ヨーロッパに行くならこの1枚!クレジットカードの選び方に支払い方法も解説

旅行に出張、そのほかにも留学などでヨーロッパは行く機会がある方も多いのではないでしょうか。しかし、ヨーロッパにどんなクレジットカードを持っていけば良いのか、クレジットカードをどのように使って支払うのかなどの疑問を持っている方もいるかと思います。

また、ヨーロッパで普通に使えると思っていたクレジットカードが使えなくて困るなどのことを避けて、もしものときに備えられるクレジットカードの活用法を知りたいと思っている方もいることでしょう。

そこで今回は、ヨーロッパでクレジットカードを使うことのメリットをはじめ、クレジットカードの支払い方法を徹底解説します。そのほかにも持っていくと良いのクレジットカードも紹介するので、ぜひチェックしてください。

ヨーロッパでクレジットカードを使うメリット

普段の生活の中で、クレジットカードはあまり使わない方でも、ヨーロッパに行くときはクレジットカードを活用することをおすすめします。

クレジットカードを海外で利用するのは不安だったり怖かったりするイメージもあるかもしれませんが、実は海外では現金を持ち歩く以上にクレジットカードを利用した方が安全なのです。

まず、ヨーロッパでクレジットカードを使うメリットは以下のようになっています。

・大金を持ち歩く必要がない
・現金と比べて為替手数料が安い
・ホテルのデポジットなどに使える

それぞれについて詳しく解説していきしょう。

大金を持ち歩く必要がない

海外は日本以上に治安が良くないことも珍しくありません。そのため、大金を持ち歩いているとスリや盗難などの犯罪被害に巻き込まれるリスクが高くなるのです。

それだけでなく、日本人はお金を持っているという先入観があることから、日本人であるだけで犯罪のターゲットにされてしまうこともあるかもしれません。そのため、海外で大お金を持ち歩くのはとても危険なことです。

また、日本円を持っていても、滞在国で日本円を両替する場所を見つけるのが困難な問題があります。さらに、海外のホテルでは、たとえ部屋の中でも日本円をスーツケースの中に入れておくのは危険なことも。

クレジットカード払いにすれば余分な現金を持ち歩かず済みますし、日本で発行される多くのクレジットカードには紛失・盗難保険が付いていて、万が一のときも損害を補償してもらえます。

しかし、現金を持ち歩いて盗難被害に遭っても補償はありませんから、ただ泣き寝入りするしかないでしょう。

上記のこともあり、現金よりもクレジットカードを持ち歩く方が補償もあって安全で安心と言えます。

現金と比べて為替手数料が安い

ヨーロッパのクレジットカード事情は日本以上に進んでいますが、露店や小さなお店などの一部でクレジットカードが使えないこともあります。そのため、現金を少しは持っている必要があります。

そこで、現地通貨を調達するのは、海外ATMからクレジットカードのキャッシングがおすすめです。

日本円からEUなどの現地通貨に両替した場合、2.0~4.0%の手数料を取られますし、さらに空港などで両替をすると10%の手数料がかかる場合もあります。

それに対し、クレジットカードでのキャッシングは、大体1.6~2.0%ほどの手数料で済むため、現金で現地通貨に両替するよりも手数料を安くおさえられるでしょう。

また、現金を使うときだけキャッシングをすれば、使わなかった現地通貨を日本円に両替して戻す必要もありません。日本円に両替し直さないことで、二重で手数料を取られることも避けられます。

ホテルのデポジットなどに使える

日本ではあまり習慣がないのですが、海外ではホテル宿泊時にデポジット(支払い保険金)を求められるのが一般的です。

また、海外ではクレジットカードが支払い能力を証明するための身分証になるので、デポジットとして利用されます。チェックイン時に、身分証としてクレジットカードのコピーを取られることもあるでしょう。

クレジットカードの提示がなければ、宿泊料金と同等、あるいはそれ以上の高額なデポジットの支払いを求められることがあります。そのため、高額の現金を余分に持ち歩く必要があるのです。

ただし、デポジットは宿泊料金の支払いをおこなえばちゃんと返金されます。

ヨーロッパで使いたいクレジットカードは?

せっかく持っていったクレジットカードが使えなくて困るなどのこともあります。そんなことを避けるために、ヨーロッパへ持っていって使いたいクレジットカードの特徴を紹介します。

・国際ブランドはVISAかMasterCard
・ICチップが付いたセキュリティが高いクレジットカード
・海外旅行傷害保険の付帯するクレジットカード

これらの特徴を持つクレジットカードを選ぶべき理由を次で解説します。

国際ブランドはVISAかMasterCard

クレジットカードには銀行系、信販系、流通系などのように発行会社がどこであっても、実際に現地で使えるかどうかはそれぞれに付帯する国際ブランドで決まります。

VISA、MasterCard、JCB、AMEX、Diners Clubの5大国際ブランドの中で、世界シェア1位は全体の58%を占めるVISAです。続いて2位が26%のMasterCardです。

要するに、世界でもっとも使えるお店が多いのがVISAとなり、その次にくるのがMastercardとなっています。

どのクレジットカードが使えるかは、お店の入り口やレジ付近にそのお店に対応する国際ブランドのステッカーが貼られているので、そちらで確認してください。

また、クレジットカードは1枚だけでなく、2枚か3枚は持っている方が万が一のときに安心です。

たとえば不正利用された場合、そのクレジットカードをすぐに使えないようにしないとなりません。もしくは不正利用されなくても、ATMで吸い込まれて出てこなくなったり、磁気のトラブルでカード情報が読み込めなくなったり、暗証番号を忘れたりするなど、何かしらの理由で手持ちのカードが使えなくなることもあります。

ヨーロッパでJCBは使えないのか?

ヨーロッパに持っていくクレジットカードはVISAかMasterCardがおすすめと解説しましたが、なぜJCBは含まれないのでしょうか?

実は、JCBは日本発の国際ブランドですから日本国内では問題なく使えるのですが、ヨーロッパに行くと使えるお店が少ないのです。

なお、海外でも日本人観光客の多い、アジアやハワイなどでは、VISAやMasterCardほどではないににしても、JCBを使えるお店はあります。

JCBのクレジットカードを普段からメインにして使っている方は、ヨーロッパへ出発する前にVISAかMasterCardのクレジットカードをもう1枚作って持っていく方が良いでしょう。

ICチップが付いたセキュリティが高いクレジットカード

クレジットカードは磁気ストライプ式で、カード情報を磁気から読み取る仕組みでした。

しかし、最近は磁気ストライプ式ではスキミングの被害に遭いやすく、複製カードも作りやすいことからセキュリティ面で劣ってしまうでしょう。

それに対し、券面にゴールドのICチップが埋め込まれたカードは複製が難しく、高度な高速暗号化機能が内蔵されています。そのため、カード情報が盗まれにくくなっています。

ヨーロッパのクレジットカード事情は日本よりも進んでいるので、ICチップ付きのクレジットカードでないと、読み取り機の関係で使えないといわれる可能性があります。

セキュリティ面を考慮すると、ICチップの付いたクレジットカードがおすすめです。まだ持っていないという場合、ICチップが付いたクレジットカードへ切り替える、あるいは新たにICチップの付いたクレジットカードを作るようにしてください。

海外旅行傷害保険の付帯するクレジットカード

クレジットカードの中には、海外旅行傷害保険があらかじめ付帯するものがあります。保険付帯の条件は、利用付帯と自動付帯の2種類があるので、必ず前もって内容を確認しておくことをおすすめします。

まず、利用付帯の場合は、以下の条件を満たしていないとなりません。

■海外旅行傷害保険の利用付帯の条件
・日本出発前に航空機、電車、船舶、タクシー、バスなどの公共交通乗用具の利用代金を支払う
・日本出国前に宿泊を伴う募集型企画旅行の旅行代金を支払う
・日本出国後に公共交通乗用具の利用代金を支払う

自動付帯の場合は、クレジットカードで利用代金を支払わなくても、ただカードを持っているだけで補償の対象です。

海外旅行傷害保険の付帯するクレジットカードを持っていれば、別にお金を出して保険加入する必要がありませんから旅行代金をおさえられます。

海外旅行傷害保険の費用をおさえればホテルのアップグレードをしたり、レストランにこだわってみたりして、旅行の充実度をより高めることができるでしょう。

なお、クレジットカードは海外旅行傷害保険だけでなく、現地で日本語対応が可能なコンシェルジュデスク、空港ラウンジの利用、手荷物宅配サービスといった旅行に役立つサービスが付帯するものがあります。それらのクレジットカードを持っていれば、海外旅行をより快適に、かつ安心して楽しむことが可能です。

ヨーロッパでおすすめのクレジットカード

ヨーロッパで使うのにおすすめのクレジットカードをご紹介します。

ヨーロッパで使いやすい国際ブランドを発行するクレジットカードに海外旅行傷害保険が充実したクレジットカードなど、ヨーロッパに行く際に役立つものをまとめてみました。

三井住友VISAクラシックカードA

国際ブランドがVISAの三井住友カードVISAクラシックカードAは、世界中のさまざまな国や地域で使えます。

そして、同じカード名でMasterCardのデュアル発行ができて、2枚目の年会費は275円(税込)と格安です。

VISAとMasterCardの両方を持っていれば、クレジットカードを使えるお店のほとんどで使えるようになると言っても良いくらいでしょう。

年会費:1,650円(税込)
初年度年会費無料・翌年度以降も条件クリアで無料
入会資格:18歳以上の方
国際ブランド:VISA・MasterCard
付帯保険:
・最高2,500万円の国内・海外旅行保険(自動付帯)
・最高100万円のショッピング補償
・三井住友カード会員保障制度(不正利時に補償)
ポイント還元率:0.5%(1,000円で1ポイント)

1,650円(税込)という格安の年会費)なうえに、条件をクリアすれば年会費無料で利用になります。また、ゴールドカードレベルの国内・海外旅行保険が自動付帯する魅力的なカードです。

付帯する海外旅行保険はキャッシュレス対応済なので、現地で高額な医療費を支払うことはありません。

さらに、海外55か所の都市にて、現地の観光情報、カードやパスポートの紛失・盗難時のサポートまで日本語で対応してもらえるトラベルサービスが受けられます。

セキュリティ面も申し分なく、24時間365日、常にクレジットカードのモニタリングをおこなう管理体制が整っていますから、不正利用の早期発見もしてもらえるでしょう。

アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード

一般的なクレジットカードのマイル還元率は0.5%程度ですが、アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カードは1.0%でマイルを貯められるカードです。

貯めたマイルの有効期限はないので、希望の航空券に交換できるまで貯めることができます。

また、マイルの交換先はANAもしくはJALマイルが一般的ですが、スカイトラベラーの場合の交換先は15社の航空会社の中から選べます。この交換先の多さはクレジットカードの中で一番でしょう。

年会費:11,000円(税込)
入会資格:20歳以上の方
国際ブランド:AMEX
付帯保険:
最高2,000万円の国内旅行保険(利用付帯)
最高3,000万円の海外旅行保険(利用付帯)
マイル還元率:1.0%(100円=1P=1マイル)

スカイトラベラーに付帯する海外旅行保険は配偶者や生計を共にする親族(6親等以内の血族、3親等以内の姻族)まで補償適用となるので、家族旅行にもおすすめのカードです。

ただし、利用頻度の高い傷害治療費用や疾病治療費用などは高くないので、このカードのみでは保険として不足するかもしれません。

国際ブランドはアメックスなので、利便性を考えると別にサブカードとして海外旅行保険の付帯するVISAかMasterCardを持っていくのが安心です。

そのほかにも航空便遅延費用補償、乗継遅延費用、出航遅延、欠航、搭乗不能費用、受託手荷物遅延、受託手荷物紛失などが補償され、国内28空港・海外2空港の空港ラウンジは同行者1名まで無料利用できます。

ワンランク上の快適さを求める方におすすめのカードで、世界中どこにいても24時間・日本語で対応をしてもらえるオーバーシーズ・アシストでは、現地情報にイベントチケットの手配、緊急時の支援などの相談が可能。

さらに自宅と空港間をカード会員1人あたり、スーツケース1個まで無料配送してもらえる手荷物無料宅配サービスもあります。

ヨーロッパのクレジットカード支払い方法

ヨーロッパでクレジットカードを使う際の支払い方法や注意したいこと、あらかじめ知っておきたいポイントどを解説します。

ヨーロッパでは基本的に一括払いのみ

日本でクレジットカードを使うと1回払いに分割払いなどの支払方法から自由にが選べますが、ヨーロッパでは基本的にクレジットカード決済は1回払いのみで支払い方法を選べません。

また、使っているクレジットカードによって、海外での利用の初期設定が1回払いもしくはリボ払いというように設定されていることもあります。

何も知らずに海外での利用がリボ払いになっていたら、買い物をするたびに手数料が発生することになりかねません。

持っているクレジットカードの初期設定がわからない場合、事前にカード裏面のカードデスクに電話して確認しておきましょう。リボ払いになっていたら、その電話で変更できるかどうかを確かめてください。

ICチップ付きカードは暗証番号が必要

ヨーロッパでICチップが付いたクレジットカードで支払いをする場合、暗証番号の入力をしないとなりません。

普段の利用でサインやサインレスで対応している方は、暗証番号を忘れないようにしてください。もしも、暗証番号を忘れた場合、出国前にカード裏面のカードデスクに電話をして確認しましょう。

なお、暗証番号の入力は、入力された金額が合っているかを確かめてから入力する必要があります。暗証番号入力後に、金額が間違っていたことに気づいたらキャンセル手続きに時間と手間がかかります。

そのほかにも暗証番号の取り扱いには注意が必要です。暗証番号を第三者に知られて不正利用されてしまうと、損害の補償をしてもらえない可能性もでてきます。

決済通貨が選べる場合は現地通貨がお得

ヨーロッパでクレジットカードを利用する際に、円か現地通貨か決済通貨が選べることがあります。

そのときに使い慣れている円を選んでしまいそうですが、円の決済は為替手数料の設定が高いことがほとんどなので、絶対に選ばないようにしてください。

決済通貨が選べるときは現地通貨で支払うのがもっともお得なので、そのようにしましょう。

クレジットカードでのチップの払い方

日本ではチップの習慣に馴染みがありませんが、ヨーロッパでは国によってチップを支払う習慣があるので注意しましょう。

チップ=現金で渡すイメージがありますが、実は現金以外にクレジットカードの支払いも大丈夫です。

レストランなどでクレジットカード払いをする際に、伝票の「Tip」もしくは「Guratuity」の欄に金額を記入することで、チップを含めた支払金額に変更できます。

チップの目安は利用料金の5~15%とされていますが、チップを支払いたくない場合はチップの欄を空白にしないで×印をつけてください。空白のままにしておくと、お店側が勝手にチップ欄に記入して請求することがあるからです。

ただし、すでに伝票の金額にチップが含まれていたら、さらに支払う必要はありません。

まとめ

ヨーロッパでのクレジットカード事情は日本と大きく異なることがわかったのではないでしょうか。日本の感覚でクレジットカード使おうとすると、現地で困ることなるかもしれません。

ヨーロッパに行くときは、ICチップが付いたVISAあるいはMasterCardのクレジットカードを持っていってください。また、充実した海外旅行傷害保険の付帯があれば、さらに安心です。

クレジットカードは各カード会社が提供する旅行に役立つ付帯サービスもありますから、せっかくクレジットカードがあるのでしたら、それらの付帯サービスもぜひ活用しましょう。出発前に、自分の持っているクレジットカードはどんなサービス付帯があるのかも確認するとスムーズです。

ヨーロッパ滞在中に必要な現金も日本円で両替するのではなく、クレジットカードでキャッシングしてATMで現地通貨を調達するようにするのがおすすめです。その方が手数料もおさえられますし、日本円を両替する場所を探す手間も省けるほか、大金を持ち歩いてトラブルに遭わずに済みます。

これらのポイントをおさえて、ぜひヨーロッパの滞在を楽しめるようにしましょう。

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