引っ越しを機に月に3万円貯金!住居費を節約するテクニック

賃貸暮らしの人にとって、毎月の家賃が月々の支出の中で最も大きな必要経費となる場合が多いでしょう。

節約を実現するにあたって、まず思い浮かぶのが、食費を削ったり、衣類費や生活費を切り詰めることです。住居費を節約するためには、まずは引っ越しを計画しなければならず、今すぐ取り組むわけにもいきません。

しかも引っ越しにかかる費用を考慮しなければなりません。

しかし、長い目で考えれば引っ越しをした方が確実に節約効果が高い場合も多々あります。毎月必ず支払う家賃が5千円、1万円、2万、3万と安くできれば、その分を貯金に回すことができます。

今回は引っ越しを機に住居費を大幅に節約していく方法を解説していきます。

住居費の節約

毎月の中で最も比重が大きいと思われるのが賃貸住宅の家賃です。特に都心部に近くなればなるほど、部屋は小さくなり、家賃は高くなっていきます。

交通の便や生活の利便性を考えれば、多少高い家賃を払ってでも、暮らしやすい地域に住む必要があり、ある程度高額な家賃を払い続ける人が多いでしょう。

しかし、そんな中でもそれなりに条件を備えた物件を、現状よりも安い価格で探すことは可能です。

かといって、引っ越しには費用がかかり、引っ越しを繰り返すことで引っ越し貧乏になってしまう人も少なくありません。(ちなみに筆者は、若い時に引っ越し狂で15回の引っ越し歴があります/現在40代)

もし、引っ越しを機に、確実に数万円の貯金が可能となるならば、引っ越しを計画を実現していきたいものです。

そこで、引っ越しが節約につながるかどうかを判断するために、まずは現在の家賃の見直しから始めてみましょう。

適性家賃

多くの賃貸住居者にとって、一番大きい支出となる家賃は、収入に対してどれくらいの金額が好ましいと言えるのでしょうか。

適性家賃とは、それぞれの収入に対して理想的とされる家賃の割合が何割くらいがいいのかを表したものです。

この適性家賃の割合は、それぞれの家族構成や生活スタイル、借金(ローンの返済など)の金額によって差がありますが、概ね3割~4割以上と言われています。

独身者でローンの返済などがない場合は、収入の3割でも貯金をする余分なお金を捻出することができるでしょう。

しかし子供がいて、教育費やその他クレジットカードの返済がある場合などは、4割の家賃でも貯金が難しい場合も考えられます。その場合は、5割程度に家賃を落としていく必要があります。

もし、家賃が収入の3割を切ってしまう場合は、無理な住居費を支払っていると言えます。

引っ越しを機に住居費を節約するのであれば、3割の人は4割、4割の人は5割、5割の人は6割の家賃を目指すことで、節約効果が高くなります。

何万円貯金できる?

収入が20万円

  • 現在の家賃が6万円(約3.5割)
  • 月々の貯金が1万円

引っ越しをして家賃を下げる

  • 家賃が4万円(約5割)
  • 月々の貯金が2万円

となり年間の貯金の額は12万円から24万円へと2倍にすることが可能です。さらに光熱費などの節約で努力すれば毎月3万円の貯金だって夢ではありません。

収入が45万円

  • 家賃が13万円(約3割)
  • 月々の貯金が5千円

引っ越しをして家賃を下げる

  • 家賃が10万円(約4.5割)
  • 月々の貯金が3万円

年間の貯金の額は大まかに6万2千円から36万円と6倍に倍増するのです。その他食費などの節約を努力すれば月に4,5万円の貯金も実現するかもしれません。

引っ越し先の家賃が安くなればなる程、多額の節約効果を狙うことができます。

引っ越しにかかる費用

そこで、安くなることがわかっていたとしてもネットとなるのが引っ越しにかかる費用です。

最近では物件にもよりますが、敷金1か月、礼金1か月が一般的な初期費用の相場です。これに、不動産会社によって、衛生処理(害虫対策)や清掃、その他事務処理等の費用が加算されます。

さらに、

  • 前家賃(入居日によって来月の家賃請求がある)
  • 日割り計算による家賃(入居日によって、その月の家賃請求がある)

なども考慮しなければなりません。

ということは、実質に払う初期費用は、

敷金1か月+礼金1か月+その他費用(家賃半月分)+前家賃(+日割り家賃)

が初期費用として不動産に支払う費用になります。

そして、引っ越し会社に依頼する場合はこの金額にさらに、運送料金もかかってしまいます。

※各自で引っ越し運送を行う場合は、運送料金を0円に抑えることも可能です。しかし、独身者であれば運送会社に頼む人が多いでしょう。
これらの費用を総合で考えた時に果たして、引っ越し費用が何カ月(何年)で元がとれるのかも重要な要素となります。
引っ越し費用のもとが取れるのが1年未満であれば、即、引っ越しを決意する意義は高いと言えます。
1年~2年未満でも、検討する価値は高いでしょう。
これが2年以上となれば、引っ越し計画を立て直す必要があり、費用的に無理をしている可能性が高くなります。

敷金0円とは

賃貸情報の宣伝によくあるのが、敷金0円の宣伝文句です。敷金0円でさらに礼金が半月の不動産会社も増えてきました。

しかし、これをそのまま鵜呑みにしてはいけません。それなりに、その他の費用で不動産会社から礼金に替わる金額を回収される結果となる場合も多々あります。

さらに、トータル的に他社に比べて大幅に初期費用が安くなる物件は、リサーチが重要です。入居してから、実は騒音がひどかった、治安が悪い地域だったとなっても後の祭りで、そう簡単に次の転居を考えるわけにもいきません。

初期費用が安いことも優先すべき条件ではありますが、物件の状態や周囲の調査を怠らないように注意して下さい。

引っ越し前の確認情報

では、実際に引っ越し計画を立てるとして、最初に確認しておきたい事は何でしょうか。

まず、最も大切なのが賃貸契約書を確認しておくことです。

賃貸契約書

長年その住居に住んでいる場合は、ほとんど問題ないと思いますが、転居の際にペナルティがかからないかどうかを契約書で確認しましょう。

例えば、現在の住まいが1年未満、2年未満の場合は契約違反に該当してしまう可能性が高くなります。

通常の賃貸契約であれば、だいたい1年契約、2年契約が多くなります。それ未満の退去であれば、別途で家賃1か月分を違約金として請求される可能性があります。

そうなると、引っ越し時期を考え直さなければなりません。通信費のように1万、2万の金額であれば、解約の理由によっては多少の損失を覚悟で支払ってしまうこともできますが、5万、6万、10万円以上となればそうもいきません。

引っ越しを計画する際に、契約期間の確認は一番重要な事です。

契約更新のタイミング

次に重要なのが、契約更新のタイミングです。
契約更新をする際には、契約内容によって、家賃の1か月分前後の費用がかかってしまいます。
その他、火災保険、更新事務手数料などと、その管理会社によっては数万円の費用が更新ごとにかかってしまいます。
もし、契約更新を行ったばかりであれば、その支払った金額を損することになりますので、引っ越し時期の見直しが必要になります。
できれば契約更新の間近の引っ越しが理想的です。少なくとも、残り3か月あたりで引っ越しを実行することが望ましいと言えます。
※ただし、転居先の条件等によって、家賃1、2カ月分が無料で交渉できる場合もあります。そうなれば、引っ越しを決意する価値は高いと言えるでしょう。
また、ほとんどの賃貸契約では、転居の意志を1か月前に管理会社(大家さん)に告知する事が定められています。
突然の転居の場合は、来月分の家賃が請求されることになりますので注意しましょう。

光熱費

そして、引っ越しの際の節約テクニックとして、家賃と併せて光熱費の削減が可能かどうかも検討して部屋探しを行うことです。

例えば・・・

オール電化

オール電化は、昼間の電気代が安く、夜間が割安に使えるのをご存知でしょうか?プラスお湯代がほとんどかからないのがオール電化の特徴です。

一般的に昼間仕事をしている人は、必然的に夜間の電気代が安くなるオール電化の方が光熱費を抑えることが可能です。

家族が多い人なども、オール電化の方が給湯にかかる費用を大幅に抑えることができます。

昼間自宅で仕事をする人は注意しないと、昼間の電気代が高くついてしまいます。在宅などで夜間自宅で仕事をする人であれば、オール電化で節約につながります。

都市ガス

都市ガス設置の住宅では、電気代は昼間も夜間も平均的な価格に統一されてあります。

フリーランスなどで自宅に在宅することが多く、昼も夜も電気を使う人は都市ガスの方が節約効果が高くなります。

また、料理などで頻繁にガスを使う人も都市ガスの方が経済的です。

プロパンガス

郊外の住宅や、家賃の安い住宅に多いのがプロパンガスですが、プロパンガスは最も不経済なガス設備となります。よほど、電力プランなどでまとめて安い料金プランが組めない限りは、プロパンガスは避けるべきです。

例えばオール電化と同じ感覚でお湯を使ったとすれば、1人分でも5千円近くの差が出てしまいます。

以上のように電気・ガスの設備が何なのかによって、月々の光熱費の支出額にも大きな差が出てしまいます。家賃に合わせて光熱費が安くできるかどうかもチェックポイントとなります。

電気・ガス料金のプランの節約術はこちらを参考に・・・

通信費

そして、見落としがちなのが通信費の移転手続きの費用です。

解約しない限り、違約金がかかることはまずありませんが、移転の際の通信回線の工事費がかかる場合があります。通信回線の工事費は、アパート・マンションだと2万円前後、一戸建てだと3万円前後かかることもあります。

現在の契約状況によっては、むしろ工事費負担をしてくれる別の通信回線に切り替えた方が違約金を払ってもお得な場合があります。

違約金と工事費をキャッシュバックしてくれたり、無料になる通信会社のキャンペーンなどを探すのも1つの方法です。

インターネットを安く切り替える方法や2年縛りについてはこちら

スマホ料金を安くする方法はこちら

交通費

 

家賃が安くなるからこそ、引っ越しをするメリットも高いと言えるのですが、そこで交通費が大幅高くなり、不便になるようであれば問題です。

しかし、家賃を下げるためには、何かの質を落とす必要があります。基本的に同じ部屋数・部屋の大きさでも遠方にいけば家賃も安くなります。

その際にかかる交通費や交通手段を検討しておくことが大切です。

交通費の節約方法はこちら・・・

食費

多少不便な場所に引っ越したとしても、格安スーパーや24時間営業のお店が多い地域であれば、毎日の生活に大きく役立つと言えます。

近所にコンビニしかない場合は、どうしてもコンビニで用を済ませる結果となり、月々の食費が高くなる可能性があります。

引っ越し先での食材の確保方法も確認しておきましょう。

ちなみに食費の節約方法は・・・

引っ越し時期を決める

これまでご紹介してきたように、様々な角度から見ても引っ越しが有益だと思える場合は、引っ越し計画を具体的に決めていきます。

本格的な物件探しには2週間~1カ月見るといいでしょう。

早く物件が決まりすぎても、重複して家賃を払う期間が長くなってしまいます。できれば月末に合わせて転居が完了するように計画したいですね。

そのためには2、3か月前から物件の候補を挙げておきます。もちろん、埋まってしまう可能性もありますから、候補を10件くらいは仮で見つけておくといいでしょう。これは、本格的な部屋探しの目安にもなります。

そして、まめに新しい物件が出てないかチェックするようにしましょう。

安い時期

家賃や敷金・礼金、初期費用等を少しでも安く済ませたい場合は、引っ越しのピーク時は避けるようにすることがポイントです。

3月~5月が引っ越しのピークで、不動産会社は自分たちから必死に営業しなくとも、物件が決まりやすいことを知っています。この時期は次の入居者も探しやすく、不動産会社も強気ですから家賃交渉などは難しくなります。

あとは年間を通して、引っ越し者の数は約半分近くに減少しますので、引っ越しピーク時を避けた時期に計画を立てるといいでしょう。とくに少なくなるのが年末年始です。12月と1月に引っ越しどころではない人が多くなります。

交渉術

家賃や初期費用を交渉する上で最も重要なポイントは、即決をしないことです。翌日、あるいは2、3日後にもっといい物件に出会うかもしれません。

仮に今すぐ引っ越したいと思っていても、相手(不動産会社)に伝えてはいけません。別に引っ越すのはいつでも構わない的な余裕を見せることが大切です。

また、どんなに気に入った物件でも、なんとなく不満があるような素振りを見せましょう。「確かにいい物件だけど、〇〇が気になる」と、もじもじした態度でいると向こう(不動産会社)から何か提案してくる場合もあります。

そして、最初の段階で「いい物件があれば引っ越しを決めたい、いくつか比較してから決めたい」と伝えておくと相手の態度も変わってきます。

〇〇不動産は2週間分(1カ月分)を家賃無料にしてくれた。と嘘でもいいので試しに言ってみるのも1つの方法です。

※ただし、本気で引っ越すつもりがあるのか不信感を持たせると逆効果になります。

引っ越しに費用をかけない

それでは、ようやく転居先が決まり引っ越しを実行することになった時に、どのような節約方法があるでしょうか。

運送会社

運送会社を使わずに済めば一番いいのですが、それぞれの状況によっては、運送会社に頼むしか方法がない場合も多いでしょう。

運送会社との交渉も、不動産会社との交渉と同じように、3月~5月以外であればほぼ閑散期だと言えるので、価格交渉の余地はあるでしょう。

いろんな運送会社がありますが、電話である程度の価格(目安)を教えてくれないところはやめておきましょう。トータル的な見積もりが不透明である場合が多くなります。

転居先にもよるでしょうが、自分で運べるものは、少しずつ運んでおきましょう。そうすることで、運送会社にかかる費用を抑えることができます。

家具什器

引っ越ししたついでに家具什器を買い揃えたいと思う人もいるかもしれません。しかし、すでに引っ越しの初期費用などで多額の費用がかかっています。

引っ越し時の新たな買い物は極力避けるように努力することが大切です。

しかし2段ベッド、エアコン、洗濯機、冷蔵庫など、取り外し・組み立てや搬送が難しいものは運送費用が高くつく場合もあり、むしろ転居先のリサイクルショップで購入し直した方が安くつく場合もあります。

まずリサイクルの買い取りなどで、ある程度の値段で売れそうなものがないか検討してみましょう。

どうしても買い替える必要がある家具什器は、地域の情報誌で格安価格や無料で入手できる場合があります。

地域のリサイクル情報サイト「ジモティ」では、無料の案件がたくさんあります。参考にしてみて下さい。

生活必需品

引っ越しのついでに買い替えればいいと、つい思ってしまうのが、こまごました生活必需品の数々です。

雑巾

毎日の生活でも欠かせない雑巾は、とくに引っ越しの際には大活躍します。だからといって雑巾をわざわざ購入する必要はありません。

引っ越しの際に衣類を整理すれば、いくらでも不要な布製品は出てきます。雑巾として使う衣類をまとめておきましょう。

トイレ用品・バス用品

引っ越し時に新しく買い替えたいものとして、トイレ用品やバス用品が挙げられると思います。しかし、これらの備品も引っ越しを機にきれいに清掃して、引っ越し先でも使うようにしましょう。

これらのこまごました生活必需品をできるだけ長く使い続けることが、日々の節約を強固なものにしてくれます。

キッチン用品

引っ越しの荷造りの際には、調味料入れ、塩コショウ、薬味やお茶パック、アルミホイルなどのこまごましたものも捨てないように注意して下さい。

引っ越しというイベントの雰囲気に流されて、何もかも新しく買い替えればいいと錯覚を起こしてしまうことがあります。

むしろ逆で、引っ越し先では何ひとつ買う必要がないように万全に全部持っていくようにしましょう。

初期費用と運送費用以外は決してお金は使わない!と決意して引っ越し作業にとりかかることが大切です。

まとめ

今回は、引っ越しを機に月に3万円の貯金が実現できる、住居費の節約テクニックをご紹介いたしました。

1人暮らしの人でも、引っ越し先をしっかりと検討することで、住居費を安くしていくことができることがわかりました。

まずは現在の家賃が収入の何割くらいなのか計算してみましょう。そして、そこから1割・2割安い家賃を目指すようにすることが住居費節約のポイントです。

しかし、いくら家賃が安くなるからといって、あきらかに仕事に支障があったり、物件や周辺に問題があったり、精神的ストレスとなりそうな物件は避けるように注意して下さい。

せっかく時間と労力をかけて引っ越しするのであれば、それなりに満足できる物件を探したいものです。引っ越しを機に、月に最低3万円の貯金が実現できるようにがんばりましょう!

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