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近年では公共の交通機関などインフラ整備が進みとても便利になっている一方で、都心部を中心に車離れが続いている現在ですが、郊外の方にとっては、高速道路の利用は欠かせません。
車離れが進んでいる中でも、ETCカードの普及は仕事で使う営業車意外にも、家庭用の車でも欠かせなくなってきており、ETCレーンをスムーズに通れることで時間の短縮を図ることができます。
そんなETCカードですが、意外と「どこで・どのように作れるの?」と言った疑問を持っている方もいます。そこで今回は、ETCカードの発行について、クレジットカードと付随したETCカードの発行方法や各国際ブランド、カード会社の発行状況についてまとめていきますので、発行の方法と共に、費用面などの比較をしながら参考にしてみてください。
ETCカードはほとんどのカード会社で発行可能!
まずETCカードを発行する上で、周知していただきたいのは、ETCカードの発行のほとんどはクレジットカードに付随して発行する、ということです。
ETCカードの発行方法として、
- クレジットカードに付随して申し込む
- ETCパーソナルカードを申し込む
これら2つのパターンがほとんどですが、ETCパーソナルカードを申し込むケースはほとんどありません。
ETCパーソナルカードとは、利用方法自体はETCカード同様に使えるカードになりますが、申し込みの際にデポジット金額として、20,000円~80,000円を支払わなければならないカードになっています。このデポジットは、毎月の平均利用金額をもとに決まりますが、ETCパーソナルカードを高速道路で利用した際に支払えなかった場合の、保証金として必要な金額となっています。
デポジットだけでこれだけの金額を支払うのは、おっくうですし、ETCカードであればこのような必要はありませんので、ほとんどの方がETCカードを利用している状況になっています。
ETCカードを申し込む際は、まずはクレジットカードを申し込もう!
ETCカードを申し込むにあたり、クレジットカードを申し込むことでETCカードも同時に申し込むことができます。もちろん、既にクレジットカードを持っている方は、今からでもETCカードを追加で申し込むことも可能です。
ETCカードを申し込む方法としてはとても簡単で、クレジットカードを申し込む際にETCカードを申し込む専用フォームや欄があるので、そちらに申請すれば完了です!
そのため、ETCカードを申し込むのは、クレジットカードの審査にさえ通れば簡単に誰でも手に入れることができます。では、ETCカードを申し込むにあたっての注意点は何もないのか?というとそうではありません。
ETCカードを申し込む上での注意点は、申し込むクレジットカードによって、費用や特典が異なるということです!ETCカードは、クレジットカード同様に発行するカード会社によって発行手数料や年会費、付与されるポイントなどが異なりますので、その点は十分注意しておきましょう。
ETCカードは発行元によって年会費や発行手数料が異なる
お伝えしたようにETCカードは、発行会社によってかかる費用が異なります。年会費無料のクレジットカードだからといって、ETCカードも費用がかからないというわけではなく、ETCカードには、費用がかかるカード会社もあります。
特に年会費がかかるETCカードは、毎年支払わなければならないので、ETCカードが必須な方でない限り持つだけ損のカードになってしまいます。ETCカードを目的にクレジットカードを作るのであれば、年会費や発行手数料がかからないクレジットカードを選んでいきましょう。
ETCカードでポイントが貯まらないカードもある
ETCカードはカード会社によって、費用や特典が異なるとお伝えしましたが、ほとんどのETCカードのポイント還元率は0.5%~1.0%となっています。
しかし、中にはETCカードの利用ではポイントが貯まらないというクレジットカードもあります。その1つが「ライフカード」です。
ライフカードは、誕生月にポイントが3倍になるお得な特典がある中で、2017年7月以降ETC カードの利用はポイント対象外とし、ポイントが貯まらなくなってしまいました。そのため、ETCカードの費用は全くかかりませんが、ポイントの特典も付きませんので注意が必要です。
このようにポイント対象外としているカード会社は、他にもあるかもしれませんので、入会前に事前に確認しておく方が後悔せずに利用できるかもしれませんね。
ETCカードを利用するには?
カード会社にクレジットカードとETCカードを申し込んだら、ETCカードを早速利用していきましょう。ETCカードを利用していく上では、
- 車載器
- ETCセットアップ
この2つが車両に備わっていなければ、ETCカードがあっても利用できませんので、注意しておきましょう。これから準備されるという方は、ディーラーや車の販売店、イエローハットなどの車用品店で車載器の購入やセットアップを行ってくれますので、そちらで準備しておきましょう。
では、ETCカードだけで高速道路に乗ることができないかというと、実はそういうわけでもなく、現金専用レーンでもETCカードを差し込んで支払うことができる箇所は多数あります。ただ、言うまでもありませんがETCカードのメリットとしては、高速道路の入り口をスムーズに決済することができるカードになるため、それでは全く意味がありません。
また、ETCカードを車載器を通じて決済することで、ETCマイレージサービスも利用することができるようになりますので、そちらについても簡単に説明しておきます。
ETCマイレージサービスとは?
ETCカードは利用するとポイントが貯まるとお伝えしましたが、ETCカード利用にあたっては、
- クレジットカードのポイント
- ETCマイレージサービスのポイント
の2種類のポイントを貯めることができます!
ETCマイレージサービスとは、高速道路を運営しているNEXCOが提供しているサービスで、ETCカードと車載器をETCマイレージサービスに登録することで、受けられるポイントサービスになっています。
しかも、ポイントの還元率は最大10%とクレジットカードの利用で貯まるポイントよりもはるかに多いため、登録しなければ損になります。
先程説明していたETCカードを現金専用レーンで支払った場合には、この特典は受けられません。
そのため、ETCカードを利用する際には、必ず車載器とセットアップを行なった上で、スムーズな決済と高還元なポイントサービスを利用して、ETCカードを活用していきましょう。
以上が、ETCカードの基本内容についての話になります。
ETCカードを作る上では、
- クレジットカードに付随して申し込む
- ETCパーソナルカードを申し込む
2種類の方法がありますが、ETCパーソナルカードの場合は、高額なデポジットが発生するためクレジットカードと共に申し込む方法がベストになります。
クレジットカードを申し込むことで、ETCカードは同時もしくは、追加でしかも簡単の発行することができますので、まずはクレジットカードを申し込んでいくようにしましょう。注意点としては、申し込むクレジットカードによって、ETCカードの費用や特典が異なるため、これから国際ブランドやカード会社ごとのETCカードの発行状況についても説明していきます。
ブランドごとのETCカード発行について
ますはじめにお伝えしておくと、ETCカードは、あくまでクレジットカードの発行会社が発行しているため、国際ブランドが直接発行しているわけではありません。
例えば、楽天カードのJCBブランドを申し込んだ際に、あくまでクレジットカード及びETCカードを発行するのは、「楽天カード」であり、「JCB」ではありません。この場合、楽天カードが決めたETCカードの費用がかかるようになります。
ここで説明していく、国際ブランドごとの発行状況は
- JCB
- VISA
- Mastercard
- American Express
- Diners Club
の主要5大ブランドのETCカード発行状況を目安でまとめていきますので、参考程度にご覧ください。
主要5大ブランド全てでETCカードの発行が可能
クレジットカードには、国際ブランドが付帯していますが主要5大ブランドJCB、VISA、Mastercard、American Express、Diners Clubでは、全てETCカードが発行可能になります。
これらのETCカードの発行状況を表にまとめると以下のようになります。
国際ブランド | 年会費 | 発行手数料 |
---|---|---|
JCB | ※無料 | ※無料 |
VISA | カード会社に準じる | カード会社に準じる |
Mastercard | カード会社に準じる | カード会社に準じる |
American Express | ※無料 | ※935円(税込) |
Diners Club | 無料 | 無料 |
※純JCBカード・American Expressカードのみ。それ以外は、カード会社に準じる
表を見てもらうと分かる通り、基本的にはダイナース以外のブランドはETCカード発行のカード会社が決めている費用に準じています。ダイナースに関しては、他のカード会社にブランドを付帯して発行しているカードはなく、全てダイナースのプロパーカードになるため、共通となっています。
その他は、純JCBのカードは費用がかからずETCカードの作成が可能で、純American Expressは、年会費は無料ですが、発行手数料が935円(税込)かかります。残るVISA、Mastercardのブランドについては、ほとんどが国内のカード会社がブランドを付帯して発行しているクレジットカードになりますので、カード会社による!というのが、現実です。
ちなみにMastercardについては、純Mastercardの「ラグジュアリーカード」を発行していますが、それについては、年会費も発行手数料も無料で発行できるカードになっています。
ですが、カード会社ごとに比較していかなければ分からないので、続いて説明する「カード会社ごとのETCカード発行について」をぜひ参考にしてください。
以上が、ブランドごとのETCカード発行についての内容になります。
国内で取り扱いされている主要5大ブランド全てにおいて、ETCカードの発行は可能になっています!
ただし、費用などについては、ほとんどのブランドが発行のカード会社によって決まっているため、続いてのカード会社ごとのETCカード発行にて費用の確認を行なっていきましょう。
カード会社ごとのETCカード発行について
それでは、早速ですがカード会社(カード名称)ごとのETCカード発行状況をまとめました。
カード会社(カード名称) | 年会費 | 発行手数料 |
---|---|---|
JCBカード | 無料 | 無料 |
イオンカード | 無料 | 無料 |
オリコカード | 無料 | 無料 |
セゾンカード | 無料 | 無料 |
JACCS | 無料 | 無料 |
ポケットカード | 無料 | 無料 |
ファミマTカード | 無料 | 無料 |
エポスカード | 無料 | 無料 |
セブンカード・プラス | 無料 | 無料 |
JMBローソンPontaカード | 無料 | 無料 |
エネオスカード | 無料 | 無料 |
出光カードまいどプラス | 無料 | 無料 |
三菱UFJニコス | 無料 | 1,100円(税込) |
セディナ | 無料 | 発行手数料1,100円(税込) |
リクルートカード | 無料 | JCB:無料VISA/Mastercard:1,100円(税込) |
dカード | 初年度無料2年目以降は利用なしで550円(税込) | 無料 |
三井住友VISAカード | 初年度無料2年目以降は利用なしで550円(税込) | 無料 |
楽天カード | 550円(税込) | 無料 |
Yahoo! JAPANカード | 550円(税込) | 無料 |
※カード会社の記載については、プロパーカードをもとに費用を記載しているため、他カードについては費用が異なる場合があります。
表を見てもらうと分かる通り、年会費・発行手数料共に無料のETCカードもあれば、年会費もしくは発行手数料のどちらかのみ費用がかかるカードもあります。
ここでまとめたカード会社(カード名称)は、比較的人気のクレジットカードをまとめましたが、全体的に見ると費用が全くかからないETCカードの方が多くなっています。それが人気の1つの要因にも繋がっているのかもしれませんね。
その一方で、人気のある楽天カードやYahoo! JAPANカードであっても、年会費が550円(税込)かかってしまうため、ETCカード目的で入会される方は、年間55,000円以上の利用がないと損してしまうので、注意しておきましょう。
ETCカードの決めるポイントは?
では最後に、カード会社(カード名称)の表をまとめましたが、ETCカードの決めるポイントとしてはどのようなことがあるでしょうか?
もちろん最終的な決め手は、人それぞれですが、ETCカードを目的に入会される場合は、以下のようなポイントを重要視していきましょう。
- 費用がかからないETCカード
- 特典多いETCカード
1点目の費用については、年会費であれば、前述したように550円(税込)の年会費がかかるとすると、ポイント1%還元で55,000円以上、0.5%還元で100,000円以上の利用がなければ、損益分岐点の観点で言うと、損してしまいます。また、発行手数料に関しても、カードの有効期限は5年のため1,100円(税込)の発行手数料がかかれば、単純計算で年会費220円(税込)がかかっているのと同等なため、同じように、1%還元で20,000円以上、0.5%還元で40,000円以上の利用がなければ同じことが言えます。
そのため、費用がかからないETCカードの方がお得と言えますし、さらにそれに加え特典があればなおメリットがあります。
例えば「JCB CARD W」は、楽天カードと同様に1%還元のカードですが、ETCカードの費用も全くかかりません!
イオンカードであれば、ETCカードの費用は全くかからずETCレーンでの不具合による車への損傷に対する保険が無料で付帯している特典があります。
このように費用がかからなくても、お得なETCカードはありますので、そういったポイントを重視してETCカードを選択していくようにしましょう。
以上が、カード会社ごとのETCカード発行についての内容になります。
同じクレジットカードでも、カード会社によってETCカードのかかる費用は異なり、年会費・発行手数料共に無料のETCカードもあれば、年会費もしくは発行手数料のどちらかのみ費用がかかるカードもあります。
そのような中で、ETCカードを選ぶポイントとして、
- 費用がかからないETCカード
- 特典多いETCカード
を重視して選んでいくことで、ETCカードがよりお得に利用できますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
ETCカードの発行方法からブランド・カード会社ごとの発行状況を中心に内容をまとめてきました。
ETCカードは、単独でも発行ができますがデポジットが発生することもあり、クレジットカードとの申し込みで発行する方法がベストな方法になります。クレジットカードに付随したETCカードであれば、とても簡単に申し込みが可能になり、さらにポイントも利用分貯めることができます。
ただし、ETCカードに関する費用は、カード会社によって異なるため、その点は注意しておきましょう。ETCカードによって、年会費や発行手数料の有無、また、ポイントの付くカード付かないカード、その他特典の有無の違いがあるので、
- 費用がかからないETCカード
- 特典多いETCカード
の2つのポイントを重視して選んでいくことで、ETCカードをよりお得に利用していきましょう。
最後になりますが、ETCカードと言っても大きく分けて2種類のETCカードがある中で、多く使われているクレジットカードに付随したETCカードの内容をまとめてきました。
そんな中でも、発行されるカード会社によって費用や特典が異なるため、何となくで選んでしまうと多少の費用でもバカになりません。特にETCカードを目的にクレジットカードを入会されるのであれば、しっかりと事前に確認してから申し込みを行う中で、この記事が参考になれば幸いです。