(5年、10年、15年) 50歳~90歳
保証期間付夫婦年金 終身(5年、10年、15年) 50歳~90歳

 

据置型(ステップアップタイプ)の商品

 

人生年金 すてきに長生き

商品提供会社:ソニーライフ・エイゴン生命保険株式会社

人生年金 すてきに長生きの商品概要
  • 契約年齢(被保険者の契約日の満年齢):20歳~74歳
  • 保険料払込方法:一時払
  • 特別勘定繰入日:次の①~③のいずれか遅い日の翌営業日、①契約日、②契約の申し込み日からその日を含めて8日目に該当する日、③ソニーライフ・エイゴン生命が契約の申し込みを承諾した日
  • 年金種類(年金支払期間):保証金額付特別勘定終身年金(終身)
  • 据置期間:1年~35年(1年単位)
  • 年金支払開始年齢(被保険者の年金支払開始日の満年齢):55歳~75歳
  • 年金受取人:契約者または被保険者
  • 年金の分割支払:年2回、年4回、年6回、年12回の分割が取扱可能
  • 付加できる特約:遺族年金支払特約 、指定代理請求特約
  • 増額:取扱不可

 

ゆうちょ銀行の財産形成年金定額貯金

財産形成年金定額貯金は、加入者の勤務している事業所とゆうちょ銀行との間であらかじめ契約がされている場合に加入できる財形年金です。財形のため給料や賞与などから天引きで行われ、5年以上継続して積み立てる必要があります。

積立金に対する利子は非課税で、60歳から年金方式で受給できます。

ゆうちょ銀行の財産形成年金の特徴

  • 財産形成年金定額貯金は、財産形成住宅定額貯金と合わせて550万円まで非課税です。満60歳以降に積み立てたお金をを年金として受け取ることができます。
  • 財産形成年金定額貯金は、財産形成定額貯金、財産形成住宅定額貯金と合わせて550万円まで、ゆうちょ銀行の定期性貯金の預入限度額(1,300万円)とは別に預け入れすることができます。
  • 財産形成年金定額貯金は財形の中の一つであるため、転勤した場合でも転勤先のゆうちょ銀行が財産形成年金定額貯金を取り扱っていれば、住所変更をするだけで継続できます。

一方、転勤先のゆうちょ銀行が財産形成年金定額貯金の取り扱いをしていない場合は、当然継続はできません。その場合は、今まで積み立ててきた財産形成年金定額貯金の全額を、転勤先で契約している他の財形貯蓄商品に預け替えることができるのです。

ゆうちょ銀行の財産形成年金の商品概要

  • 対象者:年齢が満55歳未満の勤労者
  • 預入期間:5年以上継続して預入することが必要
  • 据置期間:預入日から起算して6ヶ月
  • 預入金額:毎月1,000円以上(1,000円単位)、ボーナス月に増額も可能
  • 預入限度額:他の財形との合計で550万円まで
  • 年金以外の目的での払戻し:財産形成貯金担保貸付けによる貸付金を返済期限までに返済しなかった場合等は課税扱い、支払済みの利子も5年間遡て20.315%の源泉分離課税となります
  • 年金の受取条件:年金受取開始月の初日までに満60歳を迎えていること、最終預入月の翌月から年金受取開始月の前月までの期間が5年以内であること
  • 年金の受取手続き:最終積立て終了後2ヶ月以内に、「財産形成年金貯蓄の非課税適用確認申告書」をゆうちょ銀行に提出
  • 年金の受取方法:年金額が毎回ほぼ同額の定額型と一定期間は多い金額でその後の期間は少ない金額の逓増型の2種類
  • 利子:半年複利
  • 融資制度:勤労者退職金共済機構、住宅金融支援機構・沖縄振興開発金融公庫による財形持家融資が受けられる可能性があります

ゆうちょ銀行の確定拠出年金

 

確定拠出年金とは、足りない公的年金の上乗せ分として給付を受ける私的年金の内の一つです。確定拠出年金は、企業が運営主体である「企業型」と、国民年金基金連合会が運営主体だある「個人型」の2種類に分かれます。

ゆうちょ銀行では、個人型確定拠出年金である「iDeCo」(イデコ)を取り扱っています。

確定拠出年金とは?

確定拠出年金とは、毎月一定額の掛金を拠出して加入者が自分で選んだ商品で運用を行っていきます。そして、運用成果によって給付額が決まり、年金または一時金で受け取ることができる制度です。

確定拠出年金の特徴

 

積立金の運用は加入者が行う

積立金の運用は加入者が行うため、自己責任になります。そして、運用の成果によっては、期待した収益が上がらなかったり元本割れする可能性もあります。

中途解約に制限

原則的には60歳まで積立金を引き出すことができません。

積立金の管理等の各種手数料がかかります。

口座管理手数料などの各種手数料がかかります。

確定拠出年金のメリット

  • 掛金の全額が所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象であること
  • 利息、配当、売却益などの運用益は非課税であること
  • 給付金を年金として受け取れば公的年金等控除、一時金として受け取れば退職所得控除が適用されること
  • 転職や離職をした場合でも年金資産を持ち運び可能であること

iDeCoの概要

  • 加入対象者:国民年金保険料の支払い免除を受けている人を除く第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者
  • 掛金の拠出単位:毎月定額の掛金を拠出することが基本的な取扱いですが、年1回以上任意に決めた月にまとめて拠出(年単位拠出)することも可能です。
  • 掛金の最低拠出限度額:毎月定額拠出の場合は、5,000円以上1,000円単位、年単位拠出の場合は、5,000円×拠出区分の月数
  • 掛金の最高拠出限度額
    加入対象者 拠出限度額(年額(月額))
    自営業者等(第1号被保険者) 81.6万円(6.8万円)
    企業型確定拠出年金のみ加入している会社員(第2号被保険者) 24万円(2万円)
    企業型確定拠出年金以外の企業年金等に加入している会社員(第2号被保険者) 14.4万円(1.2万円)
    企業年金等に加入していない会社員(第2号被保険者) 27.6万円(2.3万円)
    公務員等(第2号被保険者) 14.4万円(1.2万円)
    専業主婦等(第3号被保険者) 27.6万円(2.3万円)
  • 年単位拠出の場合の最高拠出限度額:拠出区分の月数に1ヶ月あたりの限度額を乗じた額

まとめ

個人年金とは足りない公的年金の給付を補てんするための私的年金で、ゆうちょ銀行でも個人年金の販売を行っています。ゆうちょ銀行の個人年金には、変額年金保険や財産形成年金定額貯金や確定拠出年金などがあり人気商品になっています。

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