外貨預金おすすめ銀行3選!手数料・金利・通貨の種類などを徹底比較。

目次
預金でも高い金利がつく外貨預金は、預金や投資を行う上で選択肢の1つになるわけですが、外貨預金の銀行選びには3つのポイントが重要となります。
まず1つが手数料です。外貨預金の際にかかる手数料は日本円を外貨で預け入れる時、外貨を日本円にて払い戻しをする時にかかる為替手数料のことで、その金額によって収益額にも影響を与えてしまいます。
もう1つ気になるのが金利です。金融機関によって同じ通貨でも金利は大きく異なってしまいます。
そして、最後に重視したいのは選べる通貨の種類です。外貨預金の基本は円高時に預け入れを行い、円安時に払い戻しをすることが基本となり、その時々で狙う通貨も変わってくるからです。
それでは以上3つの条件を備え、さらにその他のサービスも充実しているおすすめの銀行3選を、今回は徹底的に比較・解説していきたいと思います。
外貨預金とは
外貨預金とは、米ドルやユーロ、イギリスポンドなど日本円以外の通貨で預金しておくことをいいます。預金の仕組みは基本的に円預金と同じです。
円預金と外貨預金の何が異なるかというと、
日本円を外貨に両替してからその外貨の預金をする、
預金方法になります。
まずは、外貨預金の基本を押さえておきましょう。
為替レート
外貨預金をする上で最も重要な要素となるのが、為替レートです。世界には国別に様々な通貨があり、1つの通貨から別の通貨に両替を行う時には、基準となる価格が必要になります。
日本円100円を外国の通貨に換金したら、
米ドル→113円、ユーロ→120円、イギリスポンド→145円、などという価格が定められています。
この価格は、世界経済の動きや各国の様々な情勢によって、常に変動しています。今日の朝100円を米ドルに両替したら112円だったとしても、夕方には113円になっている場合があるのです。
このように通貨の換金基準を定めたものが為替レートといいます。
外貨預金の際に適用される為替レートは、
預入時→TTS、払い戻し時→TTB
と表記されてあります。
為替差益
「円高・円安」という言葉をよく見聞きしますが、通常「円高・円安」とは米ドルに対して円が今高いのか、安いのかを表したものです。
円高とは→米ドルに対して円が高い
円安とは→米ドルに対して円が安い
「円高・円安」の仕組みを理解するのに一番わかりやすい考え方は、1ドルの紙幣を商品として考える方法です。
1ドル紙幣(商品)→100円
1,000円で1ドル紙幣が10枚購入(手数料は省いて)できます。1ドル紙幣を購入するのに日本円が少なくて済むということは、ドルに対して円が高いことを意味しています。これが円高です。
1ドル紙幣(商品)→110円
1ドル紙幣を10枚購入したい時に必要な円は、1,100円(手数料は省いて)となります。1ドルを購入するのに多くの円が必要で、1,000円で10枚購入することができません。
ということは1ドルが100円の時よりも円が安くなっているということになります。これが円安です。
例えば、
1,000円で10枚の1ドル紙幣を購入しました。
1ドルが110円の時に、この10枚の1ドル紙幣を円に換金しました。(100円硬貨という商品を購入)
そうすると手持ちのお金は1,100円になりました。この場合1,000円で購入したドルが1,100円となり、100円多くなっています。
これを為替差益といいます。
為替レートは常に変動しているので、その時のレート次第で外貨両替を行った時に利益が出たり、損失が出たりします。この為替レートを利用して、利益を得る方法が外貨預金になるのです。(為替差益による利益が20万円を超えた場合は課税対象となります)
外貨預金のメリット・デメリット
では、外貨預金のメリット・デメリットは何なのか確認しておきましょう。
メリット
- 為替差益で利益を得ることができる
- 金利が円よりも高くなる
- その国の通貨を外国で使える
- 初心者でも簡単に始めることができる
デメリット
- 為替差益で損失を出す可能性がある
- 預金保護法の対象とならない
- その国の通貨で引き出せない場合がある
- 換金する時には手数料がかかる
などのメリット・デメリットが外貨預金にはあります。
大きな損失をだしてしまうリスクがありますが、その代わり、円預金では決して得ることのできない利益を期待することも可能となるのです。
外貨預金で銀行を選ぶポイント


国内のほとんどの銀行で外貨預金を始めることができます。
銀行によって、外貨預金のサービス内容が異なりますので、自分の希望に合った銀行を選ぶことが大切です。


まず、銀行を選ぶ際に重視したいのが手数料や金利、そして、取り扱っている通貨の種類です。
この3つのポイントについて詳しく解説していきます。
手数料
外貨預金を行う際には、日本円から外貨、外貨から日本円に両替(換金)する度に原則として為替手数料が発生します。
預け入れる時の為替手数料は、金融機関や通貨によって異なります。また、窓口を利用するかインターネットを利用するかによっても大きく異なるので注意して下さい。
為替手数料は、米ドルのように取引数が多くメジャーな外貨ほど安くなる銀行が多くなりますが、銀行によって様々です。
一回の両替(換金)でかかる手数料は、20銭~50銭が相場となります。ネット銀行の為替手数料は一般の銀行に比べると手数料が安くなる傾向にあります。
金利
外貨預金は総合的にどの通貨を選んだとしても、円預金よりは高い金利がつき、各銀行によって金利も大きく変わります。外貨預金の金利は円預金と同様に、普通預金よりも定期預金の方が高いです。
各銀行で設定されてある金利は、各国の政策金利の利率によって大きく左右されます。
以下の表は、各国の政策金利を比較したもので、日本とスイスはマイナス金利を適用しているので当然預金につく金利も低いです。ユーロも金利ゼロ%前後となりますので、やはり外貨預金の金利は低めになっています。
※各国の政策金利情報

出典:マネックス証券 参考リンク
金利の相場は、米ドルなどのメジャーな通貨の場合に普通預金で0.1~0.5%、定期預金で2.0%前後です。トルコ、ブラジルなどの高金利国の場合だと外貨預金の金利は高くなります。
※金利で得た利息は20.315%の税金が差し引かれます。
通貨の種類
米ドルほとんどの銀行で取り扱っていますが、その他の通貨は各銀行によって取り扱いが異なります。
米ドル、ユーロ、豪ドル、カナダドル、NZドルのメジャーな通貨5種類であれば、取り扱っている銀行は多いです。
それ以外の通貨、イギリスポンド、南アフリカランド、ブラジルレアル、トルコリラ、中国人民元などの通貨を取り扱う銀行は数段少なくなります。
外貨の種類がポイントとなる理由は、預け入れる時期によって、今後利益を生みやすい好ましい通貨は違ってくるからです。
外貨預金は円高時に預け入れて、円安時に払い戻しをすることが基本です。
例えば現在ですと、米ドルは113円のレートとなっています。近年の対米ドルの動きから考えれば、現在は円安傾向が強いといえます。先のことは誰にもわかりませんが、今現在、米ドルで預金をするのはリスクが高いと言えます。
他の通貨で円が高い傾向にあるものを選んだ方が利益を出しやすくなるのです。となれば、やはり通貨の選択肢の多い銀行が有利だといえます。
外貨預金おすすめ銀行3選!
外貨預金の銀行選びは、上記でご説明したように、手数料・金利・通貨の種類がポイントとなります。
この3つのポイントを重視しておすすめの銀行を3つ選んでみました。ネット銀行であれば、この3点をクリアする銀行はいくつかあり迷うところでもあります。そこで、さらに、その他サービスの付加価値も考慮すると以下の3つの銀行がおすすめです。
- じぶん銀行
- 住信SBI銀行
- ソニー銀行
それでは、外貨預金おすすめ銀行3選それぞれの特徴を詳しくご紹介していきましょう。
じぶん銀行
じぶん銀行の外貨預金は、預け入れ時の手数料が無料になることや、定期預金の新規金利プレゼントがあることなどが魅力です。
じぶん銀行の外貨預金サービスには、普通預金、定期預金、自動積立、AI外貨予測、外貨受取、外貨マーケット情報などがご利用頂けます。
三菱UFJ銀行かauIDをすでに持っている場合は2、3分で口座開設できるので便利です。
取り扱い通貨
米ドル、ユーロ、豪ドル、南アフリカランド、NZドル、ブラジルレアル、人民元、韓国ウォンの8種類になります。
メジャー外貨4種類に加えて、ブラジルレアル、人民元、韓国ウォンなど他行ではあまり見られない通貨の取り扱いがあることもじぶん銀行で外貨預金をするメリットです。
手数料
じぶん銀行の外貨預金は、普通・定期預金とも以下の手数料がかかります。
預け入れ 全8通貨無料となります。
払い戻し
米ドル | 25銭 |
ユーロ | 25銭 |
豪ドル | 50銭 |
南アフリカランド | 20銭 |
NZドル | 40銭 |
ブラジルレアル | 90銭 |
人民元 | 20銭 |
韓国ウォン | 20銭 |
金利
普通預金
米ドル | 0.20% |
ユーロ | 0.01% |
豪ドル | 0.20% |
南アフリカランド | 2.250% |
NZドル | 0.30% |
ブラジルレアル | 0.20% |
人民元 | 0.10% |
韓国ウォン | 0.20% |
定期預金
米ドル | 1.05~1.80% |
ユーロ | 0.02% |
豪ドル | 1.05~1.50% |
南アフリカランド | 6.0~7.0% |
NZドル | 1.65~2.25% |
ブラジルレアル | 3.30~3.80% |
人民元 | 1.0~1.80% |
※韓国ウォンの定期預金の取り扱いは今のところありません。
新規金利プレゼント
じぶん銀行定期預金を円普通預金から初めて預け入れる際には、金利(年率)5%相当の現金プレゼントが適用となります。
通貨についてくる金利にプラスされて満期時に受け取る利息に加算されます。
住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行は全体的にどの通貨も格安レベルの手数料となり、さらに短期の定期預金では特別金利がつく事が魅力です。とくに、メジャー通貨の米ドルがたったの4銭です。
住信SBIネット銀行の外貨預金サービスには、普通預金、定期預金、仕組み預金、外貨受取・送金、外貨振替、外貨即時決済などがあります。
SBI証券に連結できるのが便利です。
取り扱い通貨
取り扱いの通貨は、米ドル、豪ドル、NZドル、カナダドル、ユーロ、南アフリカランド、イギリスポンド、スイスフラン、香港ドルの9種類になります。
イギリスポンド、とくに香港ドルの取引ができる数少ない銀行の1つです。
為替手数料
為替手数料は米ドルと香港ドルが5銭以下、すべての通貨が30銭以下です。手数料が高くなりがちなイギリスポンド、スイスフランの手数料も注目です。
米ドル | 4銭 |
豪ドル | 25銭 |
NZドル | 25銭 |
南アランド | 14銭 |
ユーロ | 13銭 |
イギリスポンド | 28銭 |
カナダドル | 25銭 |
スイスフラン | 28銭 |
香港ドル | 5銭 |
金利
普通預金
米ドル | 0.70% |
豪ドル | 1.0% |
NZドル | 1.0% |
南アランド | 3.6% |
ユーロ | 0.001% |
イギリスポンド | 0.30% |
カナダドル | 0.80% |
スイスフラン | 0.001% |
香港ドル | 0.50% |
定期預金
米ドル | 1.50~2.30% |
豪ドル | 1.50~2.0% |
NZドル | 1.50~2.0% |
南アランド | 5.0~6.0% |
ユーロ | 0.001% |
イギリスポンド | 0.40% |
カナダドル | 0.08~1.40% |
スイスフラン | 0.001% |
香港ドル | 1.60~1.90% |
特別金利
円預金から1か月ものの定期預金を始める場合は特別金利が適用されます。
米ドル→年利10.0%
豪ドル→年利8.0%
NZドル→年利8.0%
南アランド→年利40.0%
短期ものではありますが、人気の米ドルの金利が10.0%は大きなメリットです。また、南アフリカランドの40.0%も他行では見られない金利ですね。
ソニー銀行
ソニー銀行の外貨預金は通貨の種類が12種類と選択肢が豊富なこと、手数料と金利のバランスにも優れていることが魅力です。
ソニー銀行の外貨預金サービスは、普通預金、定期預金、積立、仕組み預金、外貨受取・送金が利用頂けます。他行の外貨を手数料無料で外貨預金に移行できることや外貨をそのままソニーのデビットカードで利用できるのも大きなメリットです。
取り扱い通貨
通貨の種類は、米ドル、ユーロ、イギリスポンド、豪ドル、NZドル、カナダドル、スイスフラン、香港ドル、ブラジルレアル、人民元、南アフリカランド、スウェーデンクローナと12種類もあります。
他行では探すことの難しい、人民元、香港ドル、イギリスポンド、スウェーデンクローナなどの通貨を取引できます。
為替手数料
為替手数料はスウェーデンクローナと香港ドルは9銭、ブラジルレアルの90銭を除いた通貨はすべて50銭以下で取引ができます。
米ドル | 15銭 |
ユーロ | 15銭 |
イギリスポンド | 45銭 |
豪ドル | 45銭 |
NZドル | 45銭 |
カナダドル | 45銭 |
スイスフラン | 45銭 |
香港ドル | 9銭 |
ブラジルレアル | 90銭 |
人民元 | 30銭 |
南アランド | 20銭 |
スウェーデンクローナ | 9銭 |
※各口座の残高や取引状況によって、アカウントのステイタスがレベルアップしていき手数料が優遇されるシステムとなっています。
金利
普通預金
米ドル | 0.60% |
ユーロ | 0.001% |
イギリスポンド | 0.15% |
豪ドル | 0.30% |
NZドル | 0.30% |
カナダドル | 0.75% |
スイスフラン | 0.001% |
香港ドル | 0.80% |
ブラジルレアル | 0.40% |
人民元 | 0.40% |
南アランド | 2.50% |
スウェーデンクローナ | 0.001% |
定期預金
米ドル | 1.50~2.65% |
ユーロ | 0.001% |
イギリスポンド | 0.25~0.35% |
豪ドル | 1.10~1.85% |
NZドル | 1.0~1.95% |
カナダドル | 0.80~1.30% |
スイスフラン | 0.001% |
香港ドル | 1.75~1.95% |
ブラジルレアル | 2.60% |
人民元 | 1.25~1.65% |
南アランド | 4.85~6.0% |
スウェーデンクローナ | 0.001% |
限定金利
円普通預金から直接1か月もの定期預金へ預け入れる場合には上乗せ金利(年利)が適用になります。
米ドル→2.0%
英ポンド→3.00%
豪ドル→5.00%
NZドル→5.00%
南アランド→15.00%
英ポンドが金利上乗せになる商品はほとんど見かけません。しかも3.0%の金利はかなり高いと言えます。
まとめ
今回は、円預金ではやはり物足りないがFXや株式に手を出すのは避けたい、まずは外貨預金でとお考えの方を対象に外貨預金でおすすめの銀行をご紹介してみました。
外貨預金の銀行を選ぶ際には、
- 手数料
- 金利
- 通貨の種類
をポイントにして考えていけば、気になる通貨や、その通貨に適した銀行が見つかると思います。今回の情報を参考に、これから対円で価格が上昇していきそうな通貨選び、銀行選びにお役立て下さい。
先のことは誰にも予測はできませんし、いついかなる理由で特定の通貨が一気に上昇するかはわからないことです。これから大きな経済発展を遂げていきそうな国の通貨で預金しておきたいものです。
確かに、為替レートによって大きな損失を出すリスクを避けることはできません。それでも、為替差益と金利によって大きな利益につながるのは事実です。
外貨預金にて確実に利益を出していくためには円高円安、その通貨の対円での動き、世界経済の動きなどを自分なりに分析することは欠かせません。しかし、実際にそのように先を読む事は投資歴数十年のベテランでも難しいことです。
少しでも損失を避けるためにも、外貨預金を始めるタイミング(円から外貨に換金するタイミング)が最も重要だと言えます。そして、為替手数料、金利など、トータル的なバランスを考えて銀行を選ぶことも重要な要素となるでしょう。
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