おひとり様必見!独身女性に保険は必要?どの保険に入るべき?

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自分の生活は自分で支える「おひとり様女性」が増えてきました。平成27年度の調査によれば、40代女性の生涯未婚率は10%を超えています。結婚しなければ生きていけなかったひと昔前とは違い、女性一人でも生きていきやすい時代です。

しかし、一人で生きる人生を選択するにあたり心配になるのは、老後や体が不自由になったときのこと。健康で働ける今のうちはいいですが、身体が動かなくなった時のことが心配です。

万が一の事態に備えて、保険には入っておくべきなのでしょうか。保険よりも貯蓄をするべきなのか、どの保険を選ぶべきなのか、悩みは尽きませんよね。

そこで今回は、そもそも保険に入っている独身女性がどのくらいいるのか、保険に入るならどの保険に入るべきなのか、まとめていきたいと思います。

 

おひとり様女性が備えるべきリスク

一人で生活していくにあたり不安なのは、ケガや病気をして働けなくなった時のこと。元気に働けてるうちはいいですが、働けなくなったとき生活費をどうしたらいいのでしょうか。また、大病や大けがをして高額な医療費が必要になったときのことも心配です。

医療費に関しては、高額医療費制度というものがあり、1カ月に自己負担になる医療費には上限があります。しかし、これは保険が適用となる治療費についての話です。入院のさいに個室を希望した場合や、食事代、衣料費などは当然ながら自己負担です。1回の入院では、自己負担金10~20万円かかるのが一般的とされています。働けないうえに、これだけの金額がかかるのは、不安ですよね。

また、老後のお金も心配です。一般的に、老後の貯金は2000万円~3000万円必要とされています。現在30~40代の働き世代が65歳を超える頃には、受給開始年齢も引き上げられ、支給額も月10万円を切ると予想されています。老後に安泰な生活を送るためには、貯金や個人年金などで補うしかありません。

おひとり様で自由な人生を送ることは、選択肢の一つです。ただし、ひとりで老後を迎えるときのリスクについてはしっかり検討しておきましょう。

 

みんなどうしてる?独身女性の保険加入率

ケガや病気のリスク、老後の不安から、独身既婚問わず保険に入っている人は多いです。特に日本は、保険大国と言われるほど国民の保険加入率が高いと言われており、80%以上の人が何らかの保険に入っているそうです。欧米の生命保険加入率が5割ほどだそうなので、いかに高いかわかりますね。

では、独身女性の保険加入率はどのくらいなのでしょうか。

独身女性が最も加入している保険は、医療保険と入院保険です。20代~40代女性の加入割合を見てみましょう。

  • 20代:64.2%
  • 30代:70.7%
  • 40代:54.5%

以外にも、30代女性の加入割合が一番高くなっています。働き盛りで保険料を払える財力があることも理由といえそうです。

では、おひとり様女性のもう一つの心配事、老後の生活費を保証してくれる低解約返戻型終身保険はどうでしょうか。こちらの加入率も見てみましょう。

  • 20代:4.2%
  • 30代:20.7%
  • 40代:22.7%

30代以降で加入率が急激に増えています。30代に差し掛かると老後の不安が現実的になってくることで、老後資金を準備する人が増えてくるようです。

また、独身女性が年間に払っている保険料ですが、約半数が年12万円未満、月1万円未満の保険料となっています。死亡保障のついた生命保険などは高額なものが多くなりますが、独身女性は医療保険を中心に加入していることから、保険料を抑えている方が多いようです。

参考:生活保険文化センター/平成28年度「生活保障に関する調査」

 

独身女性はどんな保険に入っているの?

多くの独身女性が、保険に入っている実態がわかってきました。

私も保険に入った方がいいのかな・・・と思っても、いったいどの保険に入ればいいのか迷ってしまいますよね。保険商品はとても多様で、内容を見比べても、何が必要なのか分からない人も多いと思います。

そこで、独身女性が検討するべき保険をご紹介していきます。

 

医療保険

独身女性で最も加入者が多いのは、医療保険です。医療保険は、ケガや病気をしたときの入院費用などを保証してくれます。独身者が保険を選ぶ際に、最も検討するべき保険でしょう。保険料も月数千円からかけられるものが多く、女性でも入りやすいため、加入者は多いです。

医療保険を選ぶ際は、まず入院日数が短期間でも保障されるものを選びましょう。ひと昔前の保険だと、入院日数が5日以上、長いもので20日以上ないと給付金がおりないものも多くありました。しかし、最近は医療技術の発達から、病気やけがをして病院にかかっても、入院数が短くなってきている傾向にあります。そのため、対象となる入院期間が長いと、補償をうけられなくなってしまいます。日帰り入院や1泊2日の入院でも保障がうけられる保険を選ぶようにしてください。昔入った保険にずっと入り続けている人も、入院日数が何一になっているか、今一度確認してみるといいでしょう。

また、独身の場合は「所得補償」が入っている医療保険だとより安心です。所得補償は、休業中に収入が入ってこない痛手をサポートしてくれるものです。確かに、入院中に仕事が出来ず、収入が途絶えてしまう上に入院費まで支払うのは、弱った体にかなりの負担ですよね。所得補償をつけると、この間の収入を保証してくれます。

ただし、補償を手厚くすればするほど、保険料も高額になります。自分の収入と見合った保険料をしっかり検討しましょう。

 

女性用保険

女性特有の病気にそなえる保険もぜひ検討しておきたいところです。

特に、20代~40代の女性では、子宮筋腫や子宮内内膜症など、子宮に関する病気がとても多くなっています。子宮筋腫は5人に1人、子宮内膜症は10人に1人がかかるといわれています。

さらに、若年層がかかりやすいとされる子宮頸がん、全ての年齢層の女性がかかりやすいのが乳がんです。子宮筋腫や子宮内膜症に比べれば確率は低いですが、かかってしまったときの経済的・精神的ダメージは大きいものです。独身女性であれば、女性特有の病気に対応して保険も検討して損はありません。

心配な方は、医療保険の中でも「女性用医療保険」や「女性特約」といったものを選びましょう。女性特有の病気について、他の病気よりも倍の金額の給付金を受け取れるものです。乳房や子宮にできた悪性新生物、乳房・子宮・卵巣の良性新生物、子宮内膜症、異常分娩や子宮外妊娠などが対象となります。

とはいえ、内容的には医療保険ですから、通常の医療保険で十分と考える人もいます。ただ、女性は女性特有の病気にかかりやすいのも事実です。母親など近しい親族で女性特有の病気になった人がいて不安な場合などは、こちらの保険を検討するといいでしょう。

 

就業不能保険・所得補償保険

就業不能保険・所得補償保険とは、病気やケガで働けなくなったときの収入を保証してくれるものです。入院中の入院費負担と収入減の二重苦に陥るリスクを防ぐことができます。給付金は、月に1回給料のような形で受け取ることが出来ます。

健康保険には「傷病手当」という制度があり、病気やケガで就業が難しく収入が途絶えてしまう場合、最長1年6カ月間、それまでもらっていた給料の3分の2を傷病手当として受給することができます。しかし、元の給料が少なった場合や1年6カ月を超えて入院や治療が必要になると、生活費が足りない恐れがあります。

傷病手当のみでは生活費が不安な場合は、こちらの保険への加入がおすすめです。特に、自営業で傷病手当などをもらえない人は、積極的に検討するといいでしょう。

 

終身保険

老後資金として、終身保険の解約払戻金を利用する人もいます。独身者がよく利用するのは、「低確約返戻金型終身保険」という保険です。これは、保険料の払込期間後に解約した場合、払い込んだ保険料以上の返戻金を受け取れる保険のことです。払った分よりも多くの金額が戻ってくるので、貯蓄代わりに活用する人が多くなっています。そのため、老後の生活費としてだけではなく、葬式代や遺族に残すお金として活用する人もいます。

ただし、「低解約返礼金型」という名前がついていますから、途中解約した場合は、受け取れる払戻金がそれまでに払った保険料よりも下回ることがほとんどです。その代わり、毎月の保険料は押さえてあり、払いやすい金額設定となっています。

大きな額をかけるような保険ではないので、サブの貯金のような感覚で使うことがおすすめです。

女性向けの医療保険ランキングはこちら

入らなくていい保険は?

逆に、独身女性におすすめしない保険はどのようなものでしょうか?老後の蓄えとなる大事なお金。メリットの大きいものに使いたいと考えると、保険選びは重要です。独身者にメリットの少ない保険についても、解説していきます。

 

生命保険

代表的なものは、生命保険です。生命保険は、自分の身に何か万が一の事態が起こった時に、残される家族や親族にお金を残すためのものです。ですので、独身者には基本的に必要ありません。養っている人がいるなら別ですが、例えば親の生活費を自分が賄っていたとしても、自分の方が先に死んでしまう可能性は少ないでしょう。「葬式代を残すために」と考える人もいるようですが、それであれば普通の貯金で十分です。

 

個人年金保険

老後の資金として「個人年金保険」を考えている人も多いと思います。独身女性には、老後の生活費を考慮して、特に30代以降の女性では個人年金保険に入っている人もいます。確かに、今後の日本は超高齢化社会に突入するに伴い、年金受給年齢の引き上げと、支給金額の引き下げが懸念されています。国から支給される年金だけで心元ないのはよくわかります。

しかし、個人年金保険は、あまり大きなメリットがなく、それほど加入はおすすめできません。最も大きな理由としては、現在は金利がとても低く、保険として加入するうまみがないことがあります。さらに、個人年金保険は「保険」といいながら、有事の際の保障がありません。終身保険であれば払い込みが終わる前に死亡・高度障害をおった場合でもまとまった給付金がありますが、個人年金保険にはありません。そして、受け取れる金額も一般的には終身保険の方が高いと言われています。

ただし、節税手段としては有効です。個人事業主で節税の手段として入るなど、別の目的がある場合は選択肢としてもいいでしょう。(その場合でも、確定拠出年金の方が節約効果は高いですが・・・)

 

保険に入るときの注意点

最後に、保険を検討、契約する際の注意点を紹介します。1人で検討、決定しないといけないことですので、注意深く、先のことまで考えて契約を決めましょう。

 

保険会社のいうことを鵜呑みにしない

保険会社は保険に加入させることが目的ですから、営業トークではデメリットをしっかり説明してくれないこともありえます。保険会社のいう事を全て鵜呑みにせず、事実を自分で確認してから契約することが重要です。

対策としては、最初の営業の場ですぐに契約をせず、必ず一度家に持ち帰るようにしてください。営業マンは契約特典などを持ち出してその場で契約させたがりますが、契約を急がせるようなら要注意です。クールダウンの時間を必ずとるようにしましょう。

また、1社だけの内容で判断せずに、他社の内容が近い保険と比較することも大切です。比較検討できる環境で、契約を決定しましょう。

 

無理な保険料を設定しない

通常の医療保険であれば、月々の医療費は数千円程度ですが、女性特約や所得補償などオプションをつけるごとに保険料は高くなります。先の心配を考えると、将来のバックは手厚い方が安心です。しかし、現状の生活に無理が出来るような保険料は考え物です。あくまでも、今の生活にプラスして、将来のための保障をするものです。現状の収入との適切なバランスを見極めて、保険料を決めましょう。

 

貯蓄型は先のことを考えて!

終身保険や個人年金保険のような貯蓄型の保険は、コツコツ貯金が苦手な人に向いています。しかし、一度契約してしまうと、途中解約が難しくなります。現時点で支払いが可能でも、5年後、10年後も同じ保険料を払い続けられる余裕はあるでしょうか。貯蓄型の保険は、途中解約のデメリットが大きい保険でもあり、それまで払った保険料よりも小さい額しか戻ってこないことも大いにありえます。

通常の貯金と違って、何かあったときに切り崩しができないものですので、本当に契約しても大丈夫かどうか、よく検討してから契約してください。

 

契約内容確認のポイントは?

基本中の基本ではありますが、保険の保障内容はよく見直すようにしてください。

医療保険であれば、入院日数です。医療保険は、何日入院しても医療費が保証されるものではありません。よく医療保険には「1入院につき60日」と書いてあるものがあります。これは、「60日以内の入院であれば何度も保障する」というものではなく、「全部の入院に数の合計日数」になります。つまり、40日+40日入院しても、そのうちの60日しか保障されないのです。

また、更新の時の決まりにも要注意です。保険の中には、年齢とともに保険料が高くなるものがあります。これまで月1万円で加入してきたのに、突然高額の保険料のお知らせが来てびっくりする人も少なくありません。これでは、老後の資金をためるどころが、生活が圧迫される事態にもなりかねません。契約時には、更新の決まりにもしっかり目を通しておきましょう。

大事なことは、営業マンに全て任せずに、自分自身で情報収集・確認する意識を持つことです。相談する人がいなくて、ついつい営業マンの言葉につられて契約してしまわないように、契約内容にしっかり目を通してください。

 

まとめ

独身女性が入るべき保険や、注意点について解説してきました。要点を簡単にまとめてきましょう

  • 独身女性の半数以上が、医療保険に加入している。老後の生活資金を蓄える保険も人気がある。
  • おひとり様女性が最も加入を検討すべきなのは、医療保険。女性は女性特有の病気にかかることも多いので、女性用医療保険や女性特約のついた保険も可。
  • 貯金が少なく、病気がケガで働けなくなった時の生活が不安な人は、就業不能保険・所得補償保険を検討する。
  • 養っている家族や親族のいない単身者であれば、生命保険は入る必要なし。
  • 個人年金保険は、あまりうまみがないので、通常の貯金がおすすめ。
  • 営業マンのいう事を鵜呑みにせず、自分自身で保険の内容を確認し、数社の商品を比較検討してから契約を結ぶこと。

おひとり様の生活には、病気のリスクや老後の不安がつきものです。保険はそれらを解消するための有効な選択肢のひとつ。月の保険料も数千円から加入できるものが多いため、多くの独身女性が利用しています。

ただし、安易に入ってしまうのは禁物です。内容をよく確認、検討し、本当に自分に必要かどうか考えてから、加入を決めるようにしてください。

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