宇宙は儲かる?宇宙ビジネスの可能性と宇宙開発関連銘柄に注目!

宇宙ビジネスって?

「なぜ、宇宙に行く必要性があるのか?」

ZOZOの社長である前澤氏が、イーロン・マスクが率いるSpace Xが提供する宇宙旅行に参加する事が発表され、日本のみならず世界中で話題になりました。

また、このSpace Xは積極的に宇宙関連の技術を開発している企業の一つで、代表的な製品は、通常宇宙空間で切り離されたロケットの部品はそのまま放出されてしまいますが、一度発射したあとにまた地上に戻すという画期的なロケットを開発しています。

民間の宇宙関連企業の中で、もっとも宇宙関連の開発が進んでいる企業の一つでもあり、耳にしたことがある方も少なくないはずです。

また、日本ではホリエモンこと堀江貴文氏が出資しているインターステラテクノロジズという企業も、頻繁にロケットの打ち上げ実験を行っており「世界最低性能ロケット」をスローガンに、低価格で発射できるロケットの開発を目指しています。

その他にも、Amazonのジェフ・ベゾスがロケット関連技術に投資を行っていたりと、年々宇宙に対する注目が集まっています。そんな中で、一つ気になる事は「宇宙にはお金の観点からどんな可能性があるのか?」という点だと言えるでしょう。

ロケットや宇宙で生活という文言は、どこか「ロマン」を感じさせるものであり、現実的なものとして認識する事は出来ません。もちろん、宇宙関連の開発やビジネスにはそのような側面が存在する事は否めません。しかし、一方でお金という利益から考えた時にも、大きな可能性を秘めているものなのです。

この記事では「宇宙とビジネス」をテーマに、宇宙から齎される可能性を解説していきたいと思います。

現在の市場規模

宇宙ビジネスとは言っても、一括りにすることは出来ません。例えば、ロケットの開発・販売を行うのも宇宙ビジネスに該当しますし、人工衛星の開発を行うのも宇宙ビジネスだと言えるでしょう。

ただ、宇宙に関するビジネスと聞いた時に、想像しやすい上記のようなもの(人工衛星やロケット)は、ビジネスという観点から見た時にそれほど大きな市場規模は持っていません。宇宙に関する産業はたくさん存在しており、その市場規模は現在「38兆円」と言われています。しかし、その中でロケットや人工衛星が占める割合は約2兆円ほどです。

つまり、5%~6%ほどの規模なのです。では、38兆円という市場規模を作っている要素は、どのような産業なのでしょうか?それは、主に「宇宙を利用したビジネス」です。

例えば、宇宙ビジネスはいくつかの市場に分ける事が可能ですが、その中でも宇宙利用市場は「14兆円~15兆円」の規模を持っており、全体の30%以上を占めるもっとも大きな市場となっています。

この宇宙利用市場では、衛星データの活用や衛生からの通信などが主な産業となっており、例えば「地図アプリの衛星写真」なども衛星データの利用によって実現しています。

宇宙に関する事柄を考える時に、人工衛星やロケットなどを想像しがちですが、実際のところはそれほど大きな市場規模を持っておらず、宇宙ビジネスでは主に「データ・通信」という部分が大きな市場価値を持っているのです。

ロケットと聞くと開発・打ち上げ大きな費用が掛かってしまい、その割には大きな利益を得られにくいと考えてしまいますが、日々から利用しているデータ・通信という部分が大きな利益を生むと考えると身近なビジネスに考えられると思います。

日本の宇宙ビジネス

日本人として気になるのは、やはり日本の宇宙ビジネスに関してだと思います。各個人で日本には様々なイメージがあるかもしれませんが、やはり日本は「技術力が高い」というイメージをお持ちの方は少なくないはずです。

ロケットや人工衛星など、宇宙関連の製品を開発するには技術力が必要ですし、その点から考えると技術力の高い日本に大きなアドバンテージがあると考えることも出来ます。

しかし、現状は日本の宇宙ビジネスは1兆2,000億円程度だと言われています。欧米諸国と比べるとかなり遅れを取っていると言え、日本の宇宙ビジネスはかなり小さな規模だと言えるでしょう。では、なぜ技術力が高いと言われている日本の宇宙ビジネスの規模は小さいのでしょうか?それは、日本独自の仕組みにあります。

現在でこそ、インターステラテクノロジズのような「低価格でロケットを生産する」、SpaceXのように「ロケットを再利用する」というような「宇宙に行くコストを下げる」という流れが発生しています。

しかし、これまでの宇宙開発は高い技術力が必要であり、職人技が必要な部品も少なくありませんでした。そこで、発生するのは宇宙に関連する製品のコストの高騰です。

コストの高騰から、民間企業が宇宙ビジネスに参入するには大きなハードルが発生しているのです。そのため、日本の宇宙ビジネスの開発・販売は大企業が大きなコストを掛けて行うものであり、その需要のほとんどは官需(国からの需要)でした。

現在もその名残は残っており、日本の宇宙ビジネスの「8割~9割は官需」だと言われています。

年々、民間企業が衛星サービスを利用する、開発すると言ったような流れが出てきており、それに伴って民間の企業が宇宙に関連する産業に進出しつつあります。しかし、日本はそのような流れに、かなり出遅れてしまったと言えるでしょう。

日本航空宇宙工業会

上記の表を参考にすると、日本の宇宙に関する産業の雇用は1995年をピークに減少している事が分かります。8年前までのデータしかありませんが、現在も1990年代と比較した時に2割~3割程度減少しています。

通常、民間で宇宙ビジネスに関する産業を扱う企業が増えれば、雇用人数が増え市場規模も膨らんでいくという状態になる事が理想的だと言えます。

しかし、日本の宇宙ビジネスは大企業・官需という二点の観点からうまく宇宙に関する産業が民間に広がらず、遅れを取ってしまっているというのが現状です。

宇宙ビジネスの可能性・注目されている理由

先程、宇宙ビジネスの市場規模や現状についてご紹介させて頂きました。そこで、大まかな市場規模や宇宙に関連する産業がどのような事に利用されているかについてご紹介させて頂きました。

しかし、具体的な宇宙ビジネスの内容についてはご紹介していません。なので、これから具体的に宇宙ビジネスがどのような事に利用されているのか?についてご紹介させて頂きます。

宇宙ビジネスは大きく分けて2種類

宇宙に関連する産業は、現状の展開されているものだと大きく分けて2種類に分類する事が可能です。1つは「人工衛星を使うもの」、2つ目は「宇宙という場所を利用するもの」です。

この2種類に分類しているもの以外でも、宇宙に関連する産業は存在していますし、これから宇宙開発が進むにつれて誕生するかもしれません。しかし、現状は上記した2種類が宇宙を利用する方法として大きな割合を占めています。

人工衛星を使ったビジネス

現状、宇宙ビジネスで最も利用されているものであり、すでに身近なサービスや製品にも利用されているものが多いのが人工衛星を使ったビジネスです。

そもそも、人工衛星とは何でしょうか?人工衛星とは、宇宙空間で地球の周りを回り続けるように設定された機械の事です。地球の外側を回り続けるので、宇宙空間に存在しており人工衛星を宇宙空間に出すために、主にロケットが使用されています。

ロケットと聞くと人を乗せて、打ち上げるというイメージをお持ちの方も少なくないと思います。しかし、実際のところロケットが何かを乗せて打ち上げるという際には、衛星を打ち上げる用途が多いです。

事実、現在4,000以上の人工衛星が打ち上げられており、すでに使用を中止したものなどを含めるとその数は7,000以上だと言われています。つまり、現在人類がロケットを使用する用途において、最も大きな用途は「人工衛星」を打ち上げる事なのです。

人工衛星は主にどのような用途で用いられるのでしょうか?人工衛星を用いたビジネスと一緒にご紹介したいと思います。

地球を上から観察する

まず、はじめに挙げられる人工衛星の用途は「地球を上から観察する」というものです。人工衛星は、地球の周りを宇宙空間で回る続けているので、高性能のカメラを用いる事で正確に地球を観察する事が可能になります。

地球を上から観察するという人工衛星の用途を利用しているビジネスには「天気や気候の観測」、「株価予測」、「漁業」、「地形調査」、「防衛」等です。

天気や気候の観測では、私達が日々から利用している天気予報等に利用する事が可能です。また、天気や気候を正確に観測・予測出来る事によって、影響のある産業の株価を把握したり、農業などの保険を開発する際の参考データとして用いる事が可能です。

また、人工衛星から海面の温度を計測する事によって、魚の居場所を予測し、効率的に漁業を行う事が可能になります。その他にも、地形の調査や防衛技術に役立てる事が可能になり、かなり身近なサービス等で利用されている・されていく事が予想されています。

位置情報や通信

ナビやマップアプリ等を利用し正確に居場所を把握するサービスによって、迷子になった時に重宝しているという方も少なくないはずです。このような位置情報を把握するサービスは必ずと言っていいほど、人工衛星の技術を利用しており、地球の上から地上を把握する事によって運用されています。

また、通信の分野でも大きな役割を果たしています。衛星放送などはもちろんの事ですが、例えば「船の上でインターネットを使う」「飛行機の中でインターネットを使う」等のニーズに用いられています。

宇宙ビジネスと聞くと近未来の市場だと感じてしまいますが、人工衛星を用いたサービスは既に生活には欠かせないものになっている事も少なくないでしょう。

宇宙という場所を利用したビジネス

次に挙げられる宇宙ビジネスは宇宙という場所を利用したビジネスや用途です。人工衛星は既に生活に用いられているものが少なくなかったですが、ここからは将来的に期待されている用途が主なビジネスになります。

エネルギー関連

日本では少子高齢化が危惧されていますが、世界規模で見た時に人口増加が過去にないスピードで進んでいます。世界的な人口が増える中で、危惧されている問題はいくつかありますが、その中の1つに「限られたエネルギー」という課題が挙げられるでしょう。

地球に残されているエネルギーには限りがあり、年々減少しています。人口が増えれば増えるほどそのスピードは加速します。

そこで、宇宙にある新たな資源・エネルギーを求めて探査するという動きも出ており、もしも宇宙空間に人類が利用する事が可能なエネルギーを見つける事が出来たら、大きなビジネスになる事は間違いありません。

また、探査という動きの他にも「宇宙空間で太陽光発電を行う」という動きも見られます。地上でも、太陽光発電を行う事は可能ですし、実際に運用されている場所・家庭も存在しています。しかし、地上で太陽光発電を行ってしまうと、エネルギーの貯蓄効率はどうしても「気候」に左右されがちです。

そこで、雲もなく効率的に太陽光を浴びられる宇宙空間で、発電しようという発想です。実際には、まだまだ未知数な部分もありますが、ロケットの利用費用が安くなれば十分に考えられるビジネスだと思います。

薬の開発

次に挙げられるのは「薬」に関するビジネスです。疑似的な無重力空間を地球の中で作り出すことは可能ですが、完璧なものではありませんし、運用コストも大きくなりがちです。

そこで、宇宙力空間の「無重力」という特徴を活かして薬を開発しようという動きです。まだまだ研究段階ではありますが、地球にはない環境で効率的に薬を開発出来るポテンシャルを持っています。

宇宙旅行・ホテルなど

やはり、宇宙産業の1つとして外せないのは「宇宙旅行」の存在だと言えます。国内旅行・海外旅行問わず、地球で出来る体験には限りがあります。

そこで、宇宙旅行に行くことによって大きな感動・これまでにない体験をする事が可能になり、ロケットの量産等が進み、打ち上げ費用が安くなれば、リーズナブルな価格で宇宙旅行を行える可能性が高くなるでしょう。

もしかすると、数十年後の世界では「ハワイ」「グアム」という海外旅行の選択肢の中に「Moon(月)」が当たり前のように加わっているかもしれません。

宇宙開発関連銘柄でおすすめなのは?

この記事を拝見頂いた事により、宇宙ビジネスに興味を持ち、宇宙ビジネスに投資したい!という方もいるかもしれません。なので、これから宇宙関連のビジネスを行っているおすすめの銘柄についてご紹介したいと思います。

キャノン 7751

キャノンと宇宙ビジネスという組み合わせについて疑問を抱いた方も少なくないでしょう。しかし、キャノンは宇宙関連のビジネス、特に「ロケット」に力を入れています。というのも、キャノンはJAXAに技術者を送り込んでおり、その開発チームは「安価なミニロケット」を主に開発しているチームです。

現在、ロケットは一品物・高価格という方向性ではなく、量産・低価格という開発が進んでいますし、宇宙ビジネスにおいては「ロケットによる運搬」が必要不可欠です。

キャノンが技術者を送り込んだチームのロケットは、これまでのロケットの「10分の1」程度の価格で、提供出来るロケットの開発を目指しています。宇宙ビジネスに注目が集まっている中で、最も注目したいロケット開発プロジェクトの1つでしょう。

セック 3741

セックはソフトウェアを開発している企業であり、宇宙関連のリアルタイムソフトウェアも開発している企業です。

これまでに数々の機関に宇宙関連のソフトウェアを提供している実績があります。また、それだけではなく、次世代の技術(5G、IoT)等の技術を提供している会社でもあり、様々な観点からこれから大きく成長していく可能性が高い企業です。

宇宙関連ではソフトウェアの提供を主に行っていますが、現在開発を行っているものに「宇宙で利用するロボット」も存在しています。一部では既に利用されており宇宙関連の技術はもちろんですが、これから人々に利用される可能性の高い技術を開発・販売している企業だと言えるでしょう。

まとめ

宇宙ビジネスとは

  • 現在の市場規模は「38兆円」
  • 日本の宇宙ビジネスは官需に依存しており、民間の開発が進んでいない

宇宙ビジネスの可能性

  • 人工衛星を使ったビジネスと宇宙という場所を利用したビジネス
  • 現在、既に利用されているものも多くある

宇宙開発の関連銘柄

  • キャノン
  • セック

この記事では宇宙ビジネスの概要、日本の宇宙ビジネスの現状、可能性・利用されているもの、関連銘柄などについてご紹介させて頂きました。

宇宙ビジネスと聞くと数百年後の未来の話、映画の中だけの話だと感じてしまう方も少なくないはずです。しかし、宇宙ビジネスの中でも人工衛星を利用したビジネスは既に生活に根付いており、人類にとって必要不可欠なものになっています。

そのため、それほど遠い未来の話ではなく、民間での開発がもっと進めば大きな成長が見込める市場だと言えるでしょう。

senna
senna
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金融業界経験 4年 個人投資家 3年

個人投資家として「株式」「債権」「FX」「仮想通貨」などへの投資・投機を中心的に行っている。

資産運用はもちろん、ファイナンシャルプランナーの知識を活かしながら、税金やライフプランに関する情報発信を行っている。

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