確定申告の還付金はいつ振り込まれる?少しでも早く返してもらうための注意点!

住宅ローンを組んでマイホームを購入した人や、1年間で多くの医療費を支出した人などは、確定申告で還付申告を行うことで所得税の還付金を受け取れる可能性が高いです。

この記事では、還付申告を行ったときにいつ頃のタイミングで還付金が振り込まれるのかや、還付申告を行う際の注意点について解説いたします。

初めて還付申告を行うという方は、ぜひ参考にしてみてください。

還付申告で所得税が還付される仕組み

還付申告というのは、簡単にいえば「本来納める必要のない所得税を納めてしまったので、返してほしい」と税務署に伝える手続きのことをいいます。

サラリーマンの方の場合、毎月のお給料から天引きで所得税を納めており、年末調整でいったん調整を行いますが、以下のような項目については年末調整では手続きをしてもらうことができません。

  • 住宅ローン控除の適用(適用初年度)
  • 医療費控除の適用
  • 寄付金控除の適用

これらの項目を適用してもらった場合、年末調整で計算した所得税の年間負担額よりも、最終的に負担すべき所得税の金額が小さくなる可能性が高いです。

特に、住宅ローン控除については税軽減効果が非常に高いため、多くのケースで所得税の金額は0円となるでしょう。

(ただし、収入額がとても多いので所得税の負担額が大きい方や、借入した住宅ローンの金額が小さい方の場合はそうならないこともあります)

年末調整でいったん調整した所得税の金額よりも、最終的に負担すべき所得税の金額が小さくなる場合には、当然ながらその差額があなたに返還されることになります。

これがいわゆる「還付金」で、還付申告を行った後、一定期間が経過した後にあなたの銀行口座にお金が振り込まれることになります。

次の項目では、実際に還付金がいつ頃のタイミングで振り込まれるのか?や、少しでも早く還付金の振り込みをしてもらうためにできることについてみていきましょう。

確定申告の還付金が振り込まれるのは約1か月後

結論から言うと、確定申告の還付金があなたの銀行口座に振り込まれるのは、通常は還付申告を行ってからおよそ1カ月後になります。

ただし、下記の①~③の時期については還付申告後の振り込みが微妙に遅くなります。

後で見るように、①~③の時期は確定申告の時期に当たりますので、税務署も事務手続きが遅れがちになるのです。

    • ①2月下旬~2月末のタイミングで還付申告を行った場合:3月下旬ごろに振込
    • ②3月上旬タイミングで還付申告を行った場合:4月中旬ごろに振込
    • ③3月中旬~3月末のタイミングで還付申告を行った場合:5月中旬ごろに振込
    • ④上記以外のタイミングで還付申告を行った場合:申告後およそ1カ月で振込

申告の時期によって振込タイミングが違うのはなぜ?

①~③のタイミングで申告を行った場合、振り込みの時期が少し遅くなる理由は、この時期が税務署の繁忙期(忙しい時期)に当たるからです。

2月16日~3月15日は毎年確定申告が行われる時期ですので、この時期には個人事業主の人の所得税や消費税の申告業務が行われます。

税務署にとっては、この期間中は1年でもっとも忙しい時期に当たりますから、この時期に還付の申告を行った場合には必然的に振り込みの事務が遅くなるというわけです。

少しでも早く振り込んでもらうには?

とはいえ、せっかく還付してもらえるお金は少しでも早く銀行口座に振り込んでもらいたいですよね。

還付申告後の還付金振り込みを少しでも早くしてもらうためには、「e-Tax」を使って還付申告を行うのがおすすめです。

e-Taxというのは、簡単にいえばインターネット経由で還付申告を行う方法です。

国税庁が運営している専門サイトにアクセスし、マイナンバーカードなどが手元にあれば、自宅にいながら還付申告を完了することが可能になります。

e-Taxを使って還付申告を行った場合には、通常は還付金振込まで1カ月程度かかるところ、およそ3週間での振込をしてもらうことができます。

ちょっとでも早く還付金を振り込んで欲しい!というニーズのある方は、e-Taxを使って還付金の申告を行うようにしましょう。

還付申告ができるケースについて

還付金の申告ができるケースについては上でいくつか紹介しました(医療費控除や住宅ローン控除の適用がある場合など)が、その他にも以下のようなケースでは還付金が発生する可能性があります。

    • 災害や火事などにあった場合(雑損控除)
    • お給料以外の副業との赤字合算(損益通算)
    • 年の途中で仕事を辞め、年末まで再就職が無かった場合
    • パートの収入などが年間103万円を越えなかった場合

もし、還付金の申告を行うのを忘れてしまうと、「税金の払い過ぎ」の状態になってしまいますから、必ず還付申告を行いましょう。

参考までに、上で見た「還付金が発生するケース」として、どのような状況が考えられるかについて説明しておきます(心当たりのある方は還付申告を行ってください)

災害や火事などにあった場合(雑損控除)

災害や火事などにあった場合には、「雑損控除」という所得控除を受けることができます。

なお、受けた損害について、保険金などを受け取っている場合にはその分は差し引きします。

お給料以外の副業との赤字合算(損益通算)

サラリーマンの方で、お給料以外に副業などをされている方の場合、その副業で得た所得についても申告する必要があります。

副業の所得がプラスの場合には税金の追加支払いが発生することになりますが、副業が赤字の場合には、その赤字の金額をお給料の所得から差し引きしてもらうことができます。

もし、差し引きの結果として所得が0円となった場合には、当然ながら所得税は1円も支払う必要がなくなります。

結果として、お給料から天引きで支払って年末調整してもらった税額が、あなたに還付金として戻ってくることになります。

年の途中で仕事を辞め、年末まで再就職が無かった場合

サラリーマンの方の場合、毎月のお給料から天引きされている所得税は、年末段階で勤務先の会社に正確な金額を調整してもらうことができます。

しかし、年の途中で退職してしまって年末までどこにも就職しなかったという場合には、年末のタイミングで勤務先がありませんから年末調整をしてもらうことができません。

この場合には、年の途中まで務めた勤務先で天引きされた所得税はそのままの状態になっているのです。

そうなると税金の払い過ぎの状態になっている可能性が高くなりますので、自分で確定申告をして還付金を振り込んでもらう手続きをしなくてはなりません。

パートの収入などが年間103万円を越えなかった場合

パートの人も、1カ月当たりのお給料額が一定額を超える場合には、お給料から天引きで所得税を徴収されています。

一方で、年間トータルで見た場合には収入額が103万円を超えないという場合、所得税は発生しないことになります。

(お給料で受け取った収入の場合、所得税は「収入-65万円-38万円」の金額に対して課税されるからです)

通常はこのような場合には勤務先が年末調整をしてくれるのですが、パートの人については年末調整をしないという扱いにしている企業も少なからずありますから注意が必要です。

この場合にも、お給料から天引きされた所得税がある場合には、その税額を還付金として取り戻すことができます。

パート勤務の人で、勤務先で年末調整をしてもらっていない場合には、必ず自分で還付の申告をしておきましょう。

e-Taxを利用するには?

e-Taxを利用するためには、少し準備が必要です。

次のような手順に従って手続きを進めていきましょう。

①ICカードリーダの準備と接続

まず、パソコンその他の周辺機器として、ICカードリーダが必要になります。

これはマイナンバーカードをパソコンに接続するためのもので、アマゾンや家電量販店などで3000円ほどで購入できます(確定申告以外の用途にも使えます)

準備したICカードリーダをパソコンに接続するためには、ドライバというソフトののインストールが必要になりますからパソコンの画面に表示される指示に従ってインストールを行いましょう。

②個人認証カードの準備

ICカードリーダが準備できたら、今度は個人認証カードを準備しましょう。

個人認証カードとは基本的にはマイナンバーカードのことですが、「マイナンバーカードは持っていないけれど住民基本台帳カードは持っている」という方もいらっしゃるでしょう。

有効期間が切れていない住民基本台帳カードなら、基本的にマイナンバーカードと同様に考えて問題ありません。

インターネット経由で確定申告や還付申告を行うためには、インターネット上で署名を行う「電子署名」が必要になります。

電子署名を行うためには、マイナンバーカードや住民基本台帳カードに組み込まれている電子証明書を取得する必要があります。

(電子証明書を確定申告書のデータに添付して、確定申告を行うことになります)

③国税庁サイト「確定申告書作成コーナー」にアクセスする

次に、国税庁サイトの確定申告書作成コーナーにアクセスします。

画面の真ん中に「申告書・決算書収支内訳書等作成開始」という場所があると思いますので、そちらをクリックしましょう。

(準備が整っているかを尋ねられますので、すべてにチェックを入れて「次へ」)

e-Taxの利用を選択すると、「利用者識別番号」の有無が尋ねられますので、まだ取得していないを選択します。

「開始届出作成コーナー」の画面が表示されますから、個人情報を入力して「利用者識別番号」をメモしておきましょう。

④ICカードリーダにマイナンバーカードを挿入し、電子証明書の登録を行う

サイトの画面表示に従い、マイナンバーカードをパソコンに接続し、利用者識別番号と暗証番号を入力しましょう。

接続が完了すると、「電子証明書」の登録が完了します。

ここまでで電子申告利用の準備が整ったことになります。

⑤確定申告書類をサイト上で作成する

確定申告書をサイト上で作成します(サイトの該当ページをクリックしましょう)

サイト内の指示に従って申告書を送信すると、確定申告や還付申告が完了した状態になります。

還付金が振り込まれるまでの状況についてもサイト上で確認することができます。

時間が経ったのに振り込まれない!というときは?

還付申告を行った後、上で説明した期間が経過したら自動的に還付金の振り込みが行われますが、まれに期間が経過したのに還付金が振り込まれない…というケースもあります。

こういう場合には、次のような項目に該当しないかチェックしてみてください。

    • ①家族名義の銀行口座を指定していないか
    • ②屋号名義の銀行口座を指定していないか
    • ③旧姓名義の銀行口座を指定していないか
    • ④還付金の振り込み非対応のネットバンキングを指定していないか

以下、順番に注意点を説明いたします。

①家族名義の銀行口座を指定していないか

還付金の振込口座に指定することができるのは、還付の申告書に記載して氏名と一致している銀行口座のみです。

配偶者や家族などの名義になっている銀行口座を指定してしまうと、振り込みをしてもらうことができませんから注意しておきましょう。

②屋号名義の銀行口座を指定していないか

個人事業主として活動している方の中には、屋号(お店の名前など)で銀行口座を持っている方も少なくないでしょう。

しかし、還付金の振込口座に指定することができるのは、基本的にあなたの個人名義の銀行口座です。

還付の申告書に記載した名前と、還付金の振込口座の名前が異なっていると振り込みがされない可能性が高くなります。

個人事業として活動している人が還付の申告を行う際にも、振込口座は社長御自身の名義の口座を指定するようにしましょう。

※実務上、屋号名義の出入金講座は必要経費や売上の入金用に使うのが一般的で、社長の税金といったプライベートな支出は個人名義で受けるのが適切という意味もあります。

③旧姓名義の銀行口座を指定していないか

自分の銀行口座ではあるけれど、結婚する前の旧姓名義の銀行口座になっている場合は振り込みができない可能性があります。

還付の申告は主婦の方がパートで稼いだお金の一部を還付してもらう場合にも行われますから、こうしたトラブルはよく起こります。

同様に、あなたの名義で還付の申告を行った場合には、だんなさん名義の口座を振込口座に指定してしまうと振込を受けることはできませんから注意しましょう(上の①のケースです)

④還付金の振り込み非対応のネットバンキングを指定していないか

現実の窓口店舗を持たないいわゆるネットバンキングは、税金の還付金受取口座として利用できないところが少なくありません。

具体的には、以下のようなところは2018年12月現在で利用ができませんので、別の口座を指定しましょう。

還付金受取口座に指定できないネットバンキングの例

    • ジャパンネット銀行
    • セブン銀行
    • じぶん銀行

利用されることの多いネットバンキングで還付金受取用口座として利用ができるところとしては、次のようなところがあります。

還付金受取口座に指定できるネットバンキングの例

    • 楽天銀行
    • イオン銀行
    • 住信SBIネット銀行
    • 新生銀行
    • ソニー銀行

上記以外のケースの対応方法

上記①~④のいずれにも該当しないのにもかかわらず、いつまでたっても還付金が振り込まれない…という場合には、なんらかの形で税務署側で事務処理ミスが生じている可能性があります。

その場合、還付申告をした管轄の税務署に対して電話で状況を確認するようにしましょう。

税務署も人間が運営している組織ですから、ミスや遅れが生じる可能性はあります。

電話で問い合わせをすればていねいに回答してくれますから、不安な点がある場合にはまず担当の窓口に電話してみると良いでしょう。

振込口座を間違えた場合は?

また、間違えた振込口座を還付の申告書に記載してしまったことに気づいた場合にはどうすればよいでしょうか。

結論からいうと、この場合も申告書を提出した税務署に直接電話をして、振込金口座を変更したい旨伝えれば問題ありません。

(電話口で本人確認が行われますが、特に書類を提出したりといったことは必要ありません。ただし、連絡する税務署によって対応が微妙に異なる可能性があります)

上で見た①~④に注意して、振込してほしい銀行口座を指定するようにしましょう。

まとめ

今回は、確定申告の還付金の扱いや振り込みタイミングについて解説いたしました。

還付金は「本来は支払う必要がないのに、払い過ぎてしまったあなたのお金」ですから、必ず還付の申告をして取り戻すようにしましょう。

その際、還付金の受け取りが書類上のミスによって遅れてしまうこともありますから、本文で見たような注意点には気をつけておいてください。

吉田ライター
吉田ライター
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