AlipayとWechatPayを同時に導入する方法。マルチ決済は便利だけど意外な落とし穴も!

中国からの訪日客の増加が話題になる中、店舗のインバウンド対策としてAlipayやWechat Payが注目されています。

店舗の売り上げ向上を狙うのであれば、もはや外国人の存在は必要不可欠であるのが現在の日本の状況です。とくに中国は、訪日客数・消費額と双方において巨大な数字が報告されています。

せっかく中国のスマホ決済を導入するのであれば、AlipayにもWechat Payにも対応できた方がより高い効果が期待できますよね。

そこで今回は、AlipayとWechat Payを同時に導入する方法、さらに複数の決済アプリが使えるマルチ決済の意外な落とし穴も併せて解説していきます。導入の際の参考にして下さい。

中国訪日客の集客・販促

外国人観光客の数は年々増加しています。最近では東京や大阪などの主要都市部のみに限らず、地方でも外国人を見かけることはあまり珍しいことではなくなってきました。

うちのお店でも外国のお客さん増えてきたな・・・

外国人観光客の集客に力を入れていきたい・・・

などと、店舗を構える経営者の方はインバウント対策としてAlipayやWechat Payの導入を検討しているところでしょう。

しかし、実際には中国のスマホ決済が外国人観光客の集客に欠かせないことは知っていても、AlipayやWechat Payが注目されるに至った、具体的な中国訪日客の統計データなどは正確には知らない方もいるかもしれませんね。

大手企業を筆頭に、なぜここまでAlipayとWechat Payの導入が急がれているのでしょうか?なぜインバウンド対策=中国なのでしょうか。

その理由を最初に改めて確認していきましょう。

訪日客数から見る中国

まず、多数の国がある中でも中国に注目が集まっている理由の1つが訪日客数です。中国からの訪日客数はここ数年に渡って著しく増加しており、国別ランキングでも1位にランクインし続けています。

※2018年度 訪日客数 国別の内訳

観光局の統計によると、2018年度の訪日外国人の客数はトータルで約3,119万人でした。

国別、地域別の内訳を見ていきましょう。

1位:中国 →約838万人

2位:韓国 →約753万人

3位:台湾 →約475万人

そして、香港、米国、シンガポールの順に訪日客の数は多くなります。

次に、2019年の最新情報も確認しておきたいと思います。

※2019年9月 訪日客数 国別の内訳

出典:日本政府観光局 JNTO

2019年9月時点での統計では、訪日外国人の客数はトータルで約2,272万人でした。前年同月比で5.2%増加しています。

国別・地域別の内訳を見ると・・・

1位:中国 →約819万人

2位:台湾 →約376万人

3位:香港 →約155万人

という結果がでており、韓国からの観光客は西日本での災害の影響により大幅に減少しているようです。(韓国からの訪日客は九州・関西に集中しています)

中国からの訪日客数は前年同月比で25%増加しています。

訪日外国人の国別客数 年別の推移

中国の訪日客数が著しい増加を見せ始めたのは2014年以降で、それ以来、約5年間に渡って1位をキープし続けています。

国別の訪日客数の年別の推移を見ておきましょう。

※訪日客数(国別) 年別の推移

出典:日本政府観光局 JNTO

中国はここ数年に渡って、急速な経済成長を経ています。一般消費者の経済力も急成長しており、海外への旅行を楽しむ人達が増えています。日本は近隣の国として、その恩恵を受けている状態にあります。

消費額で見る中国

ここで注目しておきたいのが、中国人観光客による消費額です。中国は訪日客数が単に多いだけにとどまらず、その消費額においても驚異的な数値を記録しているのです。

※2018年度 訪日外国人 国別消費額

出典:観光庁

2018年度の訪日外国人による消費額はトータルで4兆5千億円でした。その総額のうち約34%、3分の1以上を中国が占めています。

1位 中国 →約1兆5千億円

2位 韓国 →約5,881億円

3位 台湾 →約3,358億円

中国人観光客による国内の消費額は1兆5千億円で、2位の韓国の3倍近くを消費していることになります。さらに、中国はトータルの消費額だけでなく、1人あたりの消費額の平均においてもトップ3にランクインしています。

1人あたりの旅行消費額の平均

2018年度の1人あたりの旅行消費額の平均は約15万円でした。国別ランキングで見ると、

1位 オーストラリア →約24万円

2位 スペイン →約23万円

3位 中国 →約22万円

中国は約22万円と平均を大きく上回っているのです。

以上の統計から、中国がなぜここまで注目されているのか、インバウンド対策として重視されているのかが、驚きとともに理解できます。訪日中国人を狙ったAlipayやWechat Payがここまで注目されることも納得です。

※訪日外国人の各種情報は日本政府観光局の「日本の観光データ」や、観光庁の「観光白書」からからご確認して頂けます。各店舗でのインバウンド対策、マーケティング分析にお役立て下さい。

AlipayとWechat Payは必須

日本は最近スマホ決済が話題になってはいますが、やはり現金が主流となる国の1つです。まだまだ全国的な規模で普及拡大していくには数年かかるといわれています。

では、中国においてはどうなのでしょうか。どれくらいの比率でAlipayやWechat Payが利用されているのでしょうか?

中国におけるAlipayとWechat Payの利用状況について確認していきましょう。

中国におけるスマートフォンの普及率

統計をとるマーケティング機関によって若干の差はありますが、調査結果をまとめると世界中でスマートフォンを利用している人は約51憶人、世界総人口の約68%の比率になるとのことです。

中国のマーケティング企業GSMAの2018年度調査によると、中国本土におけるネット利用者の比率は82%、そのうち69%がスマホユーザーであるとのことです。中国の総人口は約14億人です。(日本の約14倍!)

中国本土では総人口14憶人の約70%がスマホを利用している状況です。

ちなみに、スマホユーザーの比率は韓国が最も多く84%、次に米国82%、英国79%。日本は75%です。

スマホ決済の利用率

そして、中国ではスマホユーザーの80%以上がスマホ決済を日常的に利用しています。この比率の高さは中国特有の現象で、他国に類を見ません。都市部においては92%の比率でスマホ決済が普及し、ほとんどの支払いにAlipayかWechat Payが利用されています。

ネット通販、店舗でのショッピング、飲食店、宅配サービス、交通機関、公共料金、税金、罰金、医療・教育、資産運用・投資、路上販売、個人売買、送金など、日常生活で必要なあらゆるシーンにてスマホ決済が利用できる環境が整っているのです。

Alipayが全体の約54%、Wechat Payが全体の約48%を占めています。この2つのスマホ決済は、中国の2大決済と呼ばれています。

スマホ決済の取引総額

2014年以降、中国のスマホ決済は急速に広まり、2015年100兆元だったスマホ決済の取引額は2018年には約3倍の277兆元(約4300兆円)へと拡大しています。想像もつかないくらいに莫大な金額です。

2019年1月~3月の市場規模

さらに中国のスマホ決済の市場規模はとどまるところを知らずといった勢いで拡大し続けています。

2019年1月~3月にかけての取引総額は83.9兆元(約1,300兆円)に達しています。このペースで取引規模の拡大が進めば5,000兆円を超える日もそう遠くないといえるでしょう。

スマホ決済で世界をリード

現時点では、中国のスマホ決済は世界で最も驚異的に成長している市場として、各主要国において注目されています。世界をリードする中国のスマホ決済は、ニーズの高い決済サービスとして各国の企業や店舗でも導入が進められているのです。

10憶人を超えるユーザー数

2019年に入ってから、Alipayのユーザー数は12憶人、Wechat Payが利用できるWechatアカウントのユーザー数は10憶人を超えており、中国のスマホ決済の導入による集客・販促効果が期待されています。

このように、中国のスマホ決済の導入が急がれているのは日本だけではないのですね。世界各国で中国人観光客を狙ったインバウンド対策が注目されているのです。

というわけで、中国人観光客を獲得するためにはAlipayとWechat Payが必須だといえるのです。

同時に中国の2大決済を導入する方法

インバウンド対策にAlipayとWechat Payが必須です。中国の2大決済、AlipayとWechat Payを同時に導入するにはどのような方法があるのでしょうか。

同時に導入する方法として、大まかに2つの方法を選択することができます。

  • AlipayとWechat Payの両方を取り扱う代理店で申し込む
  • AlipayとWechat Payが含まれているマルチ決済を導入する

代理店で申し込む方法

海外決済サービスの代理店にも色々なタイプがあり、Alipay代理店、Wechat Pay代理店と両方を運営している代理店を探すことができます。

代理店で両方同時に申し込む仕組みを解説しましょう。

1つの代理店で2つの決済が申し込める仕組み

Alipayはアリババグループ、Wechat Payはテンセントが提供しているサービスです。運営元の会社がそれぞれ異なるように、基本的にAlipay代理店とWechat Pay代理店は全く別の事業です。

両方の申し込みができるということは、1つの業者で2つのタイプの代理店業務を行っていることになります。

申し込みは1つでOK

同じ業者にて、2つの代理店業務を行っている場合は1つのお申込みにて、両方それぞれに申請を行うことができます。

1つの窓口にて2か所に加盟店登録を行うことができるのです。

以下の代理店でもAlipay、Wechat Payのどちらかのお申込みにて両方を同時に導入することができます。いずれも同じ業者が運営しています。

※Alipay代理店「アリペイ.net」

※Wechat Pay代理店「Wechat Pay.info」

マルチ決済を導入する方法

マルチ決済を導入する方法は、導入する決済サービスの直接の加盟店になるのとはまた違った契約方法となります。

マルチ決済とは、複数の決済サービスを1つにまとめた決済アプリです。マルチ決済を提供する決済事業者の直接の加盟店として導入することになり、AlipayやWechat Payの直接の加盟店となるわけではありません。マルチ決済事業者を介して間接的に加盟店になるイメージです。

マルチ決済を導入することで、海外の決済サービスが利用できる仕組みを解説しましょう。

マルチ決済でAlipayやWechat Payが導入できる仕組み

マルチ決済業者によっては、導入する個々の決済サービスにおいて加盟店登録ができるケースもありますが、一般的にはマルチ決済アプリのシステムを使って複数の決済サービスを管理していくことになります。

マルチ決済事業者は、海外の決済サービスの代理店業務を行っているわけではなく、海外の決済サービスを利用することができるライセンスを取得していることになります。

つまり、海外の決済サービスを自社の決済サービスの1つとして提供することができるわけです。

1つのアプリで複数の決済ができる

1つのマルチ決済アプリを導入すれば、複数の国内外の決済サービスが利用できるようになります。例外を除いて、基本的に直接契約を結ぶのは1社だけです。

海外の決済サービスが日本語で利用できる点や、複数のアカウントを管理する手間が省ける点などが便利です。

マルチ決済でAlipayとWechat Payの両方が利用できる決済アプリをいくつかご紹介しておきましょう。

※Univa Pay マルチ決済「Store App」

※日本美食 マルチ決済「Take me Pay」

※ビリングシステム マルチ決済「Pay B」

マルチ決済は便利?

AlipayとWechat Payを2つ同時に導入するのであれば、マルチ決済はその他複数の決済サービスも一緒に利用できるようになるため便利で簡単すよね。

しかし、マルチ決済には隠れた落とし穴があります。一見、店舗にとっては非常にメリットが高いと思われるマルチ決済ですが、店舗にとっては重大ともいえるデメリットが潜んでいます。

意外な落とし穴も

何がマルチ決済のデメリットになるのかを理解するために、まずはAlipayやWechat Payの加盟店になるとはどういうことなのかを把握しておく必要があります。

加盟店になるとはどういうことか

AlipayやWechat Payの加盟店になるということは、先述したようにそれぞれの決済サービス業者と直接契約することになります。直接の加盟店として、導入する決済サービスの会員となることを意味しています。

代理店というのは、その窓口業務を行う業者のことです。代理店が決済サービスを提供しているわけではありません。あくまでも、AlipayやWechat Payを導入・利用するにあたってサポートする役割を果たしています。

加盟店は会員用のサイトにアクセスできる

加盟店は、Alipay、Wechat Payとそれぞれの決済サービスにて登録を行いアカウントを作成します。

店舗は登録された加盟店として、会員用のサイトにアクセスすることが可能になります。会員用のサイトを介して、加盟店としてお店の宣伝をすることも可能なのです。

マルチ決済では直接の加盟店になれない

そこで、マルチ決済の落とし穴というのは、AlipayやWechat Payの直接の加盟店として登録できるわけではないということです。

もちろん、それぞれのマルチ決済のシステムにて多少は店舗情報が掲載できるなどのメリットはあるかもしれません。しかし、店舗の意思にて自由にAlipayやWechat Payのアカウントが活用できるわけではありません。

これは、意外に大きな落とし穴であるといえるでしょう。宣伝・広告をしたい場合は、マルチ決済事業者のサービスを別途費用で利用しなければならないケースが多くなります。あるいは、そもそもそのようなサービスがないかのどちらかです。

※業者によって、契約形態やサービス内容は異なりますので確認することが大切です。

インバウンド対策では何が肝心なのか

経営者それぞれの状況や要望によっては、必ずしもAlipayやWechat Payの加盟店となることが最適な対策だと断言できるわけではありません。場合によっては、マルチ決済にて簡単便利に導入した方がいいケースもあるでしょう。

そこで、AlipayとWechat Payのインバウンド対策では、何が肝心なポイントになるのかをそれぞれ明確にしておく必要があります。

  • 店舗で決済サービスが使えるだけでもいいのか
  • それとも加盟店としての特権を最大限に宣伝・広告に活用していきたいのか

など、重視するポイントによって、それぞれの店舗にて適した方法が選択できるでしょう。

まとめ

Alipay加盟店は、Alipayの「Coupon」というサイトにて店舗情報を掲載したり、クーポンを配ったりすることができます。

Wechat Pay加盟店は、Wechatの店舗用アカウントを活用して、メッセージ機能を駆使しながら店舗情報の掲載・宣伝が可能です。

確かに、どちらの決済サービスにしても最低限の中国語を理解しなければならないというハードルは存在します。しかし、その決済アプリを加盟店として使いこなし、宣伝・広告に活用できることで得られるメリットには計り知れないものがあります。

操作方法や言語上のハードルは、代理店のサポートを受けることで大半は解決できます。

せっかく最強の集客ツールとなる中国2大決済を導入するのであれば、ぜひ、代理店にて直接の加盟店として導入する方向で考えてみることをおすすめ致します。

Alipay代理店「アリペイ.net」へのお問合せ・ご相談はこちら

mi001you
mi001you
7,399 views

投資信託、株式投資、外貨預金、FX、金、プラチナ、不動産投資などのバランス投資を副業として5年目。自己流の金融ライターが投資や資産運用をわかりやすく解説します!

これまでの経験を活かした節約・お得な金融情報なども公開しています。

職歴:飲食関連、IT業界、住宅設備等の営業職を経て、独学にて投資を学び個人投資家・金融ライターとして独立。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。