その「保険」本当に必要?加入したい保険と入らなくていい保険

そもそも保険の目的とは?

「本当に必要な保険を見極めて、保険料を押さえたい!」

生命保険、医療保険、がん保険、学資保険、自動車保険、火災保険現在世に出回っている保険だけでも多種多様なものがあり、特殊な方(死亡率が高い職業や富裕層向けの保険)が加入するような保険を考えると、その種類は少なくとも数百種類はあると言えるでしょう。

どのような保険も人生のあらゆる経済リスクについてカバーしているものだと言え、心配性の方にとってどんな保険も加入したくなるようなものばかりです。しかし、保険という商品に対して様々な選択肢が存在する中で、考えたいのは「その保険は本当に必要か?」という点だと言えます。

10代、20代と言ったような世代ではそれほど保険に対する必要性を感じる機会は少ないかも知れません。30代、40代となってくると子供が大きくなったり、将来の貯蓄へのリスク等を考慮すると「将来への不安・責任」という観点から、様々な保険に加入してしまう方も少なくないでしょう。

ただ、あえて言うとその殆どの保険はムダ(損をする)になります。なので、保険に加入するなら必要性の高い保険に加入したいという方も一定数は存在していると思います。

そのため、この記事では「出来るだけ本当に必要性の高い保険だけに加入したい」という方に向けて、保険本来の目的から必要性の高い保険・賢く保険に加入する方法についてご紹介していきます。

「保険」という商品の本性を見抜くために「保険ってそもそも何?」という点から押さえていきましょう。

保険の始まり

保険の起源には諸説存在しています。ただ、現在も活動しており、保険を取引するための場所を提供している「ロイズ」という会社についてご紹介したいと思います。(保険の取引場所の総称でもある)

ロイズというのはイギリスの会社であり、保険を取引をするための組合の事です。この組合はイギリスの政府が法人化した事によって会社組織となりましたが、元々の始まりは保険を取引する人たちの取引場所として利用されていたコーヒーショップでした。

では、なぜただのコーヒーショップが保険の取引場所として法人化されるまでになったのでしょうか?それは「ロイド」というコーヒーショップを営んでいる方が、貿易を行っている人やその船の乗組員に海に関する様々な情報を提供していたからです。

そこで、頻繁に出入りしていた人たちは「次、あの船はこの港に戻ってくるか?」という事で、賭け事を始めました(当時、船を出すのはリスクが高く、戻ってこないものも多かった)。その賭け事が大きくなってしまい、たくさんの保険が取引される場所へと変化していったのです。

にわかには信じられないような話ですがロイズの起源として記録されており、この船の賭け事が生命保険の起源だとする説もあります。また、生命保険や損害保険をカバーする現在の共済のような仕組みは古代ギリシャにも存在していたという説もあります。

ただ、1つ分かるのは近代生命保険の形となったのは、このロイズという保険の組合であり、生命保険というのは賭け事から発展した産業だったのです。

保険は基本的に損をする

先程、保険の始まりについてご紹介させて頂きました。なぜ、保険の始まりについてご紹介したかと言うと、保険は基本的に「損」をするように出来ているからです。何故なら、始まりはギャンブルであり、ギャンブルは元手(保険会社)が勝つように出来ているのです。

よくよく考えてみると、保険というのは「誰かが生きているか?」「誰かが病気にならないか?」「誰かが交通事故を起こさないか?」という点を、保険会社と賭け事をしている事になります。

加入者は保険料という名の「BET(ベット)」を支払います。そして、ディーラー(保険会社)は加入者に、もしも賭け事で負けたら元々決められた金額を「保険金」として支払います。そして、どんなギャンブルで元手は勝つように出来ており、それは保険も例外ではありません。

ギャンブルの場合は、どの色に入るのか?どの数に入るのか?という確率を計算して、絶対に賭けている人が得をしないようにしています(ルーレット)。だから、ルーレットの赤黒という色に、プラスして緑色という面が存在しているのです。

ルーレットの赤・黒という面に賭ければ、カジノと五分五分の勝負だと感じてしまいますが、実際は緑の面が存在しており、賭ければ賭けるほど分が悪くなります(緑に入る確率が高くなるから)。

ギャンブルは緻密に確立を計算して、元手が勝つように出来ています。これは保険も同様です。保険会社は「年齢・職業・年収・性別」等の様々な情報から、経済的・身体的なリスクを計算して保険料・保険金を設定します。

また、これにプラスして保険会社はその保険料を「運用」する事によって、利益を出していくきます。

つまり、加入者(BETする人)は確率的に必ず負けるものというのが保険であり、保険というのは「自分のリスク」というマイナスなものに対して、宝くじを購入するようなものなのです。そして、たまたま自分が保障内容に組み込まれているリスクに直面した時に、宝くじが当たるように出来ています(保険金を手に入れられる)。

保険に加入しない方がいいのか

上記したような事を書いてしまうと「保険は加入するべきではないのか?」という疑問が出てくると思います。これに対する答えは「必要性をしっかりと見極める事が重要になる」という点が重要です。

自分に何かあってもお金をしっかりと残しておきたい相手がいる(生命保険)、財産に対して何かあった時に大きな損失が考えられる(火災保険)と言ったようなニーズに対応する事が保険の役割であり、本当に重要視するリスクに対して、保険に加入するならそれはおかしな事ではありません。

「保険は基本的に損をするもの」という点を意識して、取捨選択を行う必要があるという事です。どんな保険でもむやみに入るべきはなく、現在の環境・境遇を理解しそこから考えられるリスクを見極め、そのようなリスクに対応する保険に加入する必要性があるのです。

経済的に考えるカバーしたいリスク

先程、保険とギャンブルは似通ったものであり、保険に加入するとその殆どが損をするように出来ている事をご紹介させて頂きました。そこでしっかりと考えたいのは必要な「保険」を見極めるという事です。

なので、これから経済的な観点から考えた時に、人生の様々な局面で発生するリスクと一般的な保険からそのようなリスクに対応するものをご紹介したいと思います。

様々なリスクとそれに対応する保険

経済的なリスクが高いものとそれに対応する保険についてしっかりと押さえていきましょう。

経済的なリスクが高い賠償責任

まず、初めにご紹介したい人生における経済的なリスクは「賠償責任関連」です。賠償責任関連の保険には

  • 対人賠償保険
  • 対物賠償保険
  • 個人賠償責任保険

等が挙げられます。賠償責任が発生する確率が高い生活を送っている方は、加入の必要性が高いと言えるでしょう。最も代表的な例は、自動車を日々から利用している方です。自動車のリスクをカバーする事の出来る保険には、自賠責保険・自動車保険が挙げられます。

自動車に関連する経済的なリスクは、非常に高いため「自賠責保険」という公的な保険に必ず加入しないといけません。ただ、この自賠責保険は主に「被害者の最低限の保護」を目的としており、数億円という規模の賠償責任が発生する可能性のある自動車事故では、これだけで保障する事は出来ません。

そのため、自動車を利用している方の殆どが対人・対物賠償に関連する補償が組み込まれている任意の自動車保険に加入しており、経済的なリスクを考慮した時に補償する必要性の高いリスクだと言えます。

また、個人賠償責任保険に関しても同様の事が言えます。個人賠償責任保険とは、火災保険等の保険で「個人的に」発生した賠償責任を補償する保険です。例えば、アパートに住んでいてお風呂の水が溢れて、下の階の人に多大な損害が発生したと言った何かの「不注意」によって発生した事故等による損害を補償するものです。

個人賠償責任保険がカバーするような保険は、経済的なリスクが高いものを補償しているので、必要度はかなり高いと言えます。

自分の資産に対するリスク

先程、賠償責任関連の保険についてご紹介しました。賠償責任関連の保険は他人の身体や物に対して危害を与えた場合に、補償するものです。次に自分の資産に対するリスクを見ていきましょう。

一般的な家庭にとって最も大きな資産・財産は「家」であると言えます。家に関連するリスクを補償出来る保険には

  • 火災保険
  • 地震保険

が挙げられます。自分の資産に対するリスクに関しても、経済的な負担が大きくなりがちだと言えます。火災保険は、名前の通り家で発生した火事や家に関する様々なリスクをカバーする保険の事です。

火災に限らず何かの事故・災害によって家が損壊してしまった場合に、その損失額はかなり大きなものになりがちです。そのようなリスクに対応するために、マイホームをお持ちの方は必要性の高い保険だと言えるでしょう。

また、地震保険に関しても同様の事が言えます。火災保険は家に関する様々なリスクに対応しますが、地震に関しては満足な補償を受けられるものがそれほど多くありません。しかし、日本は地震大国と言われるほど、地震が多くそれに関連する損失も多いので、経済的なリスクを考えると検討する必要性があるでしょう。

自分の体に対するリスク

次に自分の体に対するリスクをご紹介していきたいと思います。自分の体に対するリスクをカバーする保険は以下のようなものが挙げられます。

  • 生命保険
  • 医療保険
  • がん保険
  • 傷害保険

上記した保険は全て「病気になったら」「死亡してしまったら」等、自分の体に対するリスクを補償するものです。その必要性は人によって大きく異なり、「自分の体に対するリスク」というのは必要性を見極めるのが最も難しい保険の部類だと言えるでしょう。

ただ、ここで意識したいのは「何かあった時に対応出来る力があるのか?」という点です。例えば、大きな財産を既に保有しており、遺族に対して十分な遺産を残せるなら「生命保険」の必要性はそれほど高くないと言えるでしょう。

しかし30代~40代のであり、まだまだ小さい子供がいるが遺産を形成出来るまでに時間が掛かると言ったようなケースは必要性が高まると言えます。何故なら、その間に死亡してしまった場合に、遺族に経済的なリスクが発生するからです。

医療保険・がん保険に関しても同様です。「もしも、病気になった時」「もしも、がんになった時」等の身体的なリスクが発生した時に、「一定期間働かなくても経済的に大丈夫か?」「自己負担分を賄えるだけの貯蓄があるのか?」と言ったような点を考慮すると良いでしょう。

何かあった時の経済的な状況をシミュレーションする事で、保険の必要性がはっきりしてくると思います。

貯蓄に対するリスク

最後にご紹介していきたいのは「貯蓄」に対するリスクです。このリスクに対応する保険は以下のようなもの

  • 個人年金保険
  • 介護保険
  • 学資保険

が挙げられます。このような保険は「資産運用」という側面が強く、必ずしも保険で運用する必要性のないリスクであるとも言えるでしょう。

貯蓄に対するリスクに対応する保険は「返戻率」に沿って、数%多く保険金が返ってくる事が一般的です。ただ、この返戻率というのはそれほど高いものではなく、自ら資産運用を行っている方にとってかなり必要性の低いだと言えます。

ただ、これまでの保険と違い「得」をする可能性の保険が多いため必ずしも加入する必要性はないと言えますが、貯蓄方法の選択肢として十分に検討対象に入ると思います。

一般的に必要性の高い保険3選

先程、人生におけるリスクとそれに対応する保険についてご紹介させて頂きました。しかし、実際の所「人によって必要性は異なる」という結論になります。ただ、一般的に経済的な観点から必要性の高い保険は存在しているので、必要性の高い「要検討」である保険をご紹介していきたいと思います。

必要性の高い保険3選

必要性の高い保険は以下の3つになると言えます。

  • 自動車保険
  • 火災保険
  • 生命保険

自動車保険

最も経済的なリスクが高く、必要性の高い保険は「賠償責任関連」の保険であると言えるでしょう。やはり、賠償責任が数千万円~数億円と言うような金額になってくるものもあるので、一般的な家庭が支払う事が出来るようなレベルのリスクではありません。

そのため、やはり自動車保険は重要であり自動車を利用している方は加入しておきたい保険であると言えます。

火災保険

次にご紹介したい必要性の高い保険は「火災保険」です。火災保険が補償する「家」という資産は、他の資産と比較した時に「替えが利かない資産」であると言えます。

例えば、自動車保険に組み込まれる事のある車両保険では「車」自体の修理費等を補償する事が可能です。ただ、車の場合は最悪買い替えてしまえば、日々の生活に支障をきたす事がないでしょう。

一方の火災保険が補償する家の場合はどうでしょうか?家が損壊し住めなくなると、これまで使っていた路線が使えない、お子さんがいる家庭では転校、引っ越しに伴うストレス等様々なリスクが考えられます。

家に住むという事はその地域で生きてくという事に直結するので、他の資産のように替えが利かない資産になっているのです。そのため、マイホームをお持ちの方は必ず加入しておきましょう。

生命保険

生命保険は、上記のしたような保険と比べて加入する人を選ぶ保険です。例えば、自動車保険では「車を持っている」という条件が合えば加入の必要性が高いと判断出来ますし、火災保険では「家を持っている」という条件が合えば必要性が高いと言えます。

一方の生命保険はどうでしょうか?家族構成・現在の収入・資産・生活環境等によって必要性や必要な補償が大きく異なります。ただ、1つの目安としてやはり「子供が生まれた時」というのが、1つの生命保険を検討する時期だと思います。

配偶者がいるだけの世帯だと、なんとか遺産・他の保険からの死亡保険金・そもそも配偶者の収入が高いと言ったようなケースからなんとか、経済的に自立した生活を送っていくことが可能だと思います。

しかし、お子さんが生まれてくると事情が異なります。単純に生活費は大きくなりますし、将来的な教育資金等被保険者に経済的に依存しているような世帯だと大きな負担が予想されます。

世帯によっては必要性が高い保険になる可能性があるので、自分に何かあっても「お金を残したい・不自由なく生活して欲しい」と言った人がいる方は、検討する必要があります。

まとめ

保険の目的とは?

  • 元々は賭け事がきっかけ
  • 保険会社が得をするギャンブルである
  • 基本的には損をするので、必要性を見極める必要がある

経済的に考えるカバーしたいリスク

  • 補償する必要性の高い賠償責任
  • 自分の資産に対するリスク
  • 身体に対するリスクは、貯蓄状況・家族構成等の環境によって必要性が変化する
  • 貯蓄に対するリスクは必ずしも保障する必要はない

必要性の高い保険

  • 自動車を持っているなら加入したい自動車保険
  • マイホームを持っているなら加入する必要がある火災保険
  • 生命保険は必要性が高いが、「大切な人が経済的に不安定にならないか?」と言った内容で変化する

この記事では、保険の目的や起源、経済的な観点から見たカバーしたいリスク、必要性の高い保険についてご紹介させて頂きました。

保険は基本的に損をする確率の高い商品です。ただ、仮に経済的に損をする確率があったとしても人によっては「絶対に加入しておきたい保険」という保険は存在しており、必要な保険と必要ではない保険を取捨選択する事が重要になってくるでしょう。

senna
senna
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金融業界経験 4年 個人投資家 3年

個人投資家として「株式」「債権」「FX」「仮想通貨」などへの投資・投機を中心的に行っている。

資産運用はもちろん、ファイナンシャルプランナーの知識を活かしながら、税金やライフプランに関する情報発信を行っている。

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