良好なスペックが特徴!JCB法人カード(一般)のメリット・デメリットとゴールドとの違い

JCB法人カード(一般)は年会費のお得さをはじめ、使い勝手の良さが特徴の1枚です。

しかし、名前は何となく知っているし興味はあるけれど、実際にどんなカードでビジネスの中でどう役立てるのかがわからない場合もあるかもしれません。また、同じくJCB法人カードでも、ゴールドカードとはどんな違いがあるのか気になっている方もいるかと思います。

そこで今回は、JCB法人カード(一般)の基本概要、メリット・デメリットなどを詳しく解説。そのうえでゴールドカードとのスペックの違いをまとめているので、導入するのに適したカードランクも知ることができるでしょう。

最後までチェックして、JCB法人カード(一般)の特徴を把握し、申し込みの際の参考にしてください。

JCB法人カード(一般)の基本概要

JCB法人カード(一般)は、日本国内で発行する唯一のカードブランド「JCB」が発行する一般ランクのカードです。

メリットやデメリットなどを知っておくことも大切ですが、まずはその前にJCB法人カード(一般)の基本項目となる年会費や申し込み対象者についてチェックしていきましょう。

年会費

JCB法人カード(一般)の年会費は1,375円(税込)となりますが、オンライン入会であれば初年度のみ年会費無料で保有できます。(切替時は対象外)

個人向けクレジットカードの場合、年会費永年無料のものは比較的多くありますが、法人カードで年会費が一切かからないケースは少ないです。そして、一般ランクの法人カードで年会費1,375円(税込)という金額も平均的と言える範囲でしょう。

法人カードの年会費は経費として計上可能ですし、これから先にご紹介する付帯サービスや導入することで得られるメリットを考えれば、コスパは良好と言えるかもしれません。

法人に個人事業主が入会できる

JCB法人カード(一般)の申し込み対象者は法人もしくは個人事業主となっていて、カード使用者は18歳以上の方に限定されます。

法人カードの中には法人しか申し込めないカードもありますが、JCB法人カード(一般)ではフリーランスなどで生計を立てる個人事業主も申し込み対象です。そのため、カード発行の間口は比較的広いと言えるでしょう。

申し込みの際に決算書などの会社の業績が確認できる書類の提出は基本的に必要ありません。運転免許証やパスポートなどの本人確認書類の写しがあれば申し込めるため、審査通過難易度が厳格でない可能性もあります。

JCB法人カード(一般)の主なメリットとデメリット

JCB法人カード(一般)を導入するにあたり、メリットもデメリットもあると考えて良いでしょう。

こちらではメリットとデメリットに分けて、くわしく解説しています。

JCB法人カード(一般)のメリット

JCB法人カード(一般)は年会費の金額がお得な特徴がある他、サービス内容も充実しています。

こちらでは、JCB法人カード(一般)を導入することで得られる主なメリットを8つ解説していきましょう。

・経費の支払いで獲得したポイントは交換先が豊富
・ETCカードは年会費無料で複数枚発行が可能
・出張時に安心できる旅行傷害保険が付帯
・海外にいても日本語でサポートを受けることが可能
・チケットレス移動も可能な出張サポートサービスが付帯
・オフィス用品注文サービスで業務効率化が叶う
・福利厚生サービスの充実度が高い
・後払い方式が可能な電子マネー「QUICPay」の活用が可能

それぞれについて、以下で詳しくまとめています。

経費の支払いで獲得したポイントは交換先が豊富

JCB法人カード(一般)を利用した金額に応じたポイントが付与され、貯まったらさまざまなアイテムから選んで交換ができます。

なお、JCBのポイント制度はで貯まるのは「Oki Dokiポイント」となり、1,000円ごとに1ポイント付与される計算です。

基本還元率こそ0.5%と平均的ではあるものの、年間利用金額に応じてポイントが10〜50%にアップする「JCBスターメンバーズ」という特典も用意されています。そのため、使い方によっては還元率を引き上げることは十分に可能です。

年間利用金額における還元率は以下をチェックしてください。

・年間30万円以上:0.55%
・年間50万円以上:0.6%
・年間100万円以上:0.75%

法人カードはオフィス用品の購入をはじめ、出張にかかる交通費や宿泊代などの経費を支払うことが多いです。カード決済を積極的に選択することで、まとまった金額を利用できるでしょう。

ポイントの有効期限は2年間

獲得したポイントは家電にグルメなどの豊富な商品だけでなく、ギフトカードなどに交換できます。また、その他にもnanacoポイントなどの他社ポイントプログラムへの移行も可能です。

交換先の選択肢が豊富なことからオフィス環境を整備したり、社員や取引先に渡すギフトを手に入れたりするなどの目的に応じたアイテムが手に入るでしょう。

ポイントの有効期限も2年間となっているので、まとまったポイントを貯めてから豪華なアイテムを手に入れるのもおすすめです。

ETCカードは年会費無料で複数枚発行が可能

高速道路や有料道路の料金所をスムーズに通過できるためにETCカードはマストアイテムですが、JCB法人カード(一般)では発行手数料・年会費無料で複数枚発行できます。

法人カードの中には「基本カード1枚に対してETCカードは1枚のみ発行されるケース」「発行手数料や年会費が別途発生するケース」も多くあるでしょう。その中で維持コストをかけることなく、複数枚発行できるのは良心的です。

ETCカードを導入することで、出張や営業などで高速道路や有料道路の通行料金を会社の経費としてまとめて決済できます。現金払いという選択肢もありますが、経費精算に手間がかかるだけでなく領収書紛失のリスクもあるのでETCカードを導入した方が効率的です。

出張時に安心できる旅行傷害保険が付帯

国内・海外旅行傷害保険があらかじめ付帯しているのも、JCB法人カード(一般)のメリットでしょう。

ただし、カードを持っているだけで補償対象となる自動付帯ではなく利用付帯となるので注意してください。あくまでも、飛行機や新幹線のチケットに宿泊代、パッケージツアー代金などを法人カードで支払っていないと補償対象外です。

その他にもWeb明細「MyJチェック」に登録しなくてはなりませんが、補償額は最高3,000万円(死亡・後遺障害)と手厚くなっています。

死亡・後遺障害だけでなく、海外で病気やケガをした際の治療費、所持品を紛失した際の損害も補償対象です。特に海外の病院で診察を受けた場合、かかる医療費は日本の数倍〜数十倍になることもありますから、補償内容が充実していれば海外出張時も安心できます。

海外にいても日本語でサポートを受けることが可能

JCB法人カード(一般)を持っているだけで、海外にいても日本語によるサポートを受けることが可能です。

たとえば、法人カードを紛失したり盗難されたりした場合、海外の国・エリアごとに設けられた「JCB紛失盗難受付デスク」に連絡してください。そうすると緊急再発行などの手続きについて案内してもらえます。

その他にも海外の主要都市に「JCBプラザ」が設置されていて、現地ホテルやレストランなどのJCB加盟店の予約、各種チケットの手配などもしてもらえるなど多くの場面で役立ちます。

JCBは日本国内のブランドなこともあり、日本語によるサポート体制に定評があることも特徴です。海外で困りごとがあった場合にも心強い1枚となるでしょう。

チケットレス移動も可能な出張サポートサービスが付帯

JCB法人カード(一般)には、出張の多い方をサポートするためのチケットレスサービスの充実度が高いです。

・東京〜博多間の東海道・山陽新幹線のネット予約サービス:JR東海「エクスプレス予約」サービス
・ANA航空券のネット予約サービス:JCB.ANA@desk
・JAL航空券のネット予約サービス:JCB de JAL ONLINE

新幹線や飛行機チケットをネットで簡単に予約できるため、窓口などに足を運ぶ必要もありません。急に出張やビジネスに伴う移動が発生した場合にもスムーズな対応が可能です。

また、「じゃらんコーポレートサービス」を利用することで、法人限定の宿泊プランをリーズナブルな価格で提供してもらえるなど出張時のコスト削減も叶います。

オフィス用品注文サービスで業務効率化が叶う

オフィス用品をFAXやインターネットから簡単に注文できる「アスクルサービス」も役立つサービスです。

こちらはオフィス用品を取り扱う通販会社大手のアスクルのサービスとなり、注文した当日もしくは翌日に注文した商品が届きます。「もうすぐコピー用紙がなくなる」などのことになっても、スムーズに手配ができるので役立つでしょう。

取り扱っているのは、文房具に事務用品、OA機器だけではありません。ティッシュペーパーやハンドソープなどの生活雑貨も注文可能なので、オフィス内の環境整備にも重宝します。

価格設定も全体的にリーズナブルなうえに品揃えも豊富ですから、店舗に出向いて探す手間やコストを考えれば利用価値はあるはずです。

福利厚生サービスの充実度が高い

使い勝手が良くて充実度も高い福利厚生サービスもそろっています。

たとえば、JCB会員専用の旅行会社「JCBトラベル」では、国内外の出張手配をはじめ、社員旅行の相談に手配、ゴルフ付きツアーの予約も対応可能です。

自分で調べる手間や時間が省けますし、法人カードで獲得したポイントは1ポイント=5円でツアー代金に充当できるので、通常利用するよりも金額をおさえられます。

その他にも入会金無料の「福利厚生倶楽部」があり、以下のような割引サービスを利用できます。

・国内約16,000カ所の宿泊施設に海外15万以上の人気ホテルにパッケージプラン
・フィットネスクラブにカルチャースクール、映画館、引越し、レンタカー
・託児所にベビーシッター、訪問介護に介護用品販売
・人間ドックにガン検診、健康相談

これらのビジネス以外のサービスを活用することで社員のリフレッシュの機会になりますし、今後のモチベーションアップにもつながるでしょう。

後払い方式が可能な電子マネー「QUICPay」の活用が可能

JCB法人カードでは、2018年8月より後払い方式電子マネー「QUICPay」が利用可能になっています。

法人カードやスマートフォンにこの機能を追加することでQUICPay対応店舗にて支払いができますし、サインや事前チャージも不要なことから手間や時間もかからなくてスムーズです。

なお、QUICPayは後払い方式となるため、利用代金はJCB法人カードの毎月の利用分と一緒に請求されます。

JCB法人カード(一般)のデメリット

JCB法人カード(一般)は一般ランクの中でも活用しやすいサービスがそろったコスパの良い法人カードです。

しかし、以下のような注意しておきたいデメリットもあります。

・還元率や利用限度額が高くない
・追加カードの年会費が本会員と同じ金額
・世界各国・地域のどこででも使えない

メリットだけでなくデメリットもチェックしておけば、よりJCB法人カード(一般)の使い方を理解できるでしょう。

還元率や利用限度額が高くない

JCB法人カード(一般)は、ポイント還元率や利用限度額は高くありませんから、それらを重視する方にはデメリットに感じるポイントとなるでしょう。

JCB法人カード(一般)の基本還元率は0.5%と他の法人カードと比べても標準的な内容です。しかし、法人カードはどのカードにも当たり前のようにポイント制度があるわけでないので、ポイントを獲得できるだけでもお得になります。

ただし、法人カードの中には還元率が1%以上のものもあるため、還元率の高いカードでポイントを有効活用したいと考えている方ですと物足りなさを感じるかもしれません。

また、カードの利用限度額は10〜100万円です。とは言っても100万円はあくまでも上限の数字ですから、仮に100万円で希望を出しても審査で10万円や20万円に設定されるケースもあります。

経費の決済をフルに行うカードにJCB法人カード(一般)を使いたいと考えている方ですと、物足りないと感じるかもしれません。

カードの利用実績を積めば利用限度額は随時引き上げられるとされているので利用限度額が低い場合、まずはしっかり使ってその後に忘れることなく払うようにしてください。

追加カードの年会費が本会員と同じ金額

JCB法人カード(一般)は社員用として追加カードの発行が可能ですが、1枚あたり1,375円(税込)の支払いが必要です。なお、この年会費は本会員と同額になっています。

法人カードの追加カードは本会員より年会費が安いことが一般的ですし、限定的ではあるものの無料のものさえもあります。そして、単に社員カードだけのために追加カードが必要な場合、JCB法人カード(一般)では他のカード以上にコストがかかってしまうかもしれません。

世界各国・地域のどこででも使えない

最大のデメリットは、JCBのカードが世界各国・地域のどこででも使えないことです。

VISAやMasterCardのように世界中どこででも使えるわけでないので、もしもJCB1枚しか持っていないと海外出張などで困るケースが出てくるかもしれません。

しかし、日本国内、アジア、ハワイなどの日本人が多く足を運ぶような場所であれば使える場所がほとんどなので特に気にする必要はないでしょう。

JCB法人カード(ゴールド)とはどう違う?スペックを徹底比較

こちらではJCB法人カード(一般)とJCB法人カード(ゴールド)のスペックの違いを一覧にしています。

一般 ゴールド
年会費 1,375円(税込) 11,000円(税込)
利用限度額 10万円~100万円 50万円~250万円
付帯保険 利用付帯 自動付帯
海外死亡・後遺傷害補償 最高3,000万円 最高1億円
海外疾病治療・傷害治療 最高100万円 最高300万円
国内補償 最高3,000万円 最高5,000万円
国内空港ラウンジ 利用不可 利用可能
航空便遅延保険 なし 自動付帯

ゴールドカードの年会費は11,000円(税込)となり一般と比べて高額ですが、旅行傷害保険の補償も手厚いですし利用限度額も高いです。

その他にも航空機が遅れたときの宿泊代や食事代などが支払われる航空機遅延保険が付帯していて、出張などで飛行機の利用機会が多い方には安心でしょう。また、付帯サービスもグレードアップするので、積極的に利用することで年会費以上の価値は十分に感じられます。

もしも付帯サービスのレベルは特に気にせず、年会費の金額重視でしたら一般カードを選ぶのがおすすめです。

空港ラウンジの利用希望であればおすすめはゴールド

出張時などに空港ラウンジを利用する機会があるのでしたら、空港ラウンジサービスの付帯があるゴールドカードを選んでください。

JCB法人カード(ゴールド)では、国内の主要空港のラウンジを無料で利用可能です。にぎやかで人の行き来も多い一般ロビーと異なり、静かでゆったりとした空間で過ごせますし、コーヒーなどのフリードリンクサービスもあります。

出発前にリラックスして過ごせるだけでなく、テーブル席やWi-Fi環境も整っていますからパソコンを使って仕事をしたいときにも重宝するでしょう。

JCB法人カード(一般)はこんな方におすすめ

法人カードは各カード会社社から多く発行されていますが、その中でもJCB法人カード(一般)を持つのにおすすめなのはどんな方なのでしょうか。人なのでしょうか。

初めて法人カードを作る

1,375円(税込)というお手頃価格の年会費にカードの作りやすさが特徴なので、法人カードを初めて作る方に適しています。年会費の金額を考慮すれば、付帯サービスや補償内容に不足はありません。

ネット通販をよく利用する

法人カードの中でも、JCB法人カード(一般)はAmazon利用時の還元率が高めです。また、楽天市場やYahoo!ショッピングなどの利用頻度の高い店舗でもポイントの上乗せが可能なため、経費削減の実現も叶います。

個人事業主やフリーランス

カードを申し込みむにあたって厳しい基準がないため、個人事業主やフリーランスの方でも気軽に申し込めるでしょう。

法人カードを持って入れば節税に経理事務の負担削減などのビジネス上のメリットが多いため、1枚は持っていると便利です。

その他の法人カードはこちら

まとめ

JCB法人カード(一般)はゴールドカードほどのスペックではないものの、ポイント制度に旅行保険、福利厚生などといった使い勝手の良いサービスが付帯しています。

その他にも「作りやすさ」に「年会費の安さ」をはじめ、初めての方が手軽に申し込める法人カードとしても魅力があるでしょう。また、貯めたポイントを上手に利用すれば経費削減に役立てることができます。

ステータスよりもコスパを求める方に適した1枚ですが、気になる方はぜひ手にしてビジネスの中で活用してください。

コメントを残す