おまとめローンとは?基本からメリット・デメリットまでご紹介

おまとめローンという言葉を聞いたことはないでしょうか。最近では、CMやメディアなどでもよく宣伝されるようになりました。

最近は、カードローンで保証人や担保なしで手軽にキャッシングできます。しかし借金には変わりがなく、お金を借りたからには必ず返さなければなりません。ところが、利子が高く付くため返済に困り、複数の金融業者から借金してしまう人がいます。そんな借金返済を少しでもしやすくしようというのがおまとめローンなのです。

おまとめローンとは?

複数の会社のローンを利用していた人が、借入先を一本化することを、一般的には、おまとめローンと呼びます。具体的には、1つのカード会社や金融機関からお金を借り、他の全ての借金をすべてを精算し、1社にまとめます。

銀行や消費者金融には、おまとめローン用の専用商品が用意されていることがありますが、通常のカードローンをおまとめ目的として利用することもできます。専用商品ではないので、通常のカードローンと利用方法は同じです。

カードローンについて少し・・・

おまとめローンについて具体的な解説に入る前に、カードローンについて軽く見てみましょう。少し前までは、借金というとマイナスなイメージがありましたが、現在ではカードローンが普及して、かつてと違い気軽にキャッシングできる時代となりました。逆に言えば誰でも簡単に借金ができるカードローンが一般的になったため、借金をあちこちで作りすぎてしまうということが多発したため、おまとめローンが誕生したとも言えます。

それではカードローンとはどういうものなのか、その基礎情報を見ていきます。単にカードローンと言っても、大きく分けて3種類あります。その3種類とは以下の通りです。

  • 消費者金融
  • 銀行系カードローン
  • 信販系カードローン

消費者金融はコマーシャルなどで、すっかり馴染深いものになりました。他のカードローンに比べて審査基準はさほど厳しくないため、最も手軽にキャッシングできるカードローンです。また審査スピードが速く、即日融資を売り物にしている会社が多いのも特色ですね。その反面、他のカードローンよりも金利が少し高くなっています

信販系カードローンは、あまり聞きなれないかも知れませんが、信販会社が運営するカードローンです。審査は消費者金融よりも少し厳しいですが、金利は消費者金融ほど高くないのが一般的です。

銀行系カードローンは、その名の通り銀行が運営しています。審査は、消費者金融や信販系カードローンよりも厳し目ですが、そのかわり金利は他のローンよりも低いと言えるでしょう。

通常、借金をする際には保証人や担保が必要です。借金を返済できなくなったときに、返済の代わりとなる物や代わりに借金を返済してくれる人を確保しておくためですね。つまり、お金を貸した側は、借金を回収できなかった場合に備えて、リスクをできるだけ負わないようにしているのです。

しかし、カードローンでは基本的に保証人も担保もなしでお金を貸してくれます。その代償としてカードローンは担保を必要とするローンに比べて金利が高くなっています。さらに借入限度額もそれほど高くありません。高い金利と低い借入限度額によって、貸し倒れのリスクを回避しているわけですね。

さらに銀行系カードローンの場合は、実は保証人がいるのです。と言っても普通の借金のように、知り合いに頼んで保証人になってもらう必要はありません。

銀行系カードローンにおける保証人は、保証会社が担当することになります。ですが、お金を借りる人が保証会社に依頼するわけではなく、銀行により保証会社はあらかじめ決められています。その代わり保証会社は、返済能力のある人ではないと、保証人にはなってくれません。

カードローンは、簡単にキャッシングできるとはいえ、誰にでもお金を貸してくれるわけではありません。消費者金融や銀行系カードローンにかかわらずどんな金融業者でも必ず審査があります。審査で最も重視されるのは仕事についているか、つまり安定収入の有無です。

安定収入のない人は、返済能力がないと判断されて審査には通りません

審査基準は金融業者によってそれぞれではあります。一つの会社の審査に落ちた人が、他の会社では通るということも有り得ます。また審査内容によって借入限度額も変わってきます。

中には審査不要で融資すると謳っている金融業者があります。その業者はちょっと怪しいので、お金に困っていても絶対に利用しないでください。闇金業者はお金を簡単に貸してくれますが、法外な金利を付けたり暴力的な取り立てを行ったりするので、まともな社会生活を送ることができなくなります。

金融業として登録されている業者のカードローンには必ず審査があります。審査不要という甘い言葉に騙されないようにしましょう。

おまとめローンのメリット

返済先を一箇所にできる

おまとめローン1つ目のメリットは、返済の管理が楽になるということです。カード会社や金融機関のカードローン、クレジットカードのキャッシングなどなど・・・。これらの手軽に借入ができるこれらの方法は、便利で簡単ではありますが、安易に借入を重ねていくと大変なことが起こります。

借入先が複数あると、それぞれの返済口座もバラバラで、返済期日も異なるため、今月はどこにいくら返済すればいいんだっけということが起こり、お金の管理が複雑になるのです。しかし、特定の金融機関から新たにお金を借入れ、複数の借入を精算してしまえば、管理が大幅に楽になります。

大きく借りて金利を低くできればお得になる

2つ目のメリットは、借入額にもよりますが、おまとめローンで借金を一本化することで金利が低くなり、最終的に支払う利息が少なくなる場合があるということです。

通常、カードローンの金利は、借入金が大きくなるほど下がるという傾向があるため、まとめて大きな金額を借入れることで、金利は下がります。ただし、金利は会社によってさまざまですし、現時点での借入状況によっても大きく異なりますので、金利などの条件を見ながら、まずはおまとめローンを検討している会社に相談してみると良いでしょう。

返済が月一回になる

ローンの支払日は金融業者によって異なります。たとえば4社から借り入れしていた場合、1カ月の支払日が3、4回になることも珍しくありません。そのたびに返済手続きをするのは大変な労力ですね。

しかし、おまとめローンに借り換えをすると、支払日は月1回で済みます。返済手続きが一回になるのですから、返済がかなり楽になります。

それだけではありません。返済のたびにいちいち残高をチェックしていると、自分の借金状況を管理するのも大変です。

これもおまとめローンに切り替えると、残高のチェックは月に1回で済むので、借金の状況が非常に把握しやすくなります。

おまとめ後、審査する会社からの評価が上がる

カードローンを申し込む際には、必ず審査があります。金融業者からすれば貸し倒れされると損失になるので、この人は返済能力があるのかしっかりと審査するわけです。審査される場合、借り入れしている業者が複数あると、条件としてはかなり不利になります。結果、審査に落ちる可能性が高くなるわけですね。

金融業者にとってみれば、多くの業者から借金している人はそのうち首が回らなくなり、貸したお金を回収できなくなることを危惧しています。しかし、おまとめローンを利用すれば借り入れしている業者はひとつのみになるので、たとえば2社以上から借り入れしている場合よりも評価が上がります。お金を借り入れるのは、少ない業者からに越したことはありません。

審査があるのは、なにもローンだけではないのです。クレジットカードを作る際にも、審査を受ける必要があります。しかし、複数の金融業者から借り入れがあるため、クレジットカードすら作ることもありえます。そうならないためにも、おまとめローン賢く利用しましょう。

なお、おまとめローンの対象となるのはカードローンだけではありません。クレジットカードのリボルビング払いなどでできた借金も、おまとめローンで一本化することができます。

おまとめローンの注意点とデメリット

下手をすると金利が高くなることも

通常、金利は借入額が大きくほど下がり、小さくなると高くなる傾向があります。しかし、金利は会社によってさまざまなため、必ずしもまとめれば金利が下がるというわけではありません。さらにいえば、XY社のおまとめローン専用商品よりも、Z社の通常のカードローンのほうが、金利が安いというパターンもあります。

おまとめ後に追加融資ができるか聞いておこう

おまとめローンへの借入を一本化した後、さらに追加融資を希望する場合もあるでしょう。ところが、おまとめローン専用商品の中には、追加の借入を受けつけていないというものもあるのです。これでは、いざというときに借り入れができなくなってしまいます。

おまとめローン専用商品以外でも、低金利でおまとめ目的で使用できるカードローンなどもあります。追加の借入も自由にでき、利用条件のいい商品も中にはありますので、妥協せず自分にとって一番いいものを探してみましょう。

少し審査が厳しい

おまとめローンのデメリットといえば、他のローンなどと比べて審査が厳しいという点です。返済の遅延など過去の履歴に傷がある人は、審査に通ることが難しくなります。

おまとめローンでは複数の金融業者からの借金を一つにまとめるわけですから、業者にとっては貸し倒れのリスクがあるわけです。そのため、おまとめローンの審査は厳しくならざるを得ません。またおまとめローンの審査に通るためには、今借りているお金の返済を延滞しないことが重要です。

返済が長期間遅延したり、2回以上の延滞があったりした場合には、金融事故となって審査に通らなくなる可能性が高くなります。つまりお金を返す意思がないとみなされるわけですね。

もし、おまとめローンを将来利用する予定があるなら、返済計画をきちんと立てて、現在の借金も遅延することなく返していきましょう。

返済期間が思いの外長くなることも

おまとめローンは複数の借金をまとめるので、金額は大きくなりがちで、短い返済期間で返済しようとすると毎月の負担額が大変なことになります。

せっかく低金利で借り入れができたならば、多少の返済期間の長さは大目に見て計画的に返済回数を増やして返済していくのがおすすめです。

おまとめローンの上手な活用方法

おまとめローンは様々なローンをひとつにまとめられる特殊なローンとなっており、現在ではいろいろな金融機関で取扱いされています。それらの金融機関には大小様々なものがあり、中にはフリーローンをおまとめローンの用途として使えるとしているところも多々あります。おまとめローンの場合、個人名義で借りたローンならば事業性資金を除いて色々なローンを一本化することができます。それでは、どういったときにローンの一本化が有効か見ていきましょう。

おまとめローンの場合は基本的には個人的な複数社からのローンの借り換えが目的となっています。このため、借り入れの対称となるのはそういった多種多様なローンが該当します。カードローンやフリーローン、自動車ローンなどもおまとめすることができます。

また、フリーローンと一緒になっているものの場合はひとつのローンにまとめるだけではなく、更にそこから借り入れを追加で行える場合があります。実は、こういったおまとめローンにも使える大口カードローンが多数派になっていますので、一本化専用ローンを意識せず、普通にカードローン申込すればほぼ問題はありません。

自動車ローンなど高額な借金には特に有効

自動車ローンは、業者によっては利息がかなり違ってくるのがほかのローンと大きく異なる点なのですが、車を購入する際はローンを組めるかどうか、審査に通るかどうかを心配するあまり、審査のゆるい高金利のディーラーローンなどに販売店側の言われるままに申し込んでしまうことが多いものです。

それはそれで仕方のないところですが、ずっとそのような高金利のローンを支払っていけば、返済総額は実際の車両購入価格に大きく金利+手数料を上乗せされてしまいます

非常にもったいないことなのですが、自分も経験があるのですが、日本人はこういった駆け引きのようなことが苦手な方が多いように思います。行き過ぎた配慮が出てしまい、ビジネスとして割り切った取引が得意な欧米の方のようにドライに処理することができず、高金利にもかかわらず乗り換えずにそのまま完済まで行ってしまう人が多いのです。

もちろん、自動車ローンは様々な金利で各社から提供されていますので、すでにそこそこの低金利で契約している場合は、多少の支払総額の低減であれば面倒だからやめておこう、という場合はそれでいいと思いますが、場合によってはすぐに自動車ローンを解約して他の低金利のカードローンに乗り換えるか、または低金利の自動車ローンに借り換えすれば、総額数十万円以上お得になることもしばしばです。

新たに借り入れる方のチェック事項は主に金利・保証料・事務手数料です。また、金利については変動金利・固定金利によってはのちのち差が出てきますので契約をする前に納得がいくまでシミュレーションすることが大切です。

多重債務の危険性

人間らしい健全な生活を送れない

まず、多重債務者は、給料日がきて給料が入ってもそれをすぐに借金の返済に充てる必要があります。したがって、好きなものを買う、食べたいものを食べたり、趣味にお金を費やしたりということが行えません。

また、多重債務で借金返済が遅れると、督促の通知が毎週のように届きます。催促や取り立てに関しては貸金業法によってある程度制限されていますが、それでも複数社から借り入れをしている多重債務者は、日々催促されて精神的に疲弊していきます。

生活を借金返済を第一にして動かねばならないので徐々にストレスが溜まり精神的に負担が大きくなっていきます。

職場に連絡が来ることも!?

闇金融から借金をしてしまい、その取り立ての電話が自宅だけでなく職場にもかかってきたというパターンもあります。また、給料差し押さえをされても会社に借金が知られてしまいます。

会社にとっても迷惑になりますし、借金を複数作って返済できていない人というレッテルが社内にも広がり、人事担当の耳にも入ることになります。闇金からの取り立ての電話のせいで昇進がなくなるということもあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はカードローンの紹介から、おまとめローンのメリット・デメリット、多重債務の危険性を解説しました。それぞれいいところ悪いところはありますが、まずは自分にとって何が最悪で何が理想かを決めて、そこから計画をたてていくのが一番間違いが少なく、納得ができる結果になるのではないかと思います。

 

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