「ラグジュアリーカード」は富裕層やビジネスエリートを対象としたハイステータスなクレジットカードです。
サービスに特典、そして最高の優越感に浸ることが可能で、他社のハイステータスなカードとは異なる一面を持っているでしょう。
「ラグジュアリーカードとはどんなカード?」
「サービスや特典はどんなものがあるの?」
「年会費が高そう」
上記のような疑問を持つ方もいるかと思いますが、富裕層とされるVIPな方だけでなく、一般的な方でもラグジュアリーカードを持つことは十分に可能です。
そこで今回は、ラグジュアリーカードがどんなカードなのかをはじめ、審査基準を中心に解説し、その他にもメリット・デメリットについてまとめてみました。
「ぜひ持ってみたい」「周囲に自慢したい」「話題にしたい」などラグジュアリーカードを持ちたいと考えている方はぜひ最後までチェックしてみてください。
ラグジュアリーカードとはどんなクレジットカード?
ラグジュアリーカードは、もともとはアメリカで発行されたクレジットカードで、日本では「SBISBI新生銀行グループのアプラス」と「Black Card I株式会社」が提携。2016年から発行されるようになりました。
金属製の圧倒的な存在感
ラグジュアリーカードの最大の特徴が通常のプラスチック製ではなく、24金仕上げやステンレスといった金属製であることです。物に当たると金属音が鳴り、独自のデザインと構造は特許取得済になっています。
また、薄さは通常のプラスチック製のクレジットカードと同じですが、見た目だけで重厚感や高級感があることが伝わってくるでしょう。手触りも独特の光沢があるなど、他のクレジットカードにはないラグジュアリーカードだけの特徴も多数見られます。
ラグジュアリーカードのランクの概要
ラグジュアリーカードの国際ブランドはMasterCardとなっており「MasterCard Gold Card(ゴールドカード)」「MasterCard Black Card(ブラックカード)」「MasterCard Titanium Card(チタンカード)」の3種類を発行。
日本では初となる「ワールドエリートMasterCard」に格付けされ、MasterCardブランド最上級のステータスを誇ります。
MasterCardの種類 | Gold Card | Black Card | Titanium Card | |||
---|---|---|---|---|---|---|
年会費 | 200,000円 | 100,000円 | 55,000円 | |||
素材 | 24金 カーボン | ステンレススチール カーボン | ステンレススチール | |||
ボーナスポイント | 最大3倍 | 最大2倍 | 最大1.5倍 | |||
トラベル優待 | $500 | $500 | $500 | |||
エリートステータス | VIP | VIP | VIP |
概要は上記のとおりですが、年会費は決して安い金額ではありません。また、ラグジュアリーカードの3種類それぞれが、他社カードにおけるブラックカードレベルのステータスです。
ラグジュアリーカードの中でも最上位となるのは「ゴールドカード」となり、次に「ブラックカード」「チタンカード」の順にランク付けされます。
一般的なクレジットカードの場合、一般の方が申し込みやすいのがゴールドカードで、その次にプラチナカード、ブラックカードと考えるかもしれません。しかし、ラグジュアリーカードの最上位はゴールドカードで、インビテーションが必要なのもゴールドカードのみになっています。
これはカードの材質に比例したランクになっていて、その背景には「ゴールドがもっとも価値がある」という、昔からの価値観を復活させたいという意味があるようです。
法人向けのラグジュアリーカードもある
ラグジュアリーカードは、個人用だけでなく法人口座からの決済となるビジネスカードも発行されています。
ラインナップは個人用のラグジュアリーカードと同じ、ゴールド・ブラック・チタンの3種類展開で、個人用との2枚持ちも可能です。
クレジットカードの機能、付帯サービスに特典も、個人用のラグジュアリーカードと同じなほか、券面も金属製になっています。
個人用だけでなく、ビジネスカードにも他にはないステータスや手厚い付帯サービスを求める法人代表、個人事業主の方はぜひ個人用と2枚導入してみるのがおすすめです。
また、個人向けのラグジュアリーカードと異なり、法人向けのラグジュアリーカードでは最上位のゴールドカードのインビテーションは必要ありません。
ラグジュアリーカードの審査基準
先に結論を言ってしまうと、ラグジュアリーカードの審査基準は比較的厳しめであると言えるでしょう。
まず、ラグジュアリーカードでは、「20歳以上の安定した収入のある方」が申し込みのための資格です。
となっています。
しかし、もともとが富裕層向けのクレジットカードであることから、申し込み時の年収欄の記入例に「2,000万円」と提示されています。
年収2,000万円以上の方でないと審査通過しないことはありませんが、実際に発行した方の口コミなどを見ると「30代以上」「年収600万円〜1,000万円」の方で審査通過する傾向があります。
ラグジュアリーカードの中でも一番気軽に作れるチタンカードでも、一般会社員の方なら中間管理職以上の属性が求められることになるでしょう。
しかし、年収400万円の方でもラグジュアリーカードの審査通過した実例もあるので、審査を受けてみるまでは結果はわからないとも言えます。
審査時の個人信用情報の確認は絶対
ラグジュアリーカードの審査を行う際に、個人信用情報の確認は必ず行われます。
個人信用情報とは、個人ごとのクレジットカードやローンなどの借入れ状況、返済状況、申し込み状況などといった借金に関する情報です。
国内に3つある信用情報機関にこれらの情報は登録・共有。クレジットカードやローンの申し込みがあると、カード会社や金融機関などはこちらの情報を確認します。そして、審査通過可否を判断するのです。
ラグジュアリーカードにかぎった話ではありませんが、他社からの借金で延滞、債務整理などの事故歴、強制解約などの経験がある方は審査通過は難しくなるでしょう。
その他にも短期間に複数のクレジットカードで申し込みの履歴がある場合も、「お金がない方」「返済してもらえなそうな方」と判断されて審査通過は厳しくなります。
ゴールドカード取得のためのインビテーションの送付基準
ラグジュアリーカードの最上位となるゴールドカードですが、自身の申し込みによって取得できません。カード会社からのインビテーションが届くことで初めて申し込みの資格を得られるのです。
ゴールドカードを取得したいのであれば、まずはチタン・ブラックカードを発行して良好な利用実績を積むことが大前提になりますが、インビテーションの基準は明確にされていません。
一般的には年間300万円〜500万円程度の利用実績を1~2年間築くことでインビテーションが届いたなどのこともありますが、少しでも早くインビテーションを受けたいのであれば、チタンカードより上位のブラックカードで利用実績を築くのが近道となるでしょう。
ゴールドカードを今すぐ手に入れたい方は、ぜひ申し込みをしてみてください。
ラグジュアリーカードの利用限度額
ラグジュアリーカードのようなハイステータスなクレジットカードの利用限度額がどのくらいなのかも気になるところでしょう。
もちろん審査時に詳しい利用限度額は決まりますが、こちらではラグジュアリーカードの基本的な利用限度額について解説します。
チタンカードの利用限度額
目安は100~300万円です。
なお、一般的なプラチナカードの平均的な利用限度額は約300万円とされています。ラグジュアリーカードの中で3番目のランクに位置するクレジットカードであることを考えれば、納得できる金額と言えるでしょう。
ブラックカードの利用限度額
チタンカードの次のランクにあたるブラックカードの利用限度額は300万円~500万円が目安となる設定です。
このくらいになると利用限度額としてかなり余裕のあるものとなるでしょう。
ゴールドカードの利用限度額
ラグジュアリーカード最上位ランクに位置するゴールドカードの利用限度額は500万円以上となり、上限額は不明です。
詳しい情報が出回っていないこと、またラグジュアリーカードの上限額をそのものが設定されているのかさえもわかりません。
契約者の属性や利用状況で個別設定されている可能性もあり、どのくらいなのかは未知数とも言えるでしょう。しかし、
ゴールドカードを持つ方の個別の状況次第では、いくらまで認められるのか、未知の世界とも言えます。少なくても500万円以上の利用限度額は確保されていることになります。
ラグジュアリーカードのメリット
ラグジュアリーカードのメリットとして、どんな付帯サービスや特典があるのかも導入時における大きなポイントです。
まず、どんなメリットがあるのかを解説する前に、他社のクレジットカードとも比較してみましょう。
ラグジュアリーカードのチタニウムカードに対し、ステータスカードとして知名度の高い「アメリカン・エキスプレス・ゴールドカード」と「ダイナースクラブカード」を比較していきます。
年会費 | コンシェルジュ | プライオリティ・パス | |
---|---|---|---|
ラグジュアリーカード(チタニウム) | 54,000円(税込) | ○ | 無料 |
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード | 31,320円(税込) | × | 年2回まで無料 |
ダイナースクラブカード | 23,760円(税込) | × | × |
年会費が一番高額なのはラグジュアリーカードです。
ラグジュアリーカードと他2枚のクレジットカードの大きな違いとなるポイントが、コンシェルジュサービスとプライオリティ・パスの付帯になります。
コンシェルジュサービスは予約や手配をカード契約者に代わって専任コンシェルジュが対応してくれるサービスです。電話やメールなどで依頼をすれば、ニーズに沿ったものを提供してくれますから、手間や時間をかけずに済みます。
プライオリティ・パスは、空港ラウンジを無料利用できるサービスです。フリードリンクに軽食をいただけたり、シャワールームやリラックスできるソファが設置されていたりして、フライトまでの待ち時間を充実したものにできるスペースとなります。
空港ラウンジは1回の利用料が4,000~6,000円かかりますが、カード付帯のサービスとなれば無制限で利用可能です。空港を頻繁に利用する方には、こちらだけで年会費以上のメリットを受けられるでしょう。
ラグジュアリーカードは、数あるクレジットカードの中でも特に多くのサービスや特典がついています。年会費が高くても、支払っただけの価値を感じることができるのではないでしょうか。
ラグジュアリーカードの共通特典
ラグジュアリーカードの特典は選ぶランクによって内容が異なりますが、まずは全ランクの主な共通特典を解説します。
プライオリティ・パス
前に解説しましたが、ラグジュアリーカードには利用回数の制限がないプライオリティ・パスが付帯します。世界130カ国、約1,200カ所以上の空港VIPラウンジを好きなだけ利用できますので、空港での待ち時間を有効活用できるでしょう。
空港VIPラウンジ
プライオリティ・パスとは別に、国内主要空港10箇所、韓国の仁川国際空港、ハワイのダニエル・K・イノウエ国際空港のラウンジも無料利用できます。また、同伴者1名が無料なので家族や友人などと利用する際に便利です。
空港リムジン・トラベルクレジット
コンシェルジュ経由で一定金額以上の旅行を手配すると、空港リムジンサービスもしくは次回の旅行商品予約時に利用可能なトラベルクレジットをもらえます。
空港リムジンサービスは、自宅から空港などの目的地までの送迎を行います。重くて大きな荷物を持って移動する手間が省けますし、交通費も節約できるなど、体だけでなく財布にも優しいサービスです。
・1回の購入金額が100万円以上の場合:往路または復路の片道が無料
・1回の購入金額が50万円以上の場合:往路または復路の片道優待
対象地域は関東圏内のみとなり、その他の地域では利用できません。
国際線手荷物宅配無料サービス
国際線の出発時と帰国時の荷物を最大3個まで無料宅配してもらえるサービスも付帯しています。手荷物が多い方、増えてしまった方はこのサービスを利用して身軽に移動してください。
このサービスはMasterCard提供のサービスです。他のカードでも対象となる場合がありますが、3個までになるのはワールドエリートだけの特典です。
ワールドエリートMastercardの特典
国内外の有名ゴルフ場の手配ができます。国内の有名ゴルフコース、海外のプライベートコースなど、非会員はラウンドできないコース予約が可能です。
そのほかにも、ハーツレンタカーの「ハーツGoldプラス・リワーズ・メンバーシップ」に無料入会できます。世界150カ国、10,700カ所以上の営業所で優待割引を受けることができます。
4日間以上の利用でレンタル料金10%オフ、車種のを2ランクアップグレードするサービスを受けることができます。
The Ryokan Collection
国内の代表的なホテルや旅館で優待サービスを受けられます。
・琴平花壇
・柊家
・柳生の圧
・ATAMI海峯楼 など
このほかにもさまざまなホテルや旅館で、凄腕シェフとの交流、宿主による工房への特別案内などの体験もできる優待です。
また、体験以外にもアーリーチェックインにレイトチェックアウト、シャンパン1グラスサービスなどの特典がある場合もあります。
ホテル&トラベル
世界中の3,000件以上の高級ホテルに旅館で客室のアップグレードが可能です。
セントレジス大阪、セントレジデンスホテルなどが主な対象施設となっています。
Luxury Upgrade
ラグジュアリーカードの選ぶレストランで、コース料理のアップグレードなどの優待を受けることができます。
対象レストラン:ロッツォシチリア、RISTORANTE YAGI、RINASIMENTOなど
Luxury Dining
国内の約200店舗の人気レストランで、所定コースを2名以上で予約すると1名分が無料になります。
対象レストラン:アンティカ・オステリア・デル・ポンテ、雅灯など
コースディナーの1人あたりの平均金額は11,000円程度ですから、年に2回利用すれば2万円分無料となります。
チタニウムカードで年会費は54,000円(税込)ですから、2万円分の無料で年会費の半分相当の戻りがあることになります。
ブラックカードとゴールドカード以上の特典
ブラックカード、ゴールドカードになるとさらに豪華な特典が付帯します。
年会費が高額になってもチタニウムカードからランクアップしたくなる特典を解説していきましょう。
対象レストランをコンシェルジュ経由で予約すると、自宅などの指定した場所とレストラン間をリムジンで送迎
(ブラックカードのリムジンサービスは往路のみ、ゴールドカードの場合は、往路か復路どちらかから選択可能)
対象店レストラン:レフェルヴェソンス、たきやなど・Luxury Social Hour
ラグジュアリーホテルで、カード会員限定のテイスティングイベントに参加可能
・ハワイアン航空の上級会員資格
予約時の座席優先指定、優先搭乗サービス、座席の無料アップグレード、ボーナスマイルの獲得 など
国内・海外旅行傷害保険
国内・海外旅行傷害保険は家族も対象となるので安心です。
特に海外旅行傷害保険は最高1.2億円、国内旅行傷害保険は最高1億円補償となり、他社ブラックカード以上の補償内容になります。
傷害死亡・後遺障害保険金:最高1億2千万円
傷害治療費用保険金:200万円
疾病治療費用保険金:200万円
賠償責任保険金:最高1億円
救援者費用保険金:保険期間中500万円国内旅行傷害保険
傷害死亡・後遺障害保険金:高1億円
入院保険金:1日あたり5,000円
通院保険:1日あたり3,000円
また、航空機遅延保険も国内旅行・海外旅行ともに付帯。搭乗予定の航空機の遅延に欠航、、受託手荷物の遅延や紛失などで負担した費用が補償される保険になります。
乗継遅延費:1回の到着便の遅延につき最高2万円(宿泊代金・食事代金)
出航遅延・欠航搭乗不能費:1回の出航遅延・欠航・運休・搭乗不能につき最高2万円(食事代・生活必需品の購入)
受託手荷物遅延費用:1回の受託荷物の遅延につき2万円(衣類・生活必需品の購入)
受託荷物紛失費用:1回の受託荷物の紛失につき最高4万円(衣類・生活必需品の購入)国内での航空遅延保険
乗継遅延費:1回の到着便の遅延につき最高2万円(宿泊代金・食事代金)
出航遅延・欠航搭乗不能費:1回の出航遅延・欠航・運休・搭乗不能につき最高2万円(食事代・生活必需品の購入)
受託手荷物遅延費用:1回の受託荷物の遅延につき2万円(衣類・生活必需品の購入)
受託荷物紛失費用:1回の受託荷物の紛失につき最高4万円(衣類・生活必需品の購入)
ラグジュアリーカードのデメリット
付帯サービスや特典内容の充実するラグジュアリーカードですが、おさえておきたいデメリットもあります。
主に3つあるので解説していきましょう。
一部店舗とコインパーキングで利用できない
ラグジュアリーカードは金属製のため、一部店舗では使えないことがあります。また、一般的な券売機にコインパーキング、ATMなどでも利用できないケースがあるので注意してください。
スマホがないと受けられないサービスがある
ラグジュアリーカードには、サービス利用時に会員専用アプリが必要になることがあります。
ただし、スマホを持ち歩かないケースの方が珍しいかもしれないので、そこまで大きなデメリットにはならないでしょう。
紛失時に手数料が発生
クレジットカードの多くで再発行手数料はかかりませんが、ラグジュアリーカードを再発行する場合は手数料が5,400円(税込)発生します。
高めの金額設定ですが、これは金属製のカードでコストが多くかかっているからでしょう。
まとめ
ラグジュアリーカードがどんなカードなのかについて解説しました。
概要に審査基準、付帯サービスや特典、メリット・デメリットなども理解できたのではないでしょうか。そして、さまざまなシーンで利用価値のある1枚であることもわかったかと思います。
年会費が高額ですが、ステータスも高いですし、金属製のカードはデザインも良くて持っているだけできっと注目されるでしょう。その他にも、国際ブランドがMasterCardなので、海外利用にも困らないと言えます。
ぜひ、この機会にラグジュアリーカードに申し込んでみてはいかがでしょうか。