生命保険ってどんな保険なの?生命保険の概要とは

日本ではたくさんの保険が販売されています。

ケガや病気をした時の医療保険、老後の資金作りとして活用する個人年金保険、住宅を保険の対象とする火災保険など、求めるものによって加入する保険は異なってきます。

数ある保険の中で、今回ご紹介させていただく保険は、生命保険です。

生命保険は、ほとんどの方が、1度は耳にしたことのあるメジャーな保険の1つです。

生命保険はどういった保険なのか基礎的なことから、生命保険にどんな保険が存在するのか詳しい内容まで、生命保険について分かりやすく徹底解剖していきますので、最後までよろしくお願い致します!

1.生命保険とは

まずはじめに、生命保険とは一体どんな保険なのか、生命保険の基礎についてお話します。

生命保険はどのようなリスクに備える保険なの?

保険は、いつ発生するかわからないリスクに備えて、活用するものです。

生命保険が、一体どんなリスクをカバーしてくれるのか、それは、死亡保障です。

最近、悲しいニュースが多くメディアで取り上げられていますが、高齢者や不注意による車の運転事故で、幼い子どもなど多くの命が犠牲になっています。

事故当日の朝まで、いつも通りのに家族と会話をして、いつも通りに自宅を出ているのに、いきなり病院の電話。病院に駆けつけると、さっきまで元気だった家族が変わり果てた姿で横たわっている、家族との永遠の別れです。

普段通りの日常生活を送っている中で、不慮の事故に巻き込まれる可能性は、全ての人にあります。

万が一、家族が不慮の事故で死んでしまった場合、残された遺族は不安でしかありません。

特に、家族の大黒柱である夫が死んでしまったら、今後の生活費はどうするのか、小さいお子さんがいる家庭では、これから多額の教育費が発生してきます。果たして、奥さん1人で、残された家族を養っていけるでしょうか?

奥さんが、大企業でがっつり正社員として働くのであれば、奥さん1人で家族を養っていける可能性は出てきます。

しかし、共働きが増えているとはいえ、女性は結婚すると、正社員からパートや・アルバイトに働き方を変えたり、専業主婦になる可能性の方が高く、収入面に関して、あまり期待できません。

このように、主に家計の収入源の人が、万が一亡くなってしまった時に、保険金が支払われるのが、生命保険です。

残された遺族は、保険会社から支払われる保険金で、安心して生活が送れるようになります。

2.生命保険~終身保険~

はじめに、終身保険について、終身保険とはどんな保険なのか、メリット・デメリットは何なのかなど、詳しく解説していきます!

終身保険は、保障が一生涯続く

終身保険の大きなメリットの1つとして、保障が一生涯続くという点が挙げられます。

終身保険に加入すると、100歳になってまだまだ元気に生活していても、万が一、不慮の事故などで死亡した場合でも、遺族は、保険会社から死亡保険金を受け取ることができます。保障が一生涯続くということで、加入者もその家族も安心感を得ることもできます。

保障が一生涯続くということは、保険料の支払いも一生涯続くのかというと、そうでもありません。保険料の支払方法として、

  • 終身払い
  • 有期払い

があります。

終身払い

終身払いは、保険料の支払いが死ぬまで一生涯続くということです。

お給料などの収入源がある時には、保険料の支払いは、さほど負担にはなりませんが、定年を迎えたり、急遽退職をしてしまった場合は、収入源がなくなってしまう可能性もあるので、保険料の支払いが、負担になっていきます。

10代、20代で保険に加入している人は、保険料は安くなりますが、40代、50代と加入年齢が上がれば上がるほど、死亡リスクも高まるため、保険料は高くなります。

加入年齢を考慮し、働かなくなった時を想定して、本当に今契約した場合の保険料を一生涯支払うことが可能なのか、逆に、いくらの保険料までなら、支払い続けることが可能なのかなどよく検討する必要性があります。

有期払い

有期払いは、契約時に定めた払込年齢であればその年齢まで、払込期間であればその期間が終了するまで、保険料を払い続ければ、それ以降、保険料の支払いはなく、保障は一生涯受けることができるというものになります。

払込年齢が若ければ若いほど、払込期間が短ければ短いほど、支払保険料は高くなります。有期払いのデメリットですね。しかし、有期払いの払込年齢は50歳~60歳で設定する人が多く、収入源を確保できる確率が非常に高いので、はじめに頑張って保険料を支払い、後を楽にしたいという人は、有期払いをおススメします。

掛捨て型は、保険料が安く、貯蓄型の商品は、解約返戻金がある

生命保険には、「掛捨て型」「貯蓄型」の商品があります。それぞれ、どんな違いがあるのか比較していきます。

掛捨て型

掛捨て型の生命保険のデメリットは、支払った保険料が1円も戻ってこないという点です。

例えば、終身保険の掛捨て型の場合、30歳から毎月2,000円の保険料を支払っているとします。90歳で亡くなったとすると、契約時に設定した死亡保険金は、遺族等に支払われますが、それまでに支払った保険料(2,000円×12か月×60年=144万円)に関しては、掛捨て型になるので、戻ってきません。

一方、掛捨て型のメリットは、貯蓄型よりも、毎月支払う保険料が安いという点です。支払った保険料が返ってこないかわりに、保険料が安くなっているのです。

とりあえず、毎月の保険料の支払いを安く抑えたい人は、掛捨て型の終身保険を選ぶようにしましょう。

貯蓄型

貯蓄型の終身保険の最大メリットは、保険料を支払いながら、お金を貯蓄できる点です。

なかなか自分自身で貯蓄が出来ない性格を理解している人の中には、強制的に毎月お金を支払う形を取り、貯蓄型の終身保険を利用している人もいます。

しかし、貯蓄型は、早期に解約する予定がある人にはおススメできない商品となっています。

貯蓄型は、解約返戻金がもらえるかわりに、毎月支払う保険料が高く設定されています。掛捨て型と比較すると、毎月支払う保険料は、数倍もの差があります。

毎月高い保険料を支払っているのに、早期に解約してしまうと、解約時まで支払ってきた保険料よりも解約返戻金が下回ってしまい、貯蓄型の終身保険に加入したメリットを活かせなくなってしまうのです。

貯蓄型の商品を契約する際に、「解約返戻率」というワードを目にするかと思います。

解約返戻率とは、支払った保険料のうち、何%解約返戻金として返ってくるのかを表しているものになります。例えば、解約返戻率が80%と表示されている場合、支払った保険料が100万円とすると、解約返戻金は、80万円(100万円×80%)になります。

この解約返戻率は、契約してからはしばらくは、100%を切る形になっています。契約時の年齢、保険商品によって異なりますが、もし30歳で貯蓄型の終身保険に加入した場合、解約返戻率が100%(支払った保険料=解約返戻金)になるのは、60歳ぐらいに設定されているものが多く見受けられます。

大体、貯蓄型の終身保険に加入する場合には、保険料の払込年齢や支払期間を設定するので、保険料の支払いが終わった段階で、解約返戻金を受け取ることも可能ですし、その時点で、特に急ぎでお金を必要としていないのであれば、そのまま解約返戻金を受け取らず、さらに運用させることも可能となっています。

保険料の支払いが終わった後もさらに運用させることで、解約返戻率が、100%から110%、120%と上がっていき、受け取る解約返戻金が増えていく形となります。

保険料の払込年齢、支払期間を早めに終わるように設定すればするほど、毎月支払う保険料は、当然高くなっていきますが、支払いが終わった後の運用期間が長くなるので、その分、解約返戻率の上り幅が大きくなります。

貯蓄型の終身保険は、先ほどもお伝えしましたが、毎月支払う保険料は、かなり高めに設定されています。貯蓄のことだけしか考えず、生活費を切り詰めて保険に加入してしまうと、いざ本当に生活費が回らず、せっかく貯蓄のために加入した保険を解約しなければならなくなってしまいます。

そうなると、解約返戻金が支払った保険料を下回ってしまい、結局損をしてしまいます。貯蓄型の終身保険を検討している人は、解約返戻金が支払った保険料よりも下回ってしまうリスクがあることを十分に理解し、将来、子どもが生まれたり、転職などライフプランが変更になっても、保険料を支払い続けることが可能なのかをよく考える必要があります。

3.生命保険~定期保険~

次に、お話するのは、定期保険です。定期保険とはどんな保険なのか、解説していきます!

定期保険は、毎月の支払保険料が安い!

定期保険のメリットは、毎月の支払保険料が安いという点です。

定期保険には、先ほどの終身保険でお話した解約返戻金という概念はなく、掛捨て型の代表的な保険といえます。

割安な保険料でも、契約時に決めた期間内に死亡・高度障害状態になった際には、保険金を受け取ることができるので、定期保険は、残された家族のために、特に男性が多く加入する保険になっています。

保険期間は2種類の設定方法を選択する

定期保険の保険期間は、「年満了」「歳満了」があります。それぞれについて、詳しく解説していきますね!

年満了

年満了とは、保険期間を何年間と期間で設定する方法になります。

30歳で、年満了で10年で設定した場合、40歳、50歳、60歳と10年ごとに保険を更新する必要があります。もし、10年後の40歳で定期保険の必要性が無くなったというのであれば、そのまま更新せず、解約することも可能です。

年満了で気を付けなければならないのが、更新するごとに支払う保険料が高くなるということです。

生命保険問わず、保険は、加入する年齢が上がれば上がるほど、支払う保険料は高くなります。これは、10歳よりも50歳の人の方が、病気や事故などによる死亡リスクが高く、保険金を支払う確率も高くなるという原理を採用しています。

すなわち、年満了で定期保険を契約した場合は、一定期間ごとに保険を更新すると、以前よりも年齢が上がっているため、保険料が契約時よりも高くなるということになります。

歳満了

歳満了は、何歳までと年齢で保険期間を設定する方法になります。

もし、歳満了で50歳で定期保険を契約した場合は、50歳まで万が一、契約者が死亡・高度障害状態になった時には、遺族等に保険金が支払われます。

歳満了には、年満了のように、更新という概念はないので、契約時に設定した年齢に達すると、保険は解約となります。

定期保険を歳満了で契約する際の注意点は、50歳の段階で、まだ子どもが小学生の場合、歳満了で50歳で定期保険を契約してしまうと、中学、高校、大学と本格的に教育資金が必要なのに、保障を受けることができず、万が一、53歳で死亡・高度障害状態になった際には、保険は解約しているので、保険金は一切なく、残された遺族が、困り果ててしまいます。

歳満了で定期保険を契約する際には、子どもの教育資金がいつぐらいで落ち着くのかなど、将来のことをしっかり見据える必要があります。

4.生命保険~養老保険~

最後に、養老保険についてです。養老保険のしくみについてお話していきます。

養老保険には、死亡時、満期時両方に保険金を受け取ることができる

養老保険とは、万が一、不慮の事故等により、死亡・高度障害状態になった場合には、遺族等に保険金が支払われます。これは、終身保険や定期保険と同じですよね?

養老保険には、終身保険や定期保険にはない、ある保険金を受け取ることができるのです。それが、「満期保険金」です。

満期保険金は、例えば、保険期間が60歳で設定されている場合、満期を迎えた60歳に、支払われる保険金を指します。終身保険で出てきた解約返戻金も貯蓄性の保険でしたが、養老保険も実は、貯蓄性のある保険になっています。

満期保険金は、死亡保険金と同額で設定されています。もし、死亡保険金を500万円で設定している場合は、満期保険金も500万円となります。

養老保険に加入すれば、死亡・高度障害状態になった場合には、遺族等に死亡保険金として500万円が支払われ、何事もなく養老保険が満期を迎えると、満期保険金として500万円が支払われるしくみになっています。

もし、満期を迎えた後も、満期保険金を受け取らず、契約時に定めた利率で運用させることが可能です。この点は、終身保険の解約返戻金と似ていますね。

養老保険は、死亡・高度障害状態になった場合でも、生存している場合でも、名目は異なりますが、保険金を受け取ることができるので、人気商品となっています。

しかし、昔、郵便局にお金を預けているだけで、利子が8%もつくようなバブルの時代には、養老保険の利率は高く設定されていましたが、現在の日本の金利は、郵便局や銀行の利率を見れ見ればお分かりのように、0.01%と預ける意味があるのかいうぐらいの利子しかつきません。

保険会社も、今の超低金利時代の影響を受け、貯蓄型の保険の利率、は昔に比べると、かなり低くなってしまっています。養老保険も、貯蓄型の保険ということもあり、利率が低くなってしまっていて、養老保険のメリットが活かせれていない状況になっています。

こういった背景で、今では、養老保険はお宝保険といわれています。

養老保険は、生命保険の中でもトップで保険料が高い!

生命保険の中でも、養老保険は、毎月の支払保険料が1番高くなっています。

その理由としては、死亡時でも生存時でも保険金を受け取ることができる、手厚い保険商品だからです。

保険会社が契約者等に支払う保険金は、契約者が支払う保険料から賄われています。生命保険の終身保険・定期保険・養老保険の3つで比較すると、

  • 終身保険→死亡・高度障害状態になった場合に死亡保険金※貯蓄型の場合は、解約返戻金あり
  • 定期保険→死亡・高度障害状態になった場合に死亡保険金
  • 養老保険→死亡・高度障害状態になった場合に死亡保険金、満期時に満期保険金

とそれぞれもらえる保険金が違いますね?

この中で1番保障が少ないのは、死亡保険金のみの定期保険ですね。次は、終身保険か養老保険のどちらかになりますが、終身保険の解約返戻金は、解約時期により解約返戻金が支払保険料を下回る可能性があります。一方、養老保険は、死亡保険金と満期保険金が同額なので、保険会社にとっては、1番多く保険金を支払わなければなりません。

多く保険金を支払う分、終身保険や定期保険に加入している人よりも、多く保険料を支払ってもらおうということで、養老保険の支払保険料は、生命保険の中でも1番割高になっています。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか?

日本人が多く加入している生命保険は、細かく3つの保険に分類されています。3種類ともそれぞれ、メリット・デメリットがあり、しっかり把握していなければ、損失を被る恐れがあります。

保険は、生活の中で起こりえる様々なリスクを軽減するために加入する商品です。さらに、生命保険を上手く活用すれば、保障を受けながら、貯蓄もでき、一石二鳥となります。

家族と安心した生活を送れるように、上手に生命保険を取り入れていきましょうね。

 

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