ATMや振り込みに手数料がかかりすぎる!ATMや銀行振り込みの手数料を無料にする方法

給与の振り込みや貯金、生活費などを確保しておくために、銀行の預金口座を利用するのが一般的です。しかし、利用する度に手数料を支払ってしまえば、少額ながらもお金は減り続けていくのが現状です。

お金が減らないように、安全に守っていくことを目的に銀行を利用しているのに手数料が重なり金額が減っていくのは耐え難いことです。しかも、円預金の金利は無きに等しいときています。

1か月に支払う手数料の額は1,000円を超えることはそうそうないかもしれませんが、それぞれの状況によっては年間でかなりの金額になる場合もあります。その金額を貯金に回せたらと思うと腹立たしくもなってしまいます。

そんな中、ATMや銀行振り込み時にかかる手数料を完全に無料にしていく方法はないものかと考える人も多いことでしょう。

今回は、ATMや銀行振り込みの手数料を無料にしていく方法を解説していきますので、無駄な支出の節約にお役立て下さい。

ATMや振り込みの手数料

多くの人にとって、主な収入源は仕事でもらう給与です。経営者であれば事業の売上げが収入となります。いずれの場合でも、近年では銀行口座を利用する場合がほとんどで現金を直接やり取るする機会は少なくなってきました。

昔は光熱費も集金の人が一軒ずつ回って集金していました・・・。直接現金をやり取りする場合は、たいてい手数料はかかりません。

ATMや振り込みの利用

それぞれ給与にしても売り上げにしても、銀行口座で受け取りますから、現金が必要な度にATMを使って引き出さなければなりません。光熱費を支払う時でも、自動引き落としにしている人を除いて、ATMか銀行の振り込みサービスを利用します。

買い物をしたり、何かの所用で銀行振込を利用することも度々あります。ATMによっては昼間でも手数料がかかる場合も多く、ATMを使う度に、銀行振込をする度に手数料を支払っています。

さらに、用途に応じて銀行口座が数種類ある場合は、お金を別の口座に移動させる時にも、振り込み手数料がかかることが多くなります。

銀行によっては、ATMの手数料を時間帯によって無料にできたり、特定の銀行への振り込みが無料になる場合もありますが、完全に銀行への手数料を支払わずに済ませることは難しいのが現状です。

普段何気なく暮らす中、一体どれだけの金額を手数料として支払っているでしょうか。

年間でどれくらいの手数料を支払っている?

ATMや銀行振り込みの利用頻度によって、月々にかかる手数料の金額には個人差があります。まずは、ATMと銀行振込の1回の利用ににかかる手数料を明確にしておきましょう。

ATMや振り込みの手数料

メガバンク

大手銀行として、三菱UFJ、みずほ銀行、三井住友銀行の手数料を見ていきます。

自社ATM 他行・コンビニATM 振り込み
三菱UFJ銀行 8:45~21:00 無料
土日・時間外 100円
8:45~21:00 100円
時間外・土日 200円
支店あて 無料~500円
他行あて 250円~600円
三井住友銀行 8:45~18:00 無料
時間外・土日 100円
8:45~18:00 100円
時間外・土日  200円
支店あて 無料~500円
他行あて 200円~600円
みずほ銀行 8:45~18:00 無料
時間外・土日 100円~200円
8:45~18:00 100円
8:45~18:00 200円
支店あて 無料~400円
他行あて 200円~400円

メガバンク3行でかかる手数料は大まかに以上のような内容となります。(これに消費税が加算されます)

メガバンクの特徴としては、主要都市の主要駅近辺にしか支店がない場合も多くなります。従って、ATMの利用には一般的に100円~200円、銀行振込の場合だと他行あてで200円から400円くらいは平均して支払っていることになります。

仮に、手数料に非常に気を使っているとして、月に500円くらいの費用はかかってしまうでしょう。

500円×12カ月=6,000円(年間で払う手数料)
6,000円×3年間=18,000円(3年間で払う手数料)

6,000円あれば光熱費や通信費の支払いに回せます。
18,000円あれば、国内の一泊旅行に行ける金額です。

地方銀行

代表的な地方銀行には、東北銀行、横浜銀行、八十二銀行、スルガ銀行、京都銀行、近畿大阪銀行、福岡銀行、琉球銀行などがあります。

地方銀行の一部では、コンビニと提携していたり、特定の銀行と提携したりで手数料がかからない場合もありますが、ほとんどの地方銀行では、大手銀行と大差はなくATM・振り込みで上記のような手数料がかかります。

地方銀行の場合は、支店が近所にあることも多くなり、日中であれば無料でATMを利用することも可能です。しかし、一般的に日中の平日は仕事をしている人が多くなります。

そこで、どうしても時間外にコンビニのATMを利用する場合もあるでしょう。
また、買い物や予定外の支払いなどで、他行への銀行振込が必要な場合もあります。
あるいは、友人・家族間でお金のやり取りをすることもあります。

では、週一回ペースでATMや銀行振込を利用したとします。その際の1か月の手数料が800円だった場合の年間の費用を計算してみます。

800円×12カ月=9,600円
9,600円×3年間=28,800円

お金を引き出す、お金を振り込むだけでこれだけの費用を払っているかと思うと、もはや軽視できない金額です。

次に、他行への振り込みが多い人や、時間外・土日にATMの利用が多い人の場合を考えてみましょう。
もし、月に1,200円の手数料がかかるとすれば年間の費用はどうなるでしょうか。

1,200円×12カ月=14,600円
14,600円×3年間=43,800円

という金額になってくれば、早急に対策を考える段階です。
4万円といえば、地域によっては一人暮らしの家賃にも等しい金額です。それだけの費用を貯金に回すことができればと、腹立たしくも思えてしまいます。

ネット銀行の利便性

そこで、注目したいのがATMや振り込み手数料が無料で利用できるネット銀行の存在です。ネット銀行は、PCやスマホの普及に従い利用者数を増やし始めている、これまでの銀行とは全く異なるシステムを有する銀行になります。

ネット銀行の手数料

ネット銀行もそれぞれATMや振り込み手数料の規定には若干差がありますが、大まかには、平日のATMの利用が無料となります。そして、時間外・土日の手数料が無料になる場合もあります。

銀行振込は、他行あてに〇回までは無料、それ以上は100円、200円と通常の銀行よりもお得に利用することが可能です。

ネット銀行の種類

ネット銀行が一般的に利用されるようになったのはごく最近のことです。どんな銀行があるのか、詳しく知らない人もいるでしょう。

では、ネット銀行にはどんな銀行があるのかご紹介しましょう。

  • セブン銀行 参考リンク
    セブン銀行は、コンビニ大手のセブン-イレブンが運営する銀行で、ネット銀行の先駆け的な存在でもあります。
    コンビニの普及とともにATMの開発なども手掛けた企業でもあり、ここまで、コンビニATMが身近になった経緯としてはセブン銀行がひと役かっているのです。

セブン-イレブンのATMであれば平日の朝~夕方までは無料で利用することができます。セブン-イレブンは店舗数が多いことが大きなメリットです。

  • イオン銀行 参考リンク
    イオン銀行はWAONやミニストップ、イオンモールなどでおなじみのイオングループが運営するネット銀行です。
    ミニストップやイオン系列のATMでは24時間、365日いつでも無料で利用することができます。

他行あての銀行振込は5回まで無料です。

  • PayPay銀行 参考リンク
    PayPay銀行は、同行と三井住友銀行、Yahooなどの大手企業と資本・業務提携をして設立された銀行です。
    条件つきで、ATMの利用が無料となります。

銀行振込は無料では利用できませんが、250円を上限に抑えることが可能です。

  • GMOあおぞら銀行 参考リンク
    GMOあおぞら銀行はあおぞら銀行とGMOインターネットが共同出資して設立した銀行です。
    コンビニはセブン銀行が月に2回まで無料です。

その他銀行振込は1回限り無料と条件は厳しいのですが、手数料が高くとも143円しかかからないのでお得に利用頂けます。

  • じぶん銀行 参考リンク
    じぶん銀行はKDDIと三菱UFJが共同出資してできた銀行です。
    コンビニ3社のATMが月に11回まで無料、他行あては条件付きで無料となります。

他にも・・・

などのネット銀行があり、ATMや銀行振込の条件をそれぞれの要望に合わせて選ぶことができます。

なぜ手数料を無料にできるのか

なぜネット銀行は手数料が無料にできるのか疑問に思う人もいるでしょう。

ネット銀行が手数料を無料にしたり安くできるのには理由があります。

ネット銀行は店舗を保有する銀行もありますが、そもそもオンラインサービスをメインとしています。店舗にかかる土地・建物代や設備代、窓口運営にかかる人件費等などの経費を大幅に抑えた運営が可能です。

基本的に通帳も発行していません。つまり、運営費用がかからない分、割安のサービスを消費者に提供することができるのです。

同時に、大手銀行や地方銀行のように歴史が古く、知名度が高いわけでもないことから、手数料の安さで勝負しているのだとも言えます。

時代のニーズに合った銀行

最近では手渡しで給与を渡す企業も少なくなってきました。また、光熱費や通信費、その他税金、保険料などの支払いや、お金のやり取りのためにわざわざ銀行の窓口に行く人も減ってきています。

インターネットの普及とともに、自宅内で買い物や各種手続き等を済ませる人が増えるに従って、ATMやネットバンキングなどでお金のやり取りをするのが当たり前になってきました。

そんな中、時代のニーズに合ったネット銀行は徐々に利用者数を増やし始めており、大手や地方銀行の存在価値を不明確なものにしつつあるのです。

メガバンクや地銀の近況

というように、銀行の店舗や窓口の需要が低下している中、せっかくお金を預け入れても使う度に手数料がかかるのは割が合わないと思う人も増えてきているようです。

そこで、メガバンクや地銀の近況をお伝えしておきたいと思います。

※預金増減率の推移

出典:全国銀行協会 参考リンク

上のグラフは都市銀行、地方銀行などの全銀行の預金高を統計にしたものです。平成28年から明らかに預金の額は、信託銀行を除いて縮小しているようです。

必ずしも、預金だけが銀行の商品ではありませんが、中核となる運用資金であることは否めません。消費者側の立場で見れば、少なからず今回ご説明してきたATMや銀行振込の手数料等が大きく関与しているといえるのではないでしょうか。

ちなみに、以下のグラフはメガバンク3行の純益額の推移を表したものです。

※3メガバンクの実質業務の推移

出典:日経新聞 参考リンク

消費者離れの気配が伺えるのは、メガバンクだけでなく地方銀行も同様です。
日経新聞によると、収益率の低下が目立つのが、スルガ銀行、武蔵野銀行、栃木銀行の3行だということです。

出典:日経新聞 参考リンク

2018年4月~12月の決算中間発表においては、ネット銀行を除き、大手も含めた銀行全体に赤字決算が目立つようです。

銀行の存在が危ぶまれている!?

さらに以下の図は、2019年春に卒業を予定している就活中の学生を対象にしたアンケートで、「最も敬遠したい職業」にメガバンクや地方銀行の名前が浮上しています。

かつて、大手銀行や地方銀行は、将来的に安定した二ーズの高い職業として優秀な人材が集まる業種でした。ところが、本年度あたりから学生たちの間でも将来性を危惧する動きが見られ始めています。

このような結果が出たこともあり、金融業界はある意味で「大きな転機を迎えている」との声が聞かれています。

新しい銀行の動き

ネット銀行に出遅れてしまった銀行の中には、新しいサービスやサービスの改善を検討する動きを見せるところもあります。

赤字決算発表の埋め合わせをするかのように、相次いで行われているのが、ATM手数料の緩和や特定の銀行振込やサービスに対する手数料の緩和、お得に利用できる決済アプリ開始の発表です。今後は、大手銀行や地方銀行でも、より経済的な銀行口座の利用が期待できるかもしれません。

すでに1部の都市銀行・地方銀行では、ネット銀行部門を強化しており、ネット銀行に見劣りしないサービスを提供しています。

など・・・

手数料を無料にする方法

 

 

それでは、最後にATMや銀行口座を無料で利用していく方法をいくつかご紹介いたします。

ネット銀行の口座を開設する

それぞれ生活環境に合わせて少なくとも1つはネット銀行の口座を開設しておくことで、いざという時の手数料を少しでも無料に抑えていくことができます。

コンビニでATMを利用する人がほとんどだと思いますが、ネット銀行によってATMが無料で使えるコンビニが異なります。

コンビニは大まかに3種類です。

  • セブン-イレブン
  • ファミリーマート
  • ミニストップ

できれば3種類のATMが無料で使えると便利ですが、それぞれネット銀行によって提携先が異なります。最も頻繁に使うコンビニのATMに対応できるネット銀行の口座をつくっておきましょう。

給与の振り込み先をネット銀行に変更

この機会に、可能であれば給与の振り込み先をネット銀行に変更しておきましょう。

ネット銀行であれば、ATMが無料になるだけでなく、最低でも1回、多い場合だと10回以上は他行へ無料で振り込みができます。引き落とし用の口座、支払い先の口座などへ振込する際にも費用はかかりません。

それぞれの利用状況の応じて、数回の振り込みが無料になるネット銀行を選ぶことができます。ネット銀行を活用すれば、ATMも銀行振込も手数料完全無料を実現することが可能です。

ネット銀行に生活費を入れておく

しかし、ネット銀行を給与受取に使いたくとも、給与の振り込み先が指定されてある場合もあります。

そんな時には、給与の全額または生活費にかかる費用をネット銀行に一旦移し替えておきます。そうすれば、一回分だけの振込手数料で済みます。その後は、ATMを利用するとしても、他行へ振り込みを利用するとしても無料にすることができます。

ネット銀行を橋渡しに使う

大手銀行や地方銀行の中には、提携先のネット銀行のみ振込が無料となる場合があります。その場合は、橋渡し用の口座としてネット銀行を活用できます。そうすれば便利にATMや他行への振り込みが無料で利用できます。

例えば・・・

  • 三菱UFJ銀行からじぶん銀行は振り込み手数料が無料
  • 三井住友銀行からPayPay銀行は振り込み手数料が無料
  • みずほ銀行はイオン銀行ATMの利用が無料

となります。給与の振り込み先の銀行と提携しているネット銀行を調べてみましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

普段何気なく使っているATMや銀行振込みですが、冷静に考えてみると非常に無駄な支出となっているのです。1回1回の手数料は200円~400円くらいですから、「ま、1回くらいいか」とつい気を許してしまうものです。

しかし、その手数料も度重なってくれば年間では大きな金額になっていくのです。かといって、ATMや銀行振込みを回避して暮らしていくことは不可能です。

お金を貯める・守るために銀行口座を使っているのに、事あるごとに手数料を支払っていけば意味がありません。先日の残業手当の1部が手数料へと消えていくのでは残業したことも無駄になってしまいます。

今回はネット銀行を活用して、ATMや銀行振込を無料にしていく方法をご紹介しました。ぜひ、この機会にネット銀行の口座を1つでも開設しておくことをおすすめします。

これからは、ATMや銀行振込みに1円たりとも払わない経済的な毎日を実現していきましょう!

 

 

 

 

 

 

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