法人ガソリンカードの利用でガソリンがお得になる!主な特徴と選ぶ際のポイントを解説

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法人ガソリンカードとは、その名のとおり法人向けのガソリン代がお得になるクレジットカードです。

ガソリン代は数円の差が大きくなるため、社用車を保有する法人の場合「少しでも安く給油して経費をおさえる方法はないのだろうか」などのことも考えがちでしょう。そんなときに法人ガソリンカードを導入していればガソリン代の割引はもちろん、経費管理の一元化も叶います。

また、一般的な法人カードと同じように利用できますし、その他にもサービスや特典も付帯するのでさまざまなシーンで活用が可能です。

本記事では法人ガソリンカードへの知識を得るために、主な特徴に導入時のメリットとデメリット、その他にも選ぶ際に重視したいポイントもまとめています。

最後までチェックして、自社に最適な法人ガソリンカード導入へつなげてください。

社用車を抱えるなら持ちたい!法人ガソリンカードの特徴

最初に法人ガソリンカードの特徴について解説します。

法人ガソリンカードとはどんなカードなのかをはじめ、審査基準もまとめていますので確認しておきましょう。

法人ガソリンカードは2種類から選択可能

法人ガソリンカードは大きく2種類あり、クレジット機能があるかないかに分かれます。

最初にそれぞれの機能について知っておけば、法人ガソリンカード選びもスムーズになるはずです。

クレジット機能付き

一般的な法人カードの機能に加えて「ガソリン代がお得になる」特典のあるカードがクレジット機能付きです。

カード会社が石油元売り各社と提携してカードを発行し、サービス内容は提携するガソリンスタンドやカードブランドによって異なります。

年会費無料の法人ガソリンカードもあるので、導入時は各カードのサービスや特典を比較しながら決める必要があるでしょう。

クレジット機能なし

クレジット機能なしの法人ガソリンカードは一般的なクレジットカードとは異なり、ガソリン給油の決済を目的にした専用カードです。

クレジット機能がないことから入会時の審査などもなく申し込めば導入は可能ですが、クレジット機能付きのようなガソリン代がお得になるサービスはありません。

また、給油価格は全国統一で設定されますし、クレジット機能付きのような利用金額に応じたポイントの付与などもありません。その他にも法人カードのサービスや特典も付帯しないです。

年会費やカード発行手数料もかかりませんが、入会時に出資金が発生します。たとえば高速情報協同組合では出資金が1万円ですが、こちらはカード解約時に返金される仕組みです。

クレジット機能付きとクレジット機能なしのどちらを選ぶのが良い?

クレジット機能付きとクレジット機能なしの法人ガソリンカードで大きく異なる点が、クレジット機能なしは「最初に登録した車両限定で決済が可能」という点になります。

その他にも給油の利用明細書も発行は車両ごとです。社用車を複数保有する場合は、どの車に給油をどのくらいしたかの管理も一目でわかるようになるでしょう。また、他の社員が別の車で間違って使ったり個人的利用で給油したりすることを避けられます。

これだけ見るとクレジット機能なしで良いかと思われがちですが、クレジット機能付き以上にカードそのものの魅力が劣って充実度も高いとならないです。

「入会時の審査に通過する自信がない」「社用車ごとにカードを発行して利用金額をしっかりと把握したい」などの事情があればクレジット機能なしでも良いでしょう。

しかし、ガソリン代の割引やカードに付帯するサービスや特典のことを考慮するとおすすめはクレジット機能付きです。

法人ガソリンカードの審査基準

次に法人カードの審査基準をチェックしていきます。

・会社設立からの期間
・代表者のクレヒス
・経営状態
・会社の存在を確認できるか

審査時にチェックされるポイントはいくつかありますが、その中でもカード会社が参考にする主な情報が上記です。

会社設立からの期間

法人カード審査基準の中で「事業歴」は重要度の高いポイントで、新規法人などの事業歴が浅い場合はそれだけで審査落ちすることがあります。

法人を存続させて利益を出すことは思った以上に難しいもので、結果として倒産する法人がいることもめずらしくありません。これが個人向けクレジットカードであれば、契約者の勤務先が倒産しても転職をすれば給与を引き続き得ることはできるでしょう。

しかし、法人が倒産すると代表者も同時に破産する可能性が高いことから、カード会社は貸し倒れとなることも考えられます。貸したお金を回収できないリスク回避のためにも、設立から間もない法人や事業歴が3年に満たない法人は審査落ちするケースが多いということです。

会社設立から3年以上経過していても確実に審査通過するわけではありません。各カード会社の審査項目で明確な表記がされているわけでもなく、あくまでも基準となる目安です。

実際に会社設立後2年で審査に通過したケースもありますし、4年でも審査落ちしたケースもあるとされています。

代表者のクレヒス

法人カードの入会審査の際に、法人だけでなく代表者のクレヒス(クレジットヒストリー)からも信用度を判断します。

過去に滞納などがないことは絶対条件となり、代表者がこれまでに債務整理や自己破産、長期延滞や何回も滞納をしていると審査落ちの理由となる可能性が高まるでしょう。その他にも直近2年以内に返済を2回以上延滞していると、クレジットカードの審査に落ちやすいとされています。

各カード会社は「CIC」と呼ばれる個人信用情報機関に加盟しています。そして、クレジットカードの申し込みがあるとCICに申し込み者の情報を照会し、これまでの借入れに対する状況や金融トラブルを起こしていないかなどについて確認するのです。

過去に金融トラブルを起こしている場合、一定の保有期間を過ぎれば個人信用情報機関から情報は消えます。しかし、登録された情報の内容によっては最長10年のものがあるなど、すぐになかったことにはなりません。

経営状態

業績が良くなく、利益が出ていない会社も法人カードの審査に通過しにくいです。特に赤字決算の場合、貸し倒れのリスクが考慮されて審査時の評価が低くなるでしょう。

法人カードの審査に通りやすい経営状態とは、売上が大きいことは前提です。しかし、節税のために出張費や接待費などの経費を大きくして意図的に赤字にしている会社は財務状況に問題ないと判断されるため、赤字決算でも法人カードを発行する可能性は高まります。

会社の存在を確認できるか

固定電話回線や会社のホームページの有無で、会社が本当に存在するかを確認するカード会社もあります。なぜなら、25万円で法人設立が可能なため、計画的倒産や犯罪目的に会社を作るケースもあるからです。

カードを発行することによって犯罪を助長する能性も。そこで固定電話やホームページは会社の存在を証明できるので、信用面においてプラスを与えられるのです。

ゴールドカードへのステップアップは一般カードで実績を積んでから

法人の財務状況や代表者のクレヒスに問題がなければゴールドカードに申し込んでも良いです。しかし、少しでも審査に不安を感じる場合はゴールドカードよりも一般カードから申し込むのがおすすめです。

ゴールドカードは一般カードと比べて審査難易度が高めの傾向があります。審査落ちするリスクを回避したいのであれば、まずは一般カードを取得して利用実績を積んだ方が流れとしてはスムーズです。

毎月の支払いに延滞がない状態を継続すれば、カード会社からの信頼も得られてゴールドカードへのステップアップがしやすくなります。

なお、法人ガソリンカードのゴールドカードは以下の3つです。

・コスモコーポレートJCBカードゴールドカード
・シェルビジネスカードゴールドカード
・シナジーJCB法人カードゴールドカード

いずれも入会するための難易度が極めて高いわけではありませんが、一度審査落ちすると次の申し込みのタイミングが変わってくるので慎重に進めるようにしてください。

法人ガソリンカードを導入するメリットとデメリット

法人カードを導入時のメリットとデメリットを知っておくと使いやすくなるでしょう。こちらでは、メリットとデメリットについて解説していきます。

法人ガソリンカードの4つのメリット

まず、法人ガソリンカードを導入するによって、現金での給油時と違った魅力的なメリットを得ることが可能です。

メリットとなるのが以下の4つですが、こちらで具体的な内容を知っておきましょう。

・ガソリン代が割引されて安く給与できる
・経費処理の簡略化と透明化
・給油したぶんだけポイントが付与される
・ガソリン以外に法人カードの付帯サービスや特典の利用が可能

いずれもクレジット機能付きで得られるメリットですが、内容を具体的に確認していきましょう。

ガソリン代が割引されて安く給与できる

「ガソリン代が割引されて安く給与できる」ことは法人ガソリンカード導入における最大のメリットです。

ガソリンの店頭表示価格から1リットルあたり数円単位の割引があり、その他にも一定の利用があるとキャッシュバック対象になる場合もあります。

基本的に給油をすればするほどにお得感が出ると言えるでしょう。

1リットルあたりでどれだけの割引がされるのかは各法人ガソリンカードによって異なりますので、検討時点で割引内容についてチェックしておいた方がスムーズです。

経費処理の簡略化と透明化

メリットはガソリン代の割引だけではありません。経費処理の面でも役に立つので、経理担当の業務負担軽減を叶えるのも可能です。

法人カードを導入していない場合の流れとして、まず社用車に社員が一時的に現金で立て替えて給油。そして、後から経理に立て替えた分のお金を請求します。

社用車の保有台数が少なければそこまで大きな負担にはならないでしょう。しかし、何台も抱えていたら膨大な件数を処理する必要があります。処理漏れや支払い漏れなどを起こす可能性も高いですし、金額の間違いなどを起こすこともあるかもしれません。そこで、法人ガソリンカードを導入していれば給油代は一括して決済されるため、経費処理の面で心配なことはなくなります。

また、毎月どの車がどれだけの給油をしたのかも1枚の利用明細を見ればわかるようになりますから、無駄な給油に私的な給油などの不正利用もわかりやすくなるでしょう。

給油したぶんだけポイントが付与される

法人ガソリンカードで給油代を支払えば、利用した金額分のポイントが付与されます。

たとえば導入した法人カードのポイント還元率が0.5%だった場合、付与されるのは年間200万円の利用で11,000円分となる10,000ポイントです。その他にガソリンの給油以外の利用でも法人ガソリンカードにポイントは付与されるので、使えば使っただけ貯まっていきます。

ポイントはさまざまな商品から選んだり、利用金額に充当できたりするなど法人カードによって異なりますが、効率的に使えば直接的な経費削減になるはずです。

ガソリン以外に法人カードの付帯サービスや特典の利用が可能

法人ガソリンカードはガソリンを入れるだけでなく、法人カードとしてのサービスに特典の利用が可能です。導入する法人ガソリンカードによってサービスに特典は異なりますが、活用することで経費削減にもつながるでしょう。

現金払いやクレジット機能なしのガソリンカードで給油しても何かを得ることはありませんから、それだけでも大きなメリットを感じるはずです。法人ガソリンカードを比較して、自社にとって利用価値が高いと思えるサービスや特典が付帯された1枚を選んでください。

法人ガソリンカードの3つのデメリット

法人ガソリンカードのデメリットもチェックしておきましょう。

・ガソリン代が割引されるのは特定のスタンドのみ
・不正利用を回避する対策が必要
・高速道路のガソリンスタンドは割引対象外

しかし、これらの3つのデメリットは使い方や管理についてのルールをしっかりと決めておけば特に問題にならないことばかりです。

ガソリン代が割引されるのは特定のスタンドのみ

ガソリン代の割引がされるのは特定のガソリンスタンドで給油した場合のみで、どこでも適用されるわけではありません。

冒頭にも解説しましたが、法人ガソリンカードは石油元売り各社が発行します。「昭和シェル」「エネオス」「エッソ・モービル・ゼネラル」が代表的ですが、割引は発行会社と同一となるガソリンスタンドであることが条件です。

・普段給油する機会の多いガソリンスタンド
・会社から行きやすい場所にあるガソリンスタンド
・店舗数の多いガソリンスタンド

この3点を検討時に確認したうえで申し込まないと活用はしにくいでしょう。

また、高速道路の利用機会が多いのであれば、主な行き先で対応可能なガソリンスタンドがあるのかも考慮する必要があります。

不正利用を回避する対策が必要

社員が法人カードを利用して、マイカーに給油するなどの私的利用(不正利用)が起こる可能性があることも気をつけないといけません。

ガソリンスタンドではセルフかセルフでないかの2つに分かれます。セルフでない場合は利用明細に「利用した日時」「利用したガソリンスタンド」「車両番号(車のナンバー)」が記載されますが、セルフのガソリンスタンドでは利用明細に車両番号が記載されません。そのため、管理の面から不正利用がしやすくなってしまうのです。

ただし「セルフのガソリンスタンドは利用不可」などのルールを決めつつ社員にも日頃から周知すれば、このデメリットを避けることはできるでしょう。

高速道路のガソリンスタンドは割引対象外

ガソリン単価が一般道路以上に高い高速道路では割引対象外の場合が多いです。

ガソリンスタンドによってガソリン単価は違いますが、高速道路の場合は一般道路よりも5円程度高く設定されることもあります。

注意事項にも「高速道路での給油は対象外」とは書かれているものの、文字が小さくて見落としがちな点かもしれません。

給油は高速道路に乗る前に済ませるなどして、デメリット回避につなげてください。

法人ガソリンカードを導入するのにおすすめの方とは?

法人ガソリンカードのメリットから判断すると、以下のような方が導入におすすめです。

・車での移動が多い方
・経費管理を簡単にしたい方
・社員の使うガソリン代が気になる方

役に立てる場面が多くなることでしょう。

車での移動が多い方

運送業や建設業などの業種の方でトラックや車を利用する、長距離走行が多い場合は法人ガソリンカードの利用価値が高くなるでしょう。その他にも営業や配送で車の利用が多い場合も活用しやすいです。

社員の人数が複数いて、使用する車両台数が多いほどに割引率も上がります。その結果、燃料費をおさえることにつながるでしょう。

経費管理を簡単にしたい方

経費管理目的で法人カードの導入を検討している場合、法人ガソリンカードを選ぶことも前向きに考えてください。

車の利用が多く、経費の中で燃料費が占める割合が多ければ特におすすめです。従業員用の追加カードを発行することで経費管理が簡単になります。

燃料費を法人ガソリンカードで支払えば利用明細で内容の把握もスムーズにできるので便利です。

社員の使うガソリン代が気になる方

社員用の追加カードを発行しておけば、経費の一括管理が可能です。不正利用をはじめ、カードの利用に不安がある場合は給油のみに利用できるクレジット機能なしのガゾリン法人カードを導入すると良いでしょう。

別の目的でカードを利用することができないので、不安もなくなりますし管理の面でも安心できます。

法人ガソリンカードを選ぶ際に重視するポイント

法人ガソリンカードを選ぶ際に重視するポイントで主になるのが以下の2つです。

・年会費
・給油できるガソリンスタンドの数

検討時にこの点を意識すれば、法人ガソリンカード選びもスムーズになるでしょう。

年会費

「ガソリン代の割引」が法人ガソリンカード導入の最大の目的になりやすいですが、そのための年会費が高額では意味が薄れてしまいます。

だからと言って、導入対象を年会費無料のカードのみにするのがベストとも言い切れません。法人カード付帯のサービスや特典内容を判断して、年会費に対する利用価値があるのかを考えて選ぶようにしてください。

給油可能なスタンドの数

法人ガソリンカードを導入しても、給油できるガソリンスタンドがなければ活用ができません。

検討段階で利用頻度の高いガソリンスタンドを把握して、その中から申し込む法人ガソリンカードを決めるのが効率的でしょう。

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まとめ

法人ガソリンカードの主な特徴をはじめ、導入時のメリットとデメリット、どんな方におすすめなのかと選ぶ際に重視したいポイントをまとめて解説しました。

まず、クレジット機能付きかクレジット機能なしかを選ぶことが重要になります。

それぞれにメリットやデメリットがあるので、自社にとって使いやすくて利用価値の高いと思える法人ガソリンカードを選んでください。

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