クレジットカードの審査通過が難しい?スーパーホワイトの状態を徹底解説

ある程度の年齢に達し、住宅ローンやクレジットカードの審査に申し込んでみたけれど通過しなかったなどのことは意外にあるものです。

特に、ずっと現金主義を貫いてきた方に見られるケースで、これまでに1回もクレジットカードやローンの利用経験がない方に起こりえることと言えるでしょう。

日本人は諸外国と異なり、現金主義の方が多いとされています。しかし、現金主義には「スーパーホワイト」という目に見えぬ落とし穴が存在するのも事実です。

そこで今回はスーパーホワイトとはどんな状態なのかを解説し、そのうえで自分がスーパーホワイトだった場合の対応策をまとめてみました。

スーパーホワイトとは

ブラックリストという言葉は聞いたことがあっても、ホワイトは初耳の方もいることでしょう。

まず、スーパーホワイトとは過去にクレジットカードやローンの利用経験がなく、信用情報機関に情報登録が何もないことを表します。情報がなければ何も問題はないと思うかもしれませんが、実はこのスーパーホワイトの状態はクレジットカードやローンの審査に通過しにくいのです。

なお、本人はスーパーホワイトという自覚はありませんから、なぜ審査に落ちたのかは理解できません。

それでは、このスーパーホワイトとは一体どんな状態なのでしょうか?いきなりスーパーホワイトと言われても内容をよく理解できないかもしれないので、詳しく解説していきます。

信用情報に情報登録のない状態

再度解説すると、スーパーホワイトとは信用情報に何も登録がない方、あるいはその状態そのものを指します。

要するに信用情報の登録がない=真っ白な状態なことからスーパーホワイトと呼ばれているのです。

信用情報とは?

信用情報について何かわからない方のために、最初に信用情報機関について解説します。

日本国内には以下の指定信用情報機関が3つ存在し、信用情報を集約してカード会社に金融機関、消費者金融会社などに提供しています。

・割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関:CIC
・日本信用情報機構:JICC
・全国銀行個人信用情報センター:JBA

個人の過去から現在にいたるまでのクレジットカードにローン、キャッシングなどの利用履歴が信用情報です。

信用情報にはすべての個人信用取引情報が登録

過去にクレジットカードの保有経験やローンの利用経験がなくても、信用情報の登録がないわけではありません。

これまでに以下の利用が一つでもあった場合、信用情報機関に情報登録はされています。

・クレジットカードの申し込みと利用
・カードローン
・割賦払い
・住宅ローン
・マイカーローン
・銀行や消費者金融からの借入れ

信用情報はこれまでにカード会社に金融機関、消費者金融会社などが照会した記録も含まれます。もしも、審査落ちになっていたとしても、申込みをした記録などは一定期間残るようになっています。

また、プリペイドカードやデビットカードなどの審査不要で持てるカードの場合、信用情報は特に関係ありません。

審査で信用情報のチェックは避けられない

信用情報は、クレジットカードにローンなどといった金融商品の審査の際に必ず情報の照会が行われます。

カード会社に金融機関、消費者金融会社などは、ただ提出された申込書だけで審査通過可否を判断するのではなく、信用情報を参考にして結果を出しているのです。

なお、信用情報機関には申込者の個人情報をはじめ、過去から現在までの利用状況すべてが登録されています。

・住所や勤務先など個人情報
・申し込み状況
・契約内容
・返済状況、支払状況
・利用残高

そして、審査を行う際にこれらの情報をすべてチェックして、申込者を審査通過させて良いのかを判断します。

もしも審査を行うにあたり、信用情報に何も登録がなければ判断のしようがありませんし審査も十分に行えません。その結果、スーパーホワイトの方がクレジットカードの審査に通りにくいことになるのです。

30歳以上の方が割合的に多い

信用情報に登録がない=すべての方が審査落ちするのか?と聞かれればそれは違います。

審査に落ちやすいのは、あくまでもある程度の年齢に達しているスーパーホワイトの方々です。

そして、若年層の方がスーパーホワイトを理由に審査落ちすることはあまりありません。なぜなら、若年層の方はクレジットカードやローンの利用実績がないのは当然だからです。

社会人になってはじめてクレジットカードを契約した、20歳になったからフリーローンに申し込んでみた場合、情報登録がなくて当たり前と見なされます。

そのため、審査に落ちるスーパーホワイトとは、社会人になってからの年数も長い30歳以上からと認識していれば良いでしょう。

現金主義が信用されない理由

現金で支払いたいがために現金主義でいたのに、それが理由でクレジットカードやローンの審査に落ちるのは納得できないかもしれません。

しかし、現金主義が100%悪いわけではないのです。実は審査をする側はスーパーホワイトの方には、一点疑わなくてはならないポイントがあります。

それが元ブラックだったという、信用状態にさらに問題がある状態です。

ブラックになると情報が5年間登録される

信用情報の中で、借金の支払いトラブルが理由の事故情報や異動情報は決して無視できるものではありません。

なお、事故情報や異動情報とは主に以下の状態のことです。

・長期延滞
・自己破産
・任意整理
・特定調停
・個人再生
・強制解約

そして、これらの情報が5年間登録されることになり、一般的に知られるブラックの状態となります。

ブラックになってしまうと、どこでどんなことをしても審査通過は困難です。また、すでに紹介した3つの信用情報機関も情報を共有し合っているのでバレずに済むということもありえません。

ホワイトは金融事故を起こした後の状態

信用情報機関にマイナスの情報が登録されてしまうと、クレジットカードの作成やローンの審査に通過しませんから情報が新たに登録されることがありません。

そして、情報の登録期間となる5年が過ぎればどんなにマイナスな情報でも消えてしまい、真っ白な状態に戻ってしまいます。

この状態がホワイトとなり、スーパーホワイトとまったく同じです。その結果、これまでに支払いトラブルなどがないスーパーホワイトの方も、審査通過が不利になってしまいます。

スーパーホワイトに関する今後の対応策と注意点

年齢が高めなスーパーホワイトの方ほど、前に解説したホワイトの状態を疑われるようになるでしょう。

これまでにクレジットカードやローン利用経験がないのに、なぜか審査落ちする方はスーパーホワイトが原因の可能性が高いです。

このままでは、クレジットカードを作ったりローンの契約をしたりするのが困難になります。だからこそ、できるだけ早めの対応策を取り入れて、この状態から脱出してください。

また、対策も大切ですが、その後の注意点についても解説します。

信用情報を良好なものに変える

30代以上で信用情報の登録がなければ、「過去に債務整理や長期延滞をしているのでは?」などと疑われる可能性が高いでしょう。

しかし、スーパーホワイトだからクレジットカードを完全に作ることが不可能なわけではありません。スーパーホワイトでもしっかりと段階を踏むなどすれば、審査通過できるようになります。

まず、段階を踏むとは、少額のローンを契約するなどしてしっかりと返済をしていくことです。「1回くらいならば支払いが遅れても良いだろう」などのことを思ってはいけません。

そして、支払日にしっかりと返済することを繰り返せば自然と信用情報が良好なものになっています。少し時間はかかってしまうかもしれませんが、そうすることで30代以上のスーパーホワイトの方でも審査通過する可能性は高くなるはずです。

携帯電話の分割審査は比較的審査通過しやすい

スーパーホワイトから脱出するために、まずは少額のローンで利用実績を築くことがおすすめです。

しかし、ただでさえもスーパーホワイトで審査通過に不利な状況ですから、あまりにも審査難易度の高いクレジットカードやローンはスルーした方が無難でしょう。

そこで、比較的審査通過しやすいのが以下の契約です。

・携帯電話の分割払い
・家電製品の分割払い

いずれの審査も販売促進という明確な目的があり、通過難易度は低めに設定されているのが特徴です。そのため、携帯電話やタブレットの買い替えや家電製品の購入におけるローンであれば審査通過しやすいのではないでしょうか。

ただし、借入れをするだけでなく、支払いをしっかりと行うことが重要です。審査通過したら支払日を厳守することは大前提となります。

もしも延滞をしてしまうと、今後クレジットカードやローンの審査に通過する可能性が低くなってしまうので注意してください。

良好な信用情報を築けたらクレジットカードの申込み

良好な信用情報を築けたら、次は実際にクレジットカードの申込みを行ってみてください。

ただし、その際もクレジットカード選びに気をつけてください。あまりにもステータスの高いカードの審査に申込んでも高い確率で落ちてしまうからです。

理想は審査通過難易度の低い1枚を入手し、そのクレジットカードもしっかりと利用して支払いをすることをしてみてください。

特に流通系企業の発行するクレジットカードですと、多くの顧客に利用してもらう目的から審査通過は比較的簡単とされています。

スーパーホワイトをクレジットカードで脱出する時の注意点

スーパーホワイトを脱出するために、クレジットカードに入会して利用することは良い方法です。しかし、覚えておきたい注意点もあります。

クレジットカードに入会することは利用実績を築くための第一歩でもあり、重要な過程になりますから失敗のないようにしてください。

申込みブラック

どうしてもクレジットカードを作りたい方にありがちなのが、複数枚のカードに申込むことです。

万が一審査落ちしたときのことを考えて、あのカードもこのカードもというように何枚ものクレジットカードを同じタイミングで申込む方がいます。しかし、そうするのは逆効果となってしまい、余計に審査通過の可能性が低くなってしまうのです。

この状態を多重申込み、または申込みブラックなどと呼びます。そして、この状態になるとほとんどのクレジットカードの審査に通らないと思って良いでしょう。

・多重申込みで一時的にブラック状態になってしまう
・短期間に連続して審査を受けてはならない
・審査結果は重視されず申込んだ件数がカウント

申込みブラックから半年間は申込みをしない

申込みブラックは、自身がスーパーホワイトである自覚がない方も陥りやすいので注意が必要です。

まず、審査落ちするとその詳しい理由がわからずに、クレジットカードを次から次に申込む傾向があります。中には数日おきの早いペースで申込む方もいるかもしれませんが、そうすることも結果的に申込みブラックとなります。

申込みブラックになったら、すぐにその状態を脱出できません。まず、半年間はクレジットカードやローンの申込みを一切断ってください。半年間が過ぎれば、信用情報機関からクレジットカードに申込んだ情報が削除されるからです。

なお、申込み件数の上限はどのカード会社も公表していません。1か月に2枚程度の話もありますし、カード会社によっては1枚でも確認できれば申込みブラックと見なす場合があります。

まずは1枚申し込んでみて、そこで審査落ちしたら次のタイミングを待つなどして様子をみてください。

クレジットカード保有枚数が多いのも審査通過が難しい

クレジットカードの利用実績が増えていくことで、スーパーホワイトの状態から脱出が可能です。そして、さらにステータスの高いクレジットカードを持つこともできますし、さまざまなローンの審査も通過できるでしょう。

適度な間隔をあけて審査を受けることで申込みブラックの心配もありませんし、複数枚のクレジットカードを持つことも可能になります。

しかし、クレジットカードの保有枚数が増えすぎてしまうのも良くませんし、審査通過が難しくなります。これには、クレジットカードの利用枠が関係してくるからです。

クレジットカードの利用枠

クレジットカードを複数枚作ることで、その方の利用枠が増えます。しかし、限度を超えてしまえばそれ以上の利用枠を作れなくなり、他に問題点がなかったとしても審査落ちしてしまいます。

その場合、不要なカードは退会手続きをするなどして、利用枠の調整を行ってください。

スーパーホワイトではなくブラックかも!?

自分がスーパーホワイトであることに気付かない方がいる一方で、本当は違うのに自分はスーパーホワイトと勘違いしている方がいます。

このような場合、どんなにスーパーホワイトの対策を行ったとしても問題が解決することはないでしょう。

そして、スーパーホワイトではなく「自覚していないブラック」である可能性が十分に考えられます。

長期延滞もブラックになる

自分がブラックなのに気付かないことはないのでは?と考えるのが一般的でしょう。

よくブラックとは、自己破産などをしていなければ問題ないと思っている方がいるかもしれませんが、実は長期延滞もブラック扱いになるのです。

ブラックとなる延滞は2か月すぎとなっています。この期間を見ても、自覚のない方が一定数いるのは自然なことかもしれません。

分割払いに無自覚な方もいる

最近は販促サービスの一環でローンを組むことが気軽になっていて、その便利さの裏で分割払い自体に無自覚になる方が出てしまいます。

自分はスーパーホワイトだと認識していても、実はローンの利用経験があったり長期延滞していたりすることも普通にあるのです。

よくありがちなのが携帯電話端末の分割払いを電話料金と一緒に払い込んでいるケースで、電話料金の滞納からブラックになる方が増えています。

信用情報の開示請求も必要

自分がブラックなのかスーパーホワイトなのかの正確な情報を知りたいのであれば、信用情報機関を利用するのがおすすめです。

信用情報機関では自分の個人信用情報を知りたい場合、開示請求をすることで確認ができます。

たとえば、CICでは以下の方法でインターネットから開示請求が可能です。請求の際には利用手数料が1,000円かかりますが、時間もかかることなくすぐに確認できます。

CIC:個人信用情報開示請求
1:クレジットカードに登録済の電話から受付番号を取得
2:サイト画面で受付番号を入力
3:PDFファイルをダウンロード

自分の信用情報を確認することで現在の利用状況はもちろん、これまでの利用履歴や日付などもすべて見ることができます。

開示請求はどこにするのか?

信用情報機関は3つありますが、その中からどこに開示請求すれば良いのかわからない方も多いかと思います。

それぞれの機関が加盟する主な種類は以下のようになっているので参考にしてみてください。

CIC:カード会社など
JICC:貸金業者など
JBA:銀行、信用金庫など

開示請求は3つの機関に行うことはできますが、1件1,000円程度の手数料がかかることを考えたら1回で済ませたいところでしょう。

おすすめなのは、まずは加盟する企業の多いCICかJICCのいずれかに請求してみることです。

まとめ

今回はスーパーホワイトについて解説しました。どんな状態のことを指すのかをはじめ、スーパーホワイトだった場合はどんな対策を取り入れれば良いのかなどをまとめています。

ただし、スーパーホワイトだからといって、クレジットカードやローンの利用を諦めてはいけません。何とか自分自身の借金に関する利用履歴を作っていけば、脱出することはできるからです。

その他にも自分がスーパーホワイトではなく、ブラックである可能性もあります。そうであった場合、現時点ではどうすることもできません。

そのためにもクレジットカードやローンを申込む前に信用情報機関に開示請求をするのがスムーズでしょう。

今回の記事を参考にスーパーホワイトについての知識を高めて、今後の生活に役立ててください。

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