借金地獄に陥るケースと抜け出せなくなったときの最終手段を解説

「借金地獄」と言われると何とも絶望的な状態をイメージするのではないでしょうか。

借金地獄とは多額の借金を抱えてしまい、その借金をさらに借金を重ねて返済していく「自転車操業」の状態です。返済できる見込みがないのに借金を繰り返してしまい、まさに借金に依存している状態とも言えるでしょう。

借金地獄に陥ってしまったら「もう普通の生活ができない」「誰かに迷惑をかけてしまうかもしれない」などの心配事も尽きないかと思いますが、諦めずに解決に向かうための努力をしてみてはいかがでしょうか。

今回ご紹介するのは、借金地獄に陥るケースと抜け出すために取り入れたい方法についてまとめています。方法は幅広くあるので、最後までチェックすれば自分にとってどうするのがベストなのかがわかりやすくなるでしょう。

借金地獄に陥ってしまった方も、陥りそうな方もぜひ参考にしてください。

借金地獄に陥るケース

最初に借金地獄に陥るケースについてまとめています。

すでに自分が該当しているという方は、その先に解説する方法を参考にするなどして状況改善をするのがおすすめです。

借金をしてもすぐに返せると思っている

借金地獄に陥りやすい方の特徴は「借りてもすぐに返せるだろう」「来週、お金が入るから借りても大丈夫」などと楽観的な思考であることが多いです。

借金をしてもしっかりと返済のできる方や借金をしない方は、お金を借りることに後ろ向きなので、無駄遣いをせずに貯金することを心がける傾向があります。

また、借金地獄に陥っている方は無計画にお金を借りるだけでなく、利息分しか返済しないことも多いです。そうなると元金はいつまでも減ることがなく、借金が終わることはありません。

考えなしに借金をしている場合「お金は返すものである」ということを認識して、生活の改善を目指してください。

欲しいものをすぐに買ってしまう

その他にも、欲しいものができたらすぐにクレジットカードや現金で買ってしまう方も借金地獄に陥りやすいでしょう。

借金地獄に陥りやすい人に共通するのが「我慢をしない」「我慢ができない」という点です。欲しいものがあったら先のことを考えずに購入してしまいますし、衝動買いをする方に多いのもこのタイプでしょう。

現金で支払うのであればまだ管理はしやすいものの、クレジットカードの分割払いで買ってしまう方は特に危険です。これらは借金を分割することで支払いが長引くだけでなく、現金払いや一括払いでは発生しない利息も支払わないとなりません。

購入する前に「本当に必要なものかどうか」を一呼吸して考え直し、どうしても手に入れたい場合は現金払いか一括払いにするなどの工夫が必要です。

毎月の支出が把握できていない

借金地獄に陥りやすい方は毎月どれだけの支出があるのかを把握できていないことが多いです。

支出を把握していない=自分が何にどれだけのお金を使っているのかがわからない状態です。このタイプの方は家計簿もつけませんし、レシートをもらわずに捨ててしまうことも多いでしょう。

無駄遣いをしたとか、お金を使いすぎてしまったなどの感覚がないため、今後は支出をおさえなければならないなどの考えに至りません。

そして、借金を返すための計画もできない状態になってしまうでしょう。

お金が貯まったら返済すれば良いと考えている

「お金が貯まったら一括で返済すれば良い」などと考えるのも、借金地獄に陥る方の特徴です。

たしかに、節約や工夫をしてお金を貯めるのは良いことですが、実際のところ思うようになりません。もしも使えるお金が余った場合、できるだけ使ってしまおうと思うのが人の本能だからです。

また、今月はお金を貯められなかったけれど、来月はしっかりと貯めようなどと考えては実行できないのも、借金地獄に陥る方に多い考えです。

節約が苦手・できない

節約=苦しいと考えて積極的にしない、節約の仕方がそもそもわからないという考えも、借金地獄に陥る方に見られがちです。

節約とは無駄遣いや不必要な出費を修正し、少しでも余裕のある生活を送ることを目的としたものです。節約をすれば借金を少しでも返せるのに「生活レベルを下げたくない」「節約にかける手間が面倒」などと考えて前向きにならない人もいるでしょう。

また「節約するのに何をするか知らない」という方もいますが、インターネットなどに節約の情報は多くあります。プラスとなる知恵が身につくのに、そのためのわずかな行動さえも惜しんでしまうのも借金地獄に陥る方の傾向かもしれません。

リボ払いの利用に違和感がない

クレジットカードのリボ払いの利用を重ねることで、気付けば借金地獄に陥っていることもあります。

リボ払いは毎月少額ずつ支払えるため、ブランド品に衣類に家電をはじめ、収入以上の買い物がしやすい機能です。しかし、支払いが終わる前にまた繰り返して利用してしまうことも多いなど、金銭感覚に狂いが出る可能性もあるでしょう。

そして、クレジットカードのショッピング利用限度額を使い切るほどに支払い金額が膨れていて、利息の負担も相当なものになっています。

そして、その状態に気付いたときにはすでに手遅れになっているわけです。

リボ払いで支払うべき利息

リボ払いの返済は少額ずつのため、元金が減らない特徴があります。返済が長引けば長引くほど利息も発生することになり、気付けば返済のほとんどが利息の支払いという状態にもなります。

リボ払いの利息はクレジットカードによって異なるものの、一般的に15.0%程度です。

借金地獄から抜け出すために自身の生活を見直す

借金地獄の状況を脱出したいのであれば、まずは自身の生活を見直して「お金が足りない」という状況を我慢できるようになってください。

収入を増やすことは困難でも支出を減らして余裕を持たせることは努力しだいで可能です。

日々の無駄遣いをなくす

カフェに毎日足を運んでこだわりのコーヒーを飲んでいたり、スイーツを買ったりする生活をしているのでしたら、日常的に数百円単位の出費があることです。

たとえばカフェで使うお金が1日500円でしたら、1カ月で15,000円程度の計算で結構な支出になります。毎日をゼロにするのは難しいのでしたら、せめて半分にすることからはじめてみてはいかがでしょうか。

1日に使うお金に上限を決める

たとえば、1日あたりに使うお金が1,500円だったところ、上限を1,000円にすれば500円×日数分のお金を節約できます。

1日に1,000円しか使わない!とあらかじめ強い意思をもって実行するだけで、1~15,000円もの余裕ができる可能性が高まるのです。

クレジットカードで買い物をしない

つい簡単に手が出がちなクレジットカードの利用をすべて切り、買い物で利用しないようにするのです。

どんなに借金をしないと決めても、クレジットカードが手元にあれば誘惑に負ける可能性は出てしまうでしょう。クレジットカードとはきっぱりと縁を切って、支払いのすべてを現金で対応すれば借金が増えることもありません。

また、自分が今月自由に使えるお金はいくらあるのかも把握できるようになりますし、クレジットカードの支払いはいくらだっただろう?などと頭を抱えることもなくなります。

必要なものと必要でないものを見極める

思いつきで買ってしまったけれど、実はあまり使っていない・使うことがなさそうなどのことは意外にありがちです。特に限定品などは後先考えずに購入してしまったというケースも多いのではないでしょうか。

欲しいものがあった場合、その場の感情に流されて購入してはいけません。おすすめなのは一旦その場から離れて、ある程度時間が過ぎてからも欲しい気持ちが変わらない場合にのみ購入することです。

時間を置くことで感情がリセットされるので、本当に欲しいものを見極めやすくなりますよ。

毎月の固定費を見直す

毎月の固定費が大きいほどに手元に残るお金が少なくなり、「お金が足りなくて困る」という状態になっているでしょう。

具体的な固定費は以下のようになります。

・住居費(ローン・家賃)
・水道光熱費
・通信料
・保険料
・教育費

固定費を減らすのは難しいことですが、工夫はできます。

電気は小まめに消すようにして、待機電力や水道を出したままにすることも意識してみましょう。すぐに大幅な金額の節約にはなりませんが、日々の積み重ねは大切です。

その他にも通信料はの契約プランを見直す方法があります。電話の利用頻度が低いようであれば、プラン変更をするだけで毎月数千円の節約が叶うかもしれません。

家計簿をつけてみる

支出を把握するために家計簿をつけてみることをおすすめします。

買い物をしたらレシートは捨てないようにして、後からエクセルや家計簿アプリに入力したり、ノートにレシートをそのまま貼ったりして管理してください。

無理のない方法で家計簿をつけて最低でも1年間以上は継続すれば、毎月の予算も立てやすくなるでしょう。

また、家計簿をつけることで「無駄遣いをしてはいけない」という気持ちにもなりやすいです。

借金でどうにもならなくなった場合は債務整理を検討

「借金の返済に追われるのはもう嫌だ」と思い詰めて、気持ちが限界に達したら最終手段として債務整理を検討するしかありません。

法律で認められた正当な債務整理は以下の4つです。

・過払い金請求
・任意整理
・個人再生
・自己破産

4つの中でリスクやデメリットが少なく、かつ利用しやすいのは「過払い金請求」と「任意整理」になります。

それぞれについて詳しく解説しますので、借金を根本的に解決できる手段として検討してみると良いでしょう。

過払い金請求で借金を減額する

借金を減らすことを望むのであれば、まず「過払い金請求」を検討してみると良いでしょう。

過払い金請求とは利息制限法の上限となる「金利18%以上」を超えて支払ったお金をカード会社などの貸金業者から返金してもらう手続きで、法律にて認められている権利です。

債務者は債権者からお金を借りる際に利息の支払いが必要ですが、利息制限法で「元本額10~100万円未満の借金の場合、利息は年18%まで」と決まっています。

その他に「元本額10万円未満の場合は年20%まで」「元本額100万円以上の場合は年15%まで」です。

過払い金発生の仕組み

過払い金発生の仕組みを説明するにあたり、以前存在した「グレーゾーン金利」を避けることはできません。

グレーゾーン金利は利息制限法の定める「年15~20%の金利」と、借金や金利などの取り締まりに関する法律となる出資法が定める「年29.2%の旧上限金利」の間の金利です。

前にも解説しましたが、利息制限法でお金を貸すときの上限利息限は年15~20%と決まっていますが、出資法では、旧上限金利が年29.2%でした。そのため、多くの貸金業者で出資法の利息で貸し付けていました。

しかし、平成22年6月に「改正貸金業法」が完全施行。出資法の上限金利が20%に引き下がりグレーゾーン金利は撤廃しています。グレーゾーンの利息は本来支払う必要がないため、債務者はこれまでに支払いすぎた利息を取り戻せるわけです。

貸金業者側から「もらい過ぎた利息を返します」などの連絡はありません。自身に過払い金があるかについては、弁護士に依頼するのが効果的でしょう。

過払い金の発生する可能性が高いケース

過払い金の発生する可能性が高いケースとして、以下を目安にしてください。

・平成22年以前に借り入れを開始した方
・借金完済から10年以内の方

ただし、こちらのケースに該当するからと言って過払い金が必ず発生するとはかぎりませんから、。前もって調べるのがおすすめです。

過払い金請求を行うのにおすすめのケース

過払い金請求は借金完済後でも返済中でも、どちらでも手続きを行えます。

なお、返済中に過払い金請求をするケースでは返金分で完済できれば良いのですが、完済ができなかった場合は次で解説する「任意整理」の扱いになります。

そうなると信用情報機関にトラブル扱いとして情報登録されてしまい、そこで返済が滞れば同様にトラブル扱いです。そのため、自身の借金の金額に返済状況を考慮しながら行うと良いでしょう。

それに対し、返済中でも特に過払い金請求をおすすめしたいケースが「複数の貸金業者から借金をしていて過払い金の返金で完済可能な業者がある場合」です。信用情報機関に情報登録されずに、借金を減らせる可能性が高いでしょう。

任意整理で借金を減額する

自己破産などと比べて、リスクやデメリットの少ない債務整理の方法が「任意整理」になります。

任意整理は貸金業者と交渉することで借金や毎月の返済額を減らし、現在の支払いの負担軽減を可能にする手続きです。自己破産や個人再生などと異なり、交渉は裁判所を通すことなく貸金業者と直接行います。

交渉をするのは本人でなく、弁護士を代理人に立てて行うケースが一般的です。

任意整理をすることのメリットとデメリット

任意整理をすることのメリットとデメリットが以下のようになります。

メリット
・貸金業者からの督促・催促が停止する
・不動産や車などの自身の保有する財産の維持が可能
・一定の職業に就けないことがない
・任意整理より後の将来利息がカットされる
・特定の貸金業者の債務整理が可能
デメリット
・信用情報機関へ情報登録される
・一定の期間、クレジットカードやローンの利用ができない

安定した収入がある、家族や周囲にバレることなく借金の減額を行いたいという方でしたら、債務整理が向いているでしょう。

任意整理で借金がどのくらい減るかは一概に言えませんが、利息が高い業者と長期間取引をしているケースでは減額の幅は大きくなる傾向です。

債務整理を弁護士に依頼したい理由

過払い金請求や任意整理を行う際に貸金業者と交渉が必要ですが、債務者自身が交渉を行っても債権者である貸金業者が応じない場合があります。

もしも応じてくれた場合でも債権者が有利になるように話しを進めがちのため、対等な交渉を望むのは困難かもしれません。

そこで、債務整理についての経験や知識が豊富な弁護士に依頼すれば毎月の返済可能額をはじめ、債務者に適した方法を債権者に提示して交渉の実現が可能です。

その他にも債務整理を弁護士に依頼した時点で貸金業者からの取り立ては止まるため、精神的な圧迫からも逃れられます。

その他の債務整理の方法

過払い金請求と任意整理以外の債務整理の方法に個人再生と自己破産がありますので、こちらもチェックしておきましょう。

個人再生

個人再生は裁判所を通して借金の減額手続きをする債務整理の方法です。

裁判所に再生計画を提出して認められれば、5分の1まで債務が減額するのが一般的となります。そして、3~5年間にて分割で支払えれば、残りの債務は免除です。

自己破産とは異なり、一定の条件を満たせば不動産などの財産を手放すことなく手続きができます。任意整理では支払いきれないほどに多くの借金を抱えている場合だったり自己破産を避けたかったりする場合におすすめの方法です。

自己破産

自己破産は裁判所を通して、借金のすべてを無効(ゼロ)の状態にする手続きです。裁判所で借金の返済が不可能と認められて「免責許可」が下りることで、借金の返済義務はなくなります。

しかし、自己破産をしても税金や養育費の支払い義務は残りますので注意してください。

自己破産をすることで、申立人の最低限度の生活を保護する一定範囲内の財産(99万円以下の現金、家具や家電など)は対象外ですが、不動産や車などの財産は換価処分されていまいます。

自己破産をするためには裁判所で理由や今後についての面談をはじめ、何度か足を運ぶようになること。その他にも同居の家族の収入状況を証明する書類の提出が必要な場合があったり、銀行員や保険外交員などの一定の職業に就けなかったりする期間が発生します。

自己破産した事実は官報という機関紙に載りますが、こちらを閲覧するのはごくかぎられた方のみなので誰かにバレる可能性は低めでしょう。

まとめ

借金地獄に陥ってしまうと抜け出すことは難しく、心が折れそうになることがあるかもしれません。しかし、そこでマイナス思考にならずに、自身のできる方法を取り入れて実行することが重要になってきます。

借金の悩みは誰かに話すことはなかなかできないため1人で抱えこむことも多いかもしれませんが、それでは解決は不可能です。お金の使い方を考え直してみたり弁護士に相談したりして、全力で対応していきましょう。

また、状況しだいでは債務整理という方法もありますから、適切な形で借金地獄から脱出するようにしてください。

とさかおみ
とさかおみ
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メガバンクに勤務経験あり。

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