ETCカードにプリペイド式がない理由と対策方法を解説

高速道路や有料道路の料金割引が適用されるETCカードは車を運転する方であれば、1枚は保有しておきたいでしょう。しかし、ETCカードはクレジットカードに付帯されるサービスのため、クレジットカードの審査に通過するのが条件です。

もしかしたら、ETCカードは欲しいけれど「事情があって審査が必要なクレジットカードは持てない」という方もいることでしょう。

そこで、最近よく見かけるようになったプリペイド式でETCカードがあるかどうかを気にする方もいると思います。審査の必要がないため、気楽に保有できることも魅力ですよね。

今回はそんな疑問を解決するために、ETCカードをクレジットカードなし、プリペイド式で作れるかどうかについて解説します。また、どうしてもクレジットカードを作れない場合の方法もまとめていますので、ぜひチェックしてください。

ETCカードにプリペイド式は存在しない

SuicaやPASMOのような、前もって現金をチャージしておくプリペイド式のETCカードがあれば便利で使いやすいですよね。

しかし、現在はプリペイド式のETCカードが存在しません。au WALLETのようにプリペイド式クレジットカードがあるので、そこでETCカードと紐付けられるのか?という疑問もありますが、それもできないのです。

ETCが普及する以前にハイウェイカードという高速道路のプリペイドカードがありましたが2006年に廃止となり、現在はありません。

それでは、プリペイド式のETCカードが存在しない理由と次に選択肢となるのはどんな方法なのでしょうか?

ETCカードにプリペイド式が存在しない具体的な理由

ETCカードにプリペイド式が存在しない理由はいくつかあります。

まず、ETCカードは利用料金を後払いするシステムです。この目的として、ETCゲートをスムーズに通過をするというものがあります。

もしもETCカードが前払いのプリペイド式だった場合、チャージを忘れて金額不足になった場合はどうなるでしょう?ETCゲートでバーが開かなくなり、後続の車で渋滞が起きることが一つ。そして、最悪の場合は追突事故を引き起こす結果になります。

基本的にETCカードは車載器に差し込んでいることが多いため、カードそのものの存在を忘れがちです。クレジットカードのように常に持ち歩いているわけでもないので、気をつけていてもチャージ忘れをする可能性はあります。

ETCカードのメリットは通行料金を支払うための待ち時間をなくし、スムーズに通過することがメリットです。そこで、チャージ忘れがあればこのメリットを受けることができません。

要するに前払い式のプリペイド式よりも、クレジットカードで後払い式にする方がETCを利用する側や発行する側にとっても良い方法ということなのですよね。

ETCカードの仕組み

最初にも説明しましたが、ETCカードはクレジットカードの付帯サービスとなります。クレジットカードに紐付けて発行されるため、ショッピング枠やキャッシング機能もありません。

利用代金を一時的に立て替えるクレジットカードとは異なり、ETCカードは借入れには関与しないということですね。

ETCカードを利用すると毎月のクレジットカード利用料金と一緒に請求されます。クレジットカードの中にはSuicaやWAONなどの電子マネー機能が搭載されたものもありますが、支払い対象となるのはお買い物の利用代金のみでETC利用料金は支払えません。

ETCカードを利用するためにクレジットカードを持つことは必須になります。

クレジットカードなしでもOK!ETCパーソナルカードとは?

それでは、クレジットカードを持っていない場合、ETCカードを作ることは諦めないといけないのでしょうか?

クレジットカードを作れない・作らない場合の選択肢となるのが、ETCパーソナルカードでクレジットカードのように審査も必要ないです。

ETCパーソナルカードの概要や仕組みについてチェックしていきましょう。

ETCパーソナルカードの概要

高速道路6社が共同で作成したETCパーソナルカードは、信用情報が悪化している方をはじめ、さまざまな事情があってクレジットカードの発行ができない方でも審査なしで保有可能です。

クレジットカードに付帯されるETCカードと同じく、セットアップが済んだETC車載器があればETCレーンを通行できますし、休日割引などの各種料金割引も適用されます。

通行料金の支払いはデビッドカードのような即時決済ではなく、申し込み時に指定した銀行口座などから利用した月の翌月に自動引き落としです。

振込用紙を使ってコンビニや銀行で支払う手間もないので、基本的にクレジットカードと同じ仕組みで利用できると思って良いでしょう。

年会費が1,234円(税込)発生しますが、審査なしで発行できることは大きなポイントですね。

ETCパーソナルカードの利用方法

保有するための審査も不要なETCパーソナルカードに早速申し込みたいと思う方もいることでしょう。しかし、その前に知っておきたいのが、ETCパーソナルカードはETCパーソナルカード事務局に「デポジット」を支払う必要があることです。

デポジットとは利用前に収める「保証金」のことで、こちらを支払わないことにはETCパーソナルカードを利用できません。保有するための審査は必要ありませんが、利用料金が支払われないことを防ぐために前もって保証金を預かっているのです。

また、収めるデポジットの金額も決まっていて、詳しくは以下のようになります。

ETCパーソナルカードに必要なデポジット

ETCパーソナルカードに必要なデポジットの金額は決まっていて、平均利用金額の4倍を収めなくてはなりません。

デポジットは自己申告制で最低でも20,000円が必要です。

月間平均利用額が5,000円の場合は20,000円、10,000円の場合は40,000円、20,000円の場合は80,000円になります。

ここで覚えておきたいのがデポジットと高速道路・有料道路の通行料金は支払いが別な点です。デポジットはあくまでも保証金となるため、通行料金には充当できません。

とは言え、デポジットを支払うのは利用前の1回のみですし、ETCパーソナルカードを解約する際に手続きを済ませば支払ったデポジットは全額戻ってきます。

その他にも継続して保有するために毎月一定の金額がかかることはありませんし、デポジットさえ支払えばクレジットカード付帯のETCカードと同じなので安心して利用できるでしょう。

ETCパーソナルカードを利用する際に注意するポイント

ETCパーソナルカードを利用する際に、以下のポイントに注意してください。

・利用料金の未払い
・未払い金額が、デポジットの80%を超えた
・デポジットの増額に応じない

特に気を付けたいのが利用料金の未払いです。未払いが続くことで、ETCパーソナルカードが利用停止になる場合があります。

また、月々の利用料金がデポジットの4倍をこえた場合は増額をしなくてはなりません。にもかかわらず増額に応じなければ規約違反となり、利用料金の未払いと同様に利用停止になる可能性が高いです。

しかし、利用料金をしっかりと払って規約違反がなければ問題なく利用できます。ETCパーソナルカードを長く利用したいのであれば、規約違反は避けるようにしましょう。

ETCパーソナルカードの申し込み方法

ETCパーソナルカードはインターネットからの申込みができないため、ETCパーソナルカード利用申込書を手に入れる必要があります。

Step1
・サービスエリアやパーキングエリアのインフォメーションで利用申込書を入手
・平均利用月額(有料道路の月平均利用額)などの必要事項を記入
・利用申込書と本人確認書類を同封してETCパーソナルカード事務局に郵送Step2
・ETCパーソナルカード事務局に利用申込書が到着・内容を確認
・ETCパーソナルカード事務局からデポジットの払込取扱票を送付
・郵便局取扱窓口もしくはコンビニエンスストアにてデポジットを支払い

Step3:
デポジットの入金を確認後にETCパーソナルカードを郵送

ETCパーソナルカードは手元に届いたその日から利用できますから、高速道路・有料道路の走行を思い切り楽しみましょう。

なお、デポジットを振り込んでからETCパーソナルカードが手元に届くまでは2週間程度です。即日発行などは行っていないため、時間に余裕を持って申し込んでください。

ETCパーソナルカードのメリットとデメリット

ETCパーソナルカードにはメリットもデメリットもあります。主にどんな点が挙げられるのかを詳しく見ていきましょう。

ETCパーソナルカードのメリット

ETCパーソナルカードの最大のメリットが審査の不要な点で、クレジットカードを作りたくない方が手軽に申し込めることです。

ETCパーソナルカードが届けばすぐに利用できますし、通行料金はその都度ではなく月に1回の引き落としとなります。

また、クレジットカード付帯のETCカードの場合はお買い物などの利用料金と合算されて請求されますが、ETCパーソナルカードは通行料金単体のみですからお金の管理もしやすいでしょう。

ETCパーソナルカードのデメリット

審査なしで発行できるETCパーソナルカードですが、多額のデポジットが必要な点はデメリットとなるでしょう。

確かにETCパーソナルカードを解約することでデポジットは返却されますが、なかなか手放せない場合は預けたままです。また、年会費1,234円(税込)も必要ですし、クレジットカードのように商品などと交換できるポイントの付与や利用特典もありません。

その他にもインターネットからの申し込みができない点もデメリットです。

・申込書を入手する手間が必要になること
・自分の好きなタイミングで申し込めない
・申し込みからカード発行までの時間がかかる

これらの3つは避けられません。

最短即日発行のクレジットカードもある中でETCパーソナルカードは申し込みからカード到着まで3週間~1週間程度かかります。そこに利用申込書や必要書類に不備があればさらに日数はかかってしまうでしょう。

時間がかかることで利用したいタイミングに間に合わない可能性があることも、ETCパーソナルカードのデメリットとなります。そのため、強い事情がないかぎりはクレジットカード会社からETCカードを申し込むのがスムーズでしょう。

家族カードでETCカードを作れば審査なし

クレジットカードを作れない・作らない方がETCカードを保有するもう一つの方法が、家族が契約するクレジットカードの家族カードでETCカードを作ることです。

家族カードはクレジットカードの契約者の家族に対して発行されますから、必要なのは家族会員でなく契約者の信用情報になります。そのため、家族会員への審査もありません。

ただし、家族カードの利用料金の請求は本会員届きますから、事前にETC利用分を渡しておくなどの対応は必要です。

その他にも家族カードでは、クレジットカードやローンの利用履歴となるクレジットヒストリー(クレヒス)を育てることができません。これから先にクレジットカードを作る機会がある、作ろうとしている場合にクレヒスがないと「利用履歴がないために信用度が不明」という理由で審査が不利になりやすいです。

年会費無料のクレジットカードを検討するのも方法の一つ

ETCパーソナルカードも審査がない点は魅力ですが、やはりクレジットカードの付帯サービスとして申し込むクレジットカードの方がおすすめです。

なぜなら、ETCパーソナルカードはクレジットカードのような審査がないというメリットの他に、入会の際の高額なデポジット(保証金)や年会費が発生するからです。

特に問題なくクレジットカードを発行できる方、もしくはクレジットカードをすでに保有している方であれば、あえてETCパーソナルカードを作るメリットがないとも言えるでしょう。

そのため、ETCカードを作ろうと考えた際はクレジットカードの追加カードとして申し込むことをおすすめします。クレジットカードの中には年会費無料でサービスや特典内容が充実したものが多数あるので、ETCカードのために申し込んでみるのも一つの方法ですよ。

とは言っても、どんなクレジットカードが良いのかわからない、おすすめのクレジットカードが知りたいという方のために、いくつかピックアップしてみました。

セゾンカード

急に出かける予定ができて、すぐにETCカードが欲しい!などのこともあることでしょう。そんなときにおすすめの1枚がセゾンカードで最短即日発行が可能なクレジットカードです。

最短即日発行にするためにはインターネットから申し込みをして、審査結果が出たらセゾンカウンターにて直接受け取ることでクレジットカードとETCカードが手に入ります。

審査にかかる時間は人それぞれではあるものの、早い場合は30分~1時間で審査結果の連絡が入るため、とにかくスピーディーな点が特徴でしょう。

・ETCカード年会費:無料(家族カードも同様)
・ETCカード発行手数料:発行手数料無料(家族カードも同様に無料)
・ETCカード発行可能枚数:セゾンカード1枚につき5枚まで可能(家族カードも同様に1枚につき5枚まで可能)

また、セゾンカード最短即日発行以外にも永久不滅ポイントが魅力です。お買い物で付与されたポイントやETCの通行料金として付与されたポイントのすべてに有効期限がありません。

ポイントの有効期限は主に1年や2年の場合が多いため、気付いたら失効していたなどのこともよくあります。しかし、セゾンカードではポイントの失効や有効期限がいつなのかを気にすることなく自分のペースで利用できるのです。

好きな商品に交換したりギフトカードに交換したりするなど、目的に合わせてじっくりとポイントを貯めることができますよ。

なお、セゾンカードの申し込み条件は「18歳以上で連絡可能な方」となっているため、パート・アルバイトの方に専業主婦の方でも申し込みが可能です。審査難易度もクレヒスなどに問題がないかぎり、ハードルが極端に高いわけではありません。

イオンカード

もう一つ、年会費無料のクレジットカードでおすすめしたいのがイオンカードです。イオンカードもセゾンカードと同様にすぐにETCカードが欲しい方の希望を叶えてくれる1枚で、インターネット申込か店頭申込を行うことで審査がスタートします。

審査結果が出るのも早ければ最短5分。クレジットカード代わりに仮カードが発行される流れで、ETCカードはクレジットカードの審査に通過した時点で仮ではないETCカードそのものが発行されます。

このETCカードは本カードの到着後も利用できるので、手続きも簡単ですよ。

その他にも、イオンカードには「ETCゲート車両損傷お見舞金制度」という珍しい保険も付帯しています。ETCゲートのバーに衝突して車両が損傷した場合などに適用される保険で、年に1回一律5万円の補償が受けられます。

また、イオンカードを持っていることで、イオン系列のお店でのお買い物がお得になります。たとえば毎月20日と30日のお客様感謝デーではお買い物利用金額が5%オフとなり、イオンカードの利用金額に応じたときめきポイントが付与されます。

イオン系列のお店に行く機会が多い方であれば、持っていて困ることのない1枚です。それ以外に保険面も充実していて、ショッピングセーフティ保険やクレジットカード盗難補償などもありますから万が一のことが起こった場合にも安心できるでしょう。

まとめ

当記事では、ETCカードにプリペイド式が存在しない理由をはじめ、クレジットカードの審査を受けることなくETCカードを作成する方法としてETCパーソナルカードの概要や申し込み方法などの詳細にメリットやデメリット。そして、年会費をかけることなく利用特典も充実したおすすめのクレジットカードについてもまとめてご紹介しました。

高速道路を利用する際に、ETCカードでの割引があるとないとでは支払うお金に大きな違いがあります。どこに行くか、どれだけの回数を利用するかしだいで月に数万円単位の違いが出ることもあるでしょう。

車を運転する方であればマストアイテムのETCカードなので、どの方法で発行するのかをじっくりと考えたうえで判断をしてください。

とさかおみ
とさかおみ
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メガバンクに勤務経験あり。

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