FXのスワップポイントとは?基礎・計算方法・具体的な稼ぎ方まで徹底解説!

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FXのスワップポイントってどんなもの?儲けることはできるのかな?

こんな気持ちを持っていませんか?

ここ最近特に何かと話題になっているのが、FXのスワップポイントです。スワップポイントは日本円と他国の法定通貨の金利差のことを指しています。2017年頃から起きている各国の通貨危機の影響で、以上な高金利を設定する国が増えてきています。そのため、スワップポイントを全面に押し出したFX会社も増えてきており、それと同時にスワップポイント狙いで投資を始める人も増えてきています。

しかし、その実態をしっかりと把握しておかないと、トレード面では不利に働くことがあります。なぜならスワップポイントが高いということには、その背景にあるネガティブな理由があるからです。そこで今回の記事では、スワップポイントの概要だけでなく、メリットやデメリット、具体的な稼ぎ方や注意点まで総まとめで解説していきます。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

FXのスワップポイントとは?

冒頭でも述べたように、スワップポイントは日本円と各国の通貨の金利差のことを指しています。日本では政策金利が0.1%です。これは海外と比較しても非常に小さい水準です。もし日本の0.1%よりも金利が高い国の通貨を買った場合、その金利差にあたる分をスワップポイントとして利益で受け取ることができます。

逆に、日本よりも金利が小さい国の通貨を買った場合、スワップポイントはマイナスになります。マイナスのスワップポイントは、損失としてポジションからFX会社に支払いが必要になります。たとえば、EU圏内の通貨であるユーロは、金利が0%なので日本の0.1%よりも低い水準になっています。そのため、ユーロを買い保有する場合には金利差をマイナスのスワップポイントとして支払う必要が出てきます。

スワップポイントの計算方法

文章だけだとわかりづらいので、スワップポイントの実例で確認してみましょう。24.0%と現在もっとも高い金利を設定しているトルコリラを、100万円分日本円で購入する場合を考えてみます。

この場合の1日あたりのスワップポイント付与額は、「100万円(トルコリラの円換算額) × 23.9%(円とリラの金利差) ÷ 365日 = 約650円」という計算式になります。そのため、トルコリラを100万円分購入した場合には毎日約650円がスワップポイントとして支払われることがわかります。

このように、保有するトルコリラの円換算したレートに金利差を適用することで、スワップポイントの年間収益や1日の収益を計算することができます。実際には、FX会社が手数料として差し引く部分があるため、この金額よりも低いのが一般的です。

スワップポイントは初心者におすすめの投資方法

スワップポイントのメリットは、チャートを分析するための難しい知識などをそこまで必要としない点にあります。具体的には、すぐポジションを決済せず長期間保有するため、短期的な価格変動をそこまで重要視しないことがその理由です。

金利の差を意識してスワップポイントは高い通貨を狙ってトレードするだけなので、その仕組みやトレード方法もとてもシンプルでかんたんです。さらに、チャートを常に意識する必要がないため、副業で取り組みやすいのもメリットといえるでしょう。

こうした点より、初心者の方でもかんたんにすぐ取り組むことができます。これからFXを始めようと考えている人や、FXを始めたけど思ったように利益が出せないという方にもおすすめです。

スワップポイントの稼ぎ方

ここまで、スワップポイントの概要やどんな人におすすめなのかなどを確認してきました。ここからは、スワップポイントの具体的な稼ぎ方を確認していきましょう。

①スワップポイントが高い業者を選ぶ

スワップポイントが高い業者を選ぶことは、稼ぐためにもっとも重要なポイントの1つです。スワップポイントは金利の差によって生まれる利益や損失ですが、実はFX会社ごとに付与される金額は異なってきます。こうした点からも、よりスワップポイントが高い業者を選ぶことができれば、その分利益も大きくすることができるのです。

たとえば、A社では1万通貨に対して1日あたり100円の利益がスワップポイントとして付与されるとします。しかし、B社では110円のスワップポイントが付与されることになりました。この場合、両社の差は10円しかありませんが、年間で換算すれば3650円の大きな利益差が生まれてきます。さらに、適用するレバレッジによってこの利益も倍増していくため、その差はより大きなものになってきます。

こうした点からも、1日あたりの差額は小さな金額でもより高い業者を選ぶことで、効率的にスワップポイントを狙った投資を行うことが可能です。自分が投資をする通貨を決めたら、その通貨のスワップポイントが高い業者を選ぶことをおすすめします。

②サヤ取りで稼ぐ

スワップポイントの稼ぎ方として、サヤ取りという手法があります。スワップポイントの投資でネックになるのが、価格変動による元手の損失です。

たとえば、スワップポイントがとても高い通貨に投資をしたとしましょう。しかし、この通貨の価格が下落してしまいました。この場合、元手に損失が発生することはもちろんですが、さらに円換算でのポジション評価額も下がるため、スワップポイントも減少することになります。こうした点からも、元手のリスクコントロールは非常に大切です。

サヤ取りは、こうしたスワップポイントを狙った投資において、元手のリスクをコントロールするために使われています。具体的には、相関性の高い通貨を選び両建てで取引する方法と、FX会社ごとのスワップポイント差を狙った方法の2種類のサヤ取りが存在します。下記で、それぞれの内容を確認していきましょう。

相関性の高い通貨の両建てサヤ取り

相関性の高い通貨というのは、価格の動きが似ている通貨のことです。この方法の場合、まず相関性が高い2種類の通貨を選択します。そして、スワップポイントが高い方を買いポジションで保有します。続いて、スワップポイントが低い方の通貨を売りポジションで保有します。また、2つのポジションは、円換算で同じ金額分保有します。

仮に買いポジションの通貨の価値が下落しても、売りポジションの通貨には相関性があるので、同じように下落する可能性が高いでしょう。そうなった場合、買いポジションで損失が出ていても、売りポジションでその損失をカバーするだけの利益を見込むことができます。これによって、通貨の価格変動による元手の損失リスクを抑えることができるのです。

加えて、買いポジションで持っている通貨はスワップポイントが高い通貨です。売りポジションで持っている方でマイナスのスワップポイントを損失として支払っても、ポイントの差がプラスになっているため、結果としてスワップポイントで利益を出すことができます。このように、元手のリスク管理とスワップポイント運用を両立した方法として、このサヤ取りは効果的なのです。

FX会社のスワップポイント差を狙ったサヤ取り

続いて紹介するサヤ取りが、FX会社のスワップポイントの差を狙った方法です。基本的な考え方は1つ目のサヤ取りと同じで、元手のリスク管理をしっかりと行い、スワップポイントの差で利益を狙っていきます。違う点として、この方法では同じ通貨に投資を行います。

具体的な手順を確認してみましょう。まずは投資をする通貨を選択します。そして、その通貨のスワップポイントが高いFX会社で買いポジションを保有します。いっぽう、その通貨のスワップポイントが低い会社では売りポジションを保有します。1つ目の方法と同じく、2つのポジションには同じ金額を投資します。

仮に投資した通貨の価格が下落した場合、買いポジションで保有しているFX会社の方は損失が発生します。いっぽう、売りポジションで保有している通貨の方は価格が下落したことで利益が出ます。さらに、両社で保有している通貨はまったく同じであることから、利益と損失はほぼ同額になります。つまり、価格の変動による元手の変動リスクがほとんどない状態です。

それにも関わらず、買いポジションで保有しているFX会社は、売りポジションで保有しているFX会社よりもスワップポイントが高いため、この差によって利益を出すことができます。ロスカットさえ発動しないよう意識すれば、ほぼノーリスクでスワップポイントで無限に稼ぐことが可能です。

このように、ただ単純にスワップポイントを狙って投資をする以上に、リスク管理をしっかりとすることができ、ポイントだけを稼ぎ続けることができるのがこのサヤ取り手法の大きな魅力といえます。

③税金の対象にならない業者を使う

税金の対象にならない業者を選ぶことも、FXのスワップポイントで稼ぐために必要なポイントです。具体的には、スワップポイントはポジションを決済して口座に反映された時点で課税対象になります。この点に関しては、各FX会社ごとに対応が異なってきます。

たとえば、DMM FXではポジションを決済しない限りスワップポイント自体は口座に反映されません。しかし、ユーザーは任意でポジションを決済しないでも自分の口座へスワップポイントだけを反映させることができ、さらに出金することができます。この場合、この金額はポジションを決済していなくても口座に反映されたことで課税対象になります。

また、業者によっては毎日スワップポイントを自動で口座に反映させる業者も存在します。たとえば、GMOクリック証券のFXネオなどが該当ます。こうした業者では、ユーザーの意図に関係なくスワップポイントが課税対象になってしまうのです。課税対象になった場合、税金の申告が必要です。効率的に税金の支払いをすることを目指すのであれば、自分が利用するFX会社の課税タイミングは必ず確認しておきましょう。

④スワップポイントが高い通貨を買う

最後に稼ぐコツとして紹介するのは、スワップポイントが高い通貨を買うという方法です。2019年5月時点では、高金利を設定している国が数多く存在します。具体的には、以下のような国と通貨が該当します。

政策金利が高い国の通貨(2019年5月時点)

トルコのリラ 24.0%

南アフリカのランド 6.75%

メキシコのペソ 8.0%

特にトルコリラの金利は、そのほか2つの通貨と比較しても異常なほど高いことがわかります。これらをうまく活用することで、さらに効率的にスワップポイントで稼ぐことができるのです。

スワップポイントの注意点

ここまで、スワップポイントの概要や具体的な稼ぎ方を確認してきました。ここからは、スワップポイントの注意点などを確認していきましょう。

スワップポイントが高い=不安要素がある

スワップポイントが高い通貨というのは、それだけ金利をあげなければ欲しがる人がいないということを示しています。具体的には、その国の政情が不安定だったり、経済収支が悪く恐慌やクーデターが起こる可能性、インフレによって通貨価値が下落するなどさまざまな要因があります。何かしらの不安要素があれば、わざわざ投資家もリスクをおかしてまで買いたがりません。

たとえば、トルコでは現在政策金利24%という異常なまでの高金利を設定しています。過去を見ても、かつてこれほどまで高い金利を設定していた国はないでしょう。トルコでは現在の政権への信用不安が大きく表面化しており、原油価格の高騰で経済収支も圧迫されています。輸入コストが上がれば相対的に通貨の価値も下落します。実際にトルコリラは2007年の最高値から80%以上大幅に下落しています。

スワップポイント狙いで投資をしたのに、通貨の価値が下落すれば元本に大きな損失が出てきてしまいます。こうした点からも、その国の通貨には何かしらの不安があるということを必ず抑えておきましょう。

ロスカットを防ぐためにもまずは低レバレッジから取引しよう!

スワップポイントで取引をする場合、まずは低レバレッジで取引をすることがとても重要です。もしハイレバレッジでいきなりポジションを持った場合、価格の下落によって元手に大きな損失を受ける可能性があります。それだけでなく、場合によってはロスカットが入ってしまう可能性があります。

ロスカットは損失を拡大させないための仕組みのことです。この仕組みがあることで、ユーザーは借金や余計な損失を抱えないようにすることができます。いっぽう、ロスカットはFX会社が定めた水準を超えてしまうと強制的にポジションが決済されてしまいます。スワップポイントはできるだけポジションを保有し続ける必要があるため、これは大きな痛手になってしまいます。

こうした点からも、ハイレバレッジでの取引は避けましょう。レバレッジが高くなるほど、損失が大きくなりロスカットも入りやすくなるからです。具体的には、証拠金維持率が200%を超えている状態を常に維持できるようにすると良いでしょう。

分散投資を心がけよう!

FX投資経験者であれば、ポートフォリオという言葉を聞いたことがあるでしょう。これは、自分の資産をどの通貨にどれくらいの割合で投入するかを決めたものになります。たとえば、日本円には10%、アメリカドルには40%、トルコリラに残りの50%といった具合です。

こうしたポートフォリオを組む本来の目的は、資産を分散させて投資することで、投資リスクを抑える狙いがあります。これによって、たとえ1つの通貨が大幅に下落しても、ほかの通貨が現状の価格を維持していたり、上昇していれば何も問題ありません。

こうした点からも、自分の資産を1つの通貨だけに投資せず、分散して投資をするようにしましょう。特に、スワップポイントが高い通貨は価格が下落する可能性も高いので、ドルやユーロなどの先進国の安定通貨と組み合わせて投資をすることをおすすめします。

まとめ

以上、FXのスワップポイントについて解説してきました。今回紹介したように、スワップポイントは取引による利益ではなく、金利の差による利益なので毎日決まった金額が付与されます。長期間保有することを前提にしている人であれば、取引利益と合わせてさらにスワップポイントで利益を狙うことも可能です。

また、ここ最近ではメキシコやトルコ、アルゼンチンなど通貨危機の起こっている国の通貨の金利が以上なほど高いので、低金利の日本円のメリットを生かすことで普段よりもさらにスワップポイントが狙いやすくなっています。

いっぽう、スワップポイントが高い国の通貨は、政情が不安定で経済収支が悪いことも多いです。そのため、取引をする際には低レバレッジや分散投資などでリスクを抑えるよう意識しながら行いましょう。

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