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皆さんは、医療保険に加入されていますか?
日本の医療保険の加入率は、男女とも70%台以上をキープしています。医療保険は、昔と比べると進化していて、今の時代に合った保障内容へと変化しています。3大疾病に強いもの、短期入院に特化したものなど、保険会社、商品によって力を入れている所も異なります。
色んな種類がある医療保険ですが、男性・女性でも求める保障は異なるかと思います。男性であれば、一家の大黒柱でもあるので、手厚い保障があるものを選択するでしょう。一方、女性は、一家を養うという概念はないかもしれませんが、現在は、女性も結婚や出産後も、仕事に復帰するケースが増えており、やはり男性同様、将来何か起こった時にために、医療保険に加入する必要性は十分にあると思います。
今回は、女性目線から考え、女性はどのような医療保険に加入するべきなのか、どういった保障が必要なのかなど、女性におススメの医療保険について、お話していきます。
1.医療保険とは
まずはじめに、医療保険とは、どういった保険なのか、保障内容や保険料など詳しく解説します。
医療保険ってどんな保険なの?
日本の保険は、大きく第1分野~第3分野に分類されています。
- 第1分野⇒生命保険(終身保険や定期保険など)
- 第2分野⇒損害保険(火災保険や車両保険など)
- 第3分野⇒第1分野・第2分野以外(医療保険やがん保険など)
医療保険が、どこの分野に分類されるのかというと、第3分野になります。医療保険の主な保障内容は、病気やけがによる入院や手術に対して保険金が給付されるというものになります。
人生生きている間、ずっと健康で病気をすることもなく、事故にも合わないというのは、ほぼ0に近い確率です。やはり、生きている中で、何かしらの病気になったり、不慮の事故などでけがを負ったりと、誰しもが1度は入院を経験するでしょう。
日本には、公的医療保険(高額療養費制度など)があり、条件を満たすと支払った医療費が、1部または全額戻ってくることもありますが、条件を満たしていなければ全額自己負担、満たしていても超過部分は自己負担など、万が一、病気やけがなどで入院したり手術を行うと、急な多額の支出が発生します。
医療保険は、私的医療保険で、任意加入です。医療保険は不要という人は、加入しなくてもいいですし、万が一、何か起こった時に備えたいという人は、加入してもいいですし、医療保険に加入するかしないかは、個人の自由です。
もし、将来のことを考えて、何か起こった時のためにという方は、医療保険への加入を検討してみてくださいね!
医療保険の保障内容
医療保険の代表的な保障内容は、入院給付金と手術給付金です。
入院給付金
入院給付金は、病気やけがで入院した際に、日額で支払われる保険金です。
支払っている保険料によって、日額5,000円・日額11,000円としている保険会社が多く、この日額に入院日数を乗じた金額が、保健金となります。
しかし、入院給付金が支払われるのが、入院1日目からとしている医療保険もあれば、入院3日目からとしている医療保険もあるので、検討している医療保険が、いつから入院給付金をもらえることができるのか、しっかり確認しておく必要があります。
手術給付金
手術給付金は、病気やけがなどで、手術を行った際に、支払われる保険金です。
手術内容に応じて、入院給付金の日額×所定の倍率(10倍・20倍・40倍など)を乗じた金額が、手術給付金となります。
医療保険の保険料
医療保険の保険料は、貯蓄型の医療保険は圧倒的に少なく、掛け捨て型のタイプが占めています。
加入年齢・過去の病歴などで、保険料は異なりますが、医療保険の保険料は、20代~30代の方は、2,000円~3,000円代と安くなっています。
保険料は、加入年齢が若ければ若いほど、安くなりますので、将来的に加入する方向で考えている方は、1歳でも早く加入することをおススメします!
2.女性がかかりやすい病気とは
次は、特に女性がかかりやすい病気には、一体どんなものがあるのか、医療保険に加入する前にしっかり学んでおきましょう!
日本人がかかりやすい病気
女性がかかりやすい病気を見る前に、まずは、男女問わず、日本人はどういった病気にかかりやすいのか、皆さん1度は耳にしたことがある「3大疾病」と「7大疾病」についてお話します。
3大疾病
3大疾病とは、
- がん(悪性新生物)
- 急性心筋梗塞
- 脳卒中
の3つを指します。日本人は、この3大疾病を原因として死亡する確率が高いと言われています。
1.がん(悪性新生物)
がんは、皆さんよくご存じの病気の1つで、最近では、日本人の2人に1人が、生涯生きている間に罹患すると言われており、芸能人の方も、がんが原因で亡くなっている方も多く、日本人にとってがんは、最も恐れられている病気になりつつあります。
医療保険では、がんと診断されるとがん診断一時金、がんの治療で手術を行った際には、手術給付金をもらうことができる商品がたくさんあります。
ただ、医療保険に加入していて、がんになった際に気を付けたいのが、がんはがんでも、悪性新生物ではなく、上皮内新生物のがんです。
上皮内新生物とは、人間の皮膚の下にある基底膜という膜を越えていない、すなわち完治しやすいがんを指します。がんでも、上皮内新生物の場合は、保険金が支払われない商品もあるので、要注意です!
2.急性心筋梗塞
急性心筋梗塞も3大疾病の1つで、心臓の疾患です。心筋梗塞は、心臓にある冠動脈が詰まってしまい、血液や酸素が心臓に送れなくなってしまい、死亡してしまう病気です。
ここでの注意ポイントは、「急性」というワードです。心筋梗塞には、急性と慢性があり、医療保険の保障対象として多いのが、急性です。心筋梗塞でも、慢性の場合は、保険金の給付対象外となるため、検討している医療保険の保障内容が、どこまでの範囲なのかをしっかり押さえておく必要があります。
最近の医療保険では、急性心筋梗塞ではなく、心疾患と心臓に関する病気を一括りとし、3大疾病の給付対象としているのも増えてきているので、もし、幅広く保障したい場合には、給付対象が、心疾患となっている医療保険を選ぶといいでしょう。
3.脳卒中
脳卒中とは、脳に関する疾患です。脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などが脳卒中に該当します。脳卒中に罹患すると、後遺症が残ったり、死亡したりと、がん・急性心筋梗塞と同様、怖い病気の1つです。
脳卒中も一定の疾患に限られているため、給付対象外のものもあります。脳も、脳血管疾患と幅広く保障している医療保険が、増えてきています。現在の医療保険の3大疾病として、「がん・心疾患・脳血管疾患」としている保険会社が、徐々に増えつつあります。以前、契約した医療保険の3大疾病が、「がん・急性心筋梗塞・脳卒中」の保障内容で、ちょっと将来的に不安があるようであれば、新たな保障内容の医療保険に乗り換えるという方法もあるので、1度今加入されている医療保険を見直してみてください。
7大疾病
7大疾病とは、上記の3大疾病に、らに4つの疾患がプラスアルファされます。
プラスアルファされる4つの疾患とは、
- 糖尿病
- 高血圧疾患
- 肝硬変
- 慢性腎不全
になります。
上記の4つも、3大疾病と同様、日本人がなりやすい病気と言われています。昔は、医療保険の保障内容は3大疾病のみでしたが、最近は、より保障を厚くということで、7大疾病が保障対象となっている医療保険が増えています。保障を厚くすればするほど、支払う保険料は増えますが、その分、万が一のことが起こった際には、保険金をもらえる確率も高くなるので、検討する価値はあります。
7大疾病は、医療保険に特約という形で、追加するパターンが多くなっています。最近、この7大疾病の特約をつけることができる商品が増えています。ここ数年で、食生活の見直しや定期的な運動をするなど、健康を意識する日本人が増えています。
将来、7大疾病にも備えたい人は、3大疾病ではなく、7大疾病の特約を付け加えることをおススメします!
女性がかかりやすい病気
では、ここから女性がかかりやすい病気について紹介していきます。
乳がん
乳がんは女性だけではなく、男性も発症する可能性のあるがんです。
乳がんは、40歳を超えると発症する確率が上がり、市町村によりますが、40歳以降の人対象に、乳がん検診を受けるようにと、検診費用を全額、または一部免除してくれます。
しかし、近年では、40歳未満の20代~30代で発症する若年性乳がんが増えております。さらに、芸能人の方が、乳がんを発症して闘病中であったり、闘病していたのにも関わらず亡くなってしまった方など、メディアを通して乳がんに関するニュースをよく見かけるようになりました。
こういった乳がんに関するニュースを度々見かけると、女性の方は、ますます、「もしかしたら、自分も乳がんになってしまうのではないか」と不安が募る一方です。
乳がんは、乳腺にできる悪性腫瘍です。乳がんはになりやすい人の特徴として、
- 家系で乳がんになった人
- 出産未経験の人
- 初潮経験が早かった人
- 肥満の人
などが、挙げられています。
家系で乳がんになった人というのは、遺伝的要因で、ハリウッド女優のアンジェリーナジョリーさんは、家系で乳がんになった人がいるということで、遺伝子検査を受け、遺伝子に異常が見られた結果、乳がんが発症する前に、自らの意思で両方の乳房を切除されました。
女性として、乳房がなくなるというのは、とても悲しいことですが、将来、乳がんを発症する確率が高く、万が一、乳がんを発症してしまったらと考えると、前もって、乳房を切除するというリスクを減らす行動は、自分自身のためだけではなく、自分が死んでしまった後に残される家族のことを思うと、正しい判断なのかもしれませんね。
乳がんは、乳腺にできるがんで、あまり症状がなく、日頃からセルフチェックが行うのが有効的であるといわれています。入浴時に、自分の乳房を触り、しこりがないのか、これがセルフチェックです。乳がんだけではなく、がんは、早期発見が完治のキーとなります。毎日、セルフチェックを行う習慣をつけましょう!
子宮がん
子宮がんも、乳がん同様、女性特有の病気の1つです。子宮がんには、子宮体がんや子宮頸がんなどいくつか種類があります。
子宮は、妊娠した際に、胎児を育てるとても重要な臓器です。子宮がんが発症した場合、ステージによって、子宮を摘出しなければならなくなり、妊娠できない体になってしまう恐ろしいがんです。
初期症状としては、月経以外での不正出血やおりものの変化などがありますが、子宮がんもなかなか早期発見をしにくいがんとなります。
子宮頸がんに関しては、20歳を超える偶数年齢に市町村から検査のクーポンが送られてきます。(一部、地域を除く)この検査クーポンは、検査を無料、もしくは数百円で受け取ることが可能になっています。自分の体は、自分で守るしかありません。定期的に検査を受け、早期発見に繋がるよう、努める必要があります。
女性におススメの医療保険
女性には、女性特有の恐ろしい病気がたくさんあります。万が一、女性特有の病気になった際に、保障が手厚い医療保険があれば、医療費を気にせず、治療に専念できますよね。
保険会社は、基本的な医療保険に、女性疾病特約を付けることによって保障が厚くなるもの、女性特有の病気に特化した医療保険など、様々な商品を販売しています。
皆さんご存知のオリックス生命では、「オリックスキュアレディ」という女性向けの医療保険を販売しています。
通常の入院給付金+女性特有の病気になった場合には、さらに入院給付金が上乗せされるという、保障が通常の医療保険よりも手厚くなっているのが特徴です。
女性の方は、女性向けの医療保険も現在は充実しているので、色々商品を見て、検討した方がいいでしょう。
女性向けの医療保険とは?
3.妊娠を考えている方は要注意!
女性が人生の中での大きなイベント、それは出産です。約10ヶ月もの間、新たな生命を体内で育て、命がけで産みます。
出産には、自然分娩や無痛分娩、水中分娩など色んな方法ありますが、医療保険に加入時に注意したいのが、帝王切開です。
帝王切開とは、双子や三つ子、そして逆子などで医師が自然分娩での出産が難しいと判断した場合に、お腹を切って胎児を取り出す方法です。
医療保険では、帝王切開による手術に対しても、保険金がもらえるようになっています。しかし、1度帝王切開をしている場合や加入するタイミング次第では、保険金がもらえない可能性があるのです。一体どういったケースでは、保険金がもらえないのか見ていきます。
1度帝王切開を経験しているケース
1人目の出産の時に帝王切開になり、その際には、医療保険に加入しておらず、手術費が自己負担になってしまったから、2人目を妊娠したタイミングで、医療保険への加入を検討する人がいます。
1人目を帝王切開で出産している場合、2人目、3人目も帝王切開になる可能性が高いといわれています。その理由としては、1度お腹を切っているわけですから、胎児が大きくなればなるほど、当然お腹も大きくなっていきますよね?お腹が大きくなることにより、以前帝王切開で切った傷が裂けてしまう恐れがあるからです。
保険会社としては、1度帝王切開をしている人は、出産の度に帝王切開になり、保険金を支払う可能性が高いと分かっているので、帝王切開による手術に関しては保険金を支払わないなど帝王切開の部分のみ、免責となるケースが多くなっています。
他には、1人目が帝王切開でも、帝王切開による手術に対して保険金を支払いますという医療保険はありますが、1人目を出産してから5年を経過しているなどの条件を満たさなければならない保険会社がほとんどです。
1度帝王切開を経験している人で、医療保険に加入しようかなとお考えの人は、帝王切開による手術で保険金が支払われるのか、事前に確認すておく必要があります。
1人目の妊娠で28週以降に加入するケース
次に、注意しておきたいのが、今まで出産の経験がないケースです。
今まで出産がない人は、上記の1度帝王切開をケースとは違い、出産方法が帝王切開になるかどうか分かりません。この場合は、普通にいけば何事もなく、医療保険に加入して、帝王切開になると、保険金をもらうことができます。
しかし、今回のケースで、保険金がもらえない場合があります。それが、妊娠して28週を経過している場合です。妊娠期間は、初期・中期・後期と分かれており、さらに周期ごとに細かく分かれています。28週となると、妊娠後期に該当し、27週までが安定期となるため、いよいよ出産が近づきている状態となります。
この場合、お腹の中の胎児が、流産や死産になる確率はかなり低くなるので、27週以前の妊婦に比べると、無事に出産できる確率が高くなります。言い換えると、出産を迎えるということは、その分帝王切開になる確率も高くなってしまうともいえます。
今回のケースでも、もし医療保険への加入を検討している段階で、妊娠28週以降の人は、帝王切開による手術に対する保険金がもらえない=この部分の免責になってしまう恐れがあるので、将来、妊娠を考えている、最近妊娠しているのが判明している人で、医療保険の加入を検討している場合は、早めに、加入するのかしないのかの決断をした方がいいでしょう。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか?
医療保険の商品は、日本にはたくさんの種類があります。その中でも、1人1人、求める保障内容は異なり、さらに、男性と女性でも異なります。
最近では、乳がんや子宮がんなど、女性特有の病気に罹患する女性が増えてきている中、保険会社もそれに対応できるよう、女性特有の病気に特化した保障内容が組み込まれた医療保険がどんどん出てきています。
将来的に、女性特有の病気に備えたいという方は、女性の病気に特化した医療保険を検討してみてください!