カードローンは必ず低金利のものを選ぶべきか?金利以外の要素も考慮して徹底比較!

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カードローンは資金使途が自由に出し入れできるとても便利な商品ですが、金利は他のローンに比べて高めです。そのため、返済をしても利息ばっかり払っているようで、なかなか借入残高が減っていきません。

借入残高を減らすためにはできるだけ低金利のカードローンを選んだ方が良いのですか、それだけを重視すれば良いわけではありません。

今回は、カードローンの金利の差でどのくらい総返済額が違うのかや、金利の他にどのようなことを重視すれば良いのかについて解説をしていきます。

 

カードローンの金利とは?

 

 

Man
カードローンの金利や利息という言葉を聞きますが、違いは何でしょうか?
Expert
カードローンの利息とは、借り入れをした側が貸し手に支払う借入金のレンタル料のことをいいます。また、利息が借入元金に対してどのくらいの割合なのかを表したものが金利です。

 

利息の計算式

例えば、借入金が100万円で金利(年利率)が10%の場合、1ヵ月間(30日間)借り入れをした場合の計算式は以下になります。

利息=借入元金(100万円)×金利(10%)×借入日数(30日)÷年間日数(365日)

この例の場合の利息は、8,219円になります。

 

実質年率

カードローンの金利の表記として実質年率という言葉をよく聞くと思いますが、これは何なのでしょうか?実質年率とは、金利(年利率)に手数料や保証料を含めた利率のことをいいます。

カードローンの場合は、ほとんどのカードローン会社が手数料や保証料を無料にしています。そのため、実質年率=金利(年利率)と考えて良いでしょう。

 

上限金利

カードローンの上限金利は、出資法利息制限法という法律で決まっています。以下の上限金利より高い金利での貸し出しは、禁止されています。

 

貸出額 上限金利(年利率)
10万円未満 20%
100万円未満 18%
100万円以上 15%

 

金利設定

各金融機関は、上限金利に沿った形でそれぞれ金利設定を行っています。傾向的には消費者金融系カードローンは上限金利に沿った形で金利設定をしていて、銀行系カードローンは上限金利よりも金利を低く設定しています。

以下は代表的なカードローンの金利設定値です。

消費者金融系カードローン

 

カードローン 借入限度額 金利(実質年率)
アコム 1万円~800万円 年3.0%~年18.0%
プロミス 1万円~500万円 年4.5%~年17.8%
アイフル 最大800万円 年3.0%~年18.0%
レイク 1万円~500万円 年4.5%~年18.0%
SMBCモビット 1万円~800万円 年3.0%~年18.0%
J.Score 10万円~1,000万円 年0.8%~年12.0%

 

銀行系カードローン

 

カードローン 借入限度額 金利(実質年率)
三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」 10万円~500万円 年1.8%~年14.6%
みずほ銀行カードローン 10万円~800万円 年2.0%~年14.0%
三井住友銀行カードローン 10万円~800万円 年4.0%~年14.5%
楽天銀行カードローン「スーパーローン」 10万円~800万円 年1.9%~年14.5%
りそな銀行カードローン「プレミアムカードローン」 30万円~800万円 年3.5%~年12.475%
住信SBIネット銀行 MR.カードローン 10万円~1,200万円 年0.99%~年14.79%
オリックス銀行カードローン 最高800万円 年1.7%~年17.8%
ソニー銀行カードローン 10万円~800万円 年2.5%~年13.8%
PayPay銀行 ネットキャッシング 10万円~1,000万円 年2.5%~年18.0%
じぶん銀行カードローン「じぶんローン」 10万円~800万円 年1.7%~年17.5%
イオン銀行カードローン 10万円~800万円 年3.8%~年13.8%

 

金利の高いカードローンと低いカードローンの返済額の比較

 

総返済額を少なくする方法

金利の高いカードローンと低いカードローンと比較すると、総返済額が少なくなるのは金利が低いカードローンだとほとんどの人が考えます。しかし、そのことは、同じ金額借り入れして、毎月同じ返済額を返済していった場合です。

金利が低くても毎月の約定返済で最低返済額だけを返済している場合は、総返済額は大きくなります。一方、金利が高くても、毎月の約定返済以外にも定期的に随時返済をしていけば、総返済額が少なく済む場合もあります。

総返済額を少なくするには、どれだけ返済できるかが大切なことなのです。

 

返済シミュレーション

以下は、カードローンの借入金額が50万円の場合の金利と返済額の違いによるシミュレーションです。

 

金利による総返済額の差

楽天銀行スーパーローン(借入限度額100万円、借入金額50万円、金利9.6%を約定返済だけで返済した場合)
支払回数:153回 総返済額:726,079円
楽天銀行スーパーローン(借入限度額50万円、借入金額50万円、金利14.5%を約定返済だけで返済した場合)
支払回数:197回 総返済額:967,608円

上記のように同じ50万円を借り入れして残高スライド返済の約定返済だけで返済した場合、金利が約5%違うと支払い回数で40回以上総返済額で約25万円変わってきます。さらに、以下では金利が上記より高かったとしても毎月の返済を増やした場合の総返済額を見ていきます。

 

毎月の返済額が多い場合の総返済額の差

三菱UFJ銀行バンクイック(借入限度額50万円、借入金額50万円、金利14.6%を60回で返済した場合)
毎月の返済額:11,790円 支払回数:60回 総返済額:707,378円

金利が14.6%でも毎月11,790円返済していけば、金利が9.6%の楽天銀行スーパーローンを約定返済だけで返済するよりも総返済額が少なくすみます。反対に、金利が9.6%の楽天銀行スーパーローンを毎月11,000円ずつ返済していけば、総返済額は60万円を超えるくらいで完済できます。

プロミス(借入限度額50万円、借入金額50万円、金利17.8%を60回で返済した場合)
毎月の返済額:12,642円 支払回数:60回 総返済額:758,514円

金利が17.8%であっても5年で返済すれば、金利が低くて約定返済だけで返済するよりも総返済額が少なくて済みます。

 

カードローンで金利以外に重視した方が良いこと

 

カードローンを選択する時に大事なことは、金利ももちろん大事ですがどう返済するかが一番大事だということを前項で解説しました。それでは、カードローンを選ぶ時には金利以外で重視すべきことはあるのでしょうか?

ここでは、カードローンで金利以外に重視した方が良いことについて解説していきます。

 

審査時間

カードローンの申し込む理由に、すぐにでもお金が必要な人もいるでしょう。すぐにお金が必要な人は、即日融資ができるカードローンが金利よりも優先度が高くなります。

比較的金利が低い銀行カードローンは、即日融資ができません。そのため、銀行系カードローンよりは金利は高いですが即日融資ができる消費者金融系カードローンを申し込むと良いでしょう。

 

審査の難易度

金利の低い銀行カードローンは、審査の難易度が高くなります。一方、金利の高めなカードローンは、審査の難易度が甘めな傾向があります。

他の金融機関での借入状況や年収などを考慮して、審査に通過できるカードローンを選択しましょう。ただし、審査の難易度が比較的甘めな消費者金融系カードローンは、総量規制により年収の3分の1を超える借り入れはできませんので、注意が必要です。

 

無利息サービス

大手消費者金融系カードローン会社を初めて利用する場合、一定期間利息が0円になる無利息サービスを行っているところが多くあります。無利息サービスを利用すれば、短期の借り入れであれば利息0円で利用できますので大変お得です。

借入金のニーズが合う場合は、考えてみる価値はあるでしょう。

 

ATM手数料

カードローンの借入方法や返済方法はいろいろありますが、提携ATMを利用した借り入れや返済は便利です。しかし、カードローン会社によっては、利用手数料がかかるところもあります。

1回1回の利用手数料は少額でも、積み重なれば大きな金額になりますので手数料についても考慮が必要です。

 

金利の低いカードローンの紹介

 

ここでは、金利の低いカードローンを紹介します。

 

住信SBIネット銀行カードローン

住信SBIネット銀行カードローンは、金利が年0.99%~年7.99%のプレミアムコースと金利が年8.39%~年14.79%のスタンダードコースの2つのコースがあります。また、メリットとしましては、所定の条件を満たせば最大年0.6%の金利引き下げや、提携ATMでの借り入れや返済は、利用手数料無料で利用できます。

住信SBIネット銀行カードローンのスペックは以下になります。

  • 金利(実質年率):年0.99%~年14.79%
  • 借入限度額:10万円~1,200万円
  • 利用条件:申込時の年齢が満20歳以上で満65歳以下であること、安定継続した収入があること、外国籍の場合は永住者であること、保証会社の保証を受けられること、住信SBIネット銀行の普通預金口座を保有していること(同時申込でも可)
  • 必要書類:本人確認書類(運転免許証、住民基本台帳カード、各種健康保険証など)、収入確認書類(源泉徴収票、所得証明書など)
  • 返済方式:残高スライドリボルビング返済
  • 担保:不要
  • 連帯保証人:不要

 

三井住友カードゴールドローン

三井住友カードゴールドローンは、金利が年3.5%~年9.8%でメガバンクよりも低い金利が特徴です。また、返済状況に応じて、翌年度の金利が年0.3%から最大年1.2%まで優遇されるため大変お得なカードローンです。ただし、金利が低いため審査は厳しめといわれています。

三井住友カードゴールドローのスペックは以下になります。

  • 金利(実質年率):年3.5%~年9.8%
  • 借入限度額:50万円~700万円
  • 利用条件:満20歳以上~満64歳以下で安定収入があること(学生は申込不可)
  • 必要書類:本人確認書類(運転免許証、運転経歴証明書など)、年収証明書類(他社を含めた無担保借入枠残高の合計が100万円を超える場合、またはローンの利用残高と本借入希望枠の合計が50万円を超える場合)
  • 返済方式:毎月元金定額返済
  • 返済期間:最長11年9ヵ月
  • 返済回数:141回
  • 担保:不要
  • 連帯保証人:不要

 

オリックス銀行カードローン

オリックス銀行カードローンは、来店不要、口座開設不要、担保や保証人が不要で申し込み可能です。また、提携ATMでの借り入れや返済の利用手数料が0円なのでお得に利用できます。

オリックス銀行カードローンのスペックは以下になります。

  • 金利(実質年率):年1.7%~年17.8%
  • 借入限度額:最高800万円
  • 利用条件:満年齢が20歳以上62歳以下であること、日本国内に居住していること、外国籍の人は永住権を持っていること、働いている人で毎月安定継続した定期収入があること、保証会社である楽天カード株式会社または株式会社セディナの保証を受けられること
  • 必要書類:名前、現住所、生年月日の3項目が確認できる本人確認書類(運転免許証、健康保険証など)、所得証明書類(利用限度額が50万円超の場合に必要)
  • 返済方式:残高スライドリボルビング返済
  • 担保:不要
  • 連帯保証人:不要

 

J.Score

J.Scoreは、スコアによって借入金利や借入限度額を自動的に決定する(AIスコア・レンディング)カードローンです。日本で初めてAI(人工知能)を活用して、申込者のいろいろな情報をスコア化しています。

そのため、スコアによっては低金利を実現でき、さらにソフトバンク、ワイモバイ、みずほ銀行、Yahoo!などと情報連携することにより金利優遇も受けることができます。

J.Scoreのスペックは以下になります。

  • 金利(実質年率):年0.8%~年12.0%
  • 借入限度額:10万円~1,000万円
  • 利用条件:契約時の年齢が満20歳以上で満70歳以下の国内に居住している人、安定かつ継続した収入の見込めること(学生や留学生でアルバイトなどの安定収入がある人や永住権のない外国人でも申込可能)
  • 必要書類:本人確認書類(運転免許証、無い場合は健康保険証、パスポート、個人番号カード等)、契約額が一定金額を超える場合に収入証明
  • 返済方式:残高スライドリボルビング方式
  • 返済期間:最終借入日後、原則最長10年
  • 返済回数:1回~120回
  • 担保:不要
  • 連帯保証人:不要

 

楽天銀行スーパーローン

楽天銀行スーパーローンは楽天銀行の普通預金口座が無くても申し込みができ、他行の口座で引き落としが可能なカードローンです。提携ATMでの借り入れや返済の利用手数料0円のため、お得に利用できます。

楽天銀行スーパーローンのスペックは以下になります。

  • 金利(実質年率):年1.9%~年14.5%
  • 借入限度額:10万円~800万円
  • 利用条件:満年齢が20歳以上62歳以下であること、日本国内に居住していること、外国籍の人は永住権を持っていること、働いている人で毎月安定継続した定期収入があること、保証会社である楽天カード株式会社または株式会社セディナの保証を受けられること
  • 必要書類:本人確認書類(運転免許証、健康保険証、パスポートなど)、収入証明書類(勤めている人:源泉徴収票、給与明細書など、自営業の人:課税証明書、確定申告書など)
  • 返済方式:残高スライドリボルビング返済
  • 担保:不要
  • 連帯保証人:不要

 

まとめ

 

  • カードローンの利息とは、借り入れをした側が貸し手に支払う借入金のレンタル料のことをいいます。
  • カードローンの金利とは、利息が借入元金に対してどのくらいの割合なのかを表したものです。
  • カードローンの利息の計算式は、借入元金(100万円)×金利(10%)×借入日数(30日)÷年間日数(365日)で計算されます。
  • 実質年率とは、金利(年利率)に手数料や保証料を含めた利率のことをいいます。
  • カードローンの上限金利は、法律によって決められています。

カードローンは同じ金額借り入れして毎月同じ返済額を返済していった場合は、金利が低い方が総返済額が少なくなります。そのため、金利の高い低いは大事なことですが、総返済額を減らすのに一番大事なことはどれだけ返済できるかです。

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