株式投資の資金(元手)はいくらから?資金別のおすすめ投資法を解説

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あなたは老後資金に不安はありませんか。

金融広報委員会のアンケートを見ると、老後の生活について不安に思う方の割合は、この20年近くほとんど変化がありません。(参考:内閣府 平成30年度 年次経済財政報告より

しかし、中にはこのように思う方も多いのではないでしょうか。

株は怖いと思っている。そんなあなたに「株式投資の資金はどれくらい必要か?」お伝えします。

  • 「老後の生活資金として貯金しなければならない(でも出来ない)・・・・」
  • 「貯蓄に定期預金じゃ足りない・・・・・・。でも株なんて怖い・・・・」

心配はいりません。この記事で「株式投資に必要なお金」について学びそして私と一緒に投資シミュレーションを行っていきましょう。10万円や50万円など、初期投資金額に応じた最適なプランもお伝えしていますので、老後資金や子供の教育費など、あなたに最適な投資法がみつかるはずです。

将来、年金+アルファのお金があったら、夢やチャンスは確実に広がるでしょう。毎日、何気なく使っているスマホ、隙間時間で資産運用は可能です。

株式投資は、お金を増やす3つのチャンスがあります。

  1. 値上がり益(キャピタルゲイン)
  2. 配当金を狙う方法(インカムゲイン)
  3. 株主優待

まずは、不安を解消するために一緒に株式投資を学んでいきましょう。

株価と単元との違い

株は、投資家にとって有利にできています。たくさんの人がお金を出し合い、できるだけリスクを小さくするという考えから発明されました。ただ、投資家が株を購入する場合、参考となる価格は2つあります。それが「株価」と「単元」です。

ここでは株価と単元の違いを分かりやすく説明していますので、まずは株の値段について学んでいきましょう。

株価とは?|実は購入金額ではない

株価とは、1株あたりの価格のことです。では、いったいどうやって株価は、決まるのでしょうか。売り手と買い手の希望が折り合った値なのです。

選挙に例えてみるとこんな感じです。

AKB48選抜総選挙、統一地方選挙などは、人気投票です。どの候補者が魅力的で、輝かしい未来が期待できるのか。株も、同様で人気の株価は高く、不人気の株価は安くなります

個人投資家は、売買差額にて資産(=お金)をふやせるのです。安い時に購入し、高くなった時に手放せれば簡単に儲けられます。では、どうやって株価予想を立てていけばいいのでしょうか。プロや、長年の株投資経験者にしか出来ないと思われている、株価予想。

じつは簡単に、誰にでも成果を上げられ方法があるのです。ネット証券会社の銘柄分析ツールを使いましょう。株価は、価格ではなく生み出しうる利益、あるいは株の種類ごとの価格などで決まります。

個人投資家にとって、この株価予想に基づいて銘柄を選ぶことが、株成功者への近道です。まずは、ご利用口座のツールを使ってみましょう。ネット証券口座をお持ちでない方は、開設しましょう。口座開設費用は、なんと0円。

単元とは?|株の最低購入数量を表す

単元とは、売買単価のことです。1単元=100株と、2018年10月1日に変更となりました。株主として権利を持つには1単元以上の株式を保有する必要があります。

1単元以上の株を持つメリットは3つです。

株主優待

自分が愛用している会社の商品が届く等、楽しみが増えます。

議決権

株主総会に出席し、質疑応答に参加。

配当金

年に1~2回受け取る事ができます。アメリカの場合は、年に4回配当を受け取れる企業も多数あります。保有単元数に関して決まりはありません。

冒頭で、1単元=100株とお伝えしました。以前は、一定のルールをクリアすれば企業が自由に決める事ができました。主に、1、100、1,000株という単位。

ここからは単元未満株について説明します。

単元未満株とは、1単元に満たない株のことです。

なぜ、このようなことが起こるのでしょうか。

単元未満株は、株式分割や会社の合併、減資、子会社化、1単元の変更、持株会社への移行、新株予約権付社債などの権利行使で発生します。1単元株未満だと株主としての権利は無いのかというと、決してそんなことはありません。

ミニ株取引があります。こちらについては、後ほど詳しく説明をします。

単元未満株について、もう少し知識を深めていきましょう。単元未満株は、自分の意思に反して起こります。株式分割や会社の合併などで端数が出てしまう場合です。

たとえば、1株=100株が1.2株=120株と、20株が端数となり単元未満株となります。

このような単元未満株ですが、もちろん売買は可能です。単元未満株の取り扱いのある証券会社となりますが、スマホアプリでも取引できます。ある日突然、単元未満株が発生しても、ご自身の口座で取引ができる事を知っておくことが大切なポイントです。これから、口座開設をされる方は、チェックリストに入れられてみてはいかがでしょうか。

株式投資の資金(元手)はいくら必要?

株式投資では、その初期投資に100万円以上のお金が必要といわれてきました。しかし、時代が経るにつれ、個人投資家でも株式投資に馴染みやすいよう、初期投資額が低めに設定されることも多くなっています。たとえば、1株8円で、100株(単元)だと800円で買える株もあるのです(2019年3月26日楽天証券より)。

老後の不安を減らし、豊かな人生を送るために必要な金額は、いったいいくらなのでしょう。

日本人の平均寿命は、男性で81.9歳、女性では87.26歳です。(参考:厚生労働省 平成29年 簡易生命表

年金を受け取る年齢を65歳とすると、約20年近くはセカンドライフを楽しめる計算となります。冒頭でも述べましたが、年金に加え、少しだけ余分な貯蓄があると、夢やチャンスは確実に広がるでしょう。一般的には、年金を受け取りはじめるまでに1,000万〜1,500万(単身世帯の場合)を準備が出来ていれば理想です。

一方で、なんと4割近くの単身世帯が貯金ゼロというのが現実です。(参考:金融広報委員会の「家計の金融行動に関する世論調査2018 単身」より

10月の消費増税が実施されれば、貯金ゼロ世帯が、ますます増える事でしょう。

  • 1989年に、3パーセント
  • 1997年に、5パーセント
  • 2014年に、8パーセント
  • 2019年に、10パーセント?

将来、15.20パーセントになる想定もしながら、年金に加えた貯蓄が必要だと再認識が必要となります。

しかし、現在の銀行預金は普通預金で0.001%、定期預金で0.01%の水準です。仮に、100万円を普通預金に預けていたとしても、1年間で得られる利息はたったの10円。これでは、老後に約5,000万円は必要とされる貯蓄を行うのは、現実的ではないことがお分かりかと思います。

そこで、少しだけリスクをとり、株式投資などの資産運用も考えていかなければなりません。

先ほどもお伝えしましたが、株式投資にはある程度の原資(種銭ともいいます)が必要でした。しかし、現在は「ミニ株」制度などが生まれ、1万円から株式投資にチャレンジできる環境が整っています。次の項目でそのミニ株を詳しくお伝えしていますので、ぜひご確認ください。

「ミニ株」を使えば1万円から投資可能!

ミニ株とは、1株から取引ができる証券会社独自の制度です。

あの、トヨタも1株 5,600円 (2019年 3月27日楽天証券より) で買えます。1単元 100株を買う場合は、560,000円の手持ち資金が必要でしたが、ミニ株制度を利用することで、東証一部に上場している企業の株も手に入りやすくなります

ご参考までに、ミニ株取引の出来る証券会社をご紹介します。

  • マネックス証券:ワン株
  • SBI証券:S株
  • カブドット証券:プチ株

このように、ミニ株制度は証券会社によって名称が異なります。また、扱っていない証券会社もありますので、事前に公式サイトなどをチェックしておきましょう。

ミニ株制度を利用するメリットは、少額でリスクを抑えることができる点です。一方のデメリットは、リアルタイムで売買はできないことが挙げられます。

10万円以下で購入できる株一覧

知らないと損する、10万円以下株の見つけ方を伝授します。

10万円以下で購入できる銘柄をネットから探そうと思っても、あまり目当ての情報はヒットしません。会社四季報を購入するにもお金がかかります。

そこで、証券会社が提供しているトレードツールを利用しましょう。たとえば、楽天証券の「楽天マーケットスピードⅡ」など、ミニ株制度を利用した最低購入金額を一目で確認できます。

コード 銘柄 投資金額 配当利回り(%)
5703 日本軽金属HLDG ¥25,400 3.15
4689 ヤフー ¥28,000 3.16
8306 三菱UFJ FG ¥57,310 3.32
5406 神戸製鉄所 ¥88,200 3.4
7004 日立造船 ¥35,300 3.4
5020 JXTG HLDG ¥54,960 3.46
7186 コンコルディアFG ¥44,500 3.48
7767 シチズン時計 ¥63,100 3.49
8002 丸紅 ¥80,220 3.86
4188 三菱ケミカルHLDG ¥81,280 3.94
6472 NTN ¥37,700 3.98
9412 スカパーJSAT HLDG ¥45,200 3.98
4005 住友化学 ¥54,500 4.04
8411 みずほFG ¥17,550 4.27
8308 りそなHLDG ¥46,740 4.28
8604 野村HLDG ¥44,430 4.5
8601 大和証券グループ本社 ¥54,230 5.16
7201 日産自動車 ¥95,750 5.54

(単元100株)東証1部(2019年4月18日 時点 楽天マーケットスピードⅡより)

こうしたトレードツールを利用することで、10万円以下でも購入できる銘柄を瞬時に判断します。ただし、各銘柄を購入する前に必ず各企業の情報は調べておきましょう。「購入価格が安い=割安株」ということではありませんので、そこは注意が必要です。

【資金別】おすすめの投資法は?

株式投資は、ミニ株制度を利用して10万円以下から投資が可能になった、とお伝えしました。しかし、投資金額が減れば、それだけ利益を出しても金額も低くなります。たとえば、同じ利回り5%でも、100万円の投資金額なら5万円の儲けですが、10万円だと5,000円しか儲かりません。

そのため、資金に余裕がある場合のみ、100万円や1,000万円と投資金額を増やして効率を高める必要があります。

今回は、次の3通りの資金額でおすすめの投資法を紹介しています。

  • 初期投資額:10万円
  • 初期投資額:100万円
  • 初期投資額:1,000万円

それぞれ初期投資額が異なればリターンの効率ばかりではなく、許容できるリスクの範囲も異なるはずです。ご自身の投資できる金額に合わせて、ぜひ以下をご参考ください。

10万円の資金におすすめの投資法

株式投資の初心者は、まず初期投資額10万からスタートすることをオススメします。

資金が10万円であれば、仮に5%の値上がりによって得られる利益は5,000円にしかすぎませんが、同じ率で値下がりした場合には5,000円の損失で済むのです。つまり、ローリスクローリターンという投資法が実践できます。まず、10万円の資金で株に慣れることから始め、徐々に投資額を増やしていくと良いでしょう。

少額投資ができる内に身につけておきたいスキルは以下の通りです。

  • 株の仕組み
  • 証券会社選び
  • 自分自身の取引スタイル

以前はハードルの高かった株式投資ですが、10万円以下でも投資できることによって、スキルを磨きながら低リスクで投資が可能となりました。たとえば、手数料の高い証券会社や自分に合った投資スタイルなど、実践を通じて学んだり、情報を習得することができます。

100万円の資金におすすめの投資法

100万円の投資を行う場合は、先ほどの少額投資より大きなリスクが付きまといます。この100万円投資から「分散投資」を徐々に実践していきましょう。

分散投資とは、1つの銘柄に集中して投資するのではなく、複数の銘柄を同時に保有することです。仮に、1つの銘柄が値下がりしたとしても、ほかの複数の銘柄でカバーすることができます。リスクを抑制する方法として最適ですので、実際にお試しください。

分散投資を行う場合は、次のようにポートフォリオを組んでみるのも面白いです。

  • 高成長が期待できるが急落リスクも高い銘柄:投資資金の20%
  • そこそこの成長と安定した財務基盤を持つ銘柄:投資資金の30%
  • 安定した値動きで大きな値下がりリスクがない銘柄:投資資金の50%

高成長が期待できるのは、特に新興企業が多いです。日本でもIT系の新興企業は、四半期ベースで前年比10~30%の成長を遂げる銘柄も珍しくありません。

しかし、将来の安定した財務基盤を確立するため、高成長を実現できているうちに大きな投資を行うことも多いです。たとえば、新しいシステムの開発費や、それに伴う人件費など、販売管理費が増えることで営業利益は赤字ということも少ないありません。営業利益が赤字でも積極投資はプラス材料ですが、一方で財務基盤が弱く値下がりリスクも高いことも覚えておきましょう。投資資金の20%程度であれば、ほかの安定した銘柄で十分にカバーできます。

新興企業が中堅企業、そして大企業へと成長していく過程で、徐々に株主の投資リスクも安定していきます。たとえば、トヨタや三菱グループ、ソニーなど、新興企業ほど大きな成長は期待できませんが、値動きや業績が安定しているため大きなリスクを抱えずに済みます。

上記で挙げた分散投資の割合は、ご自身の投資スタイルに合わせて自由にご設定ください。ただし、中堅から大企業など安定した銘柄ほど割合を増やし、できるだけ大きなリスクを抱え込まないように注意しましょう。

1,000万円の資金におすすめの投資法

1,000万円の資金で投資を行う場合は、こちらも分散投資でリスクを極力抑えましょう。ただし、先ほどの株式銘柄による分散投資ではなく、より「広範囲の分散投資」がおすすめです。たとえば、株式投資以外にFXや不動産、現物(金やプラチナ等)など、複数の投資方法を組み合わせると、株式投資単体のときよりも効率性が高まります。

1,000万円という大きな資金を動かせることは大きなメリットです。その規模のメリットを生かし、不動産投資にも資金を投じて、より安定性の高いポートフォリオを組むのも悪くありません。

たとえば、アパートやマンション経営など、立地や管理会社などを考慮しておけば、比較的安定した家賃収入を得ることもできます。分散投資の中でも、一方の資産運用が安定していると、もう一方ではもう少しリスクが高めの株式投資にも果敢にチャレンジできるようになるでしょう。IPOなどベンチャー企業への投資など、よりハイリスクハイリターンの投資にも積極的に挑戦していけますよね。

ただ、1,000万円の投資額を確保するのは一朝一夕にはいきません。これだけのお金を用意するには銀行預金だけでは無理があり、先ほどの10万円投資や100万円投資の効率を高めていく必要があります。

そんなときに便利なツールが「72の法則」です。

72の法則とは、「(資産運用を行って)何年で元手が2倍になるのか」を簡単な算数で計算できる方法を指します。計算式には、ご自身が想定する利回りを用いるだけです。

  • 72 ÷ 想定利回り(金利や手数料から算出した純粋な儲け) = 元手が2倍になる期間

たとえば、ある金融資産を3%の利回りで運用できたとしましょう。目標の数値であれば、4%でも5%でも構いません。

すると次の計算式で元手が2倍になる期間を求めることができます。

  • 72 ÷ 想定利回り3(%) = 元手が2倍になる期間は24年

仮に100万円の投資額を利回り3%で運用していたとしたら、24年後に元手と利息を合わせて200万円になるのです。

10万円という少額投資からスタートする場合でも、この利回りの目標数値を決めて72の法則に当てはめてみましょう。すると、何年後にどれくらいのお金が溜まっているのか、ある程度のシミュレーションを行うことができます。ただし、株式投資は必ず勝てるものではないため、目標数値が下回った場合は、なぜそうなったのか対策を考えなければなりません。

まとめ|理想的な株式投資の資金はいくらか?

株式投資をスタートする場合、ミニ株制度などを利用して10万円以下から始めることをおすすめします。証券会社のタイプや銘柄の種類、値動きやチャートなど、リスクの低い環境で株式投資の環境に慣れていきましょう。

少額から株式投資を始める場合でも、あらかじめ目標を立てておくことをおすすめします。たとえば、○○年までに投資で○○万円を貯めるという内容です。こうした目標があって初めて先ほどの72の法則などのツールも有効活用できますし、目標を下回ることで様々な対策を講じていけます。

シミュレーションとしては、500万を元手に年金を受給する年齢を65歳と想定してみましょう。現在の年齢を40歳として、約25年で、1,000万を株式投資で生み出そうとした場合。先ほどの72の法則に当てはめると、500万の元手を3%で運用すると24年で倍になります。

もちろん株式投資にはリスクも伴いますが、25年後にはお金が倍になっていることを考えるとワクワクしませんか?

まずはリスクの低い10万円以下の投資からでも大丈夫ですので、少しずつスタートしていきましょう。

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