ちゃんと考えないと・・・利息だけで家一軒分の金額に!間違えないローンの選び方

さて突然ですが、1800万円あったら何に使いますか?

旅行や車、お子さんの教育資金などなど・・・額が大きいだけに使い道もいろいろ考えてしまいますよね?

実はこれ、「3000万のローンを頭金なしで35年・金利3%で借りた場合」の利息総額なのです。

ちょっと安めの中古物件がもう一軒買えてしまいますよね?

一生に一度の買い物でなかなかローンを組む機会がないため、どうしても住宅ローンの選び方は難しいもの。

しかし、

金利や返済期間、ローンのプランをきちんと考えずローンを組んでしまうと、こんなにも違いが出てしまうのです!

今回は、そんな住宅ローンの選びのポイントについて、解説していきたいと思います。

ローン選びの4つのポイント

Man
月々の返済額が安いローンがいい。
Woman
重要なのは金利!なるべく安いところで借りたい!

住宅ローンを検討する人の中には、月々の返済や金利の数字を基準に判断する方が多くいらっしゃいます。

確かに金利の安さは魅力ポイントですが、仮に金利が低かったとしても、頭金なしで借りる額が大きかったり、返済期間が長ければ、その分利息が増えます。

全体でみると、利息で1000万近くも余計に払ってしまうことになるかもしれません。

では、自分にぴったりのローンを選ぶポイントはどこになるのでしょうか?

金利や返済期間を検討する

自分たちに合ったローン選びの、基本的なポイントは下記の4つです

  • 変動・固定の金利の種類について、きちんと理解する
  • ローンの種類についても検討する
  • 返済期間について知る 物件以外にかかる費用を知る
  • お得な制度を知って利用する

それでは、それぞれのポイントを詳しく解説していきましょう。

変動・固定の金利の種類について、きちんと理解する

金利の種類

まずは金利について。金融機関の受託ローンのCMでも、よく取り上げられるのが金利ですので、住宅ローン検討の際に真っ先に気になるポイントでしょう。

金利の種類は、大きく分けて下記の3つがあります。

  • 固定金利:返済完了まで金利が変わらないので返済プランが立てやすい。金利上昇の影響は少ないが、平均的に変動金利に比べて高めに設定されている。
  • 変動金利:比較的固定金利より金利が低く、利息が少なくて済む。通常年に二回金利の見直しがあり変動するため長期の返済プランが立てにくい。金利上昇のリスクがある。
  • 固定金利選択型:固定金利期間終了後、変動金利か固定金利を選択できるもの。最初の固定金利期間は5年、10年など、商品によって様々。数年後にライフプランを見直したい方にお勧めです。

それぞれに一長一短があり、ここで悩む方が多いポイントでもあります。どれがいいのか?とよく質問がありますが、一概にこれ!と言えるものはありません。

その時の金利の変化や、今後の家族のライフプランなどに合わせて選ぶのがベストでしょう。

参考までに、各金利の特徴に向いているタイプは下記のようになります。

固定金利が向いているタイプ

  • 借入額が収入に比べて多い人
  • 返済期間を長めに設定している人
  • 今後、子どもの教育費など、多額の支出が予想される人。

つまり、年齢がまだ若く、子供の教育費など今後多くの出費が予測される方は、固定金利にした方がお得です。

変動金利が向いているタイプ

  • 借入額が収入に比べて少ない人
  • 返済期間を短めに設定している人
  • 固定支出が少なく、生活に余裕のある人

つまり、資金に余裕があり、低金利の間だけ借り入れをし住宅ローン減税の恩恵を受けたいと考えている方。金利上昇する前に、短期間で繰り上げ返済できる方は変動金利にした方がお得です。

注意したいポイントは、金利の数字だけで決めないことです。

金利選びでよく聞く失敗談は、ローンを組んだ際「固定より変動の方が金利が安いから、まずは変動金利!もし高くなったら固定金利に借り換えればいいから!」と安易に決めてしまうなどです。この場合、変動金利が高くなったときに、固定金利に換えよう!としても、当たり前ですがその時は固定金利はさらに上がっていますので、返済がもっときつくなってしまいます。

金利の変動など、今後の動きは誰にも予測がつかないため難しいところですが、各金利の違いをよく知って、自分たちの今後の生活や資金に合っている金利プランを選びましょう。

ローンの種類についても検討する

3つのローンの種類

住宅ローンには、金利のほかにも気を付けるポイントがあります。

それは、ローンの種類。フラット35や財形貯蓄など、耳にしたことがある方も多いでしょう。

ローンの種類については、大きく分けてフラット35、財形住宅融資、民間金融機関の融資の3つの種類があります。すべて金融機関の窓口で手続きできるため、なかなか違いが分かりにくいですが、基本的にフラット35、財形住宅融資の2つが公的融資、金融機関それぞれで扱っている住宅ローン商品が民間融資となっています。

公的融資は金利や手数料が安く抑えられるなどメリットがありますが、利用するために条件があります。民間融資は公的融資に比べて金利は高めですが、種類が豊富でさまざまなパターンや条件に合わせて選ぶことができます。

こちらも、それぞれの特徴をよく知り、自分たちに合った物を選ぶことが一番のポイントになります。

それぞれのメリット・デメリットを下記にまとめてみました。

フラット35

  • 特徴:住宅金融支援機構と民間金融機関が連携して融資してくれるローン。長期固定金利が特徴。民間金融機関の金利よりも低めに設定されている。
  • メリット:返済プランが立てやすい。市場金利が上がっても、返済額が変わらない
  • デメリット:利用できる物件に制限がある(耐久性・耐震性など)市場の金利が下がった場合でも、返済額が変わらない

財形住宅融資

  • 特徴:勤務先の財形貯蓄を1年以上、残高50万以上ある会社員が利用できる制度。最高4000万まで借り入れが可能。
  • メリット:融資手数料が無料。公的融資なのでローン金利が安い
  • デメリット:勤務先を通じて申し込むため、転職しにくい。もし退職する場合は「一括返済」か「借り換え」が必要。

民間融資

  • 特徴:銀行やJAなどの金融機関による住宅ローン。このほか、住宅ローン専門会社・クレジット会社や生命保険会社でも取り扱っている。物件の耐震・免震構造など所定の条件を満たす場合には金利が安くなるなど、各金融機関によってお得な商品がある。また、不動産と記入機関が提携した「提携ローン」などがある。
  • メリット:期間限定キャンペーンなど選択肢が豊富。不動産会社との提携ローンなどでは審査が早い(すでに物件自体の審査が完了しているため)
  • デメリット:銀行や不動産のおすすめに従うと、負担の大きなローンを組むことがある。自分で調べて比較検討する必要がある。

いろんなローンを比較検討したい!という方には、ネットから一括事前審査もできますので、そういったサービスを利用してみるのもいいでしょう。

参考:スーモ 一括ローン相談 住宅ローンについて

https://hl.finance.recruit.co.jp/article/article_07.html

返済期間について知る 物件以外にかかる費用を知る

金利と返済期間

住宅ローンの返済額は、金利のほかにも返済期間によっても大きく変わります。

モデルルームに行くと、営業さんから今後の資産計画表など作成してもらうことがほとんどですが、その際、どうしても毎月の返済額に目がいきがちです。現在、賃貸住まいの方の中には、毎月の家賃と比べて毎月の返済額が少なくなるととても魅力的に見えてしまいますが、それはNGです!

返済期間が長ければ、その分毎月の負担は分散されますので軽くなります。しかし、当然ですが返済期間が長ければその分利息が付きますので、総返済額が高くなります。

ここでは例として、1,000万のローンを組んだとき、返済期間の違いで毎月の返済額と返済総額がいくらになるのか計算してみました。

条件

  •  返済期間:10年、35年
  •  金利(年利):2.0%固定金利
毎月の返済額目安返済総額目安利息総額目安
返済期間10年99,305円/月1,100万円100万
返済期間35年40,277円/月1,351万円351万

いかがでしょうか?

月々の返済額は期間10年の方が高くなりますが、その分返済する利息総額は250万ほど安くなります。期間の違いが25年と長めにしましたので大きく差がありますが、それでも毎月の負担額だけで見てしまうと、全体で見れば何百万の借金を負ってしまうということが言えます。

そう考えると、「頭金なしでもOK!」をうたっている提携ローンには気を付けなければいけません。

頭金がないということは、それだけローンを組む金額が大きくなるということです。

繰り上げ返済などで短期間で返済できる見通しがあればまだしも、長期で組んでしまうと冒頭で例に出したように「利息でもう一軒家が買える」事態になってしまします。

物件を選ぶ前に、金利・返済プラン・返済期間とあわせて、事前にいろいろシミュレーションしてみると良いでしょう。

参考:住宅保証機構株式会社 住宅ローンシミュレーション

https://www.hownes.com/loan/sim/

物件価格以外にかかる費用

住宅購入の際に考えておくべきお金の問題は、ローンだけではありません。

住宅ローンを組む際には、物件の購入金額以外に諸経費がいろいろかかります。

これらの諸経費は、現金払いがほとんどですので、その分もきちんと準備しておく必要があります。支払い額も数十万~100万程度と、少なくない金額ですので事前に調べておきましょう。

諸経費の内訳

ローンを組むと、金融機関の事務手数料や登記にかかる費用、万が一のための保険料など、さまざまな費用が掛かります。

ここでは、主にかかる費用をまとめてみました。

  • 印紙代:「金銭消費貸借契約書」などの契約書を締結する場合に、必ず納めるもの
    事務手数料:融資を受ける金融機関に支払う事務手続の手数料(金融機関によっては不要な場合もあります)
  • 登記に関わる費用:登記印紙で法務局(登記所)に納める抵当権設定登記費用と司法書士に支払う抵当権設定登記手数料など
  • 団体信用生命保険料:返済期間の途中で万が一のことがあっても、保険金で住宅ローンの残額を保険金で支払うことができる保険の保険料(民間金融機関のローンのほとんどは、加入が必須条件)
  • 火災保険料・地震保険料:万が一の火災に備えた保険(注意したいのは、火災保険では「地震・噴火・津波が原因でおこった火災の損害」は対象外ということ。それらに備えたい場合は、地震保険を検討することをお勧めします)

このほか、保証会社に保証をお願いする場合は信用保証料など、場合によって必要になる経費は変わってきます。

ちなみに、一般的に諸経費は「物件価格の1割」が目安です。例えば、3000万の物件の場合は300万となります。

金融機関やローン商品によっても諸費用金額は大きく変わりますので、まずはさまざまなローン商品を比較してみましょう。

参考:スーモ 住宅ローンを借りるとき、諸費用や手数料はどのくらい必要?

https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/sumai_nyumon/money/jyutakuloan_shohiyo/

お得な制度について知る

さて、ここまで住宅ローンの選び方のポイントをご説明してきました。

Man
やっぱり一生で大きな買い物と言われるだけあって、住宅購入はやっぱり経済的な負担が大きいな・・・。
Woman
今は共働きで何とか暮らしていけているけど、もしお互いに万が一のことがあったら、こんな大きな金額返済しきる自信がない・・・。

住宅の価格は3000万などかなり高額ですし、返済も30年など長期にわたります。不景気で昔のように終身雇用も破たんした今、住宅購入を前にそんな不安を持つ方もいるのではないでしょうか?

しかし、そんな負担を軽くするべく、さまざまな制度があります!

ここからは、そんな住宅ローンの負担や返済をサポートする、お得な制度についてご紹介します。

団体信用生命保険

長くお付き合いするローンだからこそ、万が一の備えもしておかなければなりません。

主に家計を担っている大黒柱が亡くなった場合、返済が不可能になる可能性があります。

そんな時に助けてくれるのが、「団体信用生命保険」。

これは加入者が死亡・または高度機能障害になった場合、保険金でローンを返済する保険です。

多くの場合、購入時に加入し、毎月保険料を払っていくことになります。

ローンの返済額に保険料が増えるのはキツイかもしれませんが、長くお付き合いするローンだからこそ、備えもしっかりしておきましょう。

参考:保険相談ナビ 団体信用生命保険とは?? 絶対に知っておきたい4つの注意点!!

https://www.hokennavi.jp/cont/column-knowhow-019/

相続時精算課税制度

税金の軽減制度のほか、親御さんから援助してもらう場合に適用される制度も有ります。

両親から住宅購入における資金援助を受ける際の税制優遇制度。2500万円までは非課税で贈与でき、相続時に相続税から差し引かれる制度です。2015年1月より変更されたことで話題になりました。

贈与された年に「相続時精算課税」を選択して贈与税を支払うと、相続時に生前受けた贈与財産と相続財産の合計に対して、相続税が決められます。

分かりにくいですが、生前に受け取った財産も相続財産としてみなされるということ。つまり、相続税を前払いしているようなもの…ととらえていただければわかりやすいかと思います。

ただし、制度の適用を受けるためには細かい要件を満たす必要が出てきますので、税理士さんなど専門家に相談しましょう。

参考:公益財団法人 生命保険文化センター 「相続時精算課税制度」とはどんな制度?

http://www.jili.or.jp/lifeplan/houseeconomy/succession/7.html

住宅ローン控除

正式名称は「住宅借入金等特別控除」。年末のローン残高の1%分について、所得税の還付を受けられたり、住民税が減ったりする制度。控除を受けられるのは現在10年間が最長ですが、繰り上げ返済や借り換えをした際には、残高が減ってしまうためこの控除から外れてしまう場合がありますので注意しましょう。

また、一定の要件を満たせば、新築・中古物件の購入からリフォームまで適用されますので、購入後もリフォームした際には調べてみましょう。

参考:国税庁 所得税No.1213 住宅を新築又は新築住宅を購入した場合(住宅借入金等特別控除)

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1213.htm

すまい給付金制度

すまい給付金は、消費税率引上げによる住宅取得者の負担を緩和するために設定された制度です。

消費税率と年収によって、給付される金額が違ってきます。

消費税率年収給付金額
8%510万円以下最大30万円
10%775万円以下最大50万円

参考:国土交通省 すまい給付金HP

http://sumai-kyufu.jp/

まとめ

いかがでしたでしょうか?

金利のほかにも、返済期間やローンの種類など、住宅ローンにはさまざまな検討要素があります。金利ひとつ、金融機関の選び方一つで、返済プランや総返済金額が大きく変わってしまいますので、住宅を選んだ後も悩み事が付きませんよね?

では結局、何を基準に決めたらよいのでしょうか?

決める際の判断基準になるのは、「自分たちのマネープラン」です。

マネープランとは、人生のお金の計画。何年後には車を買いたい、子どもが欲しい、独立したい、老後の準備をいつから始めるか・・・などのことです。それを明確にしておくと、住宅ローンについて相談する際もアドバイスがもらいやすくなります。

漠然とした未来を少しでも具体的すると計画も立てやすくなりますので、住宅ローンの立て方に迷ったら、一度ライフプランを整理してから専門家にご相談することをお勧めします。

将来のことはなかなか予測できませんが、やりたいこと・予定していることを一度書き出して、年表にしてまとめてみてはいかがでしょうか?

takano
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金融機関勤務後、FPの資格を活かしてフリーライターとしてお仕事しています。
得意分野は、金融系全般に関すること。
なかなか聞けないお金の悩みについて、記事を書いています。
預金・住宅ローン・年金・税金・保険・外貨預金・投資信託など。
銀行の窓口で取り扱っているものを中心に、ご相談いただいております。

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