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「JCBデビットカード」はクレジットカードにあるような発行審査がないことから、気軽に申込みを行うことができるカードです。
地方銀行が発行しているカードも多くあり、自分の預金口座がある銀行が発行していればそこでカードを作成しようと思う方もいるかもしれません。
実は、同じJCBデビットカードでも発行している金融機関や組織によって年会費の有無やポイントサービスの内容などに大きな違いがあります。
しかし、クレジットカードの下位に位置するカードといった認識により、バラエティ豊かなラインナップがあることに気が付かないのかもしれません。
様々なお得なサービスやクレジットカードに負けないくらいポイントの還元を行っているデビットカードもありますので、ここで一度その知識を深めていきより優位なカードを見つけることが賢いカードの選び方です。
JCBデビットカードとは?
出典:(株) ジェーシービー
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JCBデビットカードは、クレジットカードでおなじみのJCB(株式会社ジェーシービー)が運営するデビットカード決済サービスです。
カードの取得にあたっては、この後も紹介しますがJCBと提携している金融機関で申込みを行います。
カードを使うことができるJCB加盟店舗は約3,000万箇所となっており、日本や一部の海外のお店で利用が可能となっております。
ただし、JCB加盟店でも一部デビットカードの利用ができないサービス等もあります。
「利用できないサービス」
出典:イオンクレジットサービス
お使いのスマートフォンがおサイフケータイ対応機種であれば、Google Payにデビットカードを登録してカードレスな決済が可能です。
その他に、カード利用後のお知らせメール通知、盗難等に対するショッピング補償、海外ATMにおける現地通貨の引出し、インターネットでの買い物など様々な便利なサービスを利用することができます。
JCBデビットカードを選ぶ際の注意点
JCBデビットカードにおきましては、カードによって提供しているサービスに大きな違いが存在しております。
年会費
年会費はクレジットカードにはよく見られるものですが、デビットカードでも年会費がかかるものがあります。
年会費を徴収しているカードは、地方銀行で発行しているカードに多くあり、初年度は無料としながらも次年度以降は、前年度に一定の利用が無い場合に有料となるケースが一般的です。
また、地方銀行が発行するカードにも種類があり、クレジットカードのような一般カードとゴールドカードといった具合に異なるクラスのカードを用意しているところがあります。
この場合、上位クラスのカードの方が年会費が高くなってきますが、カードの盗難や不正利用等における補償限度額が大きかったり、海外旅行等における傷害保険の補償額が一般カードよりも優遇されています。
MyJCBへの登録
JCBがその会員向けに提供している「MyJCB」サイトがあります。登録情報の確認や変更、利用明細の確認、Oki Dokiポイントの利用やポイント残高の確認などを行うことができます。
「MyJCB」
出典:(株) ジェーシービー
このMyJCBは、全てのデビットカード所有者が登録して利用できるわけではありません。以下にMyJCBに登録ができないカードの条件をあげておきます。
- カード番号が「354」「355」「3573」以外で始まるカード
- カード番号が「354」「355」「3573」で始まっていても楽天銀行などの一部指定された発行元のカード
- ショッピングリボ払い専用カード
- 一部の法人カード など
「MyJCBへ登録・利用ができるカードについて」
出典:(株) ジェーシービー
では楽天銀行やイオン銀行などが発行しているカードはMyJCBに登録することができず、その恩恵を受けることができないのではないかと思われてしまいます。
しかしそれらのデビットカードは年会費が無料であったり、それぞれ独自のサービスやポイントプログラムを実施していたりしますので、不利となるものではありません。
ポイントプログラム
ご存知の方も多いのではと思われますが、JCBでは「Oki Dokiポイントプログラム」が運営されております。またポイントがよく貯まるJCB会員向け優待サイト「Oki Dokiランド」もあります。
「Oki Dokiランド」
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上記のような会員向けサービスは、全てのデビットカード所有者が利用できるわけではありません。
こちらはMyJCBに登録した会員のみしか利用することができません。つまり、MyJCBと同様に主に地方銀行発行のカード所有者が利用できるものとなっております。
会員向けサービスのまとめ
地方銀行とネット銀行の大きな違い
ここで、JCBデビットカードにおける会員向けサービスについて整理しますと、次のような形となっております。
「MyJCBに登録できるデビットカード」(年会費が有料)
- 中国銀行 ドリーミーデビットカード
- 池田泉州銀行 池田泉州デビットカード
- 十六銀行 じゅうろくJCBデビット
- 東邦銀行 東邦Alwaysデビットカード
- 名古屋銀行 めいぎんJCBデビット
- 北九州銀行 ワイエムデビットJCBカード
- 京都銀行 京銀JCBデビット
- みずほ銀行 みずほJCBデビット
- 三菱UFJ-JCBデビット など
「MyJCBに登録できないデビットカード」(年会費が無料)
- イオン銀行キャッシュ+デビット
- 楽天銀行デビットカード(JCB)
- セブン銀行 デビット付きキャッシュカード
ここまでのお話でJCBデビットカードの大まかな傾向が見えてきたのではないかと思います。
主に地方銀行が発行しているデビットカードは、
- 年会費が有料
- MyJCBに登録することができる
- ポイントプログラムはOki Dokiポイント
主にネット銀行が発行しているものは、
- 年会費が無料
- MyJCBに登録することができない
- ポイントプログラムは各銀行が運営するポイントサービス
地方銀行で発行しているカードの年会費は初年度こそ無料が多いのですが、次年度以降は利用をしなければ年会費が発生してしまうというプレッシャーの中での利用となります。
ネット銀行におきましては年会費の心配がなく、昨今のポイントサービス競争の中でたくさんのポイント獲得機会があります。
例えば楽天銀行ですと楽天を母体に「楽天スーパーポイント」が有名であり、カードの利用はもちろん楽天市場での買い物、有料動画・電子書籍サービスの利用、メールの受信やアンケートなど、実に幅広いサービスで共通ポイントを手に入れることができます。
「楽天ポイントの多彩な貯め方」
「他のポイントサービス」
- イオン銀行・・・WAON POINT、WAONポイント
- セブン銀行・・・nanacoポイント
*nanacoポイントの上手な貯め方:
また三菱UFJ銀行とみずほ銀行の場合、ネット銀行ではありませんがその知名度が故に、どちらかと言えば上記ネット銀行3行と同じようなサービス展開をしているのではないかと想像してしまいがちです。
しかし実際にはキャッシュバックサービスはあるものの地方銀行と同じサービス形態となっており、年会費やポイントプログラムで注意が必要です。
地方銀行のデビットカードの利用方法を発展させるには?
地方銀行発行のカードをお持ちの方でも、Oki Dokiランドではポイント交換のサービスも行われており、Oki Dokiポイントを楽天ポイントやTポイント、nanacoポイントなどに交換することができます。
Oki Dokiランドを経由してYahoo!ショッピングや楽天市場で買い物を行いそれぞれのポイントを貯めることも可能です。
出典:(株) ジェーシービー
また、「北九州銀行 ワイエムデビットJCBカード」ではOki Dokiポイントを発展させた「JCB STAR MEMBERS(スターメンバーズ)」というJCBのプログラムを採用しており、年間利用金額に応じて翌年のポイント獲得率が変化します。
最低30万円以上の利用で翌年のポイント還元率が10%アップし、ゴールド会員においては300万円以上の利用で60%のアップ率となっております。
出典:(株) 北九州銀行
MyJCBに登録できないネット銀行発行カードの付帯サービスは?
JCBカードが基本的に提供している付帯サービスについてですが、MyJCBが使えないネット銀行の場合、それぞれの銀行で独自に付帯サービスを提供しており、総合的には地方銀行のものと大きく変わるものではありません。
出典:(株) イオン銀行
ところで、カードの不正利用に対する補償や1回あたりの利用限度額の設定機能などはとても有益で大切なものであるのは確かです。
ポイントサービスがどのように運営されているか
同じJCBブランドのデビットカードにおきましても、上記の通りそのサービスに違いがあるわけですが、ポイントサービスの在り方とお得さの一般的な関係をここで上げておきます。
「ポイントサービスの取り扱い方とサービス提供状況」
- 独自ポイントを運営しているところ・・・ポイント還元に積極的
- ポイントサービスは外注で対応・・・カードの選び方に気を付ける
- ポイントサービスなし・・・お得になるのが難しい
ポイントサービスには様々な種類が存在し、サービスの提供側やポイント加盟店は顧客の呼び込みに積極的にポイントを活用しております。
ただ、ポイントサービスを店舗側が導入するにしても、月額利用料や売上手数料などの経費がかかることから、ポイントサービスの導入に一定の慎重さがあるのも事実です。
さらに独自にポイントサービスを立ち上げるとなりますと、莫大な費用がかかるためごく一部の有力な企業でなければできません。
海外で利用する際に注意すること
クレジットカードと同様デビットカードにおきましても、世界的にはVisaが圧倒的な広がりを見せています。
「カードブランドごとの世界における取引量の割合」(2016年現在)
- Visa・・・54%
- Mastercard・・・26%
- 銀聨(ユニオンペイ、中国)・・・15%
- JCB・・・1%程度
出典:The Nilson Report
旅行先でカードが使える店舗が見当たらないといった事態が他のカードに比べ起こりやすいわけです。
このことに対応するためには、複数ブランドのカードを用意すること、つまりVisaやMasterのカードも用意しておくことが大切です。ただMastercardにはデビットカードはありませんので、クレジットカードかプリペイドカードの入手となります。
出典:マスターカード・ジャパン(株)
カードの紛失や盗難、または現地にあるATMの劣化・不具合など日本での生活しか経験が無い場合には考えられないことが海外ではあり得ますので、セキュリティやリスク対策としても複数のカードを用意しておくことをおすすめします。
発行中のカード例
出典:(株) ジェーシービー
現在どのようなデビットカードが発行されているのかをここでいくつかご紹介します。なお、その申込みに際しては各カードを発行している金融機関で行います。
地方銀行が発行しているJCBデビットカード
秋田銀行 OnlyOneデビット<JCB>
出典:(株)秋田銀行
出典:(株)秋田銀行
地方銀行系のJCBデビットカードとしては最もスタンダードなカードとして紹介してみました。他の同系カードもこれに近い内容となっております。
まず、カード取得には審査はありませんが当行口座を保有していることと年齢が15歳以上であることが条件です。
年会費は初年度が無料で2年目からは1,080円かかりますが、以下に該当する場合は無料となります。
- 年齢が22歳以下
- 年間利用額が10万円以上
- カードに携帯電話料金の支払い登録をしている場合
「家族会員」を加え追加でカードを取得することができ、この家族会員の年会費は初年度が無料、2年目からは432円となります。
ポイントサービスは「MyJCB」への登録からOki Dokiポイントを利用することとなります。
福岡銀行 Debit+
出典:(株)福岡銀行
出典:(株)福岡銀行
発行しているカードには一般カードとゴールドカードの2種類があり、特にゴールドカードの方は年会費が11,000円(税込)かかることから、デビットカードの常識を大いに覆すものとなっております。
この年会費の秘密は、同行が運営している「myCoin」というポイントプログラムにあり、カードの利用において一般カードでは200円につき1ポイント(0.5%)のところ、ゴールドカードでは100円につき1ポイント(1%)の還元を行っているものです。
またショッピング補償においては、一般カードでは海外のみが対象で、年間100万円までの補償及び自己負担額11,000円(1事故につき)となっておりますが、ゴールドの場合は国内外が対象で年間500万円まで補償、そして自己負担額は1事故につき3,000円となっています。
カードによるサービスの違いはまだいくつかありますが、年会費10,800円にはそれ相応の見返りが用意されているということです。
北九州は北九州市(福岡県)、大牟田市(福岡県)、長崎市、苅田町(福岡県)などの「企業城下町」がいくつか存在しております。
ネット銀行発行のデビットカード
各カードとも豊富なポイントサービス等が用意されております。基本的にはどのカードも年会費は無料、ポイント還元率は最低0.5~1%。
イオン銀行のカードでは買い物代金5%offの特典、楽天銀行の場合は楽天市場やその他多くの楽天サービスとのポイント連携やキャンペーンなど、多彩なポイントプログラムが用意されております。
まとめ
出典:(株) ジェーシービー
審査不要で一定の要件をクリアすれば誰でも簡単に作ることができるデビットカードですが、今回のJCBブランドの例を見ますと、その点だけでデビットカードへの期待を終わらせるのは非常にもったいないものです。
また、インターネットが当たり前の現在においては、カード選びに際し地域性の側面が薄れているのが現状です。
従って、発行されているカードを1つ1つチェックし、最もお得となるようなカードを探し出すことが大切です。
今回の内容を以下に整理しておきます。
- JCBデビットカードは国内の加盟店は多いが海外ではVisaとの併用が無難
- 地方銀行発行のカードは「年会費有料・MyJCBへの登録・Oki Dokiポイント」というパターンが多い(例外あり)
- ネット銀行発行のカードは年会費無料・お得なポイントサービスを備えている
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