FXの欧州時間とは?ほかの時間帯と比較しながら具体的にどのようにトレードに役立てられるのかわかりやすく丁寧に解説!

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FXの欧州時間のトレンドや特徴ってあるのかな・・・。トレードに役立てたいけど、難しそう。

こんな気持ちを持っていませんか?

FXでは主要な4つの時間帯があり、欧州時間はその中でもヨーロッパの市場が開くタイミングからスタートします。ヨーロッパの市場は、アメリカの市場に続き2番目に規模が大きいことでも有名です。また、FXだけでなく株取引も同じ時間帯から始まることから、市場への参加者も増加し絶好の取引時といえるでしょう。

FX取引をするのであれば、欧州時間の特徴やトレンドは必ず抑えておきたいポイントの1つです。概要を理解しコツをつかむことで、より効率的なトレードが可能になるからです。そこで今回の記事では、FXの欧州時間とはどういう存在なのか、ほかの主要な時間帯と比較しながら具体的にどのようにトレードに役立てられるのかなど、わかりやすく解説していきたいと思います。

ぜひ、最後まで読んでみてくださいね。

FXの欧州時間とは?

FXの欧州時間は、日本時間で15時〜21時までの時間を指しています。この時間帯は、ちょうどヨーロッパの市場が開くタイミングです。そのため、欧州時間というネーミングがついています。

FXの欧州時間はサマータイムだといつ?

FXの夏時間における欧州時間は、日本時間で14時〜20時までの時間を指しています。夏時間は基本的に通常の冬時間より、1時間はやくなります。そのため、14時からスタートすることになるのです。

FXの欧州時間は難しい?

FXの欧州時間は難しいと感じている方も多いようです。この原因は、特徴とトレンドを意識して取引できてないからといえます。

FXには主要な時間帯が5つあり、欧州時間はその中でも重要な時間帯の1つです。下記で解説しますが、「どの通貨に値動きがあるのか?」、「トレンドはどのようになるのか?」といった点をしっかりと意識しておくことで、難しいと感じる欧州時間もよりかんたんにトレードをすることができるようになるでしょう。

また、欧州時間だけに限らず、主要な時間帯や特徴・トレンドはすべて覚えておくことをおすすめします。余裕がれば、重要な経済指標の発表時間などもしっかりと確認しておきましょう。

FXの時間帯の特徴とトレンド

ここまでで、欧州時間のざっくりした概要や細かな疑問点は解決できましたね。上述したように、欧州時間を難しいと感じる人の多くは、特徴やトレンドを捉えきれていないことがほとんどです。逆をいうと、欧州時間の癖をしっかりと理解しておくことで、難しく感じていた欧州時間でも利益を効率的に狙っていくことができます。

ここからは、欧州時間にはどのような値動きの特徴があるのかや、詳しいトレンドなどを確認していきましょう。

欧州時間で開く市場と特徴

欧州時間ではヨーロッパの主要な3つの市場が開きます。それぞれ、イギリスのロンドン市場、スイスのチューリッヒ、ドイツのフランクフルトです。ヨーロッパにはトレーダーも多いことから、市場への参加者もこの時間帯から増えてきます。そのため、FXの主要な時間帯の中でも2番目に値動きが活発になります。

市場としてはロンドンがもっとも大きいため注目ですが、スイスにも機関投資家(大口の投資家)が数多くいます。こうしたこともあり、ヨーロッパの市場は全体的に取引量も多く、市場全体への影響も大きいのです。

値動きが出る通貨とトレンドは?

欧州時間で値動きが出る通貨は、やはりユーロやポンドです。ヨーロッパ圏内の通貨の取引が活発になることから、こうした通貨の値動きも激しくなります。加えて、16時からは欧州の株式市場もスタートします。この時間になると値動きはさらに加速するため、よりいっそう注意深く取引をすると良いでしょう。

また、19時ごろになると、値動きもだいぶ落ち着いてきます。そのため、株式市場が開く16時から19時の間に一気に勝負をかける方法も1つの手段といえます。

ポンドは原油価格もチェックしよう!

欧州時間で取引が活発になるポンドですが、原油価格もしっかりと確認しておいた方が良いでしょう。ポンドと原油価格には相関関係がるといわれており、似たような動きをする傾向があるのです。

そのため、欧州時間がスタートする前に原油の先物取引の価格状況などを確認しておくことで、より効果的なトレードができることでしょう。

ドイツの経済指標の発表にも注意!

ドイツはユーロ圏の市場の中でも、規模が大きくなっています。経済の中心地でもあるドイツは、市場に与える影響も大きいのです。

そのため、この時間帯に発表されるドイツの経済指標には特に注意です。場合によっては、ユーロ圏内のその他の通貨などにも価格に影響をもたらすことがあるので、必ずチェックするようにしておきましょう。

ほかの主要な時間帯と比較してみよう!

ここまでで、欧州時間の概要や疑問点、特徴やトレンドはわかったかと思います。欧州時間はポイントをしっかり抑えてトレードすることで、そこまで難しくなくかんたんにトレードをすることができます。また、FXには欧州時間以外にも、下記のように主要な3つの時間帯があります。

FXの主要な3つの時間帯

①オセアニア時間(6:00〜8:00)

②東京・アジア時間(8:00〜15:00)

③ ニューヨーク時間(21:00〜6:00)

これらの時間には、欧州時間とはまったく違う特徴やトレンドがあります。ここからは、それぞれの時間帯の概要を確認し、欧州時間と違う点はどこにあるのかを見ていきましょう。

①FXの欧州時間とオセアニア時間の違い

最初に登場するのが、日本時間の6:00〜8:00にあたるオセアニア時間です。オセアニア地域の取引所が、この時間帯からスタートすることが名前の由来となっています。代表的な取引所としては、ニュージーランドのウェリントンや、オーストラリアのシドニーなどが挙げられます。

市場が本格的に動き出す欧州時間と違い、オセアニア時間は市場の参加者がほとんどいないため、値動きも落ち着いています。また、この時間帯ではオセアニア系の通貨が主に取引されます。

ただし、土日にアメリカの経済に関連する政策の発表などがあった場合は別です。この場合、オセアニア時間といえど開始早々から大幅な値動きが起こります。油断していると思わぬ損失を受ける可能性もあるので、明け方のトレードをする方は土日の経済の動向も注視しておきましょう。また、この時間帯にニュージーランドの経済指標が発表されることもあります。この場合にも通貨の価格に影響が出ることがあるので気をつけておきましょう。

②FXの欧州時間と東京・アジア時間の違い

続いて登場するのが、東京・アジア時間です。この時間帯には、アジアの市場が開きます。代表的な市場としては、東京、香港、シンガポールなどが挙げられます。この時間帯になると、オセアニア時間よりもトレーダーが増えてくるため、欧州時間ほどではありませんが全体的に少しづつ活発な動きを見せてきます。

特に5と10の付く日には要注意です。この日は「ゴトー日」と呼ばれる、日本の企業の決算日が集中します。これによって、ドル円の通貨ペアでは特に激しい値動きが見られることがあります。

いっぽう、10時ごろを過ぎると相場の値動きもだいぶ落ち着いてきます。欧州時間とは違い、ユーロ系の通貨には特に値動きが出なくなります。また、オーストラリアの経済指標の発表が入ることがあり、これによって豪ドルが激しい値動きを見せる場合もあります。オセアニア時間と同様に、経済指標の発表には十分に注意しておきたいところといえます。

③FXの欧州時間とNY時間の違い

最後に紹介するのが、1日の間にもっとも取引が活発になるNY時間(ニューヨーク)です。この時間帯にはニューヨーク証券取引所が開きます。同取引所はアメリカということもあり、世界でも最大規模の取引高を誇っています。

ニューヨーク時間は、市場の参加者がもっとも多い時間帯です。2大取引所とも呼ばれる、ロンドン、ニューヨークのどちらもが開いていることがその要因です。そのため、取引量も多く、ニューヨーク時間ではドルの通貨ペアを中心にすべての銘柄で値動きがピークになります。ボラティリティが激しいため場合によっては一瞬で大損してしまう可能性も出てきます。

いっぽう、欧州の市場が閉まる2時頃になると、値動きもだいぶ落ち着いてきます。勝負をかけるのであれば、この時間までに一気にトレードを完結させるのが良いでしょう。また、深夜でも政策発表など重大なニュースがある場合には、値動きがふたたび活発になる可能性もあるので油断はしないようにしておきましょう。

FX取引で気をつけておきたいポイント

ここまでで、欧州時間の概要や特徴、他の取引時間帯との違いはわかりましたね。時間帯を意識して取引をすることで、通常の取引よりもさらに効率的で効果的なトレードをすることができます。ここからは、FX取引において気をつけておきたいポイントをまとめていきましょう。

FXで気をつけておきたいポイント

①借金をしないために低レバレッジで取引する

②証拠金に余裕を持ってロスカットを避ける

③損切りを徹底する

①借金をしないために低レバレッジで取引する

借金をしないために、低レバレッジで取引をすることも大事なポイントです。FXでは証拠金とレバレッジの仕組みを使って、本来であれば運用できない大きな金額を使ってトレードすることができます。

たとえば、証拠金が10万円でレバレッジが10倍の場合の計算式は、「10万円(証拠金)- 10倍(レバレッジ)= 100万円(取引で使える金額)」となります。つまり、本来であれば10万円の資金しか使えないのですが、レバレッジが10倍を適用することで100万円の資金を使ってトレードをすることができます。国内であれば最大で25倍のレバレッジが使えるため、証拠金10万円であればなんと250万円もの資金を使って取引をすることもできます。

いっぽう、本来持っている資金は10万円しかないため、100万円の資金で運用を行えば10%価格が下落しただけでも資金は0円になります。250万円であればたった4%の下落で資金は底をつきます。つまり、レバレッジが高ければ高いほど、損失が出た時にも大きな損失が出てきます。

こうした点を踏まえても、レバレッジは低めで取引をすることが必要です。特に初心者の方がハイレバレッジを急に扱うことは危険です。まずは、低めのレバレッジで取引に慣れてから、徐々にレバレッジを引き上げていくことをおすすめします。

②証拠金に余裕を持ってロスカットを避ける

証拠金に余裕を持って取引をすることも重要なポイントです。具体的には、証拠金に対して運用金額が大きければ大きいほど、FXではロスカットを避けることができます。ロスカットはポジションを強制的に決済する、損失を大きくしないための仕組みです。同様に、決済したくないタイミングでも決済される可能性があるというデメリットも持っています。

たとえば、上昇することを見込んでポジションを持った時はどうでしょうか。実際にはポジションを持った後に、価格は下落してしまいました。これによって、本来であれば決済したくないタイミングでロスカットが入ってしまいます。いっぽう、その後価格は結局上昇に転じてしまい、ロスカットがなければ利益を出すことができていました。

このように、ロスカットは自分の予想がしっかりと的中したとしても強制的にポジションが決済されることで、結果として損失に繋がってしまう場合もあるというデメリットもあります。こうした事態を防ぐためにも、しっかりと証拠金には余裕を持って取引をすることをおすすめします。

③損切りを徹底する

どんな一流の投資家でも、取引を繰り返せば必ず損失を出します。大切なのは、損切りを徹底することです。損切りすることはFXでは借金をしないためだけでなく、勝つために必要な作業になります。

人間の心理として、損をしたくないという考え方があります。いっぽう、損切りをせずに損失を増やしていくと、余計に損切りができなくなっていきます。そのため、ある程度浅めの段階で損切りを続けることを徹底するべきです。仮にそのトレードでは損失を出したとしても、損を小さく抑えて利益を大きく出すことができれば、結果としてプラスの利益を得ることができるでしょう。

こうした点を踏まえると、損切りは非常に大切なポイントです。時間帯を使ってトレードをする時にも、可能な限り早めの段階で損切りを徹底することをおすすめします。

④土日のポジション持ち越しは控えよう

気をつけておきたいポイントとして、土日にポジション持ち越さないという点も挙げられます。FXでは土日が取引は休みとなっており、月曜日の朝からふたたび取引がスタートします。FXの時間帯のところでも解説しましたが、月曜の週明けはオセアニア時間からスタートします。オセアニア時間は市場への参加者が少ないため、相場は比較的落ち着いている傾向があります。

いっぽう、上述したように土日に重要な経済政策の発表などがあった場合、その内容によっては週明けでも大きく価格が変動する可能性もあります。プラスになる方向に価格が変動すれば良いですが、意図に反してネガティブな方向に価格が動いてしまうと、思わぬ損失を被ってしまう可能性もあるでしょう。また、場合によってはFX会社が月曜日の早朝にメンテナンスを行っており、取引したくてもできなくなってしまう可能性があります。

こうした点を考慮すると、土日へのポジション持ち越しは非常に危険です。確固たる確信がない限りは極力控えるようにしまし、金曜日の取引終了前に原則ポジションを決済しておくことをおすすめします。もしどうしても持ち越しをする場合には、低レバレッジでポジションを保有するようにしましょう。

まとめ

以上、FXの欧州時間について解説してきました。今回も紹介したように、FXでは欧州時間が非常に重要になります。特徴やトレンドをしっかりと理解しておくことで、より効率的なトレードが可能になるだけでなく、利益もしっかりと出すことができます。また、その他の東京時間やニューヨーク時間なども積極的に活用していきたいところです。

いっぽう、時間帯によって値動きが異なる点はFX取引の大きな特徴ですが、必ずしもその法則があてはまるわけではありません。値動きが静かなオセアニア時間であっても、週末にアメリカの重要な経済指標などの発表があれば、大きく相場も変動します。あくまでも参考程度にすることを忘れず、情報収集とテクニカル分析をしっかりと行いながら取引をすることを心がけましょう。

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