楽天銀行が発行するデビットカードが、その名のとおり「楽天デビットカード」です。
さまざまな金融機関でクレジットカードやデビットカードを取り扱っていますが、楽天銀行デビットカードとどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、楽天銀行デビットカードの特徴、付帯サービスに入会キャンペーンなどについて詳しく解説します。
ぜひ最後までチェックしてみてください。
楽天銀行デビットカードの特徴
まず、最初に知っておきたいのが、楽天銀行デビットカードはクレジットカードではないことです。
インターネットでクレジットカードを検索すると、検索候補としてデビットカードが出てくることから混同しがちですが、クレジットカードとデビットカードは機能や性質がことなります。
では、楽天銀行デビットカードにはどのような特徴があるのでしょうか?以下で詳しく解説します。
決済金額は口座から即時引き落とし
クレジットカードは、カードごとに締め日と引き落とし日が設定。一定期間で利用した分の金額が決められた引き落とし日にまとめて引き落とされます。
しかしデビットカードは支払いの仕組みが異なり、利用した分の金額は口座から即時引き落としとなります。
この点が、デビットカードとクレジットカードの大きな違いと言えるでしょう。
口座から即時引き落としとなるため、デビットカードは銀行口座と紐づいていることが前提です。そして、楽天銀行デビットカードを発行するには、楽天銀行の口座が必要となるのが条件になります。
限度額はその時点での楽天銀行の口座の残高
クレジットカードを契約する際に、契約者ごとに利用限度額が設定されます。しかし、
デビットカードは利用限度額の設定がありません。
カード使用時に決済金額が銀行口座から引き落とされるため、利用限度額は「カード利用時の楽天銀行の口座残高」となります。
たとえば、カード利用前に楽天銀行の口座残高が50万円あれば、楽天銀行デビットカードで決済できるのは50万円までです。
そして、楽天銀行デビットカードで10万円の商品を購入した場合、銀行口座から10万円が引き落とし。購入後の楽天銀行デビットカードの利用限度額は50万円から10万円が引かれた40万円となる流れです。
100円の決済で楽天スーパーポイントが1ポイント貯まる
楽天銀行デビットカードは、100円の利用で楽天スーパーポイントが1ポイント貯まり、ポイント還元率は1.0%となります。
1.0%のポイント還元率は、クレジットカードとしてはありがちな還元率ですが、デビットカードの中ではかなり高い還元率と言えるでしょう。
カードを利用してポイントを貯めたい方も、楽天銀行デビットカードであれば希望を叶えることが可能です。
16歳以上から審査なしで発行できる
楽天銀行デビットカードの発行条件は16歳以上の方で、特に審査もありません。
クレジットカードは、一般的に18歳以上の方で審査通過しないと発行できませんが、
楽天銀行デビットカードは審査がないぶん手軽に発行できることがわかるかと思います。
また、審査がないことでクレジットカードの発行が困難なブラックリストに載った方でも保有できる点も特徴です。
不正利用検知・監視機能強化
楽天銀行デビットカードの安心できる点で、不正利用に対するセキュリティが万全なことが挙げられます。
楽天銀行デビットカードの不正利用がシステム検知されると、カードが一時的に利用停止。楽天銀行から電子メールまたは電話で本人の利用かどうかの確認が入ります。
本人の利用と確認できれば利用制限は解除されますが、本人の利用ではないとなった場合は不正利用と判断され、利用制限は引き続き継続されます。
こうなると、引き続きカードを利用したいときは再発行扱いとなるので、楽天銀行に申し出て手続きをおこなわなくてはなりません。
また、加盟店等からカード情報の流出があった場合、流出対象カードの不正利用監視が強化されます。そうなると、流出対象カードが一部の加盟店で利用できないことも出てきます。
ハッピープログラムのステージに応じて銀行ATM手数料が無料
楽天銀行デビットカードは楽天銀行の口座と紐づいて発行され、楽天銀行のキャッシュカードとしても利用できるようになっています。
そのため、ATMでカードを利用すると銀行口座からお金を引き出すことも可能です。
また、契約者のハッピープログラムのステージに応じて、ATM利用手数料が毎月一定回数無料になる特典があります。
ハッピープログラムとは楽天銀行のお客さま優遇プログラムです。楽天銀行との取引内容によって、お客様ステージが以下のように上昇していきます。
・アドバンスト
・プレミアム
・VIP
・スーパーVIP
ベーシックからはじまり、最上位がスーパーVIPです。
ステージがベーシックではATM利用手数料が無料にならないのですが、アドバンストでは毎月1回、プレミアムでは毎月3回、VIPになると毎月5回、スーパーVIPが毎月7回、ATM利用手数料が無料となります。
ATM利用手数料は何度も利用すれば結構な金額になるので、ハッピープログラムでできるだけ上のステージをキープし、ATM手数料が無料になる回数を増やしたいところです。
楽天デビットカードは全4種類
楽天銀行デビットカードは、国際ブランドや年会費が異なるカードが全4種類あります。
カード名と国際ブランド、年会費に発行手数料は以下をチェックしてください。
国際ブランド:VISA
年会費:無料
発行手数料:無料■楽天銀行シルバーデビットカード
国際ブランド:VISA
年会費:2,200円(税込)
発行手数料:無料
■楽天銀行ゴールドデビットカード
国際ブランド:VISA
年会費:5,500円(税込)
発行手数料:無料
■楽天銀行デビットカード(JCB)
国際ブランド:JCB
年会費:無料
発行手数料:無料
それぞれのカードの特徴は以下で解説していきましょう。
楽天銀行ベーシックデビットカード
楽天銀行ベーシックデビットカードは、楽天銀行の発行するデビットカードの中でもっともスタンダードなカードとなり、国際ブランドにVISAが付帯します。
年会費も発行手数料も無料ですから、維持コストを気にせずに利用できますが、付帯する補償が盗難補償のみとなっている点はマイナスポイントかもしれません。ただし、そのほかのデビットカードとしての機能は、ほかのカードと何ら変化はないです。
また、国際ブランドとしてVISAが付与されているカードには、Visa Secure(旧名称:VISA認証サービス)の利用ができるようになっています。
Visa Secureとは、オンラインショッピングの利用認証に「Visa認証用パスワード」による認証をおこなえるサービスです。カード契約者本人のみ知る情報入力をしないと利用できないため、第三者のなりすましなどといった不正使用を防ぐにも効果的でしょう。
楽天銀行シルバーデビットカード
楽天銀行シルバーデビットカードでは、楽天銀行ベーシックデビットカードにはないショッピング保険が付帯。そのほかにも、Visaゴールド優待特典も利用可能です。
ショッピング保険が付帯することで、楽天銀行シルバーデビットカードで支払いをした商品は、購入日から60日の間に発生した思いがけない事故による破損や盗難の損害を補償してもらえます。
ただし、1回の事故および年間の補償金額の上限が30万円までです。
また、Visaゴールド優待特典として、ニッポンレンタカーのレンタカーが15%オフ、海外モバイルWi-Fiルーターレンタルサービス「Wi-Ho!」を25%オフで利用できます。
楽天銀行ゴールドデビットカード
楽天銀行ゴールドデビットカードでは、さまざまなサービスや特典付帯があります。
・Visaゴールド優待特典
・国内・海外旅行傷害保険
特に国内・海外旅行ともに最大1,000万円の補償が受けられる点が魅力ですが、こちらは利用付帯となります。
旅行の際の航空券や乗車券、そのほかにも旅行のツアー代金などを楽天銀行ゴールドデビットカードで支払わないと、保険適用条件を満たさないので注意してください。
なお、楽天銀行ゴールドデビットカードと楽天銀行シルバーデビットカードは、旅行傷害保険が付帯するかどうかが違うのみです。
旅行傷害保険を目的に3,300円(税込)の年会費を支払う価値があると感じればゴールドを選び、ない場合はシルバーを選ぶのが良いでしょう。
楽天銀行デビットカード(JCB)
楽天銀行デビットカード(JCB)は、国際ブランドがVISAかJCBかどうかという点が異なり、そのほかは楽天銀行ベーシックデビットカードと同じになります。
年会費無料で楽天銀行デビットカードを利用したい場合、国際ブランドをVISAにするかJCBにしするかで選ぶと良いでしょう。
追記すると、楽天銀行デビットカード(JCB)では、楽天のマスコットキャラクターの「お買いものパンダ」が券面に描かれた、楽天銀行パンダデビットカード(JCB)」も選べます。
ただし、国際ブランドがVISAのカードはVisa認証サービスが利用できましたが、JCBのカードでは「J/Secureサービス」を利用可能です。
J/Secureサービスでも、VISA同様にインターネットショッピングをするときは通常の取引情報に加えて、JCBカードであらかじめ登録したパスワードを入力。そうすることで、なりすましの不正利用を防げます。
国際ブランドがVISAのカードのみ非接触決済ができる
国際ブランドがVISAのカードは非接触決済ができます。
非接触決済を利用することでサインも暗証番号も不要となるため、スピーディーな決済が可能です。
ただし、一定金額を超える支払いは、カードをカードリーダーに挿して暗証番号を入力するかサインが必要ですが、少額の利用であればサインや暗証番号は要りません。
手間が省ける点は、使う側にとって便利な機能であると言えるでしょう。
楽天銀行デビットカードのデメリット
楽天銀行デビットカードの特徴について解説してきましたが、利用するにあたってのデメリットも存在します。
まず、クレジットヒストリーが残らないこと、特定のシチュエーションで利用できないことなど、利用するにあたって困るポイントもあるでしょう。
こちらでは、楽天銀行デビットカードのデメリットを解説します。
クレジットヒストリーが築かれない
クレジットカードを利用すると、利用状況や返済状況のデータが個人信用情報とに記録。「クレジットヒストリー」と呼ばれ、国内に3つある信用情報機関で管理されます。
クレジットヒストリーは、ローンやクレジットカードを新規契約する際に、金融機関が参考にする情報です。良好なクレジットヒストリーを築いておけば、それだけで審査通過が簡単になります。
しかし、楽天銀行デビットカードは、どんなにカードを利用してもクレジットヒストリーが残らないのです。
クレジットカードと同じようなに利用できますが、クレジットヒストリーを築きたいと考える方ですと別のカードを選ぶ必要があるでしょう。
家族カード・ETCカードは発行不可能
クレジットカードに紐づいて発行可能なカードは、家族カードやETCカードも発行できます。しかし、楽天デビットカードはいずれのカードも発行不可能です。
高速道路の利用機会があるのでETCカードを持っていたいと考える場合、別のカードを発行することになります。
カードが使えない状況がある
楽天銀行デビットカードではカードが使えない状況があり、主な内容が以下のようになります。
・高速道路、有料道路の通行料金の支払い
・海外での利用(一部の海外加盟店)
・ガソリンスタンドの支払い(口座残高11,000円未満時)
・楽天Edyへのチャージ登録
高速道路や有料道路の通行料金が支払えないこと、口座残高が足りなければガソリンスタンドで利用できないことは、致命的になる場合があるでしょう。
上記のような利用機会がある方は、デビットカードよりもクレジットカードを選ぶ方がスムーズです。
付帯保険の充実度が低い
楽天銀行デビットカードは、年会費の違いで付帯する保険が異なります。
年会費の発生するゴールドやシルバーでは、旅行傷害保険やショッピング保険が付帯しますから安心感はあります。
しかし、年会費無料のカードは盗難保険のみ付帯。旅行に行く機会が多くなければ、旅行傷害保険は重要ではありませんが、購入商品の損害補償をおこなうショッピング保険が付帯しないのは不安材料になるでしょう。
年会費と付帯保険を考えてカード選びをしなくてはならない点は、楽天銀行デビットカードのネックになります。
楽天銀行デビットカードのキャンペーン
楽天銀行デビットカードでは新規入会時のキャンペーンをおこなっていて、期間中に合計5,000円以上の買い物をすれば、もれなく1,000円を受け取れます。
入会してエントリーをおこない、カードを利用するだけで1,000円を獲得できるので、お得と言えるでしょう。なお、エントリーとカード利用の順番は前後しても問題ないです。
キャンペーン対象のカードは以下のようになります。
・楽天銀行デビットカード(JCB)
・楽天銀行パンダデビットカード(JCB)
上記3種類です。
楽天銀行デビットカード利用時の疑問点
最後に、楽天銀行デビットカードに関するよくある疑問点についてまとめています。
楽天銀行デビットカードの締め日・引き落とし日
楽天銀行デビットカードは、決済時に楽天銀行口座から即時引き落としとなるため、締め日・引き落とし日がありません。
カードを使って決済をしていますが、現金で支払っているのと実質的に変わらないと言えます。
VISAとJCBどちらを選ぶべきか?
VISAとJCBのどちらが良いかどうかは一概に言えないでしょう。
まず、どちらのカードを選んでもポイント還元率は同じですから、年会費の金額や付帯サービス・国際ブランドで決めることになります。
現在、VISAのクレジットカードを持っていれば、楽天銀行デビットカードはJCBを選んでみても良いかもしれません。
また、旅行傷害保険が付帯するカードが欲しいのであれば、楽天銀行ゴールドデビットカードを選ぶこと一択になります。
自分がデビットカードにどんなことを求めるのかによって、選ぶカードは変わるということです。
海外での利用可否
クレジットカードは海外ATMが利用できるものがあります。そして、楽天銀行デビットカードも海外で利用できます。
国際ブランドがVISAでしたら「VISA」または「PLUS」のマークのあるATM、国際ブランドがJCBでしたら「JCB」または「Cirrus(シーラス)」のマークのあるATMを利用してください。
海外のATMでは、1日20万円が上限ですが、預金残高から現地通貨を引き出せます。
現地通貨が必要になった場合、手持ちの日本円を現地通貨に両替すると手数料が高額になりますし、手間も省けるので助かるでしょう。
キャッシュレス・消費者還元事業の対象カードなのか?
楽天銀行デビットカードはキャッシュレス・消費者還元事業の対象カードです。
対象加盟店で利用することで、決済金額に対する5%もしくは2%相当額が還元されます。
還元事業は2020年6月30日まで実施されますから、期間中にできるだけ多くカードを利用してください。
まとめ
楽天銀行デビットカードは、クレジットカードと同じように利用できるものの、クレジットカードとは異なる仕組みです。
決済金額が銀行口座から即時引き落としされるので口座残高=利用限度額になります。
また、審査不要で発行できるため、ブラック扱いの方をはじめ、幅広い方が利用できるしょう。
国際ブランドもVISAとJCBを合わせて4種類のカードがあるので、自分の利用目的に合ったカード選びができることも魅力でしょう。
キャッシュレス・消費者還元事業の期間中にカード払いをすることで、さらにお得な買い物ができますから、これを機にぜひ発行してみてはいかがでしょうか。
おすすめのデビットカードはこちら