Facebookコイン!?「Libra」で今分かっている事・可能性

Facebookコイン始動

「Facebookから出た仮想通貨は何が凄いの?他の仮想通貨と何が異なるの?」

一部ヨーロッパや南米で広く使われるWhatsApp、日本でも若者を中心的に普及しているInstagram、言わずと知れた巨大SNS・Facebook等のプラットフォームを持っているFacebookが、自社の仮想通貨を発表しました。

その名も「Libra」で、Facebookコインとも言える仮想通貨ですが、ホワイトペーパーが発表後、仮想通貨業界の話題を席巻しています。

ただ、まだしっかりと発表されていない部分も多く、実際に他の仮想通貨と何が違うの?何が凄いの?というポイントについて疑問に思っている方も多いと思います。なのでこれから、Facebookコイン「Libra」について、

  • Libraとは?
  • Libraを他の仮想通貨と比較した時の特徴は?
  • Libraはどんな可能性を持っている?

というポイントについてご紹介していこうと思います。まず、Libraの特徴や可能性を理解するため、Libraの基本的な部分についてご紹介していきたいと思います。

Libraの概要

まず、そもそもLibraとはどのような通貨なのか?Libraはなぜ開発されたのか?について押さえて行きたいと思います。

Libraの概要を知る事によって、Libraはどのような層をターゲットにしているのか?どんな用途を予定しているのか?についてしっかりと理解出来ると思います。

Libraのターゲット

まず、はじめにLibraの開発理由について触れていきたいと思います。Libraは主に「通貨」として活用される事を目的に、主に発展途上国をターゲットに定めて開発が開始されました。

もちろん、これから発展途上国のみではなく、日本やアメリカと言ったような先進国でも利用される可能性は十分に存在していますが、Libraはどちらかと言うとそのような「法定通貨の価値が安定している」国をターゲットしていません。

銀行口座と貧困

日本を含めた先進国では、銀行口座を保有している事が一般的であり、先進国に住んでいる成人の銀行口座保有率はかなり高いものになっており、経済活動を行っているほぼ全ての方が保有していると言えるでしょう。

ただ、世界全体で見た時に銀行口座の保有率というのは、まだ40%にも達成していないのです。ここ数年大きな成長をし、第二の米国とも言える中国でも銀行口座を保有していない人は2.2億人も存在していると言われています。

また、貧困に苦しむアフリカ・アジア等に目を向けると、貧困層の銀行口座保有率はかなり低いものになっています。

そのような層を対象に、ブロックチェーンを利用したシステム的には仮想通貨と同じようなものになっていますが、どちらかと言うと「日常で使える通貨」というのを目指して開発されました。

Libraはステーブルコインである

ステーブルコインとは、仮想通貨の発行に当たって何かで価値の担保を用意しておく仮想通貨のことです。

例えば、USDTという仮想通貨を見たことがある方も多いと思います。これは、仮想通貨の中でも最も普及しているステーブルコインの1つで、テザー社が提供しているドル建てのステーブルコインになっています。

USDTは「1USDT」あたりに、米1ドルの価値を保証している仮想通貨であり、その仕組みとしては「1USDTあたり1ドル」をテザー社に渡す必要があり、1USDTあたりの価値を1ドルによって担保しているのです。

仮想通貨市場というのは、不動の価値の裏付けが存在していないので、価格が上下します。つまり、通常の仮想通貨の価格は「需要と供給」のみによって決まり、価格の乱高下が進む1つの原因になっています。

しかし、ステーブルコインであれば、価値の裏付け(担保)がある程度存在しているので、価格の乱高下を防ぐ事が可能であり、中央集権的になりやすい等のデメリットは存在していますが、安定的な通貨として利便性が増します。

Libraに関しても「日常の通貨」として利用される事を想定しているため、ステーブルコインの仕組みを利用しており、発表された範囲では米ドルと連動した通貨になると予定されています。

中央集権的である

仮想通貨の代表的な存在であるビットコインの大きなメリットとして「非中央集権」という特徴がありますが、Libraの場合は「中央集権的な仮想通貨」になると言われています。

日本語にするとLibra協会と言えるようなグループを作っており、出来るだけ権利が分散するような仕組みになっているのですが、やはりステーブルコインである事、開発元がFacebookである事を考慮するとある程度中央集権的になるのはしょうがない部分が大きいと言えます。

ただ、中央集権的なメリットの1つでもありますが、Facebook主導のプロジェクトという事もあり、Libra協会には名だたる企業が加入しています。

一部をご紹介すると、

  • Facebook
    (巨大SNSグループ)
  • PayPal
    (電子決済の先駆け)
  • MasterCard・VISA
    (クレジットカード大手)
  • Ebay
    (世界のヤフオクと言われるEC大手)
  • Uber
    (世界中で使われているライドシェア企業)

現在、これ以外にも数十社が参加していますが、どれも世界中に知られている企業であり、このLibra協会に傘下するには「1,000万ドル出資」が必要になります。

凄く中央集権的な組織である事は間違いありませんが、これからLibraのサービス開始に際して、100企業以上に増やしていく予定のようです。

プライバシー問題とLibra

先程まで、Libraの概要についてご紹介しましたが、1つ気になる問題に「Facebookとプライバシー問題」が頭をよぎった方もいるのではないでしょうか。

Facebookは数ヶ月前までユーザーの個人情報の管理について、世界中で話題になっていました。(個人情報を売買していたり、プライバシーについて倫理的に見た時にグレーな事をしていた)

そんな企業のLibraを使用してしまうと「決済情報」「金融に関する情報」まで、プライバシーをさらけ出してしまうという危機感をお持ちの方も少なくないでしょう。

しかし、Facebookの公式発表では強制的にFacebook・Instagram等のアカウントとは紐付けを行わない予定であり、匿名性の高い通貨になるとの事です。

ただ、同時に「ユーザーが望む場合は可能」との発表もあり、現実問題として送金等をFacebook・Instagramを通して行う場合は、紐付けが必要になるであろうというのが、一般的な見方です。

建前ではプライバシー問題は心配という立場ですが、Libraの機能(送金等)を使う過程で、個人情報が必要になる可能性はあると言えるでしょう。

Libraの特徴・予想

Libra大枠については掴めてきたと思うので、次にLibraの特徴について触れていこうと思います。ただ、1つ注意して欲しいのは、現在出ている情報は「確実でない」というポイントです。

Libraはまだホワイトペーパーが発表されテスト段階であり、まだ世に出ている訳ではありません。そのため、実際にどのようなLibraの特徴が世の中に大きなインパクトを与えるかについては未知数な部分が多いです。

なので、Libraの概要から現在予想出来るLibraの特徴についてご紹介させて頂きますが、参考程度に読み進めて頂けると幸いです。

Libraは最も取引量の多い通貨になるという予想

Libraの開発を行っているFacebookは、世界中に巨大SNSを持っているグループであり、先進国の人なら人生に一度はFacebookグループのSNSを使っている事が多いです。

そんな巨大SNSグループFacebookが作る仮想通貨なので、Libraのみで経済が回る「トークンエコノミー」が完成するかもしれません。これは、Facebookがプラットフォームを持っている特徴から出る予想です。

トークンエコノミーとは?

トークンエコノミーとは法定通貨が介入せず、他の「価値の置き換え」が可能なものを使って回る独自の経済圏を指しています。

仮想通貨業界において、トークンエコノミーと言うと「仮想通貨だけで回る経済圏」を指している事が多く、イメージとしては「給料」「消費」「税金」等が全て仮想通貨が完結するようなものです。

ただ、現状では仮想通貨を保有するには、法定通貨との交換が必須となっており、やはり仮想通貨市場と法定通貨は切り離せないものになっています。

Facebook・Instagramで回る経済圏

Facebookグループは巨大SNSを何個も保有しており、そこにいるユーザーの大半がLibraを使用したとすれば巨大な経済圏が誕生し、人類史最大級の経済圏が出来るかもしれないと予想されています。

円という通貨は日本国内で主に使われている法定通貨であり、円が形成している経済圏というのは、海外の人を入れたとしても1億人~2億人程度の規模です。

しかし、Facebookグループ全体でユーザー数は20億人を超えており、単純計算すると、日本円の10倍の人口がLibraを使うかもしれないと予想されいるのです。

もちろん、これは楽観的すぎる予想ではありますが、プロジェクトを始めた主体が始めから大きなプラットフォームを持っているというのは、Facebook独自の特徴になるでしょう。

Libra協会とLibra経済圏

また、先程は「Facebook」に限った話をご紹介しましたが、Libra協会に加入している企業はFacebookのみではありません。

Uber等のプラットフォームを持っている企業はもちろんですが、王道の決済手段を握っているクレジットカード会社「Visa・MasterCard」も、Libra協会に加入しています。

これはまだ予想の段階ではありますが「クレジットカードでLibra決済」が可能になるのでは?という見方も存在しています。

仮想通貨という新たな価値観・決済手段を作るという動きが主流になっていますが、Libraは既存の決済・金融業界と共に「FinTech化を加速」させるポテンシャルを持っているのです。

世界中のクレジットカード加盟店で仮に「Libra」が使用可能になれば、いよいよ日常的に使う仮想通貨として台頭する可能性があります。

Libraの特徴を一言でまとめると?

Libraには様々な観点から、これまでの金融・決済業界と異なる部分を持っており、同時にこれまでの仮想通貨とは異なる特徴を持っています。

そのため、特徴を一言でまとめるのは難しいですが、あえて一言にするなら「既存の業界とこれからのビジネス」を繋げる橋渡し役になっていると言えるでしょう。

仮想通貨業界と言うとまだまだ理解が広まっていない部分も多く、技術的な面からの利便性や可能性が十分に広がっていないと言えます。最も大きな要因は仮想通貨が「革新的すぎる」という点に尽きるでしょう。

現在でこそ、世界中に広がっているコンピューターやインターネットも、始めの頃は、なんだか怪しいものというイメージを持っている人が少なく、現在のような世界になっている事を予想している方はかなり少なかったと思います。

仮想通貨も現在その段階にありますが、Libraは既に信頼されている企業・業界と協力関係を結ぶことで信頼性を上げて、仮想通貨への参入を避けていた企業もどんどん参入してくるキッカケになる可能性が高いです。

そのため、Libra協会を作ることでこれまでの業界を巻き込みながら、仮想通貨を含めたFinTechを広めていくというのが、Libraが持っている最も大きな特徴だと言えるでしょう。

Libraの可能性

これまでLibraの基本的な概要や特徴についてご紹介して行きましたが、実際にどのような変化をもたらしてくれるのか?という点については、まだご紹介していません。

もちろん、まだまだ可能性の段階ではありますが、Libraを含めた仮想通貨が持っている可能性について触れていき、実際に世の中がどう変わっていくのか?について解説していきたいと思います。

手数料と通貨の統一

これはLibraに限った話ではなく、仮想通貨全体に共通する事ではありますが、送金手数料や両替手数料と言った「金融関連の手数料」が格段に安くなり、利便性が向上する可能性があります。

出稼ぎの送金

発展途上国に住んでいる方は、国内では収入が期待出来ないため国外に出稼ぎに行くというケースも少なくありません。そこで、ネックになりやすいのは「送金手数料」です。

現在、銀行を通した国際的な送金は、様々な中間の金融機関が存在しており、様々な金融機関を通した上で、送金処理が完了する事になっています。(先進国間では、改善されつつありますが)

そこで、発生する問題は「多額の手数料」と「送金の遅延」です。Libraに限った話ではありませんが、このような問題を仮想通貨を利用する事によって解消する事が可能になります。

また、Facebook等は日本に限らず東南アジア・アフリカ等にも広がっているSNSなので、世界中に広がっているプラットフォームを利用して、送金が可能になれば、大きく広がるポテンシャルを持ちます。

両替が必要なくなる

持っている法定通貨は異なっていたとしても、Facebook・Instagram・WhatsAppのどれかが渡航先で使われている事が多いです。そのため、Libraという決済方法が広がれば、両替が必要無くなるでしょう。

また、ECサイト等で海外からものを買えば、クレジットカードの手数料を多く取られる事が少なくなく、グローバルな取引において、支払い方法というのは未だに大きな壁として残っています。

Libraが基軸通貨として様々なものが購入出来るようになれば、国内からも気軽に海外のものを輸入する事が可能になるでしょう。

上記したように、Libraという通貨が広がる事によって「経済活動のグローバル化」という風潮がより一層強くなる可能性があります。

金融業界の手数料というのは、インターネットが広がった現在でも利用者にとって取引の大きな障壁として残っています。そのような煩わしさを無くしてくれる可能性があります。

個人信用スコアの算出

この風潮はLibraに限った話ではなく、キャッシュレス社会の大きな流れになっていますが「個人信用スコア」が、決済情報・残高情報から算出可能になるかもしれません。

キャッシュレス化が一気に進んだ中国では現在、キャッシュレスサービス等から出たビッグデータ(情報)を元に信用スコアを計算するサービスが存在しており、信用スコアが高ければ高いほど、様々な特典を受ける事が可能になります。

どちらかと言うと中央集権的なサービスではありますが、Facebook等のSNSと紐付けして、FacebookがLibraに関するデータを集積し、Facebookのアカウントと連動させれば、信頼性の高い「信用スコア」を算出出来る可能性があります。

プライバシー問題に揺れているFacebookなので、実際に行うか?はまた別問題ですが、FacebookとLibraの紐付けをすれば、技術的に可能ではあるといえるでしょう。

まとめ

Facebookの仮想通貨「Libra」とは

  • Libraは発展途上国を主なターゲットにしている
  • Libraは価値が担保されているステーブルコインである
  • 中央集権的な仮想通貨
  • プラバシーに関して懸念されている

Libraの特徴から見る予想

  • Libraで巨大トークンエコノミーが形成される可能性がある
  • Libra協会全体で独自の経済圏が出来ると予想されている
  • Libraはこれまでの業界とこれからのビジネスを繋げる通貨

Libraの可能性

  • 他の仮想通貨にも見られる手数料革命という可能性
  • 中国ではスタートしている個人信用スコアの算出

今回は、Facebookから発表された仮想通貨であるLibraを主なテーマにして、Libraの概要、特徴、可能性等についてご紹介しました。

これまで新たなスタートアップや、一部の企業が仮想通貨ビジネスを行う事はありましたが、GAFAクラスの企業が実際に仮想通貨を発行するのは新たな試みです。

もちろん、現在発表段階でまだまだ未知数な部分はありますが、仮想通貨業界に大きな影響を及ぼす可能性が高いでしょう。

senna
senna
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金融業界経験 4年 個人投資家 3年

個人投資家として「株式」「債権」「FX」「仮想通貨」などへの投資・投機を中心的に行っている。

資産運用はもちろん、ファイナンシャルプランナーの知識を活かしながら、税金やライフプランに関する情報発信を行っている。

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