仮想通貨ステラ(Stellar)の特徴・将来性|リップル(Ripple)との違いは?

今回は仮想通貨ステラ(Stellar)を徹底的に解説していきます。国内ではステラによく似たリップル(Ripple)が人気ですが、ステラにも徐々に注目が集まりつつあります。

ステラとリップルは共に国際送金サービスをメインに事業展開していますが、実は両者には様々な異なる点があります。今回は、ステラの特徴やチャート、将来性の他に、リップルとの違いにも焦点をあてて解説を行っていきます。

ステラとリップルは互換性が非常に高いこともあり、どちらか一方に投資するよりも、どちらにも投資した方がそのリターンも大きくなると言えるでしょう。この記事では両者の違いを詳しくお伝えしていますので、それぞれの特徴を知って投資配分を考えてみてください。

仮想通貨ステラ(Stellar)とは?

仮想通貨ステラ(Stellar)という名前を日本でもよく聞くようになりました。2018年12月30日時点の時価総額は2,475億円で第6位。仮想通貨は世界中に2,000種類以上が存在するため、ステラが非常に人気のある銘柄だということが分かります。

ステラが生まれたのは2014年7月です。同じく人気銘柄であるリップル(Ripple)の開発者でもあるジェド・マケレーブ氏によってステラが誕生しました。ステラはリップルの基本システムをもとに開発されたこともあり、リップルとは親しい関係にあると言って良いでしょう。

リップルは国際送金サービスを主眼に、仮想通貨を使ってより簡単に、素早く、手数料を安く送金ができるシステムを開発しています。もちろん基本システムが同じのステラもリップルと同じような国際送金プラットフォームを持っているのです。

では、ここからはステラの特徴について詳しく解説していきます。

煩わしい国際送金手続きを簡略化

現在の国際送金サービスは世界各国の金融機関と、国際送金サービスを提供する一部の事業者によって成り立っています。海外に資金を送りたい人は自国の金融機関に依頼することで送金を行うことができます。

しかし、送金元や送金先の国によって金融規制や法規制が異なったり、国際送金サービスを提供する事業者の数が異なるといった事情から、現在の国際送金市場は「高コスト・低速・煩雑」という3つの課題を抱えています。

日本やアメリカ、ユーロといった主要国では環境が整えられ始めていますが、東南アジアや南米、アフリカ諸国といった第三国では国際送金サービスが整備されていません。そのため、第三国を利用した送金を行うには1週間以上の時間がかかったり、数千円以上の手数料が発生することも珍しくないのです。

そこでステラは、こうした国際送金の煩わしさを解消するために、各国の金融機関と手を結び、よりスムーズな送金を行えるようシステムを開発しています。このシステムででは、各金融機関や事業者の中央にステラのプラットフォームを置き、ステラ通貨(XLM)を間に挟むことによって、「より迅速に・手数料を少なく・誰でも簡単に」送金を行えるようにしています。

たとえば、日本からアメリカに送金を行う場合は日本円を米ドルに交換してから行われますが、高額な為替手数料や手間が発生してしまいます。しかし、「日本円→XLM→米ドル」と間に仮想通貨を挟むことで、その問題が解決できるのです。

仮想通貨は、世界中どこからでも送金が行える、通貨交換に手数料がほとんど発生しない、秒単位で交換できるという特徴があるので、XLMを利用することで低コスト化と手間の解消が実現します。

通貨発行量は年間1%ずつ増加していく

ステラは2014年7月に一般公開された時点で計1,000億枚の通貨が発行されました。そして、1年間に総発行量の1%ずつが増加するように設定されています。つまり、時間が経つごとに市場に流通するXLMが増えていくということです。

この特徴は他の仮想通貨には存在しません。たとえば、ビットコイン(Bitcoin)の場合は総発行量が2,100万枚に設定されています。2018年12月30日時点で総発行量の80%が発行されていますが、2,100万枚を発行した時点で新しい通貨は生まれないように設定されているのです。

一方、ステラは通貨発行量の上限がないので現在も1億枚を超えて新しい通貨が市場に流通しています。この仕組みは、同じく通貨発行量の上限がない法定通貨(日本円や米ドルなど)と似ており、通貨価値が急落(急騰)した時などに価値をコントロールしやすいメリットがあります。

提携先企業を増やしてサービス開発を促進

ステラは世界の大手企業との提携を加速し、サービス開発の促進を行っています。有名な企業ではIT系のIBM、免許送金業者のTEMPO、金融系サービスを提供するDeloitteなどです。こうした企業との提携はステラが進めている国際送金サービスに欠かせないもので、提携先と協力してサービス開発を行っています。

他方、リップルも世界100社以上の金融機関と提携を結んでいますが、今後はステラも金融機関との提携が発表されるかと思われます。国際送金サービスは世界の金融機関同士の連携が欠かせないため、より提携先を増やして盤石な土台を形成していくはずです。

仮想通貨ステラ(Stellar)とリップル(Ripple)の違い

ステラはリップルの基本システムをベースに開発された仮想通貨のため、根本的な仕組みはリップルと似ています。そのため、よくリップルと比較されることも珍しくありません。しかし、ステラとリップルは全く同じ仮想通貨というわけではなく、それぞれ目指すべきゴールや目標、ビジネスモデルまで全く異なります。

ここではステラとリップルの違いについて検証していますので、投資情報としてご活用ください。ステラとリップルはどちら一方に投資するものではなく、両者に投資することで相乗効果が生まれ、より高い投資収益率が期待できるでしょう。

ステラの通貨発行量は年1%ずつ増加、リップルは年1%ずつ減少

ステラの通貨発行量は年間に1%ずつ増加していきます。たとえば、ステラが一般公開されたときの通貨発行量は1,000億枚でしたので、1年間に約1億枚の新しいXLMが生まれるということです。

一方、リップルの場合は逆に1%ずつ減少していきます。リップルも一般公開時に1,000億枚のリップル通貨(XRP)が発行されましたが、そこから年に1%ずつ市場流通量が減っていく仕組みです。現在もリップルの通貨量は減り続けており、ステラの市場流通量は多く、リップルの市場流通量は少なくなっています。

両者の特徴は一長一短あり、どちらが優れているとは言えません。たとえば、市場流通量が徐々に増えていく(ステラ)ということは金融緩和と同じような効果があり、通貨価値は安定しやすいですが、希少価値が高まりにくいデメリットもあります。

逆に市場流通量が徐々に減少していく(リップル)ことで希少価値は高まります。つまり、リップルを買いたいという人が増え、逆にXRPの総量が減ることで通貨価値が高まりやすいと言えるでしょう。しかし、通貨価値が高騰しやすく安定感に欠けるというデメリットも忘れてはいけません。

ステラは個人間国際送金サービス、リップルは事業者間国際送金サービス

ステラ、リップル、どちらも国際送金サービスを開発している点では同じです。しかし、サービスを提供するターゲットを比較すると両者の違いが見えてきます。

ステラは主に個人向けの国際送金サービスを開発しています。一方、リップルは主に事業者や法人、団体向けのサービスがメインです。

個人向けの国際送金サービスとは、現在ではOFWに大きな期待が集まっています。OFWとは「Overseas Filipino Workers」のことで、流ちょうな英語が話せるフィリピン人が海外に出稼ぎに行き、他国で稼いだ給料の一部を本国に送金する市場を指します。出稼ぎ労働者の海外送金額はOFWだけでも2.8兆円(2017年)を超え、フィリピン国内のGDPの約10%以上もの金額へと膨らんでいます。

また、事業者向けの国際送金サービスはグローバルアウトソーシングが主流となりつつあります。グローバルアウトソーシングとは国の壁を越えて業務を委託する市場のことで、矢野経済研究所によると2019年度のグローバルアウトソーシング市場は約100兆円を突破するとの予測もあります。

こうした国際送金市場の拡大を背景に、ステラやリップルといった新たなネットワークが生まれることで、今までよりも自由なサービスの開放が実現されていくことでしょう。もちろん、ステラやリップルの国際送金ネットワークに注目が集まれば、XLMやXRPといった仮想通貨の需要も高まり、今後は価値の上昇が予想されます。

発行主が保有している通貨量はステラ社が圧倒的に少ない

ステラもリップルも発行した1,000億枚の通貨のうち、一定量を発行主が保有しています。ちなみにステラを発行したのはステラ社、リップルを発行したのはリップル社となります。

リップル社は初回に発行した1,000億枚のうち、およそ60%ものXRPを保有しています。つまり、約40%の市場流通分(投資家が自由に売買できる分)よりもリップル社が保有しているXRPの方が多いということです。

一方、ステラ社が保有しているXLMの量は全体の5%にしか過ぎません。残りの95%は市場に流通し、誰でも自由に送金や売買が行えます。

この差はステラの方がより健全で、投資家に余計な不安を抱かせないというメリットがあります。発行主が保有する通貨量が多いということは、万が一リップル社が全通貨を売却したときに大きな衝撃を市場に与えるということです。つまり、発行主の保有量が増えるほど投資家はいらぬ心配をしなければいけません。

リップルでは投資家の不安を解消するように、過去に何度かロックアップを行っています。ロックアップとは、発行主が保有する通貨を売買しない(ロックする)ことを宣言することです。もちろん法的な拘束力はないものの、ロックアップを実施することである程度の保証が生まれるといって良いでしょう。

ステラ通貨(XLM)の時価総額・価格チャート

ステラは2018年12月30日時点で、1XLM=12.8円という価格で推移しています。2018年1月に起きた中国の規制強化、大手仮想通貨取引所coincheck(コインチェック)の仮想通貨盗難事故などによって市場全体に悪影響が広がり、ステラの価格も低調です。

ステラが大きく価格上昇したのが2017年4月で、この時期はフランスの送金業者TEMPOがステラのプラットフォームとの提携を発表し大きな話題となりました。それまでは1XLM=0.2~0.25円ほどで取引されていたのが、一気に2~4円台にまで急騰。日本でも一部の投資家に注目され始めました。

また、2018年1月には読売新聞朝刊の一面で、ブロックチェーンの低コスト化送金システムが紹介され、同時にステラに対する評判も高まりました。この時期は仮想通貨市場の絶好調期でもあり、ステラの価格も過去最高の1XLM=90~95円にまで到達しました。

そこから先は他の仮想通貨と同じく、市場の暗いニュースの影響で低迷してしまいますが、2018年9月に入ると少しだけ回復します。9月20日にアメリカ大手銀行PNCがリップルネットワークに加盟を発表。その報道を受け、リップルと同時にステラの価格も上昇しました。

このように、ステラはリップルとの互換性が高く、リップルの明るいニュースが報じられると同様にステラの価値も高まるといった傾向があります。ステラのチャートを分析するときは、同時にリップルの情報などにも触れておくことをおすすめします。

XLMを購入できる取引所は?

ステラ通貨(XLM)を購入するのは海外取引所からとなっています。残念ながら、現時点では国内取引所でのXLMの取り扱いはありません。そのため、国内取引所でビットコインなどの仮想通貨を入手し、海外取引所でビットコインとステラを交換するのが一般的な方法です。

ここでは、海外取引所のなかでXLMを扱っている取引所を紹介しています。その中でも、特にXLMの取引規模の大きいおすすめの取引所に絞ってお伝えしていきましょう。

BITBOX(ビットボックス)

BITBOXは大手SNSサービス会社のLINEグループによって設立した仮想通貨取引所です。LINEグループは日本の大手企業に属しますが、BITBOX自体は海外取引所として活動しています。そのため、日本円はもちろん、米ドルなど法定通貨が利用できなくなっており、代わりにビットコインなどの仮想通貨を使って目的の銘柄を購入します。

BITBOXはXLMの取引規模が第一位となっています(2018年12月30日時点)。つまり、BITBOXでは多くの投資家がXLMの売買を行っているため、売買したくてもできない流動性リスクを緩和することができるでしょう。

Binance(バイナンス)

Binanceは2017年に設立してから過去に何度も世界一の取引量を記録してきた取引所です。その取引ボリュームは世界ナンバーワンで、海外取引所を使う場合は絶対に押さえておきたい取引所と言えるでしょう。

扱っている銘柄は140種類を超え、日本では購入できない仮想通貨が豊富に揃っていることが魅力です。また、取引手数料は0.05~0.1%と格安で、コストを抑えて投資したい場合にも最適となっています。

ステラ(Stellar)の注意点

ステラに投資する際に気をつけたいポイントが、通貨発行量のシステム面です。先ほども紹介した通り、ステラは年間に1%ずつ総発行量が増えていく、また発行量上限が存在しないという性質を持ちます。そのため、通貨価値が安定しやすいというメリットこそあれ、投資対象として価値がグングン伸びていくという銘柄ではありません。

たとえば、ステラの通貨供給の仕組みとよく似た法定通貨の金融緩和を参照してみましょう。日本では安倍政権下になって大規模な金融緩和が行われましたが、日本円の市場流通量が増えるに従って円安が進み、インフレによって日本円の価値は徐々に停滞しつつあります。

ステラも同じようにXLMの市場流通量が増えるに従って自然に通貨価値が下がっていくでしょう。通貨の数が増えることで希少価値が下がっていくからです。

もちろん、ステラの提携発表や国際送金サービスの開発状況によって、今後の通貨価値は上昇する可能性が高いですが、総じて見たときに通貨価値が下がりやすい傾向にあることを忘れてはいけません。そのため、他の仮想通貨と比べると、バブル時のような過度な価格上昇や、それに伴う莫大な利益などを期待することは難しいと言えます。

ステラの運用に向いているのは、一度に大量の利益を獲得する方法よりも、長期間保有して利息(AirDrop)や値上がり益など資産運用的に投資する方法です。ステラ自体の価値が下がりやすくても、仮想通貨やブロックチェーンに対する期待値が上昇すれば、他の銘柄と肩を並べるように通貨価値が上昇していくでしょう。長期保有を前提に運用する場合は、大きなリスクをかけずに確かな利益を期待できるため、ハイリスクの銘柄と組み合わせて投資することでリスク分散が可能となります。

ステラ(Stellar)のロードマップ・将来性

ステラは最終的に個人向けの国際送金サービスを目指していますが、その中で数々の目標(ロードマップ)を掲げています。

1つ目の目標はステラ社が独自に運営を目指す分散型取引所です。分散型取引所とは、ブロックチェーンシステムを土台に世界中のどこにいても、誰でも簡単に仮想通貨の売買が行える取引所を指します。ステラでは、独自の分散型取引所を「SDEX(the Stellar Decentralized Exchange)」と呼んでいます。

SDEXが開発されれば、従来の取引所で高い手数料を支払うことなくXLMを低コストで運用可能です。また、XLMの流通量を最大限にコントロールすることができるので、今までのように流動性リスクに悩まされることもありません。

2つ目の目標はライトニングネットワークを導入することです。ライトニングネットワークとは、複数の送金や売買をブロックチェーンの外側に記録することで、より高速かつ低コストで送金や売買が可能になります。スムーズな国際送金サービスを提供するための欠かせない仕組みとされ、ライトニングネットワークの導入によってXLMの価値が上昇することは間違いありません。

このようにステラは日々進化を続けており、将来性を考える際はロードマップの各指標の達成度が参考になります。最終的な国際送金サービスの完成までにはまだ時間がかかりそうですが、それだけに将来の期待値が高いという裏返しでもあるでしょう。

仮想通貨ステラ(Stellar)まとめ

今回は仮想通貨ステラについて紹介してきました。ステラはリップルと構造がよく似ており、その性質について混同されがちですが、リップルとは異なる特徴をたくさん持っていることが分かります。ステラとリップルはターゲットとする市場も、細かいシステム部分までも異なるため補完性があると言えます。

そのため、「投資する場合はステラとリップルどちらにするか」というより、「ステラとリップル両方に投資することで相乗効果が生まれる」と考えるべきです。リップルの価値が上昇することでステラの価値も上がりやすいので、両者に投資することで利益を最大化することができるでしょう。

ゆきひろ
ゆきひろ
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クラウドワークス・自社メディアサイトを中心にフリーのWEBライターとして活動しています。ネット記事やブログなど、約1年6か月で3,000記事を超える実績があります。執筆ジャンルは仮想通貨をメインに、投資・資産運用、副業、貯金・貯蓄、タイム/マネーなど金融系が得意です。

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