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国内でのクレジットカードの普及は、2億7千万枚と言われ、クレジットカードの保有できる人数から換算すると1人あたり、2枚以上は持っている計算となっています。
そんな現状もありながら、国内ではクレジットカードに抵抗がある方も少なくありません。実は国内では他の先進国に比べると、キャッシュレス化に遅れていて、クレジットカードの利用率も低い傾向にあります。その要因を作ってしまったのが、クレジットカードのリボ払いが要因の1つにありますが、リボ払いと聞くと「支払いが永久に終わらない」ようなイメージを持っている方も少なくありません。
一方で、近年ではリボ払い専用のクレジットカードを発行しているカード会社も多く存在します。そこで今回は、そんなリボ払い専用カードについてスポットを当てて、お得なのか?について記事をまとめましたので、ぜひ参考にご覧ください。
リボ払い専用カードとは?
リボ払い専用カードとは、文字のごとく支払い方法がリボ払い専用のクレジットカードとなっています。
本来クレジットカードの支払い方法は、翌月1回払いを中心に、分割払いやボーナス払いができるのが本来のクレジットカードですが、リボ払い専用は基本的にリボ払いのみのカードとなっています。
「リボ払い専用カードってニーズあるの?」と思われる方もいるかもしれませんが、事実リボ払い専用カードを発行しているカード会社がある以上はニーズがあるというようにも捉えられますし、うまく利用することでリボ払いは良くもなるので、この記事を通して知っていただければ幸いです。
リボ払い専用カードの必要性
では、リボ払い専用カードの存在に疑問を感じている方向けに、まずはこのカードの必要性について話していきましょう。
そもそもリボ払いは、毎月の支払金額を一定の金額で支払う方法になりますが、一般的には実質年率15%の金利がかかってしまいます。また、リボ払いで支払った場合には、基本的に始めは最小の支払金額で設定されているため、3,000円や5,000円といった毎月の支払をしていくことで、購入金額が高ければ長い支払回数が必要となる支払方法になるので、多くの方に負のイメージを植え付けてしまっているのは事実です。分割払いでは、回数が何回とはっきり分かりますが、リボ払いをはじめ使う方は分からないから怖いというように感じているかもしれません。
果たしてそんなリボ払いの専用クレジットカードに必要性はあるのでしょうか?
リボ払いは基本的に避けるのが無難
結論から言えば、リボ払い自体は必要なければ利用しないのが無難です。これは、分割払いにおいても同様ですが、クレジットカードの支払方法には、金利のかからない支払方法も当然ある中で、リボ払いや分割払いは金利が発生しますので、支払える買い物に対してあえて、金利がかかる方法で支払う人はいないと思います。
ですが、どちらも高額な支払いや一気に払うのが難しい場合には、これらの支払い方法が役に立つので、利便性がないわけではありません。
リボ払いや分割払いを利用する際には、なるべく短期的な支払い方法にすることによって、手数料を抑えることができるので、1回払いや2回払いがきつい際には心がけていきましょう。
具体例を挙げると、エポスカードで12万円購入した場合にリボ払いは月1万円、分割払いは12回払いで支払うと仮定します。すると、以下のような支払い総額になります。
- リボ払い:130,847円
- 分割払い:128,380円
リボ払いでは10,847円の手数料が、分割払いでは8,380円の手数料が発生します。また、リボ払いの場合の方が手数料は1,500円程高くなります。次に、同じ金額を3カ月ほどの目安で返済するとなると、
- リボ払い:123,095円
- 分割払い:123,010円
リボ払い3,095円、分割払い3,010円と双方とも手数料をぐんと抑えることができ、短い期間にすることでリボ払いも分割払いの手数料ほとんど差が無くなります。ただし、カード会社によっては、分割払いの金利の方が優遇されているケースが多く、分割払いの実質年率12〜15%に対し、リボ払いは実質年率15%なので、その時点で差があるケースが多いです。このエポスカードの場合は、どちらも実質年率15%なので、このようになっていることに注意しましょう。そして、最後の比較として、リボ払いの良い点として月々の支払いを5,000円単位などで設定できるので、12万円の買い物に対して、リボ払いを4万5千円と少し高めにすることで以下のような手数料に変わります。
- リボ払い:122,866円
- 分割払い:123,010円
そうすると、リボ払いが初めて手数料を下回るようになるので、リボ払いを上手く利用することでカードによっては、分割払いよりも手数料が安く使うことができるということもあります。ですので、リボ払いを利用する際の注意点として、長期的かつ最小の返済額でリボ払いを利用しないということを肝に命じて利用することが大切になっています。
そうすることで、上手く利用すればリボ払いの必要性にも繋がり、通常のカードよりも特典がプラスされていることも加味すると、リボ払い専用カードの必要性もあるかもしれません。
リボ払い専用カードはお得?
リボ払い専用カードはお得?という点ですが、実はお得なリボ払い専用カードもあります!これは厳密に言えば、リボ払い専用カードで、リボ払いを利用しない方法になります。
リボ払い専用カードにも、初回からリボ手数料を取るカード会社と取らないカード会社があります。これによって、初回からリボ手数料がかからないカードを利用することで、1月の請求金額よりも高いリボ払いの設定金額にすることで、1回払いと同じ使い方が可能になります。そうすると、リボ払い専用カードの高還元の特典を手数料がかからずに受けることができるので、お得に使える!ということです。
しかも、いざ1回払いでは支払えないというときは、高めの金額設定をすれば手数料を抑えたリボ払いも使えるので、上手く使うことで色んな使い方ができます。ですので、全てのリボ払い専用カードがというわけではありませんが、中には上手く使うことでお得なリボ払い専用カードはありますので、後述しているリボ払い専用のクレジットカードについても、参考にしてみてください。
以上が、リボ払い専用カードとは?についての内容になります。
リボ払い専用カードとは、支払方法がリボ払いに限定されたクレジットカードになっていますので、利用の際にはあらかじめ注意が必要です。
ですが、リボ払い専用カードでも使い方によっては、1回払いと同じ支払が可能になり、かつ優遇された特典を受けることも可能になるので、お得なカードもあります。
そんなカードを続いては、紹介していきましょう。
リボ払い専用のクレジットカード
では、現在発行されているリボ払い専用のクレジットカードを紹介していましょう。全てのリボ払い専用カードについて中身まで紹介できればいいのでしょうが、ざっと紹介していくだけでも以下のリボ払い専用カードがあります。
- セディナカードJiyu!da!
- 三井住友VISAエブリプラス
- DCカード Jizile(ジザイル)
- ACマスターカード
- Orico Card THE POINT UPty
- 「ビュー・スイカ」リボカード
- R-styleカード
- P-one FLEXY
- JCB CARD R
- Gold UPty
- STEERING PASS
- UPty QUICPay Speedy
- UPty iD Sweet
- イオンスマートペイカード
- ライフカード Stylish
- ファミマTカード
- P-one Wiz
- Ponta Premium Plus
この中からいくつか厳選してカードの特典を紹介していきましょう。
セディナカードJiyu!da!
1つ目に紹介するのは、「セディナカードJiyu!da!」になります。
年会費 | 永年無料 |
---|---|
国際ブランド | JCB/VISA/Mastercard |
家族カード | 永年無料 |
ETCカード | 年会費:無料
発行手数料:1,100円(税込) |
保険 | 国内旅行傷害保険:最高1,000万円
ショッピング保険:50万円まで |
ポイント基本還元率 | 0.5% |
リボ払い金利 | 実質年率15% |
基本概要は上記の通りですが、年会費が永年無料のカードで基本還元率は0.5%となっています。還元率ははっきり言って低いですが、リボ払い専用カードになるものの、初回のリボ手数料が無料で利用できるため、月間の利用金額よりもリボ払いの支払設定金額を高くしておくことで、1回払い同様の支払方法が可能になります!
また、セブン-イレブン・イオン・ダイエーでは、ポイントの還元率が3倍となり1.5%還元でポイントが貯まるのでイオンで使えるイオンカードよりお得な還元率のカードにもなっています!その他にもセディナモールで利用すれば、その時々に応じて、ネットショップでの高還元が受けられるので、リボ払い専用カードでも間違いなくお得なカードとなっています。
三井住友VISAエブリプラス
2つ目は、「三井住友VISAエブリプラス」になります。
年会費 | 永年無料 |
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国際ブランド | VISA |
家族カード | 永年無料 |
ETCカード | 年会費:初年度無料
2年目以降550円(税込)※1回でも利用すれば次年度無料 |
保険 | ショッピング保険:年間100万円まで |
ポイント基本還元率 | 1.5% |
リボ払い金利 | 実質年率18% |
このカードは、リボ払い専用カードで、1回払いのような支払ができるカードではありませんが、「マイ・ペイすリボ」を上手く利用することで、手数料を抑えて利用することができます!
この「マイ・ペイすリボ」は、月間の利用金額から5,000円を最小とした1万円単位でお好きな金額だけを支払うことできる支払方法となっています。この三井住友VISAエブリプラスのメリットは、月間の利用金額にリボ払いが1円でも含まれていれば、ポイントが1.5%で付与されるということです。ですので、「マイ・ペイすリボ」を利用して例えば10,500円の月間利用額とすれば、1万円分をリボ返済金として設定することで、1万円分には手数料がかからず、残りの500円のみリボの手数料が発生するということになります。
毎月この作業を行わなければならないので、手間はかかりますが、還元率1.5%はとても高還元のカードですので、このカードもまた、お得に使えるリボ払い専用カードになっています。
DCカード Jizile(ジザイル)
3つ目のリボ払い専用カードは、「DCカード Jizile」になります。
年会費 | 永年無料 |
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国際ブランド | Mastercard |
家族カード | 永年無料 |
ETCカード | 年会費:無料
発行手数料:1,100円(税込) |
保険 | 海外旅行傷害保険(自動付帯):最高1,000万円
ショッピング保険:年間100万円まで |
ポイント還元率 | 1.5% |
リボ払い金利 | 実質年率15% |
DCカード Jizileもまた、リボ払い専用カードになりますが、初回のリボ払い手数料は無料になりますので、セディナカードJiyu!da!と同様に月間の利用金額よりもリボ払いの返済金額を高く設定することで、1回払いと同様の支払が可能になります。
ただ、DCカード Jizileは、リボ払いの返済金額が5万円が上限金額になるので、月間の買い物がそれ以上の買い物になる場合には、必然的にリボ払いの手数料が発生することにもなるので、その点は十分に注意しておきましょう。
それを除けば、基本還元率1.5%と高還元のクレジットカードとして、ポイントが貯まりますので、お得です。DCカードのクレジットカードでも、「ポイント名人」のポイントサイトを利用することで、最大25倍のポイントが貯まりますので、条件付きにはなりますが、保有の際にはしっかりと活用していきましょう。
JCB CARD R
最後に紹介するのは、「JCB CARD R」になります。このカードは昨年発行が開始された比較的新しいリボ専用カードになります。
年会費 | 永年無料 |
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国際ブランド | JCB |
家族カード | 永年無料 |
ETCカード | 年会費:無料発行手数料:無料 |
保険 | 海外旅行傷害保険(利用付帯):最高2,000万円ショッピングガード保険:年間100万円まで |
ポイント基本還元率 | 2.0% |
リボ払い金利 | 実質年率15% |
JCB CARD Rは、これまで紹介してきた初回の手数料が無料であったり、リボ払いの手数料が抑えられるリボ払い専用カードではなく、必ずリボ払いになるので、当然ですがリボの手数料も必ず発生します。致し方なくリボ払いを利用される方であれば、お得なカードになりますので、リボ払いを利用したい方は参考にしてください。
JCB CARD Rの最大の特典は、ポイントの還元率が高いということです。基本還元率がJCBカードでも最高の2%還元でポイントが貯まります。しかも、入会後3カ月の期間限定にはなりますが、還元率は3%と基本還元率ではトップの還元率となっています。また、JCBカードの特典として、JCB ORIGINAL SERIESパートナーの特典があり、以下の優待店でさらに高還元でポイントを貯めることができます。
- スターバックスコーヒー:10倍
- セブン-イレブン:3倍
- Amazon:3倍
- 昭和シェル石油:2倍
- 楽天:2倍
- ビックカメラ:2倍
- Yahoo!ショッピング:2倍
- オリックスレンタカー:6倍
上記の店舗であれば、JCB CARD Rを利用することで、2.5%〜6.5%でポイントが貯まるので、ポイントの還元率はかなりお得なカードになっていると言えます!
再度お伝えしますが、ポイントが高還元でお得になるJCB CARD Rですが、あくまで初回からリボ手数料のかかるリボ払い専用カードにはなるので、その点はしっかり把握して利用していくようにしましょう。
以上が、リボ払い専用のクレジットカードについての話になります。
リボ払い専用のクレジットカードにも、全ての支払がリボ払いのカードと、初回だけリボ払いの手数料のかからないカードと大きく分けて2種あるので、後者の場合はポイントの還元率も高いカードも多く1回払いのできるカードなので、お得なカードになっています。ポイントの還元率の高いカードを利用したい方はそちらを利用するのも1つの選択肢に検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
リボ払い専用のクレジットカードについての記事として、リボ払いの概要とリボ払い専用のクレジットカードを紹介してきました。
そもそもリボ払いの必要性に関して言えば、不要に使う必要のない支払方法になりますが、それは分割払いでも同様になります。分割払いとリボ払いでは、実質年率15%で設定されていることの多いリボ払いですので、分割払いよりも金利が高く、かつ月々の返済金額が低く設定されていることにより、いつまでも返せない、もしくは金利がとても高いというイメージがもたれている支払方法になります。
ですが、リボ払いも月々の支払い方法を高くするだけで、分割払いよりも高くなるケースは多いですが、手数料を大幅に減らすこともできます。また、リボ払い専用のクレジットカードでも紹介してきた通り、初回のリボ手数料がかからないクレジットカードもあり、そのカードではポイントが高還元に貯まるなどの特典も豊富なため、必ずしも必要性がないわけではありません!特に今回紹介した、
- セディナカードJiyu!da!
- 三井住友VISAエブリプラス
- DCカード Jizile(ジザイル)
これらのカードは、実質1回払いの支払が可能なお得に使えるカードとなっていますので、知ってもらえると幸いです。
最後になりますが、リボ払いは使い方によって良くも悪くもなる支払方法になります。この記事では、リボ払いの必要性について説明してきましたが、全くの無計画で使ってしまうと、残債だけが多くなる一方でなかなか完済にならないという状況になり得るカードです。
あくまでもリボ払いの返済方法や使い方をしっかりと計画立てて使うべき、支払方法になるので十分注意しておきましょう。しっかりとリボ払いについて知っておけば、いざという時の買い物や、お得な使い方をしていくことでポイントをたくさん貯めている方も多い、リボ払い専用カードになるので、参考にしてみてください。