仮想通貨Tezos(テゾス)の特徴・将来性|ハードフォークに頼らないシステム修正ブロックチェーン

今回は、仮想通貨Tezos(テゾス)を紹介していきます。

日本ではあまり聞き慣れないTezosという銘柄ですが、2019年2月13日時点で時価総額ランク23位を記録しており、仮想通貨市場で高い人気を得ていることが分かります。Tezosは、仮想通貨の大きな課題であるスケーラビリティ問題や、ハードフォークによる通貨分裂などを解消する目的で生まれました。そのため、システム面に対する投資家の評価は高く、今後は日本でも注目される可能性が高いと言えます。

当記事ではTezosについて、特徴、チャート推移、将来性などを紹介しています。今のところ日本では購入することができませんが、Tezosを扱っている海外取引所のうちオススメの購入場所も解説していますので、興味のある方はご参考にしてみてください。

仮想通貨Tezos(テゾス)とは?

Tezos(テゾス)は2017年7月にICOから一般公開を果たしました。ICO当時から既に熱狂的な投資家が集まり、セールでは200億円を超える資金を調達しました。

その後、TezosはHitBTCやBitfinex(ビットフィネックス)といった有名取引所に上場し、一般公開後も人気の高い銘柄として成長を続けています。2019年2月13日付けの時価総額は262億円を記録しており、市場の中で第23位にランクインしています。

ここではTezosの特徴について詳しく解説しています。日本では馴染みのない仮想通貨ですが、将来性の高い銘柄として注目されつつあるので、しっかりと仕組みを理解していきましょう。

ハードフォークの弱点を克服するために生まれる

Tezosが開発された背景は、ビットコインなどの脆弱性を解消することが目的としてありました。その脆弱性の1つが「ハードフォーク」と呼ばれ、これはシステム変更に伴う大規模なアップデートのことです。

仮想通貨にはブロックチェーンという優れたシステムが内蔵されていますが、それも決して万能な存在ではありません。時代に沿ってシステム変更や改修をしていかなければ、ハッキング技術やノウハウが向上したときに、セキュリティとして成り立たないからです。

そのため、一部の仮想通貨は大規模なシステム修正のため、過去に何度かハードフォークを実施しています。ビットコインが代表的な例でしょう。

ハードフォークを行えば確かにシステムはアップデートされ、以前に比べて優れた仕様に進化できますが、その一方で、以前のシステムとの互換性が失われるという欠点を持っていました。そのため、ハードフォークを行うと以前のブロックチェーンは踏襲できず、また新たなチェーンを組んでシステムを前に進めていかなければなりません。

その結果、新しいブロックチェーンが生まれることで仮想通貨の分裂が起こります。ビットコインのハードフォークでも、過去に「ビットコインキャッシュ(BitcoinCash)」、「ビットコインゴールド(BitcoinGold)」など、もともとの通貨とは別の仮想通貨が誕生しました。

仮想通貨の分裂によって、市場には新システムを携えた新通貨が生まれますが、ハードフォーク前の通貨も残ったままになります。現在もビットコインキャッシュやビットコインゴールドが存在しながら、旧来のビットコインも開発がストップしたわけではありません。

しかし、仮想通貨市場全体で見ると、市場によく似た仮想通貨が乱立するのはあまり好ましい状態ではないでしょう。分裂によって市場が混乱したり、他の銘柄が資金の逃避先になり価格に少なからず影響を与えるからです。

そこで、Tezosは、こうしたハードフォークの問題点を解決するために開発されました。Tezosの特徴は、ブロックチェーン内でネットワーク、トランザクション、コンセンサスの各プロトコルがそれぞれ独立していることです。このおかげで、たとえ大規模なシステム改修が行われたとしても、新旧のシステムで互換性が保たれるようになりました。

もう少し簡単に言うと、Tezosネットワーク内では、仮想通貨による分裂が起きず、システム修正はそのままブロックチェーンに引き継がれるということです。

中央集権的なプロジェクトコントロール権の廃止

Tezosはハードフォークで通貨分裂危機が起きない特徴を持つことから、ビットコインと比較されがちですが、実はイーサリアム(Ethereum)と比べられることも多いです。

それは、Tezosもイーサリアムと同じように、「スマートコントラクト」というシステムをベースに開発されたからです。スマートコントラクトを利用すれば、あらかじめプログラムしておいた情報を、コンピュータが自動的に処理してくれるようになる、今後のテクノロジーの進展に欠欠かせないシステムとされます。

ただ、イーサリアムのシステムは中央集権的で、これまでもコミュニティの主要メンバーによって独断的なハードフォークが行われた歴史があります。

「The DAO事件」は、その中でも代表的な出来事です。The DAOは自立分散型の独自サービスを提供していましたが、この事件によって50億円以上ものETH(イーサリアム通貨)がハッキング盗難に遭いました。

事故による責任はイーサリアムではなく、The DAOの運営側にあるのが事実ですが、イーサリアム側でも「ブロックチェーンをハッキング被害前の状態に戻す」という対応が取られ、大規模なハードフォークへと発展します。当然、新しいチェーンが生まれたために通貨が分裂し、そこからイーサリアムクラシック(EthereumClassic)という別の仮想通貨が誕生したのです。

こうしたハードフォークの流れはイーサリアムのコミュニティに存在する一部の主要メンバーによって行われたため、当時は「非中央集権体制であるはずの仮想通貨にあるまじき行為」と避難されました。

このように、ブロックチェーンはもともとユーザー同士でネットワークを形成し、共に監視して運営される仕組みでしたが、その通りに運営されていないこともしばしば見られます。

一方、Tezosのシステムは違います。プロジェクトの進捗、フォークの実施など重要項目の可否はユーザーに委ねられ、ブロックチェーンの非中央集権体制が確立されていると言って良いでしょう。

コンセンサスアルゴリズムはDPoS

Tezosのコンセンサスアルゴリズムは「DPoS(Delegated Proof of Stake)」が採用されています。DPoSは通貨を保有しているユーザーの中からランダムで承認者を選ぶ方法で、送金や取引を行う際は、逐一この承認者が可決の判断を行っています。

DPoSは「PoS(プルーフ・オブ・ステーク)」というコンセンサスアルゴリズムに似ていますが、承認者に選ばれても権限を他者へ譲渡できること、また、選択はランダムなので通貨の保有量を気にせずに済むというメリットがあります。

DPoSを採用することで、ビットコインなどのようなマイニングが必要なく、送金や取引を行う場合もほとんど待ち時間が必要ありません。

Tezos(テゾス)の時価総額・価格チャート

Tezosは2019年2月13日付けで1XTZ=43.19円で推移しており、時価総額は262億円、ランキングは23位を記録しています。発行から約1年少しで上位銘柄の仲間入りを果たしており、その注目度の高さが伺えます。

Tezosは2017年7月に発行され、10月から初取引がスタート。当時は170円前後の価格で取引が開始されました。

その後、順調に価格は上昇し、2017年12月17日には過去最高額である1,200円台を突破します。この時期はポストビットコインのアルトコイン投資に大いに熱が入り、取引量も増大していました。Tezosも好影響のあおりを受け、発行当初から約7倍の成長を記録しています。

しかし、2018年に入ると韓国や中国の規制強化、1月末にはcoincheck(コインチェック)から580億円相当の仮想通貨が盗難されるなど、仮想通貨全体に対するイメージの悪化が見られました。

仮想通貨に対する悪い印象は今になっても払拭されておらず、市場はピークの約6分の1に縮小しました。他の仮想通貨と同じようにTezosの価値は右肩下がりで推移し、現在もまだ底は見えていません。時価総額ランクで20位台をキープしているのが救いと言えるでしょう。

ただ、仮想通貨が誕生してから10年しか経過していないことを考えると、この先Tezosが再浮上する可能性は多いに考えられます。Tezosには、ハードフォークや中央集権体制といった課題を解決する手段があるため、この特徴に多くの人が注目すれば、今まで以上に価値が上昇するタイミングも訪れるでしょう。

XTZ通貨を購入できる取引所は?

Tezosは通貨単位が「XTZ」で表されます。

XTZを購入するには、今のところ海外取引所を利用するほかありません。残念ながら国内取引所には上場していないため、国内でビットコインなどを手に入れ、海外口座に入金する方法が一般的です。

Tezosはこれまでに有名な海外取引所に上場し、そのたびに通貨価値が上昇することがありました。まだまだ上場先は残っているので、今後はBinance(バイナンス)やHuobi(フォビ)といった大手取引所に上場すれば、まだまだ通貨価値が伸びる余地を残しています。

では、XTZを購入するには、一体どの取引所を利用すれば良いのでしょうか。Tezosを扱っている取引所は複数あるため、ここでは特にオススメの取引所に絞って紹介していきます。

HitBTC

HitBTCは、2019年2月13日時点で468億円の出来高(24時間辺り)を記録し、世界第8位の取引量を誇ります。世界最大規模のBinanceやHuobiにも劣らない取引量が魅力です。

HitBTCは合計400種類以上もの銘柄を揃え、通貨ペアも600種類を超えます。海外取引所の中でもトップクラスの取り扱い数で、ICO直後の銘柄からマイナー通貨まで、ありとあらゆる仮想通貨を購入できます。

Tezosの取引量も世界4位となっており、他の取引所よりも有利な価格で売買ができるでしょう。

Bitfinex(ビットフィネックス)

Bitfinexは香港系の取引所で、2017年~2018年頃にはBittrex(ビットレックス)、Poloniex(ポロニエックス)と並び、世界最大取引所の1つに数えられたほどです。

Bitfinexの取り扱い通貨数は約100種類と、HitBTCには見劣りしますが、それでも国内で扱う7~20倍以上の銘柄があります。

また、Bitfinexではレンディングという独自サービスを提供しており、保有しているビットコインなどの通貨を貸して利息を得ることができます。レンディングはマイニングに代わる資産運用方法として注目を集め始めています。

Tezos(テゾス)の注意点

Tezosでは過去に訴訟問題が発生し、現在も解決に至っていません。

Tezosの開発チームは過去に内部分裂を起こし、その結果、プロジェクトに遅延が発生したり、配布するはずだったトークンが受け取れないという自体が起こりました。それを受けた投資家たちは集団でTezos側を訴訟するに至り、約2億ドルの賠償額を請求します。

2018年7月にはTezosの開発陣から、訴訟を起こした投資家集団へ訴訟撤廃の嘆願書が提出されましたが、今なお和解に至っていないことから、この問題はまだまだ長引くことが予想できます。訴訟問題は将来的にも禍根を残す問題であり、通貨価値にも悪影響を及ぼすでしょう。

Tezosに投資をご検討中の方は、こうした内部事情についても情報を集めるようにしてください。

Tezos(テゾス)のロードマップ・将来性

今後のロードマップとしてTezosに期待されているのは、メインネットへの移行です。メインネット移行とは、開発元となるブロックチェーンを移行し、Tezos独自のブロックチェーンで開発を進めていくことです。メインネットに移行することで、今後はTezosのネットワークから、新しいトークンやアプリを生み出すことも可能になります。

ロードマップでは、このメインネット移行を2018年7~9月に予定していましたが、訴訟問題などで開発チームがごたついていることもあり、現在も遅れが目立つようになりました。

その後のロードマップですが、Tezosは将来的に「リング署名」、そして「ゼロ知識証明」の導入を考えています。リング署名、ゼロ知識証明については、Tezosのネットワークを構成する重要な機能となり得るため、市場でも大きな注目が集まっています。

リング署名

リング署名とは、仮想通貨の送金や取引を行う際、複数人の電子署名によって決済を行うことです。通常の決済処理は、電子署名は1名単独で行われていましたが、リング署名を行うことにより、ネットワークのセキュリティを高めることができます。

具体的には、リング署名によってハッキングや不正アクセスが格段に減るとされます。仮に、リング署名を行った仮想通貨のハッキングを行おうとしても、通常の電子署名に比べて数百倍から千倍以上の手間がかかります。そのため、悪意のある第三者に対して強い抑止力が働くのです。

ゼロ知識証明

ゼロ知識証明はイーサリアムやZcash(ジーキャッシュ)などにも搭載されており、証明者が特定の秘密を知っていることを、検証者に秘密の内容を知らすことなく証明する方法です。

仮想通貨でゼロ知識証明を使う場合は、ハッシュというランダムな文字列を証明に利用します。特定のハッシュ値を別の値に変換、その後、検証者(承認者)にハッシュ変更値について質問をすることで、検証者が正しい情報を持っているかを判断します。

ゼロ知識証明を仮想通貨に応用すると、総金額や送金時の情報など、プライバシーに関わる情報を秘匿状態のまま決済手続きまで行えるようになるのです。

仮想通貨Tezos(テゾス)まとめ

今回は、仮想通貨Tezos(テゾス)に関して投資に役立つ情報をお伝えしてきました。

Tezosは、仮想通貨にまつわる重大な弱点(スケーラビリティ、ハードフォーク、分裂など)を解決するために生まれました。Tezosのシステムは新旧問わず互換性が高く、ハードフォークによって通貨の分裂が起こりません。また、イーサリアムのようにコミュニティの一部のメンバーによって、プロジェクトの将来が決まることもなく、ユーザーが相互補完で作り上げていく仮想通貨と言えるでしょう。

プロジェクト自体は非常に優れており、将来性の高さも期待できる一方で、開発チームでは内部のわだかまりなどがあり、最終的には訴訟にまで発展しています。時間が経過すれば訴訟問題も落ち着くはずですが、プロジェクトの遅れなどに発展し、通貨価値に悪影響が出ないか要注意です。

ゆきひろ
ゆきひろ
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クラウドワークス・自社メディアサイトを中心にフリーのWEBライターとして活動しています。ネット記事やブログなど、約1年6か月で3,000記事を超える実績があります。執筆ジャンルは仮想通貨をメインに、投資・資産運用、副業、貯金・貯蓄、タイム/マネーなど金融系が得意です。

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