仮想通貨ウォレットで守る自分の資産|5種類のウォレットと有用性

今回は、仮想通貨の資産管理に重要な「ウォレット」について徹底的に解説を行います。ウォレットは「財布」という意味ですが、文字通り、大切な資産を預けておく場所です。そのため、ウォレット選びによって安全な仮想通貨投資ができるかどうかが決まる、といっても過言ではありません。

当記事では仮想通貨ウォレットの特徴や種類、ウォレットの選び方、人気のあるウォレットなどを紹介していきます。仮想通貨は取引所の口座に預けっぱなしという方は、非常にリスクのある行為なので、この記事でウォレットの仕組みをしっかりと学んでいきましょう。

取引所に資産を預けっぱなしにする危険性

仮想通貨は日本円や米ドルと異なり、デジタルデータとして通貨を保管します。通貨としての実態はありませんが、ビットコインやアルトコインの残高は資産にもなるため、きっちりと厳重な保管が必要です。

そして多くのユーザーが仮想通貨を保管している場所が「取引所」です。取引所は仮想通貨を購入したり、売却を行ったりして取引を行う場所です。そのため、仮想通貨を購入するために必要な日本円を入金、または取引で利益の出たビットコインなどを、そのまま取引所の口座に置いておく人が多くなっています。

確かに取引所の口座に資産を置いておけば、そのまますぐに取引に利用できるので大変便利です。しかし、取引所では1日に数千億円以上のお金が移動するため、悪意のある第三者から狙われやすいという事情も忘れてはいけません。

事実、2018年1月には国内大手のcoincheck(コインチェック)、9月にはZaif(ザイフ)から顧客資産が盗まれました。これらの事故は取引所のセキュリティの弱点を突いた悪質な手口でしたが、ユーザーの個々人が正しい資産管理を行っていれば防げたのも事実です。

このように取引所の専用口座は常にハッキングや不正行為のリスクにさらされており、大切な資産はしっかりと分別管理する重要性が分かります。分別管理とは、自分専用のアドレスが付与されたウォレットに資金を移動して資産管理を行うことです。ウォレットは普段から使用している「財布」のように、保有している資産を管理できるツールとなります。

ただし、ウォレットにはたくさんの種類があり、その安全性や使い勝手も大きく異なります。そこで、まずは仮想通貨のウォレットについて基本的な事柄を押さえ、その種類を把握していくことから始めてみましょう。

仮想通貨ウォレットとは?

仮想通貨のウォレットは、文字通り「財布」を表し、ご自身が保有している仮想通貨の銘柄ごとに資産を保管しておくツールです。ウォレットには仮想通貨のデジタルデータが反映され、ウォレットから送金や受信ができます。

仮想通貨の保管方法としてウォレットは絶対的なものですが、実は多くの人に知られていないのが現状です。そのため、多くのユーザーは取引所の口座に資産を預けっぱなしで、過去に起きた大規模な取引所ハッキング事故によって資産が失われることとなりました。

ウォレットには大別して2つの種類があります。まずはこの2種類の違いを正確に把握して、安全に取引できる環境を作りましょう。

  • ホットウォレット
  • コールドウォレット

ホットウォレットとはオンライン状態で仮想通貨を管理するツールのことです。オンラインを通じて世界中のネットワーク間で資金のやり取りができるため、取引所で行われる通貨の売買などはホットウォレットを介して行われます。

一方、コールドウォレットはオフライン状態でも資産管理を可能にしたツールです。オフライン状態では他の人に対して送金はできませんが、ハッキングや不正行為を受けないという大きなメリットがあります。

通常、取引所では取引に利用していない資産はコールドウォレットで管理し、必要に応じてホットウォレットから送金を行って注文を成立させます。しかし、こうした体制が確実に実行されている証拠はなく、過去に起きたハッキング事故では、取引所のずさんな資産管理体制が露呈してしまいました。

取引所では1日に数千億円を超える売買が行われているため、当然ですが顧客資産がホットウォレットに流れる頻度も多いと言えます。ハッキングや不正アクセスを行う第三者は、このホットウォレット移行時を狙って悪事を働くのです。

そのため、いくら取引所にコールドウォレットが用意されているといっても、決して安全ではありません。仮想通貨投資は自己責任なので、自分の資産を守るためには、しっかりとウォレットの知識をつけて資産管理を行いましょう。

さて、ウォレットの種類は「ホットウォレット」、「コールドウォレット」の2種類に大別されますが、実はこれらウォレットの中にも細かい分類が存在します。この細分化されたウォレットは資産管理を行う上で非常に重要となるため、以下より紹介する情報を十分に理解しておいてください。

仮想通貨ウォレットの種類

仮想通貨のウォレットは細かく分けて5種類に分別されます。

  • 取引所専用(口座)ウォレット
  • オンラインウォレット
  • ソフトウェアウォレット
  • ハードウェアウォレット
  • ペーパーウォレット

それぞれのウォレットは特徴があり、資産管理方法からセキュリティ耐性に至るまで違いがあります。上記5種類のウォレットはセキュリティの高さによって並べています。つまり、取引所ウォレットほど安全性が低く、ペーパーウォレットほど安全性が高いと言えるでしょう。

ただし、それぞれの特徴は一長一短なので、使い勝手や利便性なども考慮して選ばなければなりません。以下に5種類のウォレットの特徴を紹介していますので、ご参考にしてみてください。

取引所専用(口座)ウォレット

取引所専用ウォレットとは、いわゆる取引所に開設した個々の口座のことです。取引所に登録すると日本円を入金したり、購入した仮想通貨を保管しておくための口座が開設されます。これが取引所で利用できるユーザーのウォレットに該当します。

先ほどから口うるさく申し上げている通り、取引所ウォレットの安全性は低いです。その理由は、取引所のセキュリティ体制も影響しますが、1日の資金移動量が多いことや、悪意のある第三者から標的にされやすい点なども要因となります。

取引所ウォレットは、専用のアプリなどをダウンロードし、スマホなどでも資産管理ができる利便性はありますが、取引所に資産を預けっぱなしにするのは百害あって一利なしと言えるでしょう。取引を行わないときは、以下で紹介する別のウォレットに資産を移動することをオススメします。

オンラインウォレット

オンラインウォレットとは、オンライン上で資産管理、もしくは通貨の売買まで行えるツールのことです。取引所ウォレットと似ていますが、オンラインウォレットはクラウドサービスなどを利用します。

たとえば、オンラインウォレットサービスを提供するWebサイトにアクセスすれば、メールアドレスやパスワードなどを登録するだけで利用できるようになります。もちろんデータはクラウド上に保管するため、ログイン情報さえあれば、どのパソコン・スマホからでも利用可能です。

オンラインウォレットは登録が非常に簡単なことや、資産管理から取引に至る流れがスムーズというメリットがあります。しかし、オンライン状態で資産管理している都合上、どうしてもハッキングや不正アクセスのリスクがつきまとうでしょう。

【代表的なオンラインウォレットサービス】

  • blockcahin.info
  • Coinbase

ソフトウェアウォレット

ソフトウェアウォレットは、自分のパソコンに資産管理ソフトをダウンロードして使用します。一度ダウンロードしてしまえば、後はオフライン状態でも資産管理が可能です。パソコンのデスクトップからいつでもソフトを起動できるため、「デスクトップウォレット」とも呼ばれています。

ソフトウェアウォレットのメリットは、オフライン状態を維持できるのでハッキングリスクが極めて低いことです。また、取引や送金を行いたい場合は、必要なときだけオンラインに繋げて利用できるので利便性も高いと言えます。

一方、パソコンにソフトを保管しておくので、システムトラブルが起きた場合は直接的な影響を受けます。コンピュータウイルスやシステムエラーが起こると、ソフトウェアウォレット自体にも波及する可能性があるということです。

【代表的なソフトウェアウォレットサービス】

  • Copay(コペイ)
  • Airbitz(エアービッツ)
  • MyEtherWallet(マイイーサウォレット)

ハードウェアウォレット

ハードウェアウォレットは、専用の機器を購入し、その端末上で資産管理を行います。ハードウェアウォレットは開発者の公式サイトやAmazonなどでも販売されています。

端末は1万円~2万円前後の価格となり初期投資が必要な点がマイナスポイントです。しかし、インターネットやパソコンなどコンピュータから完全に独立しているため、ハッキングはもちろん、コンピュータウイルスなどのリスクもありません。安全性の高さは数あるウォレットの中でもトップクラスです。

機器を紛失したり盗難される危険性もありますが、新しく端末を用意することでデータを復旧することができます。ハードウェアウォレットは初期設定時にセキュリティコードやパスフレーズなどを設定しますが、そうした情報をもとにデータが復旧されます。そのため、資産情報の再現性も高くなっています。

【代表的なハードウェアウォレット】

  • Trezor(トレザー)
  • Ledger(レジャー)

ペーパーウォレット

ペーパーウォレットとは紙状に資産保有情報を印刷し保管する方法です。紙状に印刷し、資産情報はインターネットもコンピュータにも残りません。そのため、安全性の高さは最高クラスです。

ただし、紙なので保管中に印刷が剥げてしまったり、紛失・盗難のリスクがあります。ハードウェアウォレットのようにデータの復元ができないので、長期保管には向かず、厳重に管理が必要です。

もっとも安全性の高いウォレットはどれか?

安全性の高さだけでいえばペーパーウォレットに勝るものはありません。通信機器との一切の接続が行われないため、ハッキングリスクを限りなく0%に抑えることができます。

しかし、ウォレットの保管の面ではハードウェアウォレットが勝ります。ペーパーウォレットは失くしてしまえば終わりでデータの再現性はありません。一方、ハードウェアウォレットは紛失・盗難時にもデータ復旧が可能で、現実的に保有するツールとして最も優れていると言えるでしょう。

ただ、ハードウェアウォレットはオフライン状態で資産管理を行うため、すぐに取引に使えるわけではないということも忘れてはいけません。そのため、ハードウェアウォレットは、購入した銘柄を一定期間寝かせておく「長期保有」に適しています。

長期保有ではなく短期間に頻繁に取引を行う場合はソフトウェアウォレットがオススメです。ソフトウェアウォレットはオフライン状態でも利用でき、状況に合わせてオンライン上で取引もできます。安全性と利便性を兼ね備えているため、短期トレード用の銘柄でご活用ください。

人気ウォレットを紹介

仮想通貨のウォレットには様々な種類があり、同じ種類でも製品やサービスが多数開発されています。それぞれの製品・サービスは特徴が異なり、使い勝手にも差があるため、選ぶのに頭を悩まされている方も多いのではないでしょうか。

ここではウォレットの中でも特に人気の高い製品・サービスを紹介していきます。

Ledger(レジャー)

Ledger社は「Ledger Nano S」というハードウェアウォレットを販売しています。ハードウェアウォレットではLedgerとTrezorの2社が有名ですが、Ledgerの方が対応する通貨数が多いこと、価格が安いことの2点で勝っています。

Ledgerは7,990円(税込/2019年2月時点)で販売されており、平均的なハードウェアウォレットの2分の1から3分の1程度の価格で買えます。

また、ウォレットに保管できる対応通貨数は25種類と最多で、ビットコインはもちろん、様々なアルトコインまで対応しています。以下は対応銘柄の一部です。

  • ビットコイン(BTC)
  • イーサリアム(ETH)
  • ライトコイン(LTC)
  • ビットコインキャッシュ(BCH)
  • リップル(XRP)
  • ダッシュ(DASH)
  • ビットコインゴールド(BTG)
  • ドージコイン(DOGE)  など

他にも完全にインターネットから隔離したコールドウォレット体制、いつでも復元可能なPINコード・パスフレーズ、別のオンラインウォレットとの互換性が高いなどの利点があります。

MyEtherWallet(マイイーサウォレット)

MyEtherWalletは、主にイーサリアム(ETH)の保管用に開発されたソフトウェアウォレットです。また、イーサリアムのネットワークから開発されたトークンにも対応しているため、数多くの通貨を保管できます(現時点で600種類以上の銘柄に対応)。

MyEtherWalletは日本語に対応しており、スマホ・PCどちらからでもアクセス可能です。また、ハードウェアウォレットと連携して資産の移動を行ったり、MyEtherWalletからペーパーウォレットを発行できるなど利便性の高さも魅力と言えます。

Ginco(ギンコ)

Gincoはソフトウェアウォレットの中でも「クライアント型」といわれる、セキュリティに特化したウォレットサービスです。クライアント型は通常のソフトウェアウォレットとは異なり、ユーザーの端末からのみアクセス権を譲渡します。つまり、万が一ユーザー情報などを盗まれても、第三者の端末から不正行為を働くことはできません。

Gincoは単なる資産管理ツールにとどまらず、今後は様々な企業と提携しサービスの幅を広げていく予定です。分散型取引所サービス、DApps(仮想通貨関連のゲームやアプリ)、法定通貨の入金など、2018年から2019年にかけて大幅なアップデートが行われます。ウォレットの中では最も将来性が期待できるでしょう。

仮想通貨ウォレットまとめ

今回は仮想通貨のウォレットについてお伝えしてきました。

ウォレットは大きく分けて以下の2つに分かれ、

  • ホットウォレット
  • コールドウォレット

さらに小さく5つに分類できます。

  • 取引所専用(口座)ウォレット
  • オンラインウォレット
  • ソフトウェアウォレット
  • ハードウェアウォレット
  • ペーパーウォレット

ウォレットの選び方は、短期間に何度も取引を行う場合はソフトウェアウォレット、長期保有を考えている場合にはハードウェアウォレットが最適です。ソフトウェアウォレットはセキュリティの高さと利便性のバランスが良いことが特徴でした。ハードウェアウォレットは資産情報の復元が容易で、安全性はトップクラスなので長期保有の仮想通貨に向きます。

このように、ご自身の投資スタイルに合わせてウォレットを選んでみてはいかがでしょうか。もちろん、取引所に大切な資産を預けっぱなしにしないよう気をつけてください。

ゆきひろ
ゆきひろ
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クラウドワークス・自社メディアサイトを中心にフリーのWEBライターとして活動しています。ネット記事やブログなど、約1年6か月で3,000記事を超える実績があります。執筆ジャンルは仮想通貨をメインに、投資・資産運用、副業、貯金・貯蓄、タイム/マネーなど金融系が得意です。

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