【不動産投資】「新築」アパート投資のメリット・デメリット|中古よりも新築に向く人はこんなタイプ

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不動産投資にはアパート投資という選択肢がありますが、そのアパートにも「新築」と「中古」という2種類が選べます。中古アパート投資には良い部分もたくさんありますが、アパート運用を行うのであれば新築をおすすめします。特に、新築アパート運用は不動産投資が初心者の方に最適です。

今回は、アパート投資の中でも特に「新築」に焦点を絞り、メリット・デメリット、物件購入時の注意点(リスク)をお伝えしていきます。そうした長短から新築投資に向く人も分析できるので、あなたの向き不向きをご確認ください。

不動産投資のアパート運営とは?

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不動産投資をお考えの方は、まず「アパート運営」から始めてみることをおすすめします。アパートとは、賃貸アパートのことで、サラリーマンの一人暮らしや、大学生で初めて親元を離れてアパートに住みはじめたという方も多いのではないでしょうか。

賃貸アパートには「大家(家主)」が在籍しており、入居者は彼に1ヶ月の家賃を支払いますよね。不動産投資のアパート運営では、今度は自分自身が大家となり、入居者から家賃をいただくのです。すると、そのアパートを保有しているだけで、毎月数万円~数十万円(入居者の数による)の不労所得が手に入ります。もちろん、入居者同士のトラブル解決や定期的な掃除・メンテナンスなどは、すべて管理会社に任せることが可能です。

また、アパート運営では建物1棟まるごと所有することが多いため、リスクを分散するにも効果的となります。仮に一部屋しか不動産を保有していない状態では、入居者が入ってくるまで家賃収入はありませんし、その間も固定資産税などのコストの支払いが必要です。

しかし、建物をまるごと借り、所有する部屋数が増えることで、たとえ入居者の1人が解約しても、他の入居者の家賃収入が入ってきます。その間に新しい入居者を探せばよいので、家賃収入がゼロになるリスクは極めて低いです。

アパート経営は新築がおすすめ

不動産投資のアパート運営は、できるだけ新築の物件を探すことをおすすめします。新築アパートに投資するメリットは後ほど解説していきますが、中古物件だとどうしても人が集まりにくかったりとデメリットが多いのです。

新築アパート投資を始める場合、次のような二通りの投資方法があります。

  • 土地の取得から建築まですべて自身で行う方法
  • 新築の建売物件を購入して始める方法

現在保有している土地がないという人は、最初の「土地の取得から建築まで自分で行う」方法が多いです。少し手間はかかりますが、立地や間取り、アパート本体のデザインなど、自分の意志をできるだけ適用できるメリットがあります(間取りなどが決められていることもある)。

すでに土地を保有しているという方は、新築アパートの物件探しから始めましょう。土地を探すのはかなりの手間なので、こちらの方が手軽に不動産投資を始められるメリットがあります。

どちらにしても信頼のおける不動産会社に依頼することが原則です。不動産会社探しの方法は後ほど詳しくお伝えしていきますので、まずは次の項目で新築アパート投資のメリットを学んでいきましょう。

新築アパート投資4つのメリット|中古アパート投資との比較

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新築アパートに投資するメリットは、大きくわけて4つです。

  • 中古アパートより人気が高く空室率を抑えられる
  • 自分が良いと思うアパートを建てられる
  • 中古アパート投資より銀行融資が受けやすい
  • 修繕費やリフォーム代の費用を抑えられる

上記4つのメリットを見てもお分かりの通り、基本的に新築アパートの方が中古アパートより人気が高いです。つまり、それだけ入居者が集まりやすいということで、不動産投資のリスクを抑える効果が期待できます。

では、新築アパートのそれぞれのメリットについて詳しくお伝えしていきましょう。

新築のメリット(1):中古アパートより人気が高く空室率を抑えられる

新築アパートは中古アパートに比べて入居者の人気(需要)が高いです。入居者の中には、家賃が安いという理由で中古アパートを優先的に選ぶ人もいるでしょう。しかし、「自分の住む場所はキレイで新しくなければイヤ」という方は、やはり多いものです。

特に、駅前や利便性の高い地域では、新築というだけで数多くの応募があります。また、そうした地域では、たとえ以前まで住んでいた人が解約したとしても、すぐに新しい入居者が決まることも多いです。そのため、新築アパートを選ぶことは、それだけで中古アパートより不動産投資のリスクを抑えられるということになります

新築のメリット(2):自分が良いと思うアパートを建てられる

中古アパートの場合、すでに物件が存在しているので建物をそのまま利用したり、簡単なリフォームを行うこともあります。しかし、新築アパートは一から建築を進めなければなりません。投資家にとってみると、一から設計できる新築アパートの方が、より自由度が高く、自分(入居者)が理想的とする建築設計をそのまま適用することもできます

この新築アパートに新しい価値を持たせたり、独自性の高いアイデアを投入することで、競合物件との差別化も可能です。せっかく大金をかけて不動産投資を行うのですから、入居者がワクワクするような建築設計をお試しください。

新築のメリット(3):中古アパート投資より銀行融資が受けやすい

新築アパートの場合、中古アパートに比べて銀行融資(不動産投資ローン)が受けやすいというメリットがあります。それも先ほど挙げた、「新築アパートは人気が高い」という理由からです。人気が高ければ入居者が増え、不動産投資の家賃収入も増加します。つまり、新築アパートは「安定した収入」になりやすいため、不動産投資ローンの融資も有利になるということです。

新築のメリット(4):修繕費やリフォーム代の費用を抑えられる

新築でアパートを建設した場合、修繕費やリフォーム代などの費用が抑えられます。中古物件の場合だと、ところどころ傷んだ箇所があったり、大掛かりな内装工事が必要になる場合もあり、その費用は投資家の負担となるのです。また、新築の場合は保証期間が適用されるというメリットもあります。

新しく物件を建てると、今度は定期的なメンテナンスや細かい修繕などは、投資家の考え方がすべて反映されることになるでしょう。実際に工事会社や修繕会社へのやり取りは管理会社が代行してくれますが、「大規模な修繕が発生しないよう独自の工夫を凝らす」など、ご自身の考えを管理会社に伝え、その通りにしてもらうことが可能です。

これが中古アパートの場合、今までどのような計画を立てて修繕やリフォームを行ってきたのかが不透明です。中には、入居者に指摘されるまで気付かなかった隠れた個所の傷みがあることも。また、中古物件は建築してから年数が経っているため、投資して数年で大きな修繕が必要となるケースもあるのです。

こうした観点から、新築アパートへの投資の方が修繕費やリフォーム代を抑えられるといえるでしょう。

新築アパート投資で注意したい3つのリスク

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新築アパート投資は、中古アパートに比べて人気が高く、4つのメリットを受けられるとお伝えしてきました。そんな新築アパートですが、デメリットもないわけではありません。不動産投資を行う事前に注意しておかなければ、将来の大きなリスクとなってしまう危険性もあります。

今回は3つのリスクを取り上げましたので、以下をしっかりとご確認ください。

  • 運用できるまでに時間がかかることが多い
  • 月々のローン返済額や利息が高くなってしまうことも
  • 場合によっては思い通りに企画ができないことも

それでは、新築アパート投資のリスクを順番に説明していきましょう。

リスク(1):運用できるまでに時間がかかることが多い

新築アパートの場合、まず土地を探すことから始めることが多く、中古物件投資に比べてはるかに時間がかかります。新築アパート投資のおおまかな手順は以下の通りです。

  1. 土地の選定
  2. 物件の設計
  3. 入居者募集
  4. 管理会社への委託
  5. 運用開始

上記には、さらに銀行融資の手間も含まれます。1番目の「土地選定」と2番目の「物件設計」は大きな労力と時間を要するため、その大変さは中古アパート投資とは比べ物になりません。土地選定から運用開始まで、おおよそ1年の期間を見ておくことをおすすめします。

また、中古アパート投資と比べて、入居者も一から探さなければならないため、投資してから収益化できるまで時間がかかることを覚えておきましょう。新築をお探しの方で、できるだけ早く運用したいという場合は、新築の建売を選べば多少の時間が短縮可能です。

リスク(2):月々のローン返済額や利息が高くなってしまうことも

新築アパート投資は、中古アパート投資と比べ、土地の選定と物件の建築という手順が加わります。そのため、土地と建築費という料金が加わり、初期投資額が膨れ上がるリスクもあります。

銀行によっては、頭金0円で全額を融資することも可能ですが、返済額が大きく膨らんで月々の返済に困らないよう、しっかりと計画を立てて行いましょう。また、返済期間や借金総額が増えると、それだけトータルで支払う利息も増えてしまいます。ご自身で用意できるお金に関しては、銀行に頼らないほうがお得になる場合もあるのです。

リスク(3):場合によっては思い通りに企画ができないことも

新築アパートの設計や企画ができるという点も、新築物件投資の魅力です。しかし、場合によっては自分の思い通りにいかないこともありますので、あらかじめ注意しておいてください。

たとえば、新しく建物を建築する場合、さまざまな建築規制をクリアしなければなりません。土地の環境や立地条件、各自治体の条例などによっては、オリジナルの企画や設計が通らない可能性も考慮しておきましょう。

不動産投資の新築アパート運用はこんな人におすすめ!

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不動産投資の新築アパート運用について、ここまでメリットやデメリット・リスクをお伝えしてきました。メリットでは4つのポイント、リスクは3つのポイントに絞って考えてきましたが、これらの要因から「新築アパート投資に向く人」の姿が見えてきます。まずは簡単に紹介しておきましょう。

【新築アパート投資に向く人の特徴】

  • 今まで不動産投資の経験がない人
  • 年齢が若い、子供への不動産贈与など長期間運用を考えている人
  • 高額な初期投資額が用意できない人

それぞれの特徴は以下をご確認ください。新築投資に向く人について、詳しくお伝えしています。

今まで不動産投資の経験がない人

新築アパートは入居者の需要も高く、安定して家賃収入を期待できる魅力的な不動産投資です。どちらかといえば中古アパート投資の方が玄人向け、新築アパート投資は初心者向けと言えるでしょう。それも、入居者が集まりやすく、特別な投資知識も少なくて済むからです。

新築アパート投資はリスクを抑えやすいという点もポイントでしょう。たとえば、入居者が集まりやすければ、空室になったときの家賃ゼロというリスクを抑えられますよね。

また、新築アパートでは、建設から管理までトータルサポートを提供する不動産会社も多いです。わからないことは何でも相談して、今後さらに不動産投資を広げるときのノウハウにしていくと良いでしょう。

年齢が若い、子供への不動産贈与など長期間運用を考えている人

新築アパートや中古アパートに限らず、建築物は基本的に「期間が過ぎるほど価値が落ち」ます。今は新築アパートでも時間が経つに従って、それはもう中古アパートへと変貌することを忘れてはいけません。ただし、新築アパートの場合は、そうした経年劣化までの時間猶予が長いです。中古アパートだと、状態が悪ければ数年で価値が大きく下落してしまう場合もあります。

そのため、新築アパート経営は若年層の方や、お子様に不動産贈与などを考えられている、「長期投資家」向けの物件と言えるでしょう。

また、新築アパートはご自身の判断で将来の価値下落リスクを抑制することもできます。修繕やリフォームなどを定期的に行い、できるだけ経年劣化を避けるように心がけましょう。

高額な初期投資額が用意できない人

新築アパートも中古アパート同様、経年劣化によって価値が下落していきます。しかし、新築アパートは基本10年の間、大規模な修繕が必要となるケースは少ないです。新築アパートでは、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、建物の基本構造部分に10年間の瑕疵担保責任が適用されています。つまり、10年の間であれば、アパートの柱部分や梁、雨漏りなどを防ぐ構造部分など、大掛かりな修繕が少ないということを表しています。

これが中古アパートの場合は、すでに経年劣化が進んでいる状態なので、物件を取得してすぐに大掛かりな工事が要ることもあるでしょう。すると、初期投資額に修繕費やリフォーム代が加わり、新築アパート投資よりコストがかさむことも出てきます。

また、融資の面でも新築アパート投資が有利です。先ほどもお伝えしましたが、新築アパート投資では頭金がゼロで、全額融資で投資額をまかなうことができます。これを簡単にいえば、「初期投資額が少なくて済む」ということです。

こうした理由から、不動産投資の新築アパート運用は高額な初期投資額を用意できない人におすすめと言えるでしょう。

不動産投資の新築アパート運用まとめ

不動産投資を行う場合、新築アパートやマンションへの投資、中古物件への投資、複数の物件で部屋を分散して借りるなど、様々な投資方法があります。今回はその中でも「新築アパート運用」に絞り、メリットやデメリット、向く人を紹介してきました。

もう一度おさらいしておきましょう。新築アパート運用のメリットは以下の4点でした。

  • 中古アパートより人気が高く空室率を抑えられる
  • 自分が良いと思うアパートを建てられる
  • 中古アパート投資より銀行融資が受けやすい
  • 修繕費やリフォーム代の費用を抑えられる

そして、新築アパート運用のデメリットおよびリスクは以下の3点です。

  • 運用できるまでに時間がかかることが多い
  • 月々のローン返済額や利息が高くなってしまうことも
  • 場合によっては思い通りに企画ができないことも

これらメリット・デメリットから、新築アパート運用に向く人が見えてきました。

【新築アパート投資に向く人の特徴】

  • 今まで不動産投資の経験がない人
  • 年齢が若い、子供への不動産贈与など長期間運用を考えている人
  • 高額な初期投資額が用意できない人

投資家の方であれば、ご自身の利益となるメリットに目を向けがちですが、必ず事前にデメリットやリスクにも目を通しておきましょう。新築アパート運用では家賃収入が安定するまで少し時間がかかるため、じっくりと計画をたて、本業の収入など余裕が十分に確保できる状態で投資を行ってください。

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