メリットしかないふるさと納税の魅力と手続きの仕方

2019年も残りわずか。毎年この時期、年末になるとにぎわうのがふるさと納税の駆け込み需要です。

ふるさと納税という言葉自体は今やほとんどのものが知っていますが、実際に行っている方は20%もいないという話もあります。あと一歩が踏み出せていない理由として、具体的にどのくらいお得なのかわからない、手順がわからず面倒だという声をよく耳にします。

ふるさと納税で日本を元気に!というキャッチフレーズのふるさと納税制度。2008年に創設された当初は制度の詳細はあまり知られていませんでしたが、近年コマーシャルをはじめとする様々なメディアで取り上げられ、認知度が一気に高まりました。

自治体への寄附が目的ではありますが、筆者も含め、2,000円の負担で様々なものを返礼品として受け取れるという点に魅力を感じ、始めた方も多いのではないでしょうか。こうした返礼品への期待や税金対策などで多くの人に活用され、創設以来10年間でふるさと納税の受入件数は300倍超に、金額ベースでは40倍超と急激に拡大しました。 創設当初は寄附者への返礼品の送付は想定されていませんでしたが、次第に返礼品を送付し寄附を募る自治体が増えてきました。最近では、返礼品競争の過熱等が問題として取り上げられ、何かと話題になりました。今回はその制度の概要、魅力および注意点などについてご紹介します。

ふるさと納税の魅力!

ふるさと納税という名前ですが、実際は故郷とかはあまり関係なく、好きな自治体への寄附になります。つまり、生まれ故郷や応援したいなどの理由で自分が選んだ自治体に寄附し、その寄附額のうち2,000円を超える部分が手続することで、所得税・住民税から控除される制度です。

例えば、神奈川県に住んでいる方が生まれ故郷の青森県に50,000円のふるさと納税をしたとします。手続きをすると、所得税・住民税が合計で48,000円(50,000円-2,000円)控除されます。

これだけだと、2,000円は結局税金して払うだけの制度と不思議に思ってしまいますが、実はほとんどの自治体が感謝を込め、地域の名産品などの返礼品を届けてくれるため、冒頭の2,000円の負担で様々なものを返礼品として受け取れるということになります。

このように、簡単にまとめると3つの特徴があります。

  • 自分の生まれ故郷や応援したい自治体などを選んで寄附できる
  • 税金が軽減される(寄附額のうち2,000円を超えた部分)
  • 返礼品がもらえる

ただし、控除額の上限は職業、所得や家族構成などによって異なり、上限を超えた寄附分のほとんどは自己負担になりますので、注意する必要があります。おおよその目安を知るには、総務省HP にある「2,000円を除く全額が控除できる寄附金額の一覧」や「寄附金控除額の計算シミュレーション」などが参考になります。

ふるさと納税のメリットをまとめると以下のようになります。

納税者側

  • 被災地の復旧、復興に直接協力できる
  • 自由な金額で寄附ができる
  • 使途の目的を選択できる自治体がある
  • 必ずしも故郷でなくとも好きな自治体に寄附ができる
  • 特典がある自治体から特産物等を獲得できる
  • お金に余裕があるタイミングで寄附ができる
  • ワンストップ特例制度で確定申告義務がない者も利用できる
  • 必ずしも寄附金控除を受けなくても寄附自体はできる
  • ポイントサイト経由の寄附でポイントが貯まる
  • クレジットカード払い可能であればすぐに寄附ができる

都道府県・市区町村側

  • 被災地の復旧、復興に役立てることができる
  • 特産品の提供により産物をPRできる
  • 収入を早期に確保できる
  • 産物の無い地域でも工夫により特典品を用意できる
  • PRによって観光を勧誘できる
  • 頑張った分だけ資金が増えるので役所の職員のモチベーションが上がる

ふるさと納税の申し込み手順

ふるさと納税の手続きは簡単で大まかに分けると4ステップあります。調べる、寄付する、受け取る、税務手続き、という流れです。詳しく見ていきましょう。

調べる

まずは、自分の寄付金上限額を調べます。控除上限額は年収や家族構成で異なるため、ひとり一人が控除上限額を知っておく必要があります。ふるさと納税の案内サイトなどでは、家族構成と年収を入力するだけで控除上限額が計算できるシミュレーションツールや社会保険料や医療費控除、住宅ローン控除なども含めて計算できる詳細シミュレーションツールが用意されていますので、目安となる控除上限額を確認してみましょう。

次に、納税をする自治体を選びます。もちろん自分が生まれ育ったふるさとを選ぶこともできますが、以下のような視点で寄附する自治体を選べます。

  • お礼の品で選ぶ
  • 地域で選ぶ
  • ランキングで選ぶ
  • 寄附金額で選ぶ
  • 使い道で選ぶ

一番多いのは上限額と相談して、特産品で選ぶ方法ですが、家族で話し合って決めてもいいですし、自分の思いに沿った活動をしている自治体を選ぶのもいいでしょう。お礼の品は、申し込みから届けられるまでの期間や、旬があるものは届けられる季節が決まっているので、あらかじめチェックしておきましょう。お礼の品に対する対応は自治体によってさまざまで、申し込みを確認したらすぐに届けられる場合もありますし、果物のように旬の季節に合わせて届けられる場合もあれば、四半期に一度、半年に一度、など期間を区切って届けられる場合もあります。また、5,000円相当などの商品というのは、担当者が税金を受領した季節に合わせて、旬の農産物や水産物を選んで贈ることが多いようです。

寄付を申し込む

納税をしたい自治体が決まったら申込手続きに進みます。申込方法は、電話やFAX、メール、直接窓口に行くなどの方法があり、対応は自治体によってさまざまですが、 多くの自治体ではインターネットでの申し込みも受け付けています。多くの人は、インターネットからの手続きをしているのではないでしょうか。

ふるさと納税を申し込むと、その自治体から、振込用の納付書など納税に必要な書類が届きます。支払い方法は、納付書を使う、指定口座に銀行やネットバンクから振り込む、現金書留で送るなどの方法がありますが、クレジットカードで支払うことができる自治体も増えています。クレジットカードで払えば、カードのポイントも貯まりますし、さらにお得で簡単に手続きができますね。

特産品を受けとる

支払い手続き後、ふるさと納税を申し込んだ自治体から、お礼の手紙や寄附金を受領したことを証明する寄附金受領証明書ふるさと納税ワンストップ特例制度に関する書類などが届きます。「寄附金受領証明書」は、確定申告に必要な大切な書類なのでなくさないようにご注意ください。また、お礼品がある場合は、申し込んだ特産品や特典も届きます。

税務手続き

確定申告がある場合

ふるさと納税は、地域の特産品がもらえて、さらに税金もお得になる大変魅力的な制度ですが、自治体を選んで寄附金を支払うだけで、その恩恵をすべて受け取れるわけではありません。お礼の品は、ふるさと納税をすれば贈られますが、税金に関しては、確定申告もしくは、ワンストップ特例制度を利用した手続きを行わなければ節税とはなりません。

確定申告とは、1月1日から12月31日までの所得を基に納めるべき税金を計算して申告・納税を行うことで、自営業の方は毎年行わなければならない手続きです。

一方、サラリーマンの方は年末調整という手続きを勤め先の会社で行い、1年間の所得と税金を確定させているため、副業をしていたり、不動産投資をしていない方は、自分で確定申告をする機会は自営業の方ほど多くありません。そのため、会社にお勤めの方にとっては、ハードルが高いように思われるかもしれませんが、手続き的にはそれほど複雑なものではありません。

確定申告に必要な申請書類は全国の税務署にありますし、国税庁のホームページ上で申請書類を作成できます。確定申告には、勤務先の源泉徴収票や、寄附先の自治体から送られてきた寄附金受領証明書が必要になります。またすでに支払った所得税が還付されるので、還付金を受け取る銀行口座印鑑を用意しておきましょう。

なお、確定申告の期限は寄附をした年の翌年の3月15日なので、必ず期限までに手続きを終わらせるようにしましょう。

ふるさと納税ワンストップ特例制度を利用する場合

やってみると意外と簡単な確定申告ですが、やはり手続きのために半日ほどかかるのはめんどうだと感じる方が多いのも事実です。実は、確定申告を行わなくても、ふるさと納税の寄附金控除を受けられるふるさと納税ワンストップ特例制度というものもあります。ただし、「ふるさと納税ワンストップ特例」を利用するには、以下のような一定の条件があります。

「ふるさと納税ワンストップ特例」を申請できる条件
  1. もともと「確定申告」をする必要のない給与所得者であること(給与所得者であっても年間2,000万円以上の給与の方や、給与以外の所得が20万円以上ある場合などは確定申告が必要です)
  2. 年間のふるさと納税の申し込み先が5自治体以下であること(6回以上ふるさと納税を行っても寄附先が同じなら1つと数えます)
  3. ふるさと納税以外に確定申告をするものがない方(確定申告を行う必要がない給与所得者であっても、医療費控除や住宅ローン控除などの確定申告を行う場合は、残念ながらこの制度を利用できません。)

ふるさと納税ワンストップ特例を申請する場合は、ふるさと納税を申し込む自治体を5か所以内にしなければなりませんが、同じ自治体であれば複数回申し込んでも1自治体としかカウントされません。

ふるさと納税ワンストップ特例の手続きは、確定申告に替わる寄附金税額控除に係る申告特例申請書をそれぞれの自治体に郵送するだけなので、確定申告の手続きと比べると大変簡単になります。なお、1自治体へ複数回の寄附を行った場合は、その都度申請書を提出する必要があります。

確定申告では、所得税からの還付と住民税からの控除が行われますが、ワンストップ特例制度では所得税からの還付がなく住民税からの控除だけになります。ただし、所得税から還付されるべき金額は住民税から控除されるのでご安心ください。

寄附金税額控除に係る申告特例申請書を期日までにふるさと納税を行った自治体に送付すれば、ふるさと納税を行った翌年の6月ころに現在お住まいの自治体から住民税控除の通知が届きます。この通知書で、本来支払うべき住民税が安くなっていることが確認できます。

ふるさと納税の寄付金はなんで返ってくるのか?

ふるさと納税は2000円の負担だけで、いろんな地域の特産品がもらえるといっても、仕組みがよくわからないと半信半疑になってしまうかもしれません。

ふるさと納税は、自分が居住する市区町村以外の自治体に寄付をし、所定の手続きをすれば、2000円を除いた寄付相当額が、所得税と住民税から返ってきます。ふるさとと名前はついていますが、出身地である必要はなく、好きな自治体を選べます。

例えば、納税者が好きな自治体に、合計1万円の寄付をしたとします。その場合、確定申告など必要な手続きを取れば、すでに納めていた所得税が現金で戻ってきたり、翌年以降の住民税が減額されたりする仕組みです。この住民税と所得税から減額された金額が、寄付額ー2,000円と等しくなります。

これで終わりなら、2,000円を寄付するだけで金銭的なメリットはありません。しかし最近は、寄付に対して返礼品がもらえる自治体が飛躍的に増加しました。2000円だけの負担で、それを軽く上回るほどの特産品がもらえることが、ふるさと納税の最大の魅力です。

ふるさと納税は誰でもお得になるわけではないので注意!

ふるさと納税でメリットを享受するには条件がいくつかあります。まず、お金が税金から戻る制度なので、恩恵を受けられるのは納税者している人だけです。専業主婦や報告する必要のない学生は寄付して返礼品を受け取ることはできますが、戻ってくる税金はないということです。

また、ふるさと納税で得をするのは納税者だけではありません。寄付をもらった自治体は、作業費や特産品の代金、送料などを差し引いても、かなりのお金を残すことができます。また、返礼品の需要で、地元企業が潤うのも大きなメリットです。直接のリピーター獲得のきっかけになることも多く、地元企業が儲かれば地域の税収も上がります。

唯一、損をするのは納税者が住んでいる地域の自治体です。今の所大きな問題にはなってはいませんが、これからどうなっていくかは注視していく必要があります。

手頃な額でおすすめのふるさと納税先

北海道寿都町『吟粒いくら醤油漬け600g

下手な調味料などは一切使わず、本醸造醤油と純米酒のみで熟成した北海道産吟粒いくら醤油漬け。4つに小分けしてあるので少量ずつ解凍できるので便利です。

千葉県君津市『清幸丸水産 大人気!ねぎとろ1250g

味と鮮度と良い素材にこだわり、加工から販売まで一貫してマグロ製品を扱う清幸丸水産からの特産品です。ねぎとろは適度な脂があり、味も量も大満足の逸品です!

佐賀県太良町『かねひろの黒酢みかん 11kg

みかん部門で5年連続日本一に輝いているかねひろの黒酢みかんです。この時期、11月中旬以降は、まろやかでコクのある味が特徴です。外皮が厚くなり、日持ちがよくなります。

北海道根室市『お刺身用ほたて貝柱1.2kg

身がプリプリでおいしいホタテです。量が多くて、味もしっかりしています。刺身はもちろん、パスタやバター焼きなど幅広い分野の料理でおいしくいただけます。解凍方法の説明も丁寧に書いてあるので安心して保存できます!

佐賀県上峰町『佐賀産和牛切り落とし 1000g

全日本牛枝肉コンクール最優秀名誉賞を誇る上峰町が自信を持ってお届けする国産牛切り落としです!

通常の切り落としにはバラ肉やモモ肉など使われますが、こちらは和牛を丸ごと贅沢に切り落としているので他とは一味違います。家族みんなで味わえる1キロというボリューム満点の返礼品です。

鹿児島県『鹿児島県産うなぎ長蒲焼2尾

うなぎの稚魚から養殖、加工まで全て大崎町で一貫して行なっています。天然地下水で養殖されたうなぎは身がふっくらし、たれでしっかり焼き上げ、おいしさをそのままに真空パックしました。うなぎ養殖日本一の町の他とは一味違う大きなうなぎです。

福岡県『博多あまおう270g×4パック』

あまおうという名前は、「あかい」「まるい」「おおきい」「うまい」の頭文字から命名された福岡県のいちごです。名前の通り赤く色づいた、艶やかな愛らしい外観のあまおうは芳香に満ち、大きめの果実は食べ応えがあり、豊富な甘味と程よい酸味がバランス良く調和しています。

まとめ

メリットばかり注目されてしまいがちなふるさと納税ですが、筆者から言わせてもらうとデメリットはほとんどありません。

ですが、お得に地域の名産品や特産品を受け取ることができる反面、どうしても事務的な手続きは必要になってしまいます。これをどれくらい面倒だと思うかが分かれ道だと思います。

また、制度について何もわからない状況だと、寄付金控除をうまく受けることができず損をしてしまう可能性も少しあるかもしれません。

しかし、ふるさと納税にはこれらを上回るメリットがあります。メリットと手続きの仕組みを両方しっかり理解してお得にふるさと納税を利用しましょう。

白井 貴也
白井 貴也
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1996年生まれ、神奈川県在住。金融業界歴6年、ファイナンシャルプランニング技能士。独立系FPの立場からの中立な意見で、皆様の役に立つ情報を伝えていきます。

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