副業にメルカリとラクマはどちらがおすすめ?それぞれの特徴を知って賢く使い分け

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スマートフォンを利用して、手軽に個人間の売買を可能にするのがフリマアプリです。ちょっとしたお小遣い稼ぎにも使いやすいですが、このフリマアプリを使って副業を始めたいと考える方もいるのではないでしょうか。

なお、数あるフリマアプリの中で代表的なのは「メルカリ」「ラクマ」の2つです。テレビCMなどで見かける機会も多いので、知名度も圧倒的に高いでしょう。

しかし、利用する前にいくつかの疑問を抱くこともあると思います。

・そもそもメルカリとラクマって何が違うの?
・こちらの個人情報を購入者に知られたくない
・手数料が高くないのだろうか
・購入者とトラブルが起きたらどうすれば良いのだろう

この他にもまだまだ尽きませんが、各疑問に対するポイントをおさえて対応策を取ることで取引はスムーズに進んでいくはずです。

今回はメルカリとラクマのそれぞれにどんな特徴があるのかをはじめ、違いについて解説し、それからメリットとデメリットを詳しくまとめています。最後まで読むことでメルカリとラクマについての知識が高まり、副業の中で活用していけるでしょう。

メルカリとラクマの概要

最初にメルカリとラクマの概要について知っておきましょう。同じフリマアプリではあるものの、利用者数などの面で差がついていることはわかります。

メルカリ

メルカリは日本とアメリカでサービスを提供していて、2013年7月2日にAndroid版、同年7月23日にiOS版が配信開始となりました。

なお、メルカリとはラテン語で「商い」を意味する「mercari」が名称の由来です。

フリマアプリの中でも圧倒的な存在感を誇り、2013年7月の配信開始から約1年半でユーザーは700万人となり、それから1年で1,600万人、さらに1年で4,000万人をこえました。ダウンロード数は上昇の傾向で、2018年に総出品数が1億点に達したと発表されています。

ラクマ

ラクマは日本有数のIT企業「楽天株式会社」が運営するサービスです。2018年2月に同じくフリマアプリの「フリル」と合併することで、新体制に生まれ変わりました。

合併前のダウンロード数はラクマが約600万人、フリルが約400万人となり、累計ダウンロード数はメルカリには及ばないもののTVCMなどで見かける機会は多いです。

また、ラクマのホームページなどを見ればわかりますが、他社と比較しやすいように販売手数料が安い点を前面に出しています。

副業をはじめる前に知りたいメルカリとラクマの違い

メルカリもラクマもフリマアプリですが、使い勝手の面で違いはあります。副業をスムーズに行えるように、あらかじめチェックしておきましょう。

まずは違いがわかりやすいように一覧にしてみました。

メルカリ ラクマ(旧フリル)
ユーザー層 10代〜60代 20代〜40代
女性が多い
販売手数料 10% 3.50%
支払い手数料 コンビニ、ATM、携帯キャリア払い コンビニ、ATM、d払い、携帯キャリア払い
100円 100円
クレジットカード クレジットカード、楽天ペイ、LINEペイ
無料 無料
月一払い ◯(手数料100円) ◯(Paydi)
匿名配送
コンビニ受取 ×
ブロック機能
購入前申請 ×
招待コード 50〜1万ポイント当たるクジ 100ポイント
バーコード出品 ×
ライブ配信 ×
PC版

明らかな違いとなる点が支払うべき販売手数料がラクマの方が安く、支払い方法もラクマの方が豊富なことがわかります。

また、コンビニ受取りができたりバーコード出品ができたりするなどの点で、メルカリの方が使い勝手は良いでしょう。

配送サービスの違い

メルカリとラクマが提供する配送サービスは、ヤマト運輸と日本郵便の2種類です。

いずれも全国送料一律となり、通常時の宅配便利用よりもおさえられた価格で発送できます。

ヤマト運輸と提携する「らくらくメルカリ便」「かんたんラクマパック(ヤマト運輸)」はクロネコヤマト営業所、ファミリーマートで発送可能で、らくらくメルカリ便にかぎり、セブン-イレブンからの発送も可能です。

らくらくメルカリ便 かんたんラクマパック
(ヤマト運輸)
ネコポス
(A4サイズ:重さ1kg以内、厚さ2.5cm以内)
195円 200円
宅急便コンパクト
(専用資材65円(税込)を別途購入)
380円 530円
60サイズ~2kg 600円 800円
80サイズ~5kg 700円 900円
100サイズ~10kg 900円 1,150円
120サイズ~15kg 1,000円 1,350円
140サイズ~20kg 1,200円 1,500円
160サイズ~25kg 1,500円 1,500円

日本郵便と提携する「ゆうゆうメルカリ便」「かんたんラクマパック(日本郵便)」は、郵便局もしくはローソンから発送可能です。

ゆうゆうメルカリ便 かんたんラクマパック
(日本郵便)
ゆうパケット
(A4サイズ:重さ1kg以内、厚さ3cm以内)
195円 200円
宅急便コンパクト 380円 530円
60サイズ~2kg 600円 800円
80サイズ~5kg 700円 900円
100サイズ~10kg 900円 1,150円
120サイズ~15kg 1,350円
140サイズ~20kg 1,500円
160サイズ~25kg 1,500円
170サイズ~25kg 1,500円

メルカリのみとなりますが、家具などの大型荷物の配送サービスがあります。

大型メルカリ便
200サイズ 4,320円
250サイズ 7,398円
300サイズ 10,746円
350サイズ 16,254円
400サイズ 22,950円
450サイズ 29,646円

これらの配送サービスの注意点ですが、出品価格が送料より高くないことが利用の条件です。メルカリでしたら、300円の商品を宅急便コンパクト(380円)で送ることはできません。

送料を配送時に現金払いするのではなく商品の売上金から後日自動で差し引かれるため、差額がマイナスになっては送料が計上できないからです。

メルカリとラクマのメリットとデメリット

メルカリとラクマは同じフリマアプリであることから、仕組みや利用の流れに大差のない部分があります。こちらではメルカリとラクマに共通するメリットとデメリットについてご紹介しましょう。

メリット

最初に、メルカリとラクマのそれぞれに共通するメリットをご紹介します。

匿名配送が可能

商品を出品する際に、できれば自分の住所や名前などの個人情報を購入者に伝えたくない場合もあるでしょう。

そんなときに活用したいのが匿名配送です。

メルカリ
・らくらくメルカリ便
・ゆうゆうメルカリ便ラクマ
・かんたんラクマパック(日本郵便)
・かんたんラクマパック(ヤマト運輸)

出品時に上記の配送方法を選べば、個人情報を伝えることなく対応できます。発送番号で検索すると発送された場所は確認できますが、それ以上の詳しいことはわかりません。

また、発送時の伝票も手書きの必要はなく、すべて宅配会社がバーコードで管理をするようになります。

未着時の補償

すべてのケースにおいて適用になるかどうかは事務局の判断によるものの、商品未着時の売上金額が補償される場合があります。

・発送番号を確認して購入者側に商品が到着したことを証明できる
・普通郵便の場合、郵便局に調査依頼を行い到着したことが確認できる

実際に届いていても悪質な購入者ですと届いていないことを理由に返金を求めてくる場合もあります。

しかし、上記のことが確認できれば泣き寝入りの状態になることなく、出品者側にはちゃんと売上金が入るので安心してください。

ただし、商品未着による補償が複数回続くと事務局側から警告が入り、最悪の場合は登録削除などの措置もあります。

ブロック機能

値引き交渉がしつこい、暴言を吐かれる、理不尽な言いがかりをつけられるなどのことは、フリマアプリを利用する中で直面することもあるでしょう。

そこで、もうこのユーザーと関わりたくないと思ったときに使いたいのが「ブロック機能」です。

一度ブロックされてしまうと、された側は以下のことができなくなります。

・出品商品への「いいね」
・出品商品へのコメント
・出品商品の購入

これまでに取引を行っている場合のみ、取引画面よりメッセージを送ることはできます。その点のみ注意してください。

デメリット

デメリットは主にユーザー数が多いことならではのものです。デメリットへの対策もまとめているので、利用時に取り入れてみると良いでしょう。

非常識な値下げを希望されることが多い

フリマアプリがゆえに値下げ希望の申し出があるのは仕方のないことです。しかし、常識の範囲をこえた金額を提示されることがフリマアプリには意外とあります。

たとえば商品を11,000円で出品したら「3,000円で即決します」などのコメントがつくことは本当に多いです。メルカリもラクマも基本的に早いもの勝ちで購入が決まりますが、いきなり半額以下で即決しますなどと言われたら気分は良くないでしょう。

この金額売ると決めるのは購入者ではなく出品者ですから、提示金額で欲しい方がいたら買ってくださいのスタンスになります。

対策として商品説明欄に「値下げ不可」「値下げお断り」などと書いておけばコメントは減少しますが、それでも値下げ希望のコメントをしてくる方は一定数います。

ありえない値下げと感じた場合、前の項目で説明したブロック機能があるので状況に合わせて利用してください。

マイルールを設定するユーザーがいる

購入前のコメントが必須、プロフィール必読、購入意思のない「いいね」禁止、専用など。主に購入する際に直面する内容ですが、マイルールを設定するユーザーも多いです。

マイルールは公式なルールではありません。そのため、スルーしても何ら問題はないですし、当然ながら規約違反にもならないです。

しかし、これらを無視すると評価の際に「悪い」をつけられることがほとんどです。中にはプロフィールにマイルールを記載し「守れなかったら評価を下げます」と伝えている方もいます。

もちろん、ユーザーの中にはマイルールを設けてない方もいるので、もしも購入したくても交渉中だった場合は判断に迷うでしょう。ルール上は提示された金額で購入する方が優先ですが、交渉中に手続きをすると怒るユーザーもいるからです。

事務局側がマイルールの禁止、公式ルールの順守を徹底すれば解決は早いのですが、ユーザー数の多さを理由に対処しきれないのかもしれません。

現状、購入者ができるマイルール対策は「設定している人から購入しない」ですが、その商品がどうしても欲しい場合はマイルールに従うしか方法はないです。そこで出品者にクレームを入れたらブロックされることは確実でしょう。

トラブルに発展しそうなアカウントが一定数存在

トラブルに発展しそうなアカウントとは主に2パターンあります。

1つは業者か悪質転売者で、購入中にアカウントが停止されるなどのトラブルがある場合も。その他にも無在庫出品をする方もいますが、メルカリでもラクマでも手元にない商品の出品は禁止です。

もう1つは業者や転売者でなくても非常識な方、良識のない方もいます。盗品やコピーを出品していたり、掲載画像と異なるものを出品していたり、いちいち難癖をつけてくるクレーマーなどとさまざまです。

このようなユーザーを避けるにはプロフィールや評価で判断するのが効果的で、見抜くポイントもそのくらいしかないでしょう。もしもトラブルに発展した場合は事務局に相談して対応を依頼しますが、解決までにかなりの時間がかかりますし、精神面でも疲れてしまいます。

ユーザー数が多い=良いユーザーもいれば変なユーザーもいることです。ユーザー数が多いことは売買が活発かつ新規出品が早く売れやすいというメリットもありますが、その裏でこのようなデメリットもあります。

メルカリとラクマ別のメリットとデメリット

メルカリとラクマのメリットとデメリットについて解説します。メリットとデメリットを知って、それぞれのフリマアプリを使い分けるなどするのも効果的でしょう。

メルカリのメリット

メルカリのメリットが以下の2つです。シンプルなことになりますが、いずれも利用時に良かったと感じられるポイントですよ。

新規出品から売れるまでが早い

圧倒的なユーザー数を誇るメルカリは新規出品から商品が売れるまでの流れが早いです。もちろん、出品するタイミングにもよりますが、出品からわずか数分で売れてしまうこともあります。

ユーザー数が多いことはリアルタイムで見ている方が多く、結果として購入につながるのが早いということです。

バーコード読取で出品ができる

本・CD、DVD、BD、ゲームソフトのみになりますが、バーコードにスマホのカメラをかざすだけで出品ができます。

タイトルをはじめ具体的な商品の説明、参考価格まで入力されるほどです。

商品説明などを細かく入力するのが面倒に感じることは多くあります。そこで、メルカリのバーコード読み取り機能を使えばスムーズで簡単に出品手続きができますよ。

メルカリのデメリット

メルカリを利用することによるデメリットは次のとおりです。

販売手数料が高い

販売手数料がラクマと比べて高い点はメルカリのデメリットです。売上に対して10%引かれてしまうので、それが理由で思ったよりも利益が出なかったと感じることはよくあるでしょう。

しかし、メルカリには商品が売れやすいというメリットがあるので、売れずに手元に残すよりは手数料を払ってでも売ってしまう方が良いのかもしれません。

ラクマのメリット

ラクマのメリットは以下の3つでユーザーにとって嬉しい点が挙げられます。

販売手数料が安い

ラクマ最大のメリットは販売手数料の安さになります。

たとえば11,000円の商品を出品した場合、メルカリは10%の1,000円が手数料ですが、これに対してラクマは3.5%となるので350円です。

残りの金額は送料負担であれば支払い、あとは利益として手元に残りますが、手数料の面だけ見るとこの例では650円の差が出てしまいます。

しかし、フリルを合併前は販売手数料が無料だったので、当時の恩恵を受けていた方からするとやや納得のできない部分かもしれません。

売上の支払いが早い

次のメリットが売上金の支払いが早い点です。

メルカリは最近になって「お急ぎ振り込み」の制度ができましたが、別途手数料がかかることと当日の振り込みになりません。

その点、ラクマは翌営業日の振込が可能で、楽天銀行の口座を持っていれば最短で当日の振り込みとなります。

購入申請の設定が可能

メルカリにはない機能としてラクマには購入申請があります。これは購入者が出品者に対して購入の意思表示をする機能です。

「購入申請あり」の商品の場合、購入希望のユーザーは購入申請をして出品者に承認がされれば取引が成立します。購入申請→購入許可→購入という流れですね。なお、購入申請なし(すぐに購入可)の商品の場合、購入申請は特に必要ありません。

取引においてトラブルに発展しそうなユーザーや評価の悪いユーザーと取引をしたくないのがごく一般的な考えでしょう。そこで出品時に購入申請を「あり」に設定するだけで、購入前のワンクッションが入ります。プロフィールに評価、出品商品などを確認したうえで、取引をしたくないと判断したら承認しなければ良いのです。

この機能を利用することで、トラブルに発展しそうなアカウントとの取引を防ぎやすくなります。

ラクマのデメリット

メルカリのデメリットは次のとおりで、主に2つあります。

メルカリよりもユーザー数が少ない

ラクマの場合、すでに説明しているようにユーザー数がメルカリに比べて少ないです。そのため、出品した商品が売れなかったり、探している商品が見つからなかったりすることもよくあるでしょう。

ラクマのユーザーも上昇している傾向なので徐々に改善されるかもしれませんが、現時点ではメルカリとの差が出る場面があるのは確かです。

振込手数料がかかる

メルカリは売上金を受け取る際の振り込み手数料が発生する点もラクマのデメリットです。

受け取り口座に楽天銀行を設定している場合、1万円以上の振込であれば手数料は無料ですが、それ以外は210円発生します。

メルカリは1万円以上であれば銀行を問わずに無料になるのですが、ラクマではどんなに振り込む売上金が高額になっても210円で変わりません。

売上を頻繁に受け取りたい方ですと振り込み手数料の発生は負担に感じますし、ある程度売上がまとまらないことには振り込もうという意思にならないでしょう。

まとめ

ここまでを振り返り、おさらいをしましょう。

・ユーザー数の多さはメルカリの圧勝
・大型荷物のサービスはメルカリのみ
・販売手数料はラクマの方が安い
・ラクマには事前に購入者を選べる購入申請のシステムがある
・ラクマの方が売上金の振り込みが早い

どちらのフリマアプリもさまざまなユーザーがいますから、時には思ったように取引が進まないこともあるでしょう。

しかし、スマートフォン1台あれば手軽に出品できますし、電車やバスで移動していたり休憩時間中に出品できたりもします。

メルカリやラクマで副業を成り立たせるのも決して不可能ではないので、それぞれの特徴を見ながら上手に活用してください。

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