コスパの良い法人カードの特徴は?選ぶときのポイントとおすすめカードを紹介

SHARE

法人カードを導入するのでれば、少しでもコスパの良い1枚を求める法人代表者の方も多いかと思います。しかし、コスパの良い法人カードとは、具体的にどんなカードなのかがわからないことも多いでしょう。

当記事では、最初にコスパが良い法人カードにはどんな特徴があるのかを解説し、そのうえで年会費が安くてもコスパが良くならないのはどんなケースなのかをまとめています。また、その他にもコスパの良い法人カードが欲しい方におすすめのカードも紹介しているので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

コスパの良い法人カードの知識や選び方を得ることで、どのカードが自身にとって最適なのかもわかりやすくなるでしょう。

コスパが良い法人カードの特徴

コスパが良い法人カードとは、支払う年会費以上の利用価値を感じられるかどうかがポイントになります。たとえば年会費無料や低価格で持てる法人カードで付帯サービスや特典が豊富であれば、利用価値を感じられるのではないでしょうか。

基本的に法人カードは法人代表者や個人事業主などが経費の支払い目的で導入したり、経費業務などの効率化を目的にしたりすることが多いです。また、その他にもビジネスシーンで活用できるサービスや特典があればさらに利用の幅も広がります。

最初にコスパの良い法人カードの特徴にもなる、あると便利な付帯サービスや特典についてチェックしていきましょう。

法人カードに付帯していると便利なサービスに特典とは?

法人カードに付帯していると便利なサービスに特典とは、主に以下の4つとなります。

・空港ラウンジの利用
・国内・海外旅行傷害保険
・コンシェルジュサービス
・会計ソフトの優待価格適用

もちろん、この他にも各カード会社独自のサービス付帯があるので、検討時にチェックしてみるのがおすすめです。

また、コスパが良い=年会費が無料、低価格を思いつくかもしれませんが、それだけではコスパが良い法人カードとはなりません。

空港ラウンジ

空港ラウンジは基本的にゴールド以上のランクに付帯していると思っていて良いでしょう。

空港ラウンジは各空港によって設備はさまざまですが、フリードリンクに軽食のサービス、その他にも充電コンセントやWi-Fi環境などがそろっています。

ソファ席でゆっくりくつろぐこともできますし、ビジネスに使えるデスクが設置されているので、フライト前の時間を有効活用するのに最適です。

なお、利用できる空港ラウンジは導入する法人カードによって異なります。日本国内の空港が基本ですが、中には500以上の都市・140以上の国や地域で1,200ヵ所以上の提携空港ラウンジを利用できる「プライオリティパス」が付帯する法人カードもあります。

国内・海外旅行傷害保険

出張時のもしものケガや病気に心強いのが国内・海外旅行傷害保険です。

こちらも、さまざまな法人カードに付帯されていますが、導入する法人カードによって補償内容や補償適用条件が大きく異なります。

そこに、法人カードを持っているだけで補償対象となる自動付帯、法人カードで旅費の決済をしないと補償対象にならない利用付帯の2種類に分かれるなど、事前に保険の内容をチェックすることは必須です。

コンシェルジュサービス

コンシェルジュサービスはビジネスに忙しい方であればぜひ活用したいサービスで、自分自身の秘書感覚でさまざまなことを代行できます。

・出張時の宿泊ホテルや航空券の予約
・接待で利用したいコンサートチケットの予約
・接待や会食時に利用したいレストランの提案に予約
・海外出張時のトラブル対応

これらはあくまでも一例ですが、中には予約のなかなか取れないレストランの予約ができる他、一見さんお断りのお店もコンシェルジュの力で手配できることがあります。

ただし、コンシェルジュサービスは法人カードの中でも主にプラチナ以上のランクに付帯することがほとんどで、年会費無料や低価格の法人カードですと付帯されません。

参考ばかりにコンシェルジュサービスの付帯する法人カードの年会費をチェックしておきましょう。

JCBプラチナ法人カード:33,000円(税込)
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード:22,000円(税込)

会計ソフトの優待価格適用

会計ソフトは数多くありますが、その中でも全自動のクラウド型会計ソフト「freee」などが優待価格にて適用される法人カードがあります。

会計ソフトの使い方ですが、まず法人カードと会計ソフトを連携。そうすることで日付に利用金額、利用先などの明細の自動取得が可能となります。

そして、AIが取得データから勘定科目などを推測することで手入力によるミスを事前に防ぎ、経理作業の手間や時間を大幅に省くことができるでしょう。

各カード会社独自のサービスもチェック

法人カードを発行するカード会社それぞれで独自のサービスを用意している場合があるので、こちらも検討時にチェックしておくと良いでしょう。

法人カードは数多くありますが、その中でも独自のサービスの充実度が高いのがアメックスことアメリカン・エキスプレスです。

空港と自宅間の手荷物無料宅配サービス、東京駅や新宿駅などの主要駅では手荷物ホテル当日宅配サービスがあるなど、ビジネスの中で役立つ機会も多いでしょう。

その他にもアメックスでは付帯保険の内容が他の法人カードとは異なり、独自の補償があることが魅力です。

・キャンセル・プロテクション
ケガや病気などを理由に、予定していた出張や接待に行けなくなった場合、購入した航空券やコンサートチケットのキャンセル費用を補償(年間最高10万円まで)・リターン・プロテクション
国内・海外を問わず、アメックスのカードで購入した商品の破損や盗難の損害を補償(1会員につき購入日から90日間、年間最高500万円まで)・ショッピング・プロテクション
アメックスのカードで購入した商品の返品を購入店が拒否した場合、アメックスにて購入代金を払い戻し(購入から90日以内で1商品につき最高3万円相当額まで/1会員につき年間最高15万円相当額まで)

年会費が安い=コスパの良い法人カードではない

法人カードを維持するためのコストがかからないうえに、付帯サービスや特典が充実しているのがベストと言えるかもしれません。しかし、実際のところは年会費の金額が高ければ高いほどに充実度も比例する傾向があります。

仮に法人カードの年会費が20,000円だったとします。そこで、付帯するサービスや特典をフル活用すれば支払った金額以上の利用価値やコスパの良さを感じられるでしょう。

しかし、法人カードの年会費無料や低価格安かったとしても、付帯サービスや特典がない、別途加入や手配が必要になれば単に決済専用のカードにしかなりません。

特に保険に別途加入するとなれば、掛け金の支払いや面倒な手続きもあります。また、手続きそのものを忘れて保険未加入の状態になってしまうこともあるでしょう。

それではコストがかかるだけでなく、万が一のときに備えられなくなりますし、持っている法人カードのコスパが良いと言うのも困難になります。

法人カードを検討する際に、どんなサービス付帯や特典があると便利なのかを考えるようにしてください。そして、この付帯内容だったら支払う年会費はこのくらいが妥当と思えるラインを見極めることをおすすめします。

年会費無料・低価格でもコスパが良くならないケースとは?

年会費無料だったり、どんなに低価格だったりしたとしても「この法人カードに利用価値がない」となればコスパが良いとはなりません。

それでは、年会費無料・低価格でもコスパが良くならないのはどんなケースでしょうか?

・ポイントサービスが充実していない
・追加カードの発行枚数に制限がある
・世界各国どこででも利用できない
・ビジネスの支払いに対応できる利用限度額が設定されていない

主に上記の4つのポイントを取り上げて解説していきます。

ポイントサービスが充実していない

法人カードを利用すると、毎月の利用金額に応じてポイントが付与されます。

このポイントを貯めることで経費削減につながる使い道があるので、充実度が低かったりサービスそのものがなかったりすればコスパが悪くなることは避けられないでしょう。

特に毎月の法人カード利用金額が多い方であれば、獲得できるポイントもそれだけ多くなります。そして、貯まったポイントを航空マイルに移行したり商品券を手に入れたり、その他にも事務用品購入に使うなど経費支出をおさえることが可能です。

法人カードは一般的にポイントの還元率が低く、場合によってはポイントサービスすらない場合もあります。しかし、オリコの「EX Gold for Biz」のような最大還元率1.1%を実現する法人カードもあるのです。

法人カードにコスパの良さを求めるのであれば、年会費の金額や付帯サービスに特典だけでなく、毎月の利用金額に応じて獲得できるポイントも考慮して選ぶようにしてください。

追加カードの発行枚数に制限がある

法人カードの追加カードを発行して、社員に渡すことを考えている場合もあるかと思います。しかし、追加カードの発行枚数に制限がある場合、不足枚数を補うための対応が必要になるので注意しないとなりません。

追加カードが不足することで他の法人カードを申込むにしても発行に時間と手間がかかるだけでなく、審査通過するとはかぎりません。また、年会費の支払いが発生すれば、それだけで経費負担が増えてしまいます。

結果的に別の法人カードを持てたとしても、さらにコストがかかるようではコスパの良い法人カードとはならないでしょう。

法人カード導入時に、社員用の追加カードを発行する予定がある場合、必要枚数と何枚まで発行できるかの制限を必ず確認してから申込みをしてください。

なお、発行枚数に制限がないうえに追加カードの年会費無料の法人カードであれば、ライフカードビジネスがおすすめです。

世界各国どこででも利用できない

出張などで海外に行く機会が多い場合、世界各国どこででも利用できる法人カードでなければ役に立ちません。

海外で使おうと思ったのに対応していなく、現金で支払うようでは困るだけです。そうならないためにも、法人カード選びの際にどこの国際ブランドが付帯しているのかも確認するようにしましょう。

選んでおいて安心なのがVISAとMasterCardで、いずれも高い世界シェアを誇ります。2015年3月のNILSON REPORT調べでは、クレジットカード売上高の世界シェア第1位はVISAで58%、第2位は26%でMasterCardになっているほどです。

できれば、VISA1枚、あるいはMasterCardの2枚持ちをすることで、世界中どこにいても利用できずに困ることがないでしょう。

また、日本唯一の国際ブランドであるJCBは世界シェアが1%ほどです。日本国内では圧倒的な強さを誇りますが、海外ではアジア圏、ハワイなどのリゾート地以外ですと利用できない場合があります。

海外利用が特になければJCB一択でも問題はないでしょう。しかし、海外に行く機会があれば、やはりVISAかMasterCardは導入することをおすすめします。

ビジネスの支払いに対応できる利用限度額が設定されていない

法人カードはビジネスに関するお金の決済先に利用しますから、利用限度額が少なければ支払いができずに困ることも考えられます。

そうなることで、複数の法人カードでカバーする必要も出てきますから、すでに説明したような審査通過の問題やさらなる年会費の支払いについて検討しないとなりません。

それに加え、同じタイミングで複数枚の法人カードを申込むことは審査落ちの可能性をより高めることにもなるでしょう。

使い方別で見るコスパの良い法人カード

法人カードをどのように使うかで、最適な法人カードは変わってきます。

こちらでは法人カードをどう使うかによって、どんな法人カードがコスパの良い1枚になるのかを解説していきましょう。

・サブカードとして持つ
・時々利用する程度
・付帯サービスをフル活用したい

以下で詳しくまとめています。

サブカード目的ならば年会費無料の法人カード

メインとする法人カードの利用限度額が足りない、追加カードの必要枚数に対して上限枚数では足りないなどの目的で持つのであれば、維持コストのかからないカードが良いでしょう。

メインの法人カードでは付帯サービスに特典、ポイントサービスや補償が充実している方が活用しやすいですが、サブカードであれば内容をそこまで求める必要もないでしょう。

あくまでもメインでは不足があるときの法人カードなので、できるだけコストをおさえることがおすすめです。

時々利用する程度なら一般カード

法人カードを利用するのは時々という程度でしたら、年会費がそこまで高くない一般ランクのカードがおすすめでしょう。経費に毎月の公共料金の支払いなどを一本化すればポイントも貯まりますから年会費以上の価値は感じられるはずです。

また、出張の機会も少なく、付帯サービスの活用機会がない場合でも、支払いがまとまれば経費処理の面でも楽になります。

支払い目的で利用するのであれば、維持コストも少なめでポイントが貯まる一般カードを選んでみてください。

付帯サービスをフル活用したいならゴールドカード以上

ゴールドカード以上の法人カードになると、ビジネスに活用できる付帯サービスに特典が多くそろっています。

法人カードの種類にランクによってサービス内容は異なりますが、特に出張や接待などが多い方であれば、ゴールドカード以上を選べば不足はないでしょう。

コスパが良い法人カードが欲しい方におすすめのカード3選

法人カードは数多くありますが、その中でもコスパが良い法人カードが欲しい方におすすめなのが以下の3種類です。

・アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード
・ライフカードビジネス(スタンダード)
・JCB法人カード

それぞれのカードの特徴を解説します。

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード

「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード」はステータスの高さと付帯サービスに特典内容のも充実度が高い法人カードです。

年会費は31,100円(税込)となり、法人ゴールドカードの中でも高めの設定ですが、それだけの利用価値はあります。

付帯サービスや特典をビジネスの中でフル活用すれば、年会費以上のお得さを感じられるのではないでしょうか。

年会費の金額が気になる場合、アメックスホルダーからの紹介制度を使えば初年度の年会費が無料です。

その他にも事前承認制を導入しているため、高額の決済が必要になった場合はデポジットを入金すれば一時増枠もできるようになります。

ライフカードビジネス(スタンダード)

法人カードのほとんどで年会費が発生しますが、その中でも「ライフカードビジネス(スタンダード)」年会費無料で維持できるカードになっています。

ただし、年会費無料のメリットに対し、付帯サービスや特典が充実していないデメリットがあります。付帯するのは弁護士無料相談サービスに福利厚生サービスくらいのもので、法人カードによくある空港ラウンジに旅行傷害保険、ポイントサービスはありません。

その他のメリットとして、分割払いやリボ払いに対応しています。支払いの自由度が高いので、資金繰りが厳しくなったときなどにも有効活用できるのではないでしょうか。

JCB法人カード

「JCB法人カード」は通常であれば年会費が1,375円(税込)発生しますが、オンライン入会で初年度のみ年会費無料です。

国内・海外旅行傷害保険の補償内容は、死亡・後遺障害時は最高3,000万円の利用付帯となる他、海外でのショッピングガード保険は最高100万円が補償されます。

2年目以降は年会費を支払わなくてはなりませんが、低価格で維持できるうえに法人カードとしての必要最低限の付帯サービスや特典がそろっています。

ポイントサービスではOki Dokiポイントが利用金額に応じて貯まり、ETCカードは年会費無料で複数枚発行することが可能です。

総合的におすすめな法人カードはこちら

まとめ

当記事では、コスパが良いと感じられる法人カードとはどんなカードなのかについて解説しました。

また、特徴に付帯していれば便利なサービスに特典、年会費が安くてもコスパが良くならないケース、使い方別でどんな法人カードを選べば良いのかやおすすめの法人カードもまとめています。

最後に記事の要点をチェックしておきましょう。

・法人カードのコスパの良さは年会費以上の利用価値があるかどうかで判断
・年会費が発生しない=コスパが良い法人カードではない
・付帯していると便利なサービスや特典を前もって確認しておく
・追加カードには発行枚数の上限があったり年会費が発生したりする場合もある

年会費の金額だけで法人カードを選んでしまい、後からお金を払うなどのことは避けなくてはなりません。

解説したポイントをしっかりとチェックして、自身にとってコスパが良いと感じられる法人カード選びを行ってください。

コメントを残す