医療保険と生命保険はどう違うのか?生命保険について徹底解説

混合されやすい生命保険

「医療保険と生命保険の違いは?医療保険や生命保険の種類について知りたい!」

もしもの時のために、加入しておくための保険という点から言うと、生命保険も医療保険も似通ったものになっています。しかし、生命保険と医療保険は保障内容になっており、同じ用途で加入する事は難しいです。

ただ、生命保険と一括にしてもいくつか種類が存在していること、医療保険・生命保険共に死亡保障がある事も少なく、混合されやすい保険になっていると言えるでしょう。

なので、今回は「医療保険と生命保険」というテーマで、

  • 混合されやすい生命保険とはどんな保険なのか
  • 医療保険の概要や特徴
  • その他の生命保険について解説

というポイントを中心的に、医療保険や生命保険について解説していきたいと思います。まず、始めに生命保険について押さえていきましょう。

生命保険とは

生命保険と医療保険の違いやその用途について理解するためには、まず始めに生命保険と医療保険の基本的な部分である概要について理解しておく必要があります。ただ、生命保険は広く使われている言葉であり、様々な意味合いを持っているため、理解する事が難しいです。

なので、生命保険について「保険の分野」「生命保険系の保険の一覧」「死亡保険」と言った観点から、生命保険を解説していきたいと思います。

保険の分野

様々な保険が存在しており、その全てを単純に理解する事は難しいです。ただ、その点を分かりやすく理解するために、最も簡単な方法は「保険の分野」というポイントを押さえる事でしょう。

というのも、保険には「第1分野」「第2分野」「第3分野」というように、分野が存在しておりどの分野の保険を販売しているのか?等、保険会社間のルールが存在しています。

第1分野の保険というのは、これからご紹介する「生命保険系の分野」であり、第2分野は火災保険等の「損保系」の保険、第3分野というのはがん保険や医療保険のような保険となっています。

第1分野の商品を扱っている保険会社は、第2分野の保険を販売する事が出来ません。また、同時に第2分野の保険を扱っている保険会社は、第1分野の保険を取り扱う事は出来ません。

つまり、生命保険を販売している保険会社は、火災保険を販売出来ないという事になるのです。(共済を除く)

これから解説する生命保険というのは、第1分野に属している保険となっており、代表的な保険会社としては

  • 第一生命保険株式会社
  • 住友生命保険株式会社
  • 明治安田生命保険相互会社
  • メットライフ生命株式会社

が、第1分野の保険会社として挙げられます。(これ以外にも、有名な保険会社は存在しています。)

生命保険系の保険

先程、分野別に保険の解説をさせて頂きました。次に触れておきたいのは「第1分野」に分類される保険の種類です。この第1分野に属している保険は、一つ一つの名前は存在していますが、生命保険と略される事が少なくありません。

第1分野の保険には、以下のようなものが挙げられます。

  • 死亡保険の終身保険
  • 死亡保険の定期保険
  • 養老保険
  • 個人年金保険

上記した保険は、まとめて「生命保険」と呼ばれる事が少なくありません。また、特に死亡保障を持った死亡保険は、生命保険と略されるケースが多いと言えるでしょう。

そのため、死亡保険=生命保険と認識されている事も少なくありません。様々な定義が存在しており、生命保険ほど広い意味で使われている保険の用語はありません。

そのような側面を持っているため、生命保険を狭い意味で定義付ける事は難しいです。ただ、基本的に第1分野に存在している保険は「死亡した際に保険金が入る」という保障が多いのが、特徴的です。

一概には言えませんが、1つの判断基準として死亡した際に保険金が入るかどうか?という点を意識すると、保険を見分けやすくなるでしょう。

死亡保険について

生命保険の中でも、最も代表的な保険である「死亡保険」について、もう少し詳しく解説していきたいと思います。死亡保険は、保険の特性から医療保険と混合されやすい保険でもあるので、しっかりとチェックしていきましょう。

死亡保険とは

死亡保険とは、被保険者が死亡した・高度障害状態になった場合に、大きな保険金が入ってくる保険の事です。医療保険と同じくらい人気の高い保険で、民間の保険の中では加入割合が高いものになっています。

様々な層の方が加入しますが、特に「扶養者」がいる方が加入するケースが多いと言えるでしょう。というのも、葬儀費用等の死後の諸費用はある程度貯蓄で用意する事が可能です。

しかし、20代~40代の方で扶養者を家庭に残したまま亡くなってしまう・高度障害になってしまうと、その後の扶養者の生活費を用意する事は難しいです。そのため、貯蓄や資産の形成がしっかりと出来ておらず、扶養者がいるという方にとっては重要な保険になるのです。

死亡保険の種類

死亡保険の種類をいくつかご紹介し、もう少しだけ死亡保険への理解を深めておきたいと思います。様々な分類方法がありますが、死亡保険には「定期死亡保険」「終身死亡保険」という2種類に分類する事が可能です。

定期死亡保険とは、一定期間のみ保険期間を継続する保険のことであり、その期間は保険によって大きく異なります。ただ、死亡保険の定期保険の場合は「10年~定年まで」という様に、他の保険と比較した時に長期間に設定されているものが多いでしょう。

一方の終身死亡保険とは、定期死亡保険が一定期間のみ保障するのに対して「解約もしくは亡くなるまで保障」という保険になっています。つまり、長期間的に加入する事が前提になっています。

両者一長一短が強く存在していますが、一例を挙げると「定期保険は短期的に安く、長期的に高い」「終身保険は短期的に高く、長期的に安い」という保険料になっている事が多いです。

「子供が成人するまで」という一定期間のみ保障が欲しい場合は定期死亡保険がおすすめで、「老後の資金・遺産の代替として」というケースでは終身死亡保険がおすすめです。

医療保険の概要や特徴

先程、生命保険について解説させて頂きました。医療保険と生命保険の違いについて押さえるには、医療保険の概要や特徴について理解しておく必要があります。

なので、これから医療保険の基本的な部分について押さえていき、医療保険と生命保険の違い等についても解説していきたいと思います。

医療保険の概要

医療保険とは「医療費全般を保障する保険」の事です。ここで言う医療保険とは、民間が運営している保険の事で、健康保険のような公的な医療保険のことではありません。

国民皆保険制度によって、殆どの日本国民は健康保険に加入しています。また、健康保険はかなり保障が手厚いものになっているので、特別民間の医療保険が必要に感じない方も少なくないでしょう。

しかし、どうしても健康保険というのは公的な保険なので、カバーしてきれない部分も出てきます。そのような部分を民間の医療保険でカバーしておくというのが、基本的な民間の医療保険の用途です。

医療保険では「入院・手術」と言ったものを主契約で保障しています。ただの診療や短期間の入院等はある程度貯蓄で対応する事は可能ですが、長期間の入院となると負担額も大きくなりがちです。

そのようなポイントを医療保険でカバーしていき、何かあった時お金の事について頭を悩ませる必要なく、治療に専念出来るというのは大きなメリットになるでしょう。

医療保険の特徴

医療保険の大きな特徴は「保障の幅が広く、選択肢が多い」というポイントでしょう。医療保険は「第3分野」に該当する保険であり、第1分野・第2分野両方の保険会社が参入出来る保険になっています。

そのため、がん保険等と比較した時に、主契約で「どんなものでもある程度対応出来る」という保険でもあり、沢山の保険会社が参入しているので特約等で自分好みの保険に出来るケースが多いです。

第1分野・第2分野も、もちろん沢山の保険会社が存在しており競争は行っていますが、第3分野というのは競争がより一層強いものになっていると言えるでしょう。

医療保険と生命保険の類似点

医療保険と生命保険にはいくつか類似点が存在しており、その点が混合さやすい原因になっていると言えるでしょう。まず、1つ目に「死亡保障が付いてくる」という点、2つ目に「もしもの時の保険である」というポイントです。

死亡保障が付いてくる

先程、医療保険は第3分野に該当する保険であり、競争が激しい為様々な選択肢が存在しているという点についてご紹介させて頂きました。ただ、医療保険の全体を見ていると主契約自体は似通ったものになっている事が多いです。

一概には言えませんが、一般的な医療保険は主契約で「入院給付金1日5,000円から1万円」「入院限度日数 30日から無制限」「手術給付金 5万円から十数万円」という条件が、ベーシックな医療保険になっています。

では、どのようなポイントで違いを出しているのかと言うと「特約」にその商品の特徴が大きく現れます。というのも、医療保険には

  • 先進医療特約
  • がん・三大疾病特約
  • 死亡保障特約
  • 就業不能特約

と言った特約を追加出来るものが多く、特に「死亡保障」というのは人気の特約の1つになっています。生命保険の中でも、特に人気の死亡保険は死亡保障が主な保障になっているので、似たような保障から違いを認識出来ないというケースも少なくないでしょう。

もしもの時の保険である

また、医療保険も生命保険も「もしもの時の保障」というのが、主な加入理由になっています。医療保険は「もしも、医療費で経済的な負担を強いられたら?」生命保険は「もしも、亡くなった時・重度障害になった時のお金は?」という点が加入理由になります。

もちろん、保険は基本的にもしもの時に備える金融商品です。ただ、生命保険・医療保険は両者ともその特徴が色濃く出た商品になっていると言え、混合されやすい1つの原因になっています。

生命保険と医療保険の違い

先程、類似点から混合されやすい理由についてご紹介しましたが、生命保険・医療保険の違いを見分ける方法は、本当にシンプルです。それは「主契約を見ること」という点です。

というのも、医療保険は「医療費の負担を避けるため」、死亡保険を含めた生命保険も「死亡・重度障害になった際のお金」というのが、主な加入する理由です。

また、このような点を保障する内容が、ほぼ必ず「主契約」に含まれていると言えるでしょう。生命保険・医療保険は、特約等によって混合されやすいですが、主契約をしっかりとチェックする事で見分ける事が可能です。

医療保険・生命保険の概要・特徴をしっかりと理解すれば見分ける事が可能ですが、その上で主契約をチェックし本来の目的を考えるという点を意識すれば、生命保険・医療保険は本当は全く異なった保険なので、しっかりと理解する事が可能です。

その他の生命保険

医療保険・生命保険の概要・違いについて押さえた所で、最後に混合さやすい死亡保険以外の第1分野に該当する保険について解説していきたいと思います。

養老保険

第1分野の中でも、生命保険と同じ様に人気の高い保険が「養老保険」です。養老保険について簡単にまとめると「老後に備えた貯蓄と死亡保険がセットになった保険」だと言えます。

基本的には、満期保険金という形で満期に保険金を受け取る事が、可能な貯蓄性のある保険になっています。ただ、これだけは通常の金融商品と変わりないと言えるでしょう。

保険料と保険金を比較した時に、養老保険の満期保険金はそれほど割の良い運用だと言えません。そのため、ただの貯蓄が目的ならあまり魅力的な保険にはならないのです。

養老保険が人気を持っているのは、死亡保険と同じような保障を受ける事が可能な点です。死亡保険単体の保険料と養老保険の保険料を比較した時に、安いものとは言えません。

しかし、通常の死亡保険とは違い貯蓄を行っていく事が可能なので、老後資金の準備の一部として利用する事が一般的です。ただ、死亡保険や養老保険にも様々な商品が存在しているので、死亡保険の中でも同じような特徴を持っている可能性があります。

そのため、既に他の死亡保険等に加入している・加入を検討している場合は特約をチェックしたり、貯蓄性のある商品を選ぶ事で代替する事が出来る可能性があります。

収入保障保険

第1分野の保険には、死亡保険と似た保険がいくつか存在していますが、特に似た特徴を持っているのは「収入保障保険」だと言えるでしょう。収入保障保険について簡単にまとめると「遺族が年金のような形で保険金を受け取れる保険」の事です。

死亡保険の場合は、死亡した場合・重度障害状態になった場合に、数百万円から数千万円という大きな額面の保険金がご家族や指定の方に支払われるというものです。

亡くなった際には、冠婚葬祭に関する費用やお墓の費用など大きなお金が掛かりがちな出費が多いです。死亡保険はまとまったお金が入ってくるので、そのようなリスクに対応しやすいと言えるでしょう。

しかし、一方で「安定した収入」という観点から見た時に、死亡保険は優秀な保険ではありません。一度に大きな保険金が入ってくるのは大きなメリットではありますが、無駄遣いや本来予定していた保険金とは異なる用途に使用される可能性があります。

収入保障保険は商品にもよりますが、死亡保険のように大きな金額が入ってくる事は基本的にありません。ただ、年金のような形で月々安定した数万円~数十万円程度の金額を保険金として設定する事が可能です。

一般的に10万円~20万円程度の金額を、子供の成人等のイベントに合わせて数年~数十年設定しておくというのが、ベーシックな保障内容になっています。

学資保険

最後にご紹介したい第1分野の保険は「学資保険」です。学資保険とは「子供の教育資金を積み立てていくための保険」になっています。

家族構成・自治体の援助・実際の進路等によって、将来的に必要になる教育資金等は大きく異なります。ただ、共通して言えるのは「大学進学時」には大きな金額が必要になります。

国立・公立の大学に通ったとしても4年間で合計250万円近く必要になりますし、私立であれば国立の倍近く掛かってしまう事もあります。奨学金等の選択肢は存在していますが、教育資金はしっかりと準備してあげたいというニーズも存在しています。

しかし、単純に貯蓄を行うだけではメリットが少ないので、教育資金の積立のために学資保険に加入する方が多いです。学資保険で保険料を積み立てるとメリットが出てきます。1つ目は「プラスして返ってくる」2つ目は「死亡保障」です。

プラン等によっても異なりますが、学資保険は数%程度支払った保険料よりも多く返ってくる事が一般的です。ただ、数年~十数年程度で数%の利回りでは、大きなメリットにはならないと言えるでしょう。

しかし、学資保険には「死亡保障が付いてくる」というメリットが存在しており、親御さんが死亡・重度障害になった場合は保険料の支払いが免除され、保険料を支払わなくても保険金を受け取る事が可能になります。

まとめ

混合されやすい生命保険

  • 生命保険は第1分野
  • 死亡保険・養老保険・個人年金保険がある
  • 死亡保険を指すケースが多い

医療保険の概要や特徴

  • 医療費を保障する医療保険
  • 自分に合った医療保障を設計可能な医療保険
  • 生命保険と類似点がある
  • 生命保険と医療保険では主契約が全く異なる

死亡保険以外の生命保険

  • 老後の貯蓄を行う養老保険
  • 収入を年金という形で保障する収入保障保険
  • 教育資金を貯蓄する学資保険

今回は、生命保険と医療保険というテーマで、生命保険と医療保険の概要や、生命保険・医療保険の違い、死亡保険以外の主な生命保険(養老保険、収入保障保険、学資保険)についてご紹介させて頂きました。

特約等によって、医療保険は死亡保険と似通ったような保障を付け加える事が可能ですが、本質的には医療費を保障する保険になっています。特約に惑わされず主契約に注目する事で、その保険本質を理解する事が出来るでしょう。

senna
senna
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金融業界経験 4年 個人投資家 3年

個人投資家として「株式」「債権」「FX」「仮想通貨」などへの投資・投機を中心的に行っている。

資産運用はもちろん、ファイナンシャルプランナーの知識を活かしながら、税金やライフプランに関する情報発信を行っている。

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